みんなのシネマレビュー
パブロン中毒さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
ホームページ http://ameblo.jp/cluttered-talk/
自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546

561.  宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 テーマはですね。「アメリカの父性の復権」なんです。復権しなければならないほどヤバいのか、やっぱり。「アメリカンビューティ」もしかり。まあトムクルーズではミスキャストに違いない情けないオトーさんが、父性全開でがんばる話なのさ。なぜって、幸せなフツーの家庭ではなくて、妻子に見捨てられて、子供にバカにされるような男が主人公なんだから。つまりはマイナスからのスタートだ。このレイつーのは「フツーの男のバカさ加減全開」なやつで、そういうところが妻子に嫌われた原因であります。子供を預かるっていうのに冷蔵庫に何も入ってないような父だよ。イヤだよねー。まさに「なんにも考えてない自然状態のバカ全開男」。ていうことは、「想定外の逆境」において、その「アニマル」なところが逆に役立ってしまうのではないか、という展開になるのである。「平時」なら妻子に嫌われる原因であってもさ。レイはフツーの男に出来うる限りがんばる。普段はバカだけど。「トムクルーズになら出来ても俺には到底無理」な活躍ではなく、「フツーの男にもできるかも」な範囲でがんばる。これが製作側の狙い「フツーのおとうさんでもここまでがんばれば父性の復権成る」。そして着地はもちろんのこと、「創造主(父性の最高権威)」である。キリスト教ユダヤ教の創造主は男である。なんか「出エジプト」感もあるし。今日のハリウッド的父性復活促進教材映画と呼びましょう。超高ギャラのトムクルーズが粉まみれ、汚れ放題、水浸しになって奮戦する様を見ると「モトが取れた」感がわいてきます。しかし大阪おそるべし。私はお笑い精神が倒したと思う。[DVD(字幕)] 6点(2006-02-04 21:46:20)

562.  エイリアン/ディレクターズ・カット 《ネタバレ》 ツタヤでディレクターズカット版を発見したのでしみじみと見てみた。あんまし変わらないけど、繭のシーンは余計なように思った。リマスター効果なのか、映像はものすごくキレイだった。ところが、しみじみ見た結果、「アッシュ」の人造人間としてのリアリティに激しく疑問を抱いてしまったのだった。いったい、どのような組成になっているのか?コーヒーも飲むし、メシも食う?表情もあるし。そんで明らかに「感情が芽生え」てるし。「君らが生き延びられないことを残念に思う」なんつって皮肉をいうほどまでに。アッシュの前半のふるまいについてはちょっとずるいんじゃないかと思った。改めていうまでもないが、「新しい女性像」を提供したことについてはこの映画の貢献度は高い。何に対するといったら、「女の子が震えるほど怖い対象と出会った時の対処法」の。それは通常は「地球外生物」でも「アンドロイド」でもなく、「人間の男」だったり「人間の女」だったり「何かのノルマ」だったり「災害」だったりするわけだ。「エイリアン後」も、多くの映画作品では「庇護の対象である女」「応援する女」「耐える女」が描かれつづけていることは事実であり、「需要」があるのだろうが、振り返れば「ここにリプリーあり」を示してすっくと立ちつづけるこの作品。少女期に「リプリー」を見た女の子達のその後の人生は、多かれ少なかれ影響を受けている。がしかし、やはりSF作品としては、「遊星からの物体X」に劣る。[DVD(字幕)] 8点(2006-02-04 16:33:12)

563.  マルホランド・ドライブ 《ネタバレ》 しかしリンチてなんてけったいな髪型なんだろ。あの眉間のシワの深さは、「凝視の継続」を現していると思われる。一点をじーっと見ちゃう。じーっとじーっとディープに見ちゃう。それを一生続ける。疲れるだろうなあ。「ワイルド」以来縁を切っていたが、各方面の評判により、一応見てみました。「○○は○○を象徴している」てのはさあ、リンチ映画では私程度の者は感じられないわけよ。だってさあ。「○○は○○を象徴している」だらけにしたいなら、何でもありになってしまわないか。例えば「便座の降りている便器は幸せを象徴している」とかさあ。なので「ブルーボックスとブルーキーは死の象徴」だと言われても必然性を感じない。「なんで?」としか思わない。ダイアンがそんなにまでカミーラを愛するようになったことについても説得力を感じない。小道具も人物も駒としか思えない。「○○は本当は○○だったんだ」て、鑑賞中じゃなくて、後で分かったからとて何の意味があるのか?鑑賞中の数十分の中で観客を堪能させてこそ映画。説明しすぎはもちろん洗練度を欠くが、分からない奴がバカだという前提の作品や、解析サイトが必要な作品は私は認めない。(カルとかスイミングプールとかメメントとか)これで本当にリンチとは切れます。 《追記》DVDを返しに行ったら店員が「これ、おもしろかったでしょう」と力説。ブルータスお前もか。[DVD(字幕)] 5点(2006-02-04 15:56:41)(笑:1票)

564.  ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう 《ネタバレ》 今いっこしか思い出せないけど、六本木ソルジャーさんも語っておられる「射精」のやつ。すごく面白かった。「くっだらなー」のひとことだし、ちんけなセットなのに、なんだなんだこのワクワク感は。ウッディマジックか。体内の登場人物(?)たちが、笑っちゃうくらいにみんな大マジメなんだから。それぞれの部署によって、ユニフォームが違ったり、「頭脳」のとこのやつはエバってたり、なぜか「神父」出てきて邪魔するし(未婚の男女のHはやっぱり宗教的にはイカんのね)「勃起」の担当なんて、妙な歌を歌いながら肉体労働に励んでるし、もう爆笑だ。みんながみんな「大マジ」でしかないのに見ているほうはおかしくてたまらない、これウッディアレン憎いねー。体内の皆さんがこれだけ真剣になって挑むその目標は、射精ですか、ってとこも「くっだらなー」。これの「女体版」もつくってほしいな。でもそれだと笑えないか。ラストのセリフ、いけませんねー。これは自分を含めたユダヤ人全体を自嘲していると取るべきか、本気でそう思っているのか、いったいなに。だってそれじゃあ笑えないどころかドツかれる方向じゃん?とにかく一見の価値あり。[DVD(字幕)] 7点(2006-01-29 22:34:33)

565.  ホワット・ライズ・ビニース 《ネタバレ》 ゼメキスなので期待していたのに。ドリームワークスは私には合わないなあ。なんか妙に「クリーン」な映画作ってませんか。「猥雑」とか「混沌」とか「不健康」を排していてさ。あの月のイントロが出ると「あーあ」と思うようにすらなってしまった。ハリソンフォードとミシェルファイファ。全く合いませんね。カップルにはミスマッチというのもアリだと思うが、こんなに違和感のあるカップルもなあ。ミシェルはブルースウィリスとの夫婦役はぴったり来てたけど。あれはロブライナーの演出というものか?いやいや、ブルースのアホまるだしのピュアな男がミシェルの几帳面な感じとマッチング。それはともかく、全く夫婦に見えないこの2人が、いい年なのにベッドでひたすら励んでいるというのが…。しかも「お隣さんに負けないようにがんばろう」とか言ってさ。ハリソンなんてこのころ60近かったというのに。だいたいハリソンフォードくらいベッドシーンの見たくない俳優さんはいない。勘弁してくださいよーそんなもの。上記のようにドリームワークス製の殺菌済映像により、妙に「クリーン」なサスペンスとなっていたので、なんの感慨もなく、謎解きでもなく、「ハリソンフォードの殺人鬼なんてリアリティあるわけないじゃん」で終了。筋がどうとかより、妙にクリーンなんだってば。タバコの吸殻とか犬の糞なんて絶対落ちてそうにないんだわ。そこがかえって疲れる。[DVD(字幕)] 5点(2006-01-29 21:38:05)

566.  フランティック 《ネタバレ》 もはや最初の方しか覚えていないが、ホテルの部屋に着くなり、「さあ○○○だ」とヤル気満々のハリソンフォードに妙に白けたうえ引いてしまったのを思い出す。そのトシになってそんな夫婦アリかよ。まあ、奥さんが消えちゃって○○○はできなかったのが幸いだった。ハリソンフォードのベッドシーンなんて見たくないので。(What lies beniethで無理やり見せられてげんなり)[ビデオ(字幕)] 6点(2006-01-29 21:18:20)

567.  ダーク・スター 《ネタバレ》 プロダクツだけなら0点かもしれないけど、シナリオがよいので飽きずに見られる。クルーたちのボケぶりったら。超くっだらないことでモメているし、すごくおかしいの。圧巻はあの、閉じ込められて向こうへ岸へ戻れなくなった例のシーン(説明しづらい)。あんなくっだらないシンプルなシーンであれだけ引っ張れて、しかも飽きさせない。カーペンターの特筆すべき才能はドラマ性(必然性ともいえる)。ラストも皮肉です。「2001年宇宙の旅」」のハルみたいにマジメじゃなくて、しかも「男性」の人工知能くんと、漫才状態突入。誰も思いつかない。もういっかい見てもいいな。いいなあほのぼの感満載で。「お金がない」場合はスネずに「笑い」に持って行くのが正解でありますね。(でも「MUTE」とか「REM」みたいな笑えないのもありか)[DVD(字幕)] 8点(2006-01-29 20:55:31)

568.  ダブル・ビジョン バトルシーンは直視できないほどエグかった。なんか本屋に原作本が並んでた気がする。日本人の原作だったような気がする。そこそこ有名な白人俳優が一人出たことで立体感が生まれたように思う。香港にいるモース。私の頭の中ではグリーンマイルの刑務所からいきなり香港。しかも出演シーン短いし。軸となる宗教的なストーリーが最後までよくわからなかったので、ヒマなとき見直してみたいが、そのころまでツタヤにあるかしら。ダブった瞳というのは確かにかなりおぞましいかな。[DVD(字幕)] 7点(2006-01-29 20:24:44)

569.  少女たちの遺言 《ネタバレ》 やっと見つかった。常に題名を忘れるので難儀なことだ。これはなかなか忘れられない韓国映画でしたね。女の子どうしの擬似恋愛がすーぐ「自殺」になっちゃうところが。「あまりにも好きなことをわかって欲しくて死んでみる」って、韓国の女の子ってそんなに激しいの?激しいといったら、先生は女の子をビンタして流血だし、いじめられっ子はすごいことされてるし、日本の女の子どうしみたいな「予定調和」の世界じゃないんだわ。みんな「キツい」よね。主役の女の子がすごくかっこよくて魅力的です。これなら好きになるかもね。それと、「日記」みたいなやつに、ものすごーく熱心なんだわ。昔の日本の交換日記レベルのしょぼいやつとは全然別物で、切り抜きだの写真だの、細かい字でいっぱい書いちゃって、すごいのよ。凝ってるのよ。これって韓国の女子高生の伝統なのか?自殺した女の子がちょいと老けていて、高校生というには無理があるような気もしたが、主役の子に対する危ない愛情はよく描かれていたと思う。「火山高」のりりしい女の子(剣道部主将)といい、韓国ではこのテの宝塚系の女の子はお家芸的伝統なのでしょうか。私はジウ姫みたいなおんなおんなした韓国女性より断然こっちの系統のほうが好きだ。ともかく一見の価値はあり。「カル」みたいなよくわかんないやつよりよっぽど面白いよ。「オールドボーイ」みたく下品じゃないし。[ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-29 19:59:27)

570.  プリティ・イン・ニューヨーク 演出編集音声すべてダメ。ミラが出ていなければ誰も見ない。このクラムホルツって人は、「舞台よりすてきな生活」にも出ていたけど、誰なの。何なの。この顔と身長で、ラブコメの主人公をやっても許されるの。あなたはウッディアレンじゃないのよ。この私が許しません。あなたは脇役しかできません。日本人の女から見て、1%もセクシーではありません。気持ち悪いだけ。できることなら、画面に写らないでもらいたい俳優№1。[DVD(字幕)] 5点(2006-01-29 18:26:17)

571.  理想の恋人.com 《ネタバレ》 このキャストでここまでダメダメ感を出すとは逆にすごいかも。ダイアンレインが主演なら「ユーガットメール」のような楽しく上品な大人のラブコメかと期待していたら、脚本も演出も編集も全部ダメ。特に脚本のお粗末さには恐れ入る。ロブライナーとかエフロン姉妹にあこがれている製作陣が、真似をしてはみたが、モノマネにすらならなかったという結果に。このテの映画で大外れは少ないと思っていたが、ここまで外されるとは。なんとか作品として成立させようと必死の演技が、すべて無駄になり悲しみのダイアンレイン。豪華キャストでダメダメ感を出し切ったトンデモ映画。[DVD(字幕)] 4点(2006-01-29 18:13:49)

572.  デイ・アフター・トゥモロー 《ネタバレ》 あっそういえばこれ見てたわ。というほど薄ーい映画。エメリッヒなのに。どうしてこんなに心揺さぶられないのかのう。とにかくあんまり「寒く」もないし、「天変地異」だけ。あとお決まりの「親子愛」。どうしたんだエメリッヒよ。絶対に2回見る気もしない「薄さ」なのだった。スターゲイトを思うとあまりのドラマ性の欠如に寒い。[DVD(字幕)] 5点(2006-01-29 01:35:08)

573.  ブレードランナー/ディレクターズカット<最終版> 《ネタバレ》 ヨドバシで聞いたらなんと廃盤だと言われたけどほんとですか。仕方なくツタヤで汚いビデオ。 ううむ。確かにむかーし見た劇場版とラストが違うように思うな。原作読んでませんけど、ちょと興味ぶかいと思ったのは、「4年」ていう期間の区切りの意味。「感情が芽生えるころに死ぬように」ですよね。「4年」て意味深だよねー。だって「4年」て「異性間の愛情が持続する期間」て説があるでしょ。「4年」で相手を取り替えていくのが「自然」の理に適っているという。それがほんとかどうかは知らないが、どうも「4年」ていうのは人間の感情生活において「ひとつのターム」なのではないでしょうか。そんでレプリに感情が芽生えるまで4年。意味深だ。あと、ロイがデッカードを助けた理由は、「他人と会話することでまだ生きて(stay)いることを確かめていたい」と、「せめて誰かに看取られて死にたい」だと思います。しかしまあ、久ーしぶりに見たけど説明が無さすぎて本当に疲れた。《追記》日本とキリスト教圏イスラム教圏の観客では人造人間に対する受け入れ方は全く違うものであると思われる。「人間と変わらぬ外見をもち、感情もある」なら仲間として受け入れるかといったら、それは「創造主」を信じる人にとっては「絶対に」受け入れることはできないはずだ。なぜなら彼ら「人造人間」は「神のつくりたもうた生命」ではないから「祝福」されていないのだから、自分たち人間とは「絶対に」同じではないし、まして「仲間」ではない。だから「物扱い」できる。創造主のいる世界では、神に祝福された者(母親から産まれた者)だけが「人間」であって、どんなに相似形であっても根本的に違う。ロイがAA級のネクサスであってもそれは同じ。仏教圏や儒教圏の作品ではないのでそういった前提で観る必要がある。[ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-29 01:00:43)《改行有》

574.  イベント・ホライゾン 《ネタバレ》 フィッシュバーンをじっくり見ることができてよかった。リーダーシップ全開の彼ははまっていてよいなあ。「My ship」ですよ。「My」っていうところに力を入れて言うのよね。ジェイソンアイザックスとショーンパートウィーなんて悪人顔を2人も揃えて、おまけにフッシュバーンの濃い顔は言わずもがなで、顔面的には迫力ありすぎ。ところで、幻覚に襲われる人とそうでない人、早めに幻覚を見る人と遅い人と最後まで見ない人。これって面白いですね。私の見たところ、これはそれぞれのキャラの「動物的な生命力の含有率」と比例するのではなかろうか。生き残った黒人の彼とスターク(女性)は最後まで幻覚を見てないらしいし。見てない人が生き残ったのね。反対にウェアー博士なんて到着前から夢に見ちゃってるし。ジャスティンを除けば博士の次は女医さんだし。どうもインテリ度が高い人から感染?していくみたい。インテリになるほど生命力は落ちるのか。[DVD(字幕)] 7点(2006-01-28 00:12:34)(良:1票)

575.  異人たちとの夏 《ネタバレ》 すきやきの皆様が多いようで。私は「きゅうりでもかじる?」が。それって、もてなしなんだー。そんなの言われたことないし。これはよくできたファンタジーです。「フィールドオブドリームス」のように、亡霊の力で現実世界に何か働きかける、ということもなく、ただ現れて、会話して、去って行く。というところが日本の幽霊は始末がよいですね。30年代風の雰囲気もよいです。こんな風に、ふらっと現れてくれないかなあ、飼い犬と、先輩Yさん。会いたくてたまらない。[ビデオ(吹替)] 8点(2006-01-22 20:44:25)

576.  鬼畜 《ネタバレ》 映画「鬼畜」は様々な視点から観ることができる作品であろうが、個人的には実話という場合は、何よりも「実行者の心理」に興味を持つ。妻の言いなりになって我が子を次々に捨てるという、信じがたい行為に及んだその心理に興味を狩られる。どうすればそうなるのか。彼自身は積極的に子供を疎んじているようには見えないし、「本当は殺したり捨てたりしたくない」し、何より「子供が彼を慕っている」=「何らかの愛情を感じ取っている」ように思う。「何でも他人の言いなりになって、抵抗できない」→その理由「自分はおよそすべての他人より劣っている」=「自分より優れた人間に常に従うほかはない」という固定された構図が、この男の頭の中にあったのではないかと推測する。これは、成長過程における「成功体験の欠如」が原因としか考えられない。この映画に見る彼は、知的障害者でもないし、精神を病んでいたわけでもないからである。このように考えるに至ったのは、身近にモデルとなる男性(同僚)がたまたま居たためである。「誉められたことがない」「常にバカ、グズと言われ続ける」このように育って「自分だって人並みに頭が良い」と思うことができるであろうか。このような「成功体験を欠く」人たちの中には、私の同僚のように常に他人の言うことが正しいと思い、自ら考えたり要求したり交渉したり闘ったりすることができない大人が存在する。そして「鬼畜」の主人公の行動を可能足らしめたものはこのような心理ではないかと思うのである。よって、愛人によって初めて「誉められる」を与えられた彼が、簡単に彼女の懐に落ちたであろうことは当然である。映画版は、この構図を納得のいくよう描いていたと思う。この推測に添って考えると、ビートたけしのTV版の主人公は、「違う」ように思われるのである。「それなら捨てないで済むでしょう」と思えてくる。ともあれ姪っ子を見るにつけ、まことに「子供は誉めなければならない」と思うのであった。[ビデオ(吹替)] 8点(2006-01-22 19:08:03)(良:2票)

577.  フィールド・オブ・ドリームス 《ネタバレ》 「お告げ」を聞いたケビンコスナー演じるレイが、ブロークンな行動に出るのだが、なぜか妻子にまで幻覚が見えている。=彼は統合失調症ではない。=ファンタジー映画である。 レイリオッタのシューレスジャクソンの存在感がすごい。コスナーは出ずっぱりなのに食われている。俳優さんはやはり「たたずまい」「ありよう」である。演技うんぬんは当然かもしれないが、普通の観客にとっては「演技の巧妙」など2番目以下。60年代回顧やら「アメリカの善き人(グラハム医師)」やら、「野球への思い入れ」やら、とりとめもないような、絞りきれていないような、「お告げ」の末にたどり着いたのは、「父と子のキャッチボール」。これで全アメリカ人男性を号泣させてしまったわけだ。すごいような。「ふーん」としか言いようがないような。フランスではそっぽを向かれたというのが皮肉だ(フランス人は野球が嫌い)。当然日本では大ウケ。野球場にどんどんゴーストプレイヤーが増えていくところがミソです。ちょっと「育てゲー」感あり。アメリカ人男性の野球に対する思い入れを知るには良い教材です。「すごい」レイリオッタは一見の価値あり[DVD(字幕)] 7点(2006-01-22 17:13:56)《改行有》

578.  ウィスキー 《ネタバレ》 秀作である。たぶんウルグアイに住むユダヤ人のオヤジの話だろう。結論から言うと、「ウィスキー」とは、「ヤコボの人生に足りないもの」を意味しているのである。それは「うるおい」みたいなものだ。ヤコボはよく働いて、お母さんの介護もして、普通なら褒められる人間であって、全く悪人ではない。ところが、彼は「楽しみ」というものを知らない。「カチカチ」といろんなスイッチをつけたり消したり、飲み水の衛生状態に気をつけたり、壊れた物や穴の開いた壁は気になって放っておけないし、しごく「規則的」に生きているのである。一方マルタは女であるから、タバコやラジオやたまに行く映画など、自分の楽しみを持っている。そんなマルタが、「妻のふり」を頼まれた時、「もしかして自分のことをちゃんと人間として見てくれていたのかも」と期待してしまったのは当然だ。ところが、「夫婦生活」でも全く態度が変わらないヤコボ、「人生には楽しみが必要だと思ってる男」弟エルマンの登場により、マルタの心は揺れる。そして帰りのタクシーの中の涙。あれは、「やっぱり私のことは道具としか思ってなかったんだ」である。そりゃそうだ。「妻のふり」の礼にお金を渡したうえに見送ってもくれないんだから。ラスト、靴下製造マシーンのうなりをひたすら写すショット、これが「ヤコボは他人をマシーンと同じような道具としか見ていなかった」の意味である。それで、まあ私は思った。「ヤコボみたいな男の方が多いよね。」悪い人じゃないんだけど、ケチで鈍感で人の話を全く聞いてなくて、おまけに見栄っ張りで(結婚しているふり)、「女」といったら若い女としか認識していない(レストランでヤコボは若い女をねっとり見てる)、髪型を変えても全く気がつかない、そーゆー男。なんだか、ヤコボ的な男って、日本には余裕でいっぱいいるように思う。その意味で、男子の皆さんには大変ためになる映画ですよ。反面教師のつもりでご覧ください。高校生くらいのお子さんには「こういう男性になってはいけませんよ。」と見せるのもよいでしょう。ついでに、ヤコボ状態のまますでにオヤジになっている人は今からでは遅いです。[DVD(字幕)] 8点(2006-01-21 23:27:31)(良:3票)

579.  エイリアン2 ここで火器を使いすぎて、3のフィンチャーはナシにしたというのもうなずけるドンパチ映画。しかもラスト「母性愛」で落とすというお約束ぶり。産んでないのに。ここらへんからなんでもかんでも「母性愛」の大放出だ。あまりにも「娯楽作」。あまりにも「大衆作」。つまらないとは言わないけど。当然1とは別物。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-01-21 17:31:14)

580.  愛がこわれるとき 《ネタバレ》 冒頭からすっごく痛い。主役の女優さんが鼻血ブーなのは「エイリアン」以来の伝統。DV夫から逃れるには殺すしかないのか。こんなに「たかがタオル」に対する意識を変えた映画は他にない、という意味でスゴイ。解決策をひとつ。「前後不要なラベルのついてないタオルを使用する」。ところで結婚前に「もう殴らない」て約束した場合は、必ず結婚後も殴りますから。間違いない。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-01-21 17:07:42)

080.88%
130.33%
2101.09%
3454.92%
4717.77%
515116.52%
614916.30%
718320.02%
818119.80%
99310.18%
10202.19%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS