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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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561.  無頼の群 《ネタバレ》 とっ捕まった悪党四人組が、処刑寸前で脱走し、それを何やら訳アリらしいグレゴリー・ペックが追う。訳アリ、というのはすなわち、個人的な復讐。一人また一人と追い詰めて・・・というオハナシ。意外な真相が致命的なまでに意外性を感じさせない、という点も含めてコレ、イイなあ、と思うんですけれども。 グレゴリー・ペックはその端正な顔立ちで、優等生的な役もよく似合うけれど、こういうちょっとクセのある役も似合います(似合わない場合もあります)。 かつて妻を殺された彼は、復讐の炎を心に燃やし、四人組を追い続ける。雄大な自然の中で描かれるその追跡劇が、まず見どころ。でもって、主人公が非情に徹すれば、一方の悪党どもも女性を拉致してなかなかエゲツないことをやり、直接的な表現は抑えられているとは言え、1950年代の映画でもここまでやるのか、と。 殺された妻、誘拐された女性、とくれば主人公ならずとも怒りが湧いてくるワケですが、主人公が最後に(どっからどう見ても悪人にしか見えない)ヘンリー・シルヴァの言う事に耳を傾けるのもおそらくは、彼に妻子がいたから(もしもヘンリー・シルヴァが独身だったら、このオチは成立させようがないと思う)。そしてこの殺伐とした物語が曲がりなりにも無事に幕を閉じるのは、それは宗教のおかげなどではなく、かつての恋人がそこに居てこそ。 と言う訳で、女性の存在が実は、物語に大きく影響した作品でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-08-12 13:42:31)《改行有》

562.  ティアーズ・オブ・ザ・サン 敵の兵士はどいつもこいつも、血も涙も無く、だからジャンジャン殺して良い、というノリが、引っかかるというか、何となく後ろめたい気持ちには、なっちゃうんですけどね。実在の国における内乱をテーマにする以上、そこはどうしてもデリケートな問題となっちゃう。もっとも、本作がナイジェリア現代史のどのあたりを描いているつもりなのか、正直よくわからんのですけどね(この映画の頃のアフリカと言えば、コンゴ戦争という悲惨極まりない大戦が繰り広げられていた・・・などということを我々が報道で目にすることはなく、我々はアフリカについて相変わらず何も知らないのです)。 敵兵士の一人を見て「まだ子供じゃないか」などと戦国自衛隊の竜雷太みたいなコトを言うのが、さらに敵の狂信ぶり、非人間性を煽り立てるのですが、これとて双方、言い分がありそうな。 とか何とか、色々と後ろめたさはあるのですが、それを別にすると、なかなかに惹きつけられる作品ではあります。「別にすると」と言うより、一見そういう「一方的な勧善懲悪めいたもの」がありながら、ブルース・ウィリス演じる主人公の行動や決断には、それとは少しズレたところがあり、そのズレ具合が映画の推進力になってるように思われます。 何せ、場当たり的。 ナイジェリアにいる女医をヘリに乗せて国外に連れ出す、という作戦だったのに、女医の反対を受け、ヘリに乗せるのは怪我人・子供優先へとアッサリ方針転換。徒歩での国外脱出を図り、部下は危険に晒すわ、上官には叱られるわ、スパイ疑惑は発生するわ。作戦変更で救われる命もあれば、変更しても救われない命もあり、変更したせいで失われてしまう命もあるのだろうけれど、とにかくブルース・ウィリスは決断し、部下とともに行動する。部下は体を張り、戦いに命をかける。 敵の追跡、森の中の逃避行、そしてクライマックスにおける国境での死闘。主人公が勿体ぶってアレコレ悩み迷って見せなくとも、「迷路」のような森自体が「迷い」であり、森が開けて目の前に現れる国境ゲートがすなわちその迷いに対する「回答」であって、あとはもうその流れの中で、人間たちはただひたすら戦ってみせる、というアクションの純粋さ、そこが本作の魅力であるように感じます。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-08-11 18:03:44)(良:1票) 《改行有》

563.  エルム街の悪夢3/惨劇の館 第2作でせっかく大幅に脱線、迷走したのに、第3作ではウェス・クレイヴンがお目付け役で帰ってきて軌道修正、わざわざヘザー・ランゲンカンプにまで再登板願うという念の入れよう。再登板の必然性がどれほどあったかはともかく、とりあえず余程、第2作を「無かったこと」にしたかったんだろうか。 とは言ってももちろん第3作は第3作なりに、妙なコトになっちゃってます。 第2作は悪夢というより夢遊病、でしたが第3作は曲がりなりにも一応は悪夢テイスト。さすが、夢の中ならどんなデタラメな事が起きたってしょうがないよね、とばかり、支離滅裂、ワケのわからな事象のオンパレード。もはや、フレディが犠牲者をもてあそんでいるのか、フレディが映画の製作陣にオモチャにされ、もてあそばれているのか。 だもんで、そりゃまホラーらしい残酷さに彩られているとは言え、ほとんど悪乗りみたいなギャグの要素もあって、一種のブラックユーモアが溢れてます。 一部ではコマ撮りも用いられていたりして。そう、コマ撮りって、「あり得ない」非現実を現実のものにしてみせる有力な手段、と思いきや必ずしもそうではなく、(余程巧みに演出しない限り)どうしても「これはコマ撮りです」という独特のユーモラスな非現実感を感じさせてしまうんですよね。だから、時間も予算もかけられないホラーとは、あまり相性がよろしくない。それだけに、こうやって「ユーモラスで悪いかよ」と、堂々とブチかましてくれると、かえって目を引くものがあります。 正直、フレディの来歴みたいなものは、「サーカスの怪人」で言及される怪人二十面相の正体並みにどうでもいいのだけど、そういった点も含めて、長期シリーズ化の準備はこの第3作でほぼ整ったのかな、と。[インターネット(字幕)] 8点(2021-08-08 17:40:27)《改行有》

564.  デッド・カーム/戦慄の航海 登場人物は全編通じてほぼ3人のみ、それも、乗っていた船ごと妻を変質男に連れ去られてしまい、夫は変質男の乗っていたオンボロ船に置き去りにされてしまうので、たった3人の登場人物が2人と1人とに分断されてしまうので、一本の映画に仕上げるのは難しいんじゃないの、と心配になるのですが、そこはノイス監督、さすがの手腕。 こういう状況に陥れば、やるべきことはたくさん有り、その細部を丹念に描く、するとちゃんと映画になる。どうしようもない凪だったものが、嵐まで訪れて、さらに映画を盛り上げます。 変質男を演じるは、我らがビリー・ゼイン様。ビフ・タネンの元でイジワルに磨きをかけただけのことはあって、『タイタニック』ではこの世にここまでイジワルな奴がいるのか?と我々を魅了してくれたビリー様ですが、この作品では、アレ?妙に男前ですね。見ようによってはマーロン・ブランドを彷彿とさせるような。サム・ニールより余程イイ男かもしれん。見損なったぞ、ビリー・ゼイン。 ってのはどうでもよくて、彼と、ニコール・キッドマンと、あと3人以外にも重要な登場人物(?)がいましたね、ワンちゃんとの、三者の駆け引き。サム・ニールは無事ストーリーに絡むことができるのか、それとも哀れ最後まで蚊帳の外に終わるのか、というサスペンス。 登場人物が限られているからこその、密度の高さ。シェーンベルクがブラームスについて述べた通り、まさに倹約は美徳。[インターネット(字幕)] 8点(2021-08-01 19:09:46)《改行有》

565.  トラック野郎 爆走一番星 こういう、シリーズの「第2作」って、1作目が当たったのを受けて急遽シリーズ化が決定し慌てて準備した作品、というイメージがあるのですが、意外にそれと作品の完成度とは関係が無く、本作なんかも、驚くべき内容のまとまりを見せてます。 一方で、下ネタの充実ぶりにも驚くべきものがありますが。いやコレ、本当に下品。 また、ストーリーにおける重要なエピソードに「桃次郎の一目惚れ相手を勘違い」ってのがあって、これは第1作のネタをそのまま流用したようなところがありますが(全作共通のネタにする積もりだったのか?)。 だけどそれらを含め、雑多に並べられたエピソードの数々が、きちんと収まるべきところに収まっていく、この見事さよ。バラバラたと思われたエピソードが互いに互いを支え合って初めて成立するクライマックス、であるが故に、感動的なのです。[インターネット(邦画)] 8点(2021-07-11 14:27:44)《改行有》

566.  昭和残侠伝 一匹狼 最初の方で高倉健と池部良とが出会うも、殆どすれ違い状態。このままでは池部良が単なるチョイ役で終わってしまうではないか、だけどもはや彼とは遠い物語となり、ストーリーに絡むのは無理だよね。と思ってたら(思わないけど)、ちゃんと凄まじい偶然により二人は皮肉な再開を果たします。 強引な展開、故の味わいなり感動なりってのは、やっぱりあるわけで。運命ですね、これは。 で、二人の間の因縁。はたまた、悪辣なる親分に率いられたヤクザどもの横暴と、繰り返される悲劇。王道ストーリーです。だけどそこに、この二人ならではの味があって。どうしてこうも、この二人は落ち着き払ってるんでしょうか。その落ち着きが頼もしくもあり、と同時にそこには、静かな悲壮感も感じさせます。わかっててなお、ホロリときちゃう。 そういや、新喜劇の小島慶四郎さんが出てます。若い!いや、変わらない![インターネット(邦画)] 8点(2021-07-07 22:40:06)《改行有》

567.  スフィア 300年前に深海に沈んだとかいう謎の巨大物体、宇宙人の乗り物か何かですわな、を調査しに行くという、ファーストコンタクトもの。だけど実は、「もしもたった1つだけ、どんな願い事でも叶うとしたら、絶対に後悔しない願いって、一体何だろう」という、お伽話的なオハナシでもあります。そう思うと、妙に感心してしまいました。そう思わなければ、特には感心しないのですが。 深海に眠る宇宙船、これといって宇宙人チックな奇抜さもなく、いやそれどころか、これってもしかして・・・という状況。しかし一方、そこには明らかに地球上のものとは思えない謎の球体、金ピカGANTZ先生の姿が。 色々とよく分からない事態が次々に発生し、要領を得ないオハナシではあるのですが、その状態のまま、グイグイ引っ張っていく手腕というか厚かましさというか、こういうのは結構好きですね。その混乱の中に、互いへの不信感に基づくサスペンスもあって。 それにしても「爆破への秒読み」って、この手の映画には必須だと、全米映画協会か何かが決めたんでしょうか?[インターネット(字幕)] 8点(2021-07-04 09:33:04)《改行有》

568.  最も危険な遊戯 遊戯シリーズ第1弾、なのにいきなり「最も危険」などとブチ上げると、ヒットしてシリーズ化した際に次はどのくらい危険にすればいいのか判らなくなる。という教訓が「あぶない刑事」で活かされたのかどうかはさて置き。 松田優作演じる、一見風采が上がらないものの実は凄腕の、ええと、こういうヒトを何て呼んだらいいんですかね、とにかく一種の仕事人。 そのメカニックと言ってもよい、キレのある動きは、このシリーズの象徴と言ってよいもの。とにかく凄みを感じさせます。 そして独特のカメラ長回し。動きのあるアクションは時に、カメラが写しうる範囲を超えてなお継続し、しかし映像と音は、今展開されている死闘の空気感を如実に伝え続けます。 お金なんかかけられなかったんでしょうけど、あの屋上での闘いなんて、どんな大作にも引けを取らない、名シーンじゃないでしょうか。[インターネット(邦画)] 8点(2021-07-03 18:42:57)(良:1票) 《改行有》

569.  ダーティファイター/燃えよ鉄拳 前作でいったん映画が終わったというのが信じられないくらい、フツーに前作の世界が続いてます。オランウータンと人間の相棒1名ずつ、肝っ玉母ちゃん、バイク軍団、そしてソンドラ・ロック。 とは言え前作とちょっと異なる雰囲気もあって、だいぶギャグ映画の要素が強くなってます。ややとりとめが無かった前作に比べると、一つ一つちゃんとオチがついて、笑いの点ではこちらの方が上、かな。 他にも、クライマックスの試合に向けて物語を盛り上げていくなど、作品のまとまりは確かにあるのですが、そこで気づくのは、内容がまとまっている分、印象としては映画がちょっと小さくなっちゃった、ってことなんですね。前作の方がより、大らかな味わいがあって。 しかし、「映画が小さくなる」のも、いつもそれが悪いことだという訳でもなく、本作はあれよあれよという間に楽しい時間が過ぎて、ラストのクレジットが出てきたら、ああもう終わっちゃうんだな、という一抹の寂しさを感じたり。 これはこれで、魅力的な作品だと思います。 しかしそれにしても、オランウータン君のこれほど見事な演技、どうやって演出したんでしょうかね。頑張って脚本通りに演じさせたのか、それとも彼の奔放な振る舞いに合わせて脚本の方を修正したのか?[インターネット(字幕)] 8点(2021-06-13 13:53:32)《改行有》

570.  生きものの記録 水爆に対する不安のあまり暴走するジイサンの話、ですが演じている三船敏郎の実年齢が役の半分くらい、巧みなメーキャップにより違和感は無いものの、やたらと迫力があります。 その迫力ジイサンが、水爆から生き延びるにはブラジルに移住するしかない、と騒ぎを起こし、振り回される家族たちは彼に対し準禁治産者手続きを取る。その騒ぎを冷静に見つめる志村喬。 このジイサンも決してホメられた人ではなく、妾を何人も抱えてたりして、お陰で家族構成がちとややこしい。本作のややわかりにくいところでもあります。ジイサンもジイサンなら家族も家族、とりあえず、全面的に「この人が正しい」っていう人は見当たらない。 しかし誰が全面的に間違ってる訳でもなくって。結局、「核兵器をどの程度怖れるのが適正か」なんてことに正解があるわけでもなく、とりあえず東西冷戦だけは乗り切った現在においてもまだ、今の我々が歩いている道がどの程度正しいかなんて、サッパリわからない。事態は今でも根本的には変わっておらず、恐らくは答えが出る日とは、「間違ってたことに気がついて後悔する日」以外にはあり得ない。それは明日なのか、それとも無限の未来なのか。 という、絶対性への信頼感を失い相対的な不安の中でしか生きられない姿が、ここでは多少コミカルに、しかし多くは辛辣に描かれてます。 雨、風といった、活劇的な要素もこの作品の中では不安をかき立てるように織り込まれており、さらにはあの煙漂う焼け跡の、廃墟感。破滅を回避しようという意志が別のカタストロフを呼んでしまうという虚しさ。 ラストシーンは、前の大戦を知る年老いた男と、まだ何も知らずに母の背中で眠る赤ん坊とがすれ違って映画の幕を閉じます。核兵器云々に限らず、我々は、次の世代に、何を約束出来るんだろうか? 後に続く、不安に満ちた音楽。このアヤしい音色は、横山ホットブラザーズでお馴染みの、ノコギリでしょうか?[インターネット(邦画)] 8点(2021-06-13 12:57:55)《改行有》

571.  ドラゴンロード(大陸版) 現代を舞台にした後の作品群の感じが、この作品あたりで完全に出てますね。狭い屋内での、「そこにあるもの」を駆使した格闘。ここぞというシーンでのスローモーション。何より、体を張りまくった危険な命懸けのスタント。 もちろん、ユーモアもしっかり織り込まれていて。 少々、まったりとした時間帯もありますけれども。 あと、この映画を特徴づけているのが、ナゾの競技。中盤にはストーリーそっちのけで羽根つきサッカーみたいなヤツを延々と見せてくれる。まさか試合まるまる映画の中でやっちゃうんじゃないの、と心配になってくるのですが、うん、心配した通りでした。たけど、こちらもストーリーの事を忘れ去って、純粋に試合に見入ってしまいます。よくこんな複雑な動きを映画の中に収めたもんです。 しかしそれを言うなら、ラストの(このバージョンではラストにあります)格闘ラグビーみたいなヤツ。どこまでが演出なのか、完全にカオスです。でも押さえるべき動きはちゃんと、カメラが収めています。 今どきの映画なら、このシーンはCGになるよなあ、というアブないシーンが生身の肉体でこれでもかと展開されていて、そりゃ、後の作品があそこまで過激になっちゃうってもんです。[インターネット(字幕)] 8点(2021-06-06 21:46:45)《改行有》

572.  ルーザーズ 《ネタバレ》 クリス・エヴァンスが敵に追い詰められて絶対絶命、というところで、彼は手を拳銃の格好にして相手に突きつける。一体なにかやってんの、バカじゃないの、という場面ですが、実際に彼は相手を撃ち倒しちゃう。何型どうなってるんだ、と思ったら、実際に撃ったのは遠くにいる仲間のスナイパー、というワケ。 この場面については、例えばマジックのタネ明かしを聞かされて、何てつまらんトリックなんだと怒るか、それともその程度のトリックが見せ方一つでイリュージョンとなることに驚くか。前者のヒトならこのシーンは楽しめないし、後者のヒトなら多いに楽しめることでしょう。 そういう、遊び心、一種のはぐらかし。ピーター・バーグ(本作は脚本で参加)が評価されてる割に人気が出ない(?)理由も、そんなところにあるのかも。 本作も、いかにも続編がありそうな終わり方ですが、今のところ、続編が作られたという話は聞かれず。 ただし、終盤のCGの出来は、いささか残念でした。[インターネット(字幕)] 8点(2021-06-06 12:38:24)(良:1票) 《改行有》

573.  懲役太郎 まむしの兄弟 《ネタバレ》 菅原文太と川地民夫の「まむしの兄弟」、ちょっと、「悪名」における勝新と田宮二郎の絶妙コンビを思い出したりもするけれど、コチラの方が遥かにメチャクチャ。 まるで、人間はどこまで短絡思考が可能か、の限界に挑戦しているかのような。 自分は大抵、考えが浅いと思っている人でも、この作品を見れば、ああ、世の中にはこんな思考回路のショートカットがあり得たのか、と驚くことでありましょう。 というくらい、つまりバカ過ぎて意表をつかれるくらい、おバカな二人組。彼らを取り巻く様々な人々が、脈絡なく次々に登場してきたと思いきや、彼らの間には思わぬ繋がりがあったりして、これまた意表を突かれます。 クライマックスでは銃にドス、ダイナマイトまでも使用しての激しいアクションが展開されます。雨の中の二人の後ろ姿、その背中を流れ落ちる刺青が、愛嬌を感じさせるとともに、仄かな哀愁も漂わせるラストとなっています。[インターネット(邦画)] 8点(2021-06-03 23:06:38)《改行有》

574.  GONIN2 正直、「メンバーを女性に置き換えただけであとは前作と全く同じノリ」みたいな作品だったらどうしよう、なんて思ってたのですが、勿論そんなコトは無くって、なるほど、女性五人組だと、こうなるんですねえ。 前作は破滅の美学、みたいなものがあって、死んでナンボの世界だったのが、これが女性になると、妙なもんで、なかなか死にそうな気がしない。いや、敵は強くてコワそうでヤバそうな男性軍団、それに比べるとどうしても女性の方が弱く、危うげに見えてしまうのですが(そして実際、危機に直面もするのですが)、そうなると逆説的に、彼女たちの、死にざまではなく生きざまが、浮き彫りになってきます。 そこに、任侠映画の悲壮感をプラスさせるかのように絡んでくる緒形拳が、彼女たちの守護神のようでもあり、「死にざま」を持ち込んでくる疫病神のようでもあり。 この緒形拳の存在が物語に幅を持たせつつ、物語は収まるべきところに収まった感があり、前作よりもまとまっているように思えたのですが、どうでしょうか。 「光」や「水」が作品のイメージを支えていますが、あのプールの上をカメラが自由に移動するシーン、どうやって撮影したんですかね。[インターネット(邦画)] 8点(2021-05-30 17:58:45)《改行有》

575.  台風クラブ こんなワケワカラン系の映画も昔はゴールデン洋画劇場とかで放送してて、うわっ、この映画、キライだなあ、なんて思ってました。意味ありげな思わせぶり、そういうのに当時はなんか、イライラしてしまう。しまいにゃ「これが死だ!」なんてブチあげられちゃうと、「いやいや、そんなのは『死』じゃないんじゃないの?」とイジワルの一つも言いたくなったり。 結局は、この登場人物たちと年代が近く距離感が近かったからこその違和感であり、反発・反感だったんでしょう。 そのくせ、そういや自分もまた、高校の時に真夜中にこっそり学校のプールで泳いだことがあったんだよなあ。 今では自分も親の世代になり、この作品を貫く不安定な危うさを、ある距離感をもって眺めるようになって。そう、自分が思春期の頃には、思春期が危ういなどと思わないもの。距離感があってこそ感じられる危うさ、ってのもある訳で。しかし一方では、やっぱり記憶の底をチクチク刺されるような感覚もあって、イライラしないと言えば嘘になる。 だから、大人だから正しく鑑賞できるなんてことは金輪際、言いたくない。あの当時の「そうじゃないんだ」という気持ちは否定したくない。 今では、「キライだけど、面白いんだから、仕方ない」ってなところ、でしょうか。[インターネット(邦画)] 8点(2021-05-30 17:23:48)《改行有》

576.  プロムナイト(1980) 六年前の忌まわしき事件。子供たちのイジメまがいの遊びから、一人の少女が命を落とし、加害者となった子供たちはそれを内緒にする。そして現在。プロムを前にした彼らの元に、謎めいた電話が掛かってくる・・・。 並行して発生する別の誘拐殺人だとか、ちょっと怪しげな用務員さん(?)だとか、謎めいた雰囲気を出しつつ、ついにプロムの夜がやってきて。 基本は13金タイプのスリラーですが、劇伴は控えめで、音楽でのコケ脅しに頼っていないのがいいですね。賑やかなダンス音楽の陰で行われる凶行。時に静寂が効果をあげています。 ただ凄惨な殺戮ばかりを描くのではなく、ジェイミー・リー・カーチスの見事なダンスがあって、その華やかさの陰で、不気味な兆候が発生したり、殺人が行われたり、という対比。 結局、アレは何だったんだ、コレは何だったんだ、という疑問は残るけど、いや、恐怖映画たるもの、それでいいんです。 そりゃま、大したオチでもないんだけど、余韻はしっかりと残してくれます。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-24 22:53:34)《改行有》

577.  ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ いくつものグループが登場して話が錯綜し、ややこしい・・・などと気にする必要は無くって、時間・空間を飛び越え行き来し、映画の方が勝手に物語を繋いでくれる。 物語が「線」として繋がるのではなく、「点」同士がふとした瞬間に出会う、オモシロさ。 いいじゃない、粋で。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-23 23:02:37)《改行有》

578.  成龍拳 昔のカンフー映画見てると、とても戦ってるようには見えないぎこちない動きを、ヨイショヨイショと息を合わせながら、いつまでも繰り広げてたりするのですが、本作は、しっかりとスピーディーな格闘を見せてくれます。やれば出来るんじゃないの。 ジャッキーが何やらいいトコロの御曹司らしいのですが、いきなりフィアンセを邪険に追い出してしまう。それもこれも、一族の宿敵、人面桃蜂党(だっけ?)との戦いが迫っており、死を覚悟していたから。 彼女の今後は友人に託し、かくして彼は、 一家揃って決死の戦いへと赴く。 ここからオハナシは二転三転。激しいアクションを挟みつつ、物語は意外な方向へ。 何が意外といって、ジャッキー、やたらモテ過ぎ。別れたフィアンセにはずっと想われてるし、知り合った隊長さんには妙に好感持たれてるし、さらにはまさかまさか、こんなヒトまでジャッキーに片想い。 ま、確かにこの映画のジャッキーはキリッとした顔立ちなんですけど、なんかちょっと、ヘンかも・・・。 とにもかくにも、登場人物の配置、意外な展開、物語の収束、いずれもが巧みだし、アクションもカット割ばかりには頼らない見応えあるものになってます。逆回しで高所に飛び移るように見せる演出なども、数々の身軽な動きと合わせて、なかなか効果的です。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-23 22:31:19)《改行有》

579.  帰ってきたヒトラー 《ネタバレ》 まず、映画としてこんな手があったのか、という驚き。現代にヒトラーが蘇る、という基本ストーリーがある一方で、どうやらそのヒトラーに扮した俳優を、その格好のまま街中を闊歩させて、一般ピープルの反応をドキュメンタリー風にカメラに収めている模様。 「模様」というのは、彼らの顔がボカされてたりして、いかにもソレっぽいシーンがあるかと思えば(いわゆる「警察24時」風)、別の場面ではカメラが切り替えされたりして、アレ、これは演出なのか、と思ったり。 その境界がよく判らないまま、ついには、現実なのか非現実のCGなのか、すらも境界が脅かされるようになって。 最初はこれはコメディ映画なんだろう、と思って見ていたけれど、そもそも、映画が特定のジャンルに最初から最後まで収まるなんて保証はどこにもないわけで。 結局、今まで信じていたものは、本当に信じられるものなのか、という疑い、その疑いすらも「本当にその程度の次元に対する疑いで充分だと言えるのか」、と疑わしくなってくる。 ああ、ここにも、「メタ」へと我々をおびき寄せる罠が。 しかし我々には、この罠を避けて通ることは許されないのです。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-22 18:06:25)《改行有》

580.  ダーティファイター(1978) コレ、監督は一応、別のヒトがやってることになってるけど、これは名目だけなんじゃないか。やっぱり「イーストウッド映画」と言っていいでしょう。そんな雰囲気。 とは言え、トラックの運ちゃん(なのか?イマイチ本職不明)が暴れたり惚れたりするだけの内容で、まとまった筋立てもなく、行き当たりばったりに短いエピソードが連なっていくけれど、全体を通してみれば、何となくオハナシが繋がっている、という構成。 イーストウッドが演じるもんで主人公のキャラはどうしてもマッチョ系になるのだけど、彼が事前に「トラック野郎」を見てたとしか思えない、そんな映画です。 ってことは、あのオランウータンの正体は愛川キンキンだったんだなあ。 どこまでもあっけらかんと開放的・・・と言いたいけど、人生うまくいかんこともあるわけで、でもまあ、いいじゃないか、と。 そして我々も一緒になってビールを飲む訳ですが。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-22 07:51:32)《改行有》

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