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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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541.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 予想外に大変おもしろかった。 予想していた業界の華やかさを虚実入り混ぜて紹介しちゃうような映画ではなくオーソドックスな成長モノで、題材をうまく使った話だった。やはり型というか土台のしっかりした話なら題材がどういうものでもうまくまとまるというのがよくわかる。というか、原作者がこんな特殊な職業の表現を軍隊もののようにオーソドックスにまとめてわかりやすく表現するという、こういう風に作れるというその技術に関する知識量や、うまく作る老練さがあるというところは凄いと思う。 それから恋人や友人たちの、やっかみにも似た微妙な心情の表現が良い。現実世界ではこんなに休みも自分自身も無くなるような働き方をしていると、その作業だけは長けていくけど肉体能力や基本的な能力はどんどん落ちていく。結局自分自身の消耗で出口が無くなってしまうが、ステータス性の高い職業ならそれで良いと思う。そうでない場合やその立場に興味がなかったら、という設定的縛りが上手い。 1年働いて職歴を作って、自分の望む業界に転職したいというベースを、最後までぶれずに使っていることが急に話が飛ぶようなことがなかったことに働いている。期限を区切っているからこそこの漫画的な活躍にちょっと説得力があるし、努力しているのは仕事だけじゃないんだというのが伝わってくる。序盤、全く興味がないしまるでステータスを感じていない職場で、すればいいことをあっという間に見つけ出すシーンでは主人公の地力がどこにあるのかを説明している。 仮にそれに気づかなくても「さえない女性がおしゃれになって誉められる話」という風に観ることも可能で、受け手が一人も置いてけぼりにならないから実に上手い。映像的なところだけじゃなくて、話を作るこういう技術の固まりであることがハリウッドの強さだと思う。 それから、私には思想とか社会の有り様を強要する考えオチの映画より、明日すぐがんばれる気にさせてくれる映画の方が有り難い。頭がよくなった気にさせられることより、次の日気持ちよく過ごせることの方を大事にしたいからだ。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-07-30 01:54:35)《改行有》

542.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 普通におもしろかったと思う。 画的な魅力はやっぱりただ事じゃないと思う。現代の演算と手仕事の組み合わせと比べたら確かに荒さはあるけど、それは雑さとは別のもの。80年代の特殊撮影をCGIと比べて雑だとは誰も思わないように、アニメでもそういうものだと思う。 ただストーリーがちょっとファンやフリークじゃないと、集中しにくいのが難。大友作品のほとんどがそうだけど、ストーリー的に考えつかなかったんじゃないか?っていうニオイがする。やっぱり原作者が必要な作家だと思う。 アメリカ人に受けがいい。やっぱり動く部分が多い!アメリカにフリークが多いっていうのは品質の高さを表していると思う。日本では寛容な止め画、紙芝居、ただの多重スクロール、拡大縮小といった動いてないけど動いて見える技法を抑えて、多少のグニャグニャや作画荒れは気にせず何が何でも動かしたいっていうのがガンガン伝わってくるのがいい。 もちろん日本的なアニメが悪いというのではないが(止め画全開の漫画の深夜テレビアニメ化は悪いが)、宮崎アニメや押井、大友といった大作映画でないと、アメリカ人が作るグリグリ動きまくるアニメ映画のような感激が作れないっていうのは正直ヤバイような気がしないでもない。 手描きでないとだめとかCGはだめとかそういう殻に閉じこもり続けると、ガラパゴス諸島のようなことになるんじゃないだろうか。昔、手描きの新技法が文字通り「新しかった時代」を何十年もたっても絶対的解答と思い続けさせてしまうのは、この映画や昔の大作日本アニメ映画のできが良かったからなんだろう。[ビデオ(邦画)] 6点(2009-07-29 10:26:54)《改行有》

543.  時をかける少女(1983) 角川クオリティにはイラッとさせられる。 雰囲気はツボにはまる人もいるのだろう。だからこう言う様式が存在するのだと思う。が、これが本当に映画フォーマットにマッチしているのか少々疑問だ。書籍フォーマット的な間がそれにそぐわないということは、最近の映画化作品を観ると認識があるということが理解できるが、その前の時代であるから仕方ないのだろう。 それでも、やはり金が余って余って仕方なかった時代なんだろう。とにかく高みが好き、という作りには嫌味が漂っていて時折不愉快になる。現在の中国のような、水準にないことを出来ていると力説するような印象を持った。 やっていればとりあえず観てしまう映画ではあるが、芸術性や感動はあまり感じない。[地上波(邦画)] 4点(2009-07-26 18:54:50)《改行有》

544.  スターシップ・トゥルーパーズ2 《ネタバレ》 面白くなかったな。 DVDはコントラストが低いと調整しないで暗いまま観ちゃう人が多いのに、なんでそこを工夫して作らないかな。暗部にビットレートを割きましたって言ったってわかんない人はただ暗いとしか感じないし、DVD自体が調整しないとちゃんとみられない不完全なものって言うのがそもそも周知徹底してないし。そういうこの映画と関係ないところでさらに品質落としてどうすんだろ。 それから、実は連邦が作った兵員募集ビデオでしたみたいなオチ?実在の英雄なのか連邦のフィクションなのか中途半端でユーモアになってない。まぁテレビシリーズに向けた番宣テレビムービー的な位置づけなんだと思うんだけど、ヒット映画みたいなくくりで売るのはどうにかならなかったのだろうか。 そういう物なのかと思ってボックス買いして凄く腹が立った。[DVD(字幕なし「原語」)] 3点(2009-07-26 18:29:09)《改行有》

545.  十二人の怒れる男(1957) 《ネタバレ》 大変面白かった。 裁判の本当に重要な部分を可能な限り映画に取り込んだという感じが凄く良かった。やはり映画は映画なので、フィクションだし嘘くさい表現もふんだんに盛り込まれるわけだけど、最終的に面白かっただけでなく感じる物があったと言うのが実に秀逸だったと思う。 現代のアメリカの殺人事件であれば、科学捜査で即日釈放の可能性がある。でもこの映画では、そんな物ではなく市民の話し合いで量刑が決まってしまう。つまり、有罪か無罪かを決める作業を誰かが手抜きしないでやらなければいけない。それは関わった全員だ。というサインだった。また、実際の所この少年が犯人かそうでないか全く解らないしどうでも良い部分だ。 で、この映画の上手いところは、疑問を放り出して裁判という公務をいい加減に済ますべきでなく、結果だけがあっていてもそれは正義ではない。と言うテーマに気づかない人が観てもだんだん無罪に向かうサスペンスにも見えると言うところ。半世紀以上前の映画なのに、こういうあざといところが盛り込んである。 無罪かどうか解らない少年が、あたかも無罪のように感じられ、それを助ける映画のようにもみることが出来てしまう。実にずるがしこい。良くできている。感動した。 と言うわけで、裁判で一番重要である「有罪か無罪はどっちでも良いから、手を抜かない」と言う部分をちゃんと表現している希有な作品だ。登場人物達が話し合ってるのは、本質的に「少年を助けるためでは全然無い」と言うところは裁判の機能そのものであり、この映画以外でそこがきちんとしている法廷物にお目に掛かったことがない。 すでに完成している。科学捜査と絡んでくるので現代では本作リメイクや殺人事件を陪審や弁護士が無罪にする話は不可能だろう。[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-07-26 18:20:17)(良:1票) 《改行有》

546.  ブレア・ウィッチ・プロジェクト 《ネタバレ》 なかなか面白かったと思う。 公開当時、ぜーんぜん興味が無かったので音として「ぶれあういっち」とか言うかんじのタイトルの映画があったな。という程度に覚えていた。翌年レンタル店で借りたのも、昔みた物をなん本も借りなおしたとき、未見作品も一本借りっかと思ったら予備知識が一つもない映画がこれしか目に入らなかったからだ。 そういうわけで、いったい何の話かまっったく解らない状態でダラダラみたおかげでなかなか楽しかった。基本的に森って怖いじゃないですか、シャンプーしてるとき後ろに誰かいるかもね的な怖さを上手に造ったなぁって思う。中盤くらいまでは結構ノリノリでみることが出来たけど最後の方がなぁ。最後の最後に隙があったかな。何人かのうち1人だませれば相当な人数になるのではないかという計算高さが漂っていていやだなぁこう言うのは、って思ってしまった。 とはいえ森が怖い、迷うと怖い。ちゃんとこれが映像になってるから予備知識があってもそれなりに楽しいんじゃないかと思う。 学生のとき、暇だなぁって百キロも二百キロも離れた地方都市に金もないのにほぼ寝間着で、お金も持たずに夜中よくドライブに行った。オモシロ半分で市街地から外れてみて元の道に戻れなくなって当然迷う。延々と森や畑と古い家ばかり続く道で、高速道はおろか、市街地への方向を示す表示板すら全然出てこないとき、もの凄い後悔と恐怖が襲ってくる。 正常な判断が出来なくなってる丑三つ時、まばらな古民家にすいません迷いましたと訪ねられる神経の人ってそういないと思う。そういう恐怖がこの映画にもあった。タイムリーだったんだ。でも違うのは、明け方に家にこっそり何事もなく帰ったら授業をサボって昼まで眠りこける安心な現実と、無理矢理恐怖と絶望を感ようと努力し過ぎちゃったしらけた結末。あの異世界に迷い込んだかのような恐怖感と、帰ってきたときの安心感、道を覚えたからまた行ってみようかなっていう風景。作り物なんだけども。 それでも造った人たちが意図しない方向に現実的なおもしろさがあったところがこの映画が意外とウケた原因じゃないのかなって思う。設定に恐怖感を作り出せない人は、先駆的な視点に気づかなければ何にも響かないんじゃないだろうか。[ビデオ(字幕)] 7点(2009-07-26 02:04:53)《改行有》

547.  バリー・リンドン 意外と面白くない。時代とか世界とか衣装とか、そういうのは目を引くし飽きない。 でも話がつまんない。題材は良いと思うのに、つまんない。 この長さにしなきゃいけない理由もよくわからないし、2時間に収めるのも技術のうちなんだと思うけど、放棄しちゃってないだろうか。時代物の大作というカテゴリーにあぐらをかいちゃってるような気がしてならない。 アカデミックな雰囲気をまとえばどんだけ長くても許されるみたいな雰囲気がこしゃくな感じがして全然感情移入できなかった。 こういう玄人受けを狙った作りであれば、愛好家同士で良作だよねって話し合っていればいいと思う。面白い映画が単純に好きである、と言う人が観て面白いか?オレは全然面白くないと思う。と素直に感じてしまった。 一緒に観ようと言われて、二人で観たわけだがスゲエつまんねえなオイとは言えず「なんか、全然面白くなかったね」とどうでも良いところで気を遣ってしまったのも妙に自分に腹が立った覚えがある。 自分の感性からすると万人受けしないと思うんだけど、なんで平均点が高いんだろう。 画的にはすごいなって思うし、話はわくわく感があるけど脚本になってみるとスッゲーつまんないと思うんだ。 絵に描いたような「意外と面白くない映画」っていう感じだし、絵に描いたように「期待しなければひょっとしたらひょっとするかも知れない映画」だと思う。 でも「ひょっとしてしまった」人の多さに、自分の感性の鈍さと単純さにがっかりしてしまった。 そういえばキューブリック作品であると知ったのはみてから何年か経ってから。平均点にキューブリック補正掛かってるってことは無いだろうか。[DVD(字幕)] 4点(2009-07-26 01:25:32)(良:1票) 《改行有》

548.  氷の微笑 《ネタバレ》 これを公開当時今はもう無いであろう湘南の劇場で見た時、 たしか、確か記憶では。確かにそういう気がしたんだけど、シャロンストーンが足を組み替えるシーンでぼかしがなかった気がする。 もうそれだけで評価が正常な心理で付けられない訳で、少年少女で見に行ったあの帰りに皆そこに触れなかったのはやはり見えていたからなのではないだろうか。 サスペンス物としてもエロティック物としても秀逸な本作。後に何かの番組でたしかバーホーベン自らがシャロンストーンが犯人であることとその証拠をいちいちくどくどと、どうしても聞き入ってしまう話しぶりで解説していた。やっぱり犯人は彼女だったんだろうな、その後はどうなるんだろう・・・と想像した瞬間、たしかマイケルダグラスは殺されないでしょなどと身もふたもないことを言っていた気がする。何というかプロらしく物語のバックグラウンドまで提供するとか、そういう所もセットで考えて非常に良くできたイベント的な映画だったんだな、とか非常に感慨深い。 でも、そうじゃない。問題なのはそこじゃなかった。 あのときの少年少女達は時が経ちすぎれば離ればなれになっており、あのスジは今ではすっかり永遠の謎になってしまっている。[映画館(字幕)] 7点(2009-07-25 15:23:29)《改行有》

549.  トゥルーマン・ショー 《ネタバレ》 設定とか着想は面白いんですが、主題が展開し始めるとその良さを崩しながら言いたいことに突っ走ってしまってるんですよね。だからせっかく「もしかしたらあるかも」的な導入部を放っておきながら、飛び道具的なシーンが支配的になってしまうのがもったいない。 こういう「もしかしたら自分たちは小説やゲームのキャラなのでは」「もしかしたら宇宙は1原子として宇宙を構成して、それも宇宙を構成するのでは」などという心配や好奇心。誰もが自分の存在感への疑いと言う物は古典的な物語をどこかで見聞きして知っているわけで、それを物語にして収束する手段を速度的に表現したためか、どこかツボを押さえ切れていない映画という印象をもってしまいました。ラストの表現も、ブラックユーモアのような形で逃げずに最後まで現実的に造るべきだったんじゃないかと思います。 フィクションであれば最終部を現実的にしてもハッピーエンドでもバッドエンドでも造れるはずですが、なんで煮詰めていない非現実的な含みにしてしまったのか、本当にもったいない。映像や脚本には金が掛かってて当たり前のグレードの映画だと思うんですが、いろんな都合があったんでしょうか。着想が良ければ、どんでん返しを思いつけば、カルト的な異常性があれば、というような評価基準のみで行けば年代を考えると高度なのかも知れませんが、高度であることより知的満足感をくすぐられることより、「ちゃんと最後まで面白いのかどうか」と言うことが重要じゃないかなと思うんですよ。 たとえ100円で借りても、鑑賞者は2時間も使うわけですから、表面的な着想や内面的な奇抜さとともに「出来る限り完成した物」を提供して欲しいな、などと思うわけです。[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2009-07-25 15:08:26)《改行有》

550.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 《ネタバレ》 うん、10っ点。これは面白いもん。 テレビ版から観ていて、アホかと思うくらい中身がないけど器は大きく大変しっかりしているこの話にいつか中身を入れてやればいいのに。と思っていたら軽やかにやってくれました。 これまではどうもえげつないやり口で物語を支離滅裂にパラレルで展開していったあげくちゃんと完結してない(というかどうも収束へのプロットそのものを考えていない)という状態には閉口した。 今回ちゃんとした客が求めてるものを理解したのか新版では急に作りがプロっぽい。 これまでの、異常者のような大人が異常な大人になり始めた子供と傷をなめあう様は、グロテスクな戦闘描写と相まってサブカルチャー的なおもしろさを爆発させていた。とはいえひたすら見た人の未成熟さにつけ込む。観てる子供をキャラの台詞や攻撃性に共感させるだけでなく、空設定を理解している気にさせて引き込む技を繰り返して、中毒症状を起こさせる技術でしかない作りにはかなりイライラさせられた。 今作ではちゃんとした「話」としてちゃんと「造り」にきてる。嘘くさい狂ったような気持ちの悪さはちゃんと考え直されている。人の気持ち悪さは理由付けがあるPTSDのようなものに置き換えられて、世界観の嘘くさい気持ち悪さは妙なリアリティを造って抜けられなさという絶望感をきちんと造ってきている。これにより嘘くさい人間描写に煩わされずストーリーに集中できる。 相当練り込んであり、同じロボットアニメでも戦争中の口げんかでそうかもと思わせる技法に頼り切りのガンダムとは明らかにジャンルが違う。比べたら失礼か。出発点はほとんど同じだったはずだけど、「作品」であることを捨てて関係者を食わせ続ける道から外れないという責任を選んでいるガンダム業に対し、エヴァンゲリオンは映画という媒体で作品という形で自己完結することができそうだ。 でも一つ気になるのは性描写というかサービスカット。ものすごい勢いでパンツや胸がバンバン出てくるんだけど、子供が観るのは良くないような気がする。大人が観る分には全然かまわないしもっとやっていただいてもかまわない様な気もする。でも子供の裸は微妙に罪悪感のようなものもあったりする。[映画館(邦画)] 10点(2009-07-20 04:04:24)(良:1票) 《改行有》

551.  ピンポン 《ネタバレ》 原作を絵的に再現するタイプの映画どうも苦手。 特に本作のように、原作を読んでしまっているものだとキャラクタ設定を上手に使った新作のような形でないと厳しく感じる。感情移入がしづらいからだ。 この映画が初見であれば結構楽しめるかもしれないが、原作を読んでしまっている場合は仮にハリウッドの金のかかった脚本でもきつい。 いかにコスプレ大会にならないかということを作り込んでくれないとしらけてしまう。 実写ではないが、そういう意味ではジブリ作品や押井作品はキャラ設定や世界観を作り手の味わいでうまく再構築してくるあたりのうまさには脱帽だ。そういう方向で判断すると、本作は原作ファン向け映像化という感じがよくも悪くも原作ものの昔気質なスタンダードという感じか。[地上波(邦画)] 6点(2009-07-07 00:55:23)《改行有》

552.  狼よさらば 《ネタバレ》 殺しすぎ。 でも何となくわからないでもない。こういうことに巻き込まれたら自分が死んでもいいから殺してやろうと思う人もいるのかもしれない。 そういうもしかしたらあるかも、って思わせることができたところがヒットの要因なのかも。 imdbでも最近のレビューでもウケているようだけど、わかる気がする。 だってこんなめちゃくちゃなものどんな国の誰がいつの時代にみたって衝撃的でしょう。 70年代の淡々とした絵が妙に生々しいし、実際の作りよりもよくできて見える。 でもまぁ、こういう品質になっちゃったというのは何となく偶然なんでしょう。いろんな要素が折り重なっておもしろくなっちゃったみたいな。そういう味わいは貴重だ。 これはテレビで何度となく見てるけど、吹き替えのあの雰囲気もなんか異様でいい。 続編の暴れぶりもすごいと思う。ダーティハリーもそうだったけど、映画会社の都合でどんどん妙な味わいが追加されていくのもこういう映画の魅力だと思う。[地上波(吹替)] 6点(2009-07-07 00:44:23)《改行有》

553.  ロスト・イン・トランスレーション 《ネタバレ》 昔、ひょんなことからとある地方で東南アジアの外国人ばかりが住むコミュニティの中に1週間ほどおじゃましたことがある。 そこでは英語がコミュニケーションの最後の砦で、日本語がまず通じない。かといって彼らの中に英語で意思疎通が出来る人が多いわけではなく、母国語しか使わない方と取り残されると非常に心細かったのを思い出す。 とても日本人には関わりのないような現地まんまのレストランで、とても都内の他国籍料理店では出てこないような料理を食べ、日本人が行かないような飲み屋で歓迎を受けた。 ただでさえ遠い地方都市に来ていて、日本とは思えないような風景の中にいると、とにかくこのままで良いのかということや、疎外感のようなものが溢れてくる。こういうことは環境に誘導されたまやかしの感情であると言うことははじめから分かっていてさえ襲いかかってくる。 そういう所をうまあく練り上げていて、引き込まれてしまった。 何の解決にもならないけど、真剣にふざけてないと潰れてしまいかねないカラオケに逃げるシーンなど、妙な生々しさがたまらない。 礼儀の違いや、慣習の違いが異国情緒を引き出すためにデフォルメされすぎていないぎりぎりの所を上手に作ってるのも秀逸だった。これ以上リアルにしても金が掛かるだけでおそらく外国人には区別がつかない。 台詞も簡潔で、どこの国の人が見てもテーマが分かるようになっていることや、アメリカ映画が得意とする「余韻や切なさ」と言う部分がラストシーンで上手く働いていてこの情緒は日本製には作り出せない雰囲気だな。と、脱帽。 とにかくこの映画のよその国のレビューを見ると思い知らされるのは、わびさびや情緒というものがアメリカ人に遙かに理解されていると言うこと。大昔のこの国にはそういうアンテナはあったのかも知れないけど、はっきりと感受性に差がついているようにさえ読める。 逆に我々普通の日本人が持つ、アメリカに対する想像のズレはこの映画の日本描写とは比べられないほど大きいと思う。もし一人で仕事や趣味などというバックグラウンドもなくポンと他国に行ったら、この映画以上に「いろいろな違い」にうろたえる人は多いと思う。私もそういう一人だ。 それから、何の根拠もなくアメリカ人を見下しているひと、なんだろかと思う。[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-07-05 18:33:06)《改行有》

554.  トランスフォーマー/リベンジ 《ネタバレ》 大変面白かった。 今作のCGのレベルはびっくりするほどの高さ。音響と相まって実在感がものすごい。前作に少し残っていたモーションの軽さが主要なシーンではほとんど無く、重量感やモーションの不自然さが解消されて本物っぽさが段違いにあがっている。特別なシーンを特別な技術と特別な人材で丹念に作り上げた一品であろうことが想像できるから何となくグッとくる。 それとストーリーの良さもあるんじゃないかと思う。なんだめちゃくちゃじゃんかという面も確かにあるけど、あきらめないとかそういう台詞とキャラの行動がきちんと表現されているあたりが良いし、破壊可能な存在を破壊可能な立場で破壊者から守るという道徳観もやはりアメリカ的で良い。この辺はアメリカ像を勝手な解釈せずに見習った方が良い部分だと思う。 人間の武装と機械の生身がちゃんと勝負になっているっていう戦闘シーンもあれはアレで非常に良い。 それからIMAX版を観た。予想に反してちゃんと凄い。 スクリーンの大きさは普通の大型だったし(しかもビスタじゃないだろうか)、シートの傾斜もイマイチで頭が画面にかぶるなどの大問題もあったけど、IMAX撮影シーンの解像度と残像感のなさは特筆ものでソース自体の良さが十分に伝わる。通常のホールでは動きが追えないんじゃないかと思うような高速格闘で、前作のようなどんな映画館でも放映できるようにするためのスローモーションなどという甘さがない。 2009年6月現在、通常公開されているIMAXはどちらかというとその簡易版という印象が強いがBDのようなもので、同じような値段で同一タイトルが出ていればわざわざDVDを買う意味が消滅する様なもの。同じタイトルがIMAX上映されていれば通常放映は選ばない。 今回のIMAX劇場スタートがきっかけで、他館がさらにちゃんとしたIMAXを導入を検討してくれたらなぁ・・・などと思う。ただ、既存劇場の改修で導入するハードルの高さというのを感じた。そういう意味では109シネマズはがんばっているのかなとも思う(誇大広告ではある)。他館もいきなりフルスペックではなくとも徐々に高度な設備をしていってどこのIMAXがどこより凄いというような話題が普通になっていけばいいと思う。切に思う。今不備があるからといって、その批難で未来のIMAXの灯が消えるというのが最悪の展開だ。[映画館(字幕)] 8点(2009-06-26 13:50:59)《改行有》

555.  ティン・カップ 《ネタバレ》 意外と面白かった。 ドンジョンソンがいい味を出していた。ファンはみて損はないと思う。 人物描写が典型的なのはみていて安心だし、期待を裏切らないラスト。 主人公の性格も終始ニヤニヤしてみていられるし、あの不純な動機とちゃんとしたがんばりっていうのも面白くなかなかいい映画だったと思う。 新しさとか意外性が無く、面白くなかったというのをネットで見かけるが、面白いかどうかと新しさは全く関係がないことだと思う。 それなりにしっかり作られていることの方が大事であって、ここにさらにひと味ふた味加えることが新しいということではないか。両方大事な土台と上物でも土台の方が大事。 新味が無いからと言うだけで全要素を否定するネットの風潮は何となく違和感を感じる。[映画館(字幕)] 6点(2009-06-14 13:28:54)《改行有》

556.  ターミネーター4 《ネタバレ》 大変ストレス解消になる映画だった。 映像のすさまじさはハンパではなく、いやぁこれこそアクション映画という出来。 CGも各シーンで作画、モーションとも安定していてCGの良さが引き出されていた。下手なスタントでやるモッチャリ感はどうやっても抜けないから、CGであるというのは大成功でしょう。 前半の筋はいろいろな予感をさせるけど、ラストの次回作への引き延ばし工作のせいで後半のどきどき感が台無しになってしまった。ラスト数分でキャラの立ち位置を変えたのは残念きわまりなく、ジョナサンノーランとは思えない折れ方が不満。 こういう終わり方をしてしまえることを一度見せてしまうと、ほとんどの人は「あ、こりゃ駄作作って打ち切られるまで有名監督たらい回しで一生続くな」的ないやな予感をさせてしまうと思う。 とりあえず高品質に作っておいて、原作者の手から完全に離れてしまった前作をうまく無かったことにした。いわゆる「ターミネーター産業」というものの手応えというのをつかんだっぽい。いいのか悪いのかわからないけど、終わり(オチ)のない主人公武勇伝がずーっと見られるんだろうなぁなんて思ったりもする。 ただ、何作もこのクオリティで作り続けられるんだろうか。完全に続編ビジネス化してしまっただけに大好きな映画がこういう風な方向に行ってしまったのは残念でならない。 それから、テレビで宣伝がネタバラシしすぎ。広告屋、馬鹿なのかお前らは。[映画館(字幕)] 7点(2009-06-14 01:06:49)(良:1票) 《改行有》

557.  荒野の七人 《ネタバレ》 もう大好きです。この映画はきっと死ぬまで時々思い出したように見続けるんだと思います。 一番最初にみたのがいつだかわからないくらい私の人生の中に自動的にインプットされていて、このカサカサした風景とか悪人とか7人が常に昼間の12チャンに流れているような、そういう錯覚すらしてくるくらいの作品です。 7人の侍のリメイクであったということを知ったのは小学生の頃。その頃にはすでに数え切れないくらいの回数をみていて、オリジナルではないということになんというかものすごい感銘を受けたのを思い出します。 小学生の頃、西部劇が映画であるという概念がなく、とりあえず12チャンに回すとやってるアメリカのお話。っていう認識であったのが懐かしい。 なんていうか、7人の侍の方が確かに情緒のようなものは深いのですが、ラストの寂しさや落胆にも似た空白感はこちらの方がわかりやすく、本当に楽しさや美学というものの概念が詰まった作品に思えますが、やっぱり「大切な映画フィルター」がかかってるんでしょうね。 これと続・夕日のガンマンは映画という概念ではなく、言葉とか歩くとかそういうレベルでインプットされています。 テレビに映っていると無条件に見入ることができるお話です。問答無用で完璧に集中してその世界に連れて行ってくれる映画、とにかく最高の2時間なんです。[地上波(吹替)] 10点(2009-06-07 00:01:52)《改行有》

558.  ナインハーフ 《ネタバレ》 正直、こういう映画って芸術性を追求して作るんだと思うけど意図がよくわからないんですよ。 有名作家が書くエロティックな要素がある作品、っていうのは時々味があったりするんですが映画でそれをやられるとどうもなぁ。 やっぱりアメリカってポルノ映画ってものすごいあからさまで目的がはっきりしていたりするから、綺麗さとか芸術性なんていうものが一切ないわけで、そういうことだけではないんだということだけはわかるわけです。 で、美しさとエロさと、物語性のようなものがそろっているときっと面白い映画だったなぁっとなると思うんですよ、確かに。 でもこの映画がそういう映画だったのかな、というとそうではないような気がする。 この映画と全然脈絡はないし、引き合いに出すのがふさわしいかどうかはわからないんですが、そういう風に作られているであろう映画としてはラマンの方が面白かったかなぁ・・・。[地上波(吹替)] 5点(2009-06-06 23:51:30)《改行有》

559.  ノーカントリー 《ネタバレ》 そこそこ面白かったけど、なんだか最後までよくわからなかった。 恐ろしさ、という味わいはものすごかったんだけど、それがおもしろさではないような気がして結局この映画のツボがどこなのかわからないまま終わってしまった。 見終わった後も、結局何が主題なのか全くわからず調べまくってしまった。こういうことは滅多にしないんだけど、アメリカでの評価の異常な高さを考えると単純に私がわかっていないだけなのではないかという風に感じたからだ。 よく見かけるのは現代の象徴であるとか、アメリカの風刺であるとか言う文章だが、当のアメリカ人がそういう風に全く感じていないようでやっぱりなぁ・・・という感じ。多くの人に行き過ぎたフィクションであることには変わりないようだ。 どうも日本人はヒット映画が極端な話だと現代アメリカの象徴にしたがるような気がする。 それからNo country for old menというのは、イェイツの「ビザンチウムへの船出」という詩の冒頭からの引用だそう。もしかしてアメリカ人は義務教育で深いところまで解っているのかも。 私は知ってなおさっぱりわからない。けっしてたどり着くことができない理想郷やあの世というのは、若さと永遠にあふれ老人の居場所ではなく、生きておいていく人間はそれに近づきながら遠ざかることへの永遠のジレンマ、という詩なのか、よくわからない。 そうであるとすれば、この詩の国と作中の「常識的な片田舎であるはずが突発的に暴力にあふれた辺境」となった自分の郷、きちんと生きてこなかった人間にはどちらにもいられないのではないか、と言う主題だったのか。 ちょっとまともに見えない登場人物たちすべてが見事に皆(生死は別としていろんな意味で)いなくなるのは、いかにも学術的に作り込んでます感がビンビン伝わってきてものすごい置いてけぼり感だった。 でもよくよく考えればアカデミー賞の本旨からすると、これ以上ないくらいアカデミックだし受賞もごく自然なことだったのかなとも思う。 映画本編ではよくわからなかったことも、いろいろと調べると次々といろいろ解って、それでも解らないことだらけで調べたことを元にいつまでもアメリカ人のレビューを読みふけるとまだまだ発見がありそうな予感がする。 なるほど、大変に良い映画だ。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-06-01 23:10:11)《改行有》

560.  シン・シティ 思った以上にだいぶ面白かったと思う。 ストーリーがちゃんとしていたからこういう絵でもちゃんと面白かったんではないかと。 小説じゃなくて映画だからこそ、客の想像力やイメージ力に頼らずに画で直球勝負するというのは非常に効果的だったと思う。こういう絵作りで失敗している映画はたくさんあるが、もくろみが成功している映画ってのは本当に数えるほどなんじゃなかろうか。 全編で統一性もある、それでいて拒絶感が表れない独自の画調は固めるまでに相当な試行錯誤とそれまでの確認という作業をいやと言うほど繰り返したのではないかと思う。でないとここまでのものは作れないと思う。 絵と荒々しいストーリーがマッチして、入り込んだが最後集中が途切れることなく楽しい時間を十二分に過ごすことができた。 [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-06-01 22:12:28)《改行有》

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