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プロフィール
コメント数 204
性別 男性
年齢 46歳
自己紹介 専門は邦画とヨーロッパ映画(特にフランス)。気に入った監督や俳優がいればひたすら観つづけるので、どうしても同じジャンル・国に集中してしまうようです。(だからあまりハリウッドを観ない。)

最近引っ越してしまい、なかなか映画を気軽に観ることができなくなりました。撮りためたビデオとDVDばかりになりますが、観たものは書き込んでいこうと思っています。

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41.  サクリファイス 点数を付けるのに逡巡してしまう映画です。何故なら、僕が一度観た限りではその60%くらいしか理解できていないから。二度観れば良かったのですが、時間の都合です。残念。60%ながら、世界観の深さ、そして描写の細やかさは十二分に感じました。映画を観る前提条件として、タイトルの意味くらいは知っておかなきゃいけないと思うのですが、今回はうろ覚えで、はっきりと調べないまま観てしまいました。(たぶん「犠牲」だと思うってくらい。)それで、一つ一つの場面の解釈に手間取ってしまい、ちょっと損した気分です。もっと、撮影された背景くらいまで絞り込んで観ていればよかったと、反省しています。これだけの世界観を、自分に吸収できなかったことに惜しいと思います。気になっていたことですが、セリフが聞き取りにくい場面がいくつかありました。字幕だったから問題ありませんでしたが、本当は劇場かヘッドホンで観るべきなのかな、と思います。8点(2003-12-19 01:36:46)

42.  裸足のマリー マリー・ジランが見事な演技を見せてくれました。『さよならモンペール』の時は、可愛くてなかなか演技が出来る少女程度でしたが、完璧な演技のできる女優としての力をモノにしたようです。この映画の中での彼女の演技は、ベーシックとなる喜怒哀楽をきちんと表現できているのはもちろんのこと、その奥に潜む17歳という年齢の持つ危さ・恐れ・自信を含有して光り輝かんばかりです。と、ここまでマリー・ジランの絶賛ばかりですが、ストーリーとカメラワークも良かったと思います。舞台がヨーロッパを縦断することから、都市から田舎まで風景も移り変わり、非常に美しい画を作り出しています。ラストが、きちんと問題を解消させていないように思えて不満ですが、トニオとマリーの笑顔はそれでいいと言っているようです。とにかく、マリー・ジランが女優として輝いているぶん、この映画は素晴らしいと思います。8点(2003-12-16 01:27:32)

43.  いちげんさん 鈴木保奈美を中心に置いた、どちらかと言えばキャストありきな作品かと思って見たのですが、きちんと物語が練り上げられており、十分に楽しめました。"盲者"と"ガイジン"のラブストーリーということで、特殊な形を想像していたのですが、純粋で素晴らしい恋の物語になっていて感動を覚えました。鈴木保奈美さんが純粋で、美しい女性を見事に演じており、また"僕"であるエドワード・アタートンも、日本文学を学ぶ留学生という役をきちんとこなしていました。留学生と一緒にいると気付く、文化の違い、国籍が違う人間を見る日本人の目、そして大学というシステムをきちんと描写していることに、また日常を大切に描いていることに、安心して物語に入っていくことができました。8点(2003-12-16 01:16:27)

44.  BeRLiN/ベルリン この監督、いい俳優さんだなと思っていたんですが、実は監督業もやってたんですね。助監の青山真治つながりという全くわけわからん理由で観たんですが、素直にいいなと思いました。メッセージ性が強くて一人一人に素晴らしいセリフを言わせるところは、観ていて「おおっ!」と感じる所が多くて良かったと思います。中谷美紀演じるキョーコの考え方って凄くないですか?この一つ一つのセリフが、なんだか胸を打つというか、考えさせるものでした。そして、キョーコを追い求めるオカダ(ダンカン)の描き方が良かったと思います。「何故そんなにキョーコに執着するのか?」と聞かれた時のオカダの答えが答えになってなくて、けど、それがオカダの正直なところなんだな、と思えて、この監督さんは一つ一つのセリフに本当に神経を使っているなと感じました。それと、キョーコと鉄夫の愛の生活は微笑ましくて(途中までですが、)良かったと思います。8点(2003-12-15 13:22:52)

45.  月とキャベツ 内容も単純、俳優も素人、なのに感動!もうこの感動は抑えられるもんじゃないです。わかってるんです、最後も、けど、ね、あの歌と舞は美しすぎるじゃないですか。僕は特に山崎まさよしのファンというわけではないですが、完全にノックアウト(死語)です。鶴見・ダンカンがいい脇役やってました。8点(2003-12-15 12:57:41)

46.  傷ついた男 《ネタバレ》 ただの「ゲイ映画」と割り切れないところが、この映画の凄いところです。正直、「これきっついなぁ。」という印象なんですが、それでも高得点なのは俳優がマジで鬼気迫る演技をしているから。すごいです、あまり簡単にお薦めできる映画ではないのですが、きつい映画にも耐えられる方にのみお薦めします。同性愛系を考えると、ウォンカーワイ監督の『ブエノスアイレス』を思い浮かべるわけなんですが、あちらが同性愛を通して、普遍的な恋愛を著しているのに対して(つまりヘテロに近い描き方をしている)、『傷ついた男』はホモを通しての視点に徹しており、屈曲した愛の形を追い求めています。途中フェラチオシーンがあり、それはボカシを通して見てみると擬似で、「あれ?」と思うわけなんですが、それもきっちりと方向性を持っていて驚かされます。俳優陣の熱演と、暗くジクジクした映像で暗部に切り込む監督の力を考えれば、放置されるには惜しい作品です。8点(2003-12-13 14:36:14)

47.  Kids Return キッズ・リターン タイトルと俳優と音楽と演出と、と言い出したらキリがないだろうと思うのですが、いいですね。青臭さがいい感じに漂っています。最近、ちょっとバカっぽい高校生が自転車に二人のりしてると「あっ、キッズリターンだ!」と小さくつぶやいてしまうのは僕だけじゃないと思います。8点(2003-12-08 13:58:09)

48.  溝の中の月 やはり、ベネックスの画は美しいですね。ブルーの美しさは格別です。僕の好みに合っているだけかもしれませんが、そのブルーに酔いしれました。そして、ナターシャキンスキー、ジェラール・ドパルデューと、素晴らしい役者が揃っていますね。この頃は痩せていたんだなーと感心してしまうドパルデューは野性的でいいですし、(特に氷を噛み切るシーン最高)キンスキーの魅力は赤い口紅と赤い車で3割増しの美しさです。それにフランク(弟)とベラ(彼女)の二人の演技もいいですね。貧しさや醜さ、そしてその悲しみを上手く演じています。ドミニク・ピノンはディーバ、アメリあたりに出ていますが、実は怪優ぶりはこの作品が一番なんじゃないかとも思います。最後の看板の文句と、ドパルデューの表情が胸を打ちました。8点(2003-12-08 11:25:12)

49.  Undo “アンドゥー” 山口智子の縛られている美しさには戦慄さえ覚える。僕は決してそんな趣味はない(と思う)のだが、かなり長い期間縛られて虚空を見つづける山口智子の映像が消えなかった。あのワンシーンだけで僕は満ち足りる。8点(2003-12-03 22:21:59)

50.  風花(2000) 大風呂敷を広げずに、二人の心理描写と顛末だけを淡々と描いている事に好感が持てました。小さな心の動きを、小さな言動で表現していて、観る度に理解が深まっていくように感じます。僕は、小泉今日子さんのちょっと荒れた肌があまり好きではないのですが、それが妙に風俗嬢という設定にマッチしていて良かったと思います。酒乱の浅野さんもいいですね。この二人がしっかりとした演技をしていたので、ちょっと難しい映画をきちんと描写することに成功していると思います。あんまり評価がよろしくないようですが、実にいい映画ですよ。丁寧で、シンプルで、こんな映画をもっと観たいと思いました。雪原のシーンも大変だったと思いますので、あの状況で素晴らしい演技をした小泉今日子さんに敬意を表して8点です。 8点(2003-11-27 14:25:48)

51.  [Focus]/フォーカス(1996) 短い映画なだけに、すっきりとまとまっていますね。ドキュメントの形が上手くはまっていて、しかも俳優サン達の演技ができているので、かなり集中して観ることが出来ます。浅野忠信はスゴイですね。邦画を観ていると、常に登場してくれる彼ですが、それもこれだけの演技を見せてくれると理解できます。オタクまでカバーしてしまうんですから、キャストがいい、というよりも浅野忠信本人の演技力が高いというほかないでしょう。一気に集中して、一気に緊張して、一気に見終わって、ずーっと後を引く映画。8点(2003-11-26 19:54:15)

52.  三月のライオン この映画を観ていて感じていたのは、「危さ」です。二人の関係がどこまで続いていくのか、そしてどういった結末になるのか、最後まで危さを感じながら観ていました。淡い映像の中で、主演の二人が笑っている。それだけで素晴らしい映画になるような気がしました。痛々しさも、切なさも、狂気も孕んでいる映画ですが、結末を観て、これでいいと納得しました。とても良い映画だと思います。8点(2003-11-25 23:18:29)

53.  ひまわり(2000) 《ネタバレ》 最初は、何だかよくわからないスタートでしたが、お葬式のシーンからコミカルでテンポ良い展開になり、最後はちょっと青春な、清々しい気分になって終わりました。メリハリが良く、見ていて飽きず、さらに映像も素晴らしかったと思います。袴田吉彦が小学生時代に靴を隠したことを思い出すシーンや、最後に麻生久美子にボールを当てるシーンなど、ファンタジックなところもとても自然で素直に観ることが出来ました。謎はいくつも残りましたが、爽快感と、何故かはわかりませんが満足感を感じたので良しとします。ミリタリー好きのマギーもいい演技してましたね。 8点(2003-11-23 19:51:51)

54.  恋人までの距離(ディスタンス) 女の子から「どんな映画が好き?」と聞かれたら、他に好きな数本の映画を言ったあと「けど恋人までのディスタンスもいいなー。」と付け加える事を僕は忘れないだろう。そして、その最後の一つに見事ヒットしてくれる女の子がいれば、僕はその瞬間に惚れてしまうかもしれない。そんな、なんか恋がしたいっ!と思わせるような作品がこの映画でした。この映画は、本当に観終わってとても幸せな気分になる映画ですね。この満足感って、映画の魅力の中でもとても重要なことなんじゃないかなと思います。この映画の中には、毎日の日常から少し浮ついているかもしれないけど、とびきりの幸せがたくさん詰まっていて、なんだか本当に幸せになります。役者さんの二人の一つ一つの会話の妙が素晴らしく、また表情が活き活きとしているのが印象的でした。最後の別れも、強く胸に迫ってくるところがあります。たぶん、次に新幹線に乗る時は、僕はちょっとこの映画を思い出したりするんだろうな。もちろん席は自由席で、喧嘩している夫婦は・・・最近あんまり見かけないけど、探してしまうかも(本末顛倒です)。ウォークマンも止めておこう。これで一緒に電話の会話をやってくれる人を探す事ができるでしょうか?8点(2003-11-18 13:13:03)(笑:1票)

55.  Helpless ささくれだった演技をさせると浅野忠信は光りますね。といっても、基本的に浅野忠信はささくれだった顔をしているだけかもしれません。彼は映画によって破綻具合のパーセンテージが変化しているような印象です。キャストといえば青山作品常連の斉藤陽一郎・光石研はここでも重要な役割を示していますね。光石研の、どうやっても転がり落ちていくしかない人生の具合は、悲しみを湛えています。斉藤陽一郎の、どうしても適合することができない、それでいて弱くて、自分を茶化すことでしか生きられない人生も悲しいです。ストーリーは、チンピラの転落とそれに巻き込まれる人々の話ともいえるんですが、一人一人の心情がきっちりと描写されているために、鑑賞後も反芻して考えることのできる作品だと思います。ちなみに、同監督のEUREKAはHelplessの続編的な意味合いになります。秋彦が共通の登場人物なんですが、これは青山真治著「EUREKA」「Helpless」に詳しいのでそれもお勧めです。EULEKAを観る前にHelplessを観てもらうと、ロケーション(北九州→甘木)の変化が作品にどのように影響を与えているかなどがわかっていいと思います。EUREKAで茂男が終始サングラスなのは、Helplessで死んだ光石研をどうにかしてEUREKAに登場させる為の配慮だと思うのですが、どうでしょう?8点(2003-11-17 18:52:23)

56.  ベティ・ブルー/愛と激情の日々 《ネタバレ》 「インテグラル」の方を観て、はっきりと自分の間違いに気付いた。前にここに書いていたレビューの的外れさに自分で情けなくなった。僕が確信していることは、この映画が「ゾルグとベティの愛」の対立項として「人々の善良なる愚かさ」を挙げていることだ。この物語の登場人物には悪人は一人もいない。ペンキ塗りを命じた雇い主でさえも、悪人には描かれていない。では、何故にベティは死ななければならなかったのか?それは、ベティとその愛情があまりに純粋であったからである。ベネックス監督は何度も何度も、人々の愚かさ・日常に潜む虚無を取り上げている。(妙なネクタイのエディの葬儀、銃で威嚇する若い警官、強盗での警備員、病院から帰ったゾルグが見る白皮症の男ボブと妻の喧嘩 etc.) 薬売りのサーファーに言ったゾルグの言葉「どこもかしこも血の海」は示唆的である。そして、銀行強盗のあとベティの「何のため?バカね。」でゾルグも自らもその愚かな人々の一人であったことに気付く。小説の出版が決まり、ベティの回復を確信したその時には、既にベティは取り返しのつかない状態になっていた。それも、善良でありながら愚かな人々のせいである。ゾルグはベティを愚かな世界から解放し、彼も二人の永遠の愛の世界に戻る。  と、筋道だててみたのだが、ここまで書いて「本当か?」と書いたことに自分でも自信がなくなってきた。しかし、ベティの価値観を軸に話を読み取っていくと、頑なにゾルグとの愛(またはゾルグの尊厳)を守ろうとしたベティの行動と、それに対する「愚かな人々」が鮮明になってくると思うのだがいかがだろうか?この映画の示す情報量からすれば、単に「破滅的な愛の映画」としていいものかと疑問をもったりする。8点(2003-11-04 02:08:57)

57.  萌の朱雀 とても切ない映画ですね。俳優はほとんど素人同然だということなんですが、相手のことを想う恋愛のドキドキと、それでも離れてしまう家族の切なさと、なんとも言葉にできないんだけど、懐かしさと言うか心が和むと言うか、そんなほんわかした気分を感じられる映画でした。家族構成が少し、というかだいぶ解り辛いので、そのあたりの説明が欲しくもなりますが、それを理解する為に何度も観たおかげで、じっくりと映像や俳優さんの演技を観ることができました。一つ一つの映像が素晴らしいですね。8ミリのシーンは、ちょっとクドイような気がしますが、雨にうたれるシーンなどが良かったと思います。この中の、恋愛関係は、観ていて本当にドキドキしますね。なんなんでしょう、この気持は。ちなみに、ミチル役の尾野真千子さんはこの映画でデビューして、EUREKAだとかギプスだとかに出演、最近はほのぼのレイクの釣りCMで、「あっ!」と指差す役をやってるみたいです。8点(2003-11-04 01:35:14)

58.  忘れられない人 さて、まずもって普段観ない映画を観てしまいました。ハリウッド+恋愛。しかも病気もの。あああああ、レンタルビデオ屋でも絶対に手に取らないセットだよ。それなのに、それなのに観てしまったのは彼女から薦められたから。すいません、まったくレビューとして成り立たない背景です。点数つけるのも相当迷った。絶対に私情が混じってる。公平なレビューができない。というわけで、だいたいこれまでの自己平均の7点をつけました。映画は面白かったですよ。クリスチャン・スレーターの演技も好きですし、マリサ・トメイのオーバーなアクションもなんだか解りやすかった。といってもストーリー、俳優の演技、映像技術、音楽等は公平に観たら可もなく不可もなくといったところなのかもしれません。ハリウッド映画には最近まったく信用していなくて、彼女からかなり強く勧められたもののダメ映画だったらどうしようと真剣に考えていたので、その反動もあったのかもしれません。けっこう感動して、いい映画観たなーと思ったんですけどね。観ていて感じたのは、変な技巧とか、複雑なカメラワークだとか、時間軸のズレだとか、そんなテクニック的なことをほとんど放棄して、しかも常識的な恋愛だとか当り前の感情だとかにもこだわらずに、単純明快に「愛」一本で最初から最後まで押し切っているということ。直球と言う言葉が散見されますが、あえて剛速球と言わせていただきます。緩慢に見えるスレーターの腕から観ている人の胸にズドンと力強い球が投げられている感じです。これを受け止められる時と、つい避けてしまうときと、もろに打ち返してしまうときがありますが、それは観る側の問題。この映画はこれでいいんじゃないかと思います。映画って一緒に観る人や、その時の体調、観る側の意気込みとか、とにかく受け取る側の問題も強くあるんだなとしみじみ思いました。7点(2004-11-14 21:27:54)(良:1票)

59.  2046 久しぶりに映画館に行って、久しぶりにスクリーンに向った。事前の情報はほとんどなくて、ウォンカーワァイ作品と言うことと、キムタクが出ていると言う事くらいは知っていた。カーワァイ作品はけっこう観ているつもりだけど、これまであまり上手く理解しているとも思えない。他の作品の過去の自分のレビューを読んでみると、理解できていないことがよくわかる。正直に言えば、あまり期待していなかった。カーワァイ作品に期待するのは精神衛生上よくない。基本的に期待は裏切られる。コンセプトはよくわからない。メインキャストクラスの人間が数分の出演時間で終わったりする。そんな感じで、僕はスクリーンに向った。関係ないが、僕は映画を観ていると右手の人差し指の第1関節と第二関節の間を噛む癖がある。この癖には二通りの役割があって、一つは眠さをこらえるため、一つは興奮を抑えるためだ。この映画を観た後は僕の右人差し指には大きな歯形がついた。眠かったこともあり、興奮したこともあり、けっきょく二つの理由から僕は終始人差し指を噛みつづけた。冗長だという意見には、やっぱり反論できない。かといってこの作品を90分にまとめることができるかと言えば、僕は無理だと思う。削るべきエピソードはみあたらないが、しかしどうしようもなく長くも感じた。僕にはカーウァイ監督の映画に明確な答えなんて出せないだろう。彼の映画を必死になって語るのもなんだか恥かしい。だけど、たぶん僕はだらだらと彼の映画を観つづけるんだろうな。そんなことを思った。7点(2004-11-01 02:33:55)(良:1票)

60.  スワロウテイル 映画とは不思議なメディアだと思う。明らかに映画とはフィクションであるはずなのに、そのフィクションを「リアリティがない」と叩かれる。あまりに話が込み入ると「そんなことありえないよな」ということになるし、単純だと「ありふれてる」ということになる。そんな中で、岩井俊二という人は、奇妙な形で綱渡りを続けていると思う。「リリィ・シュシュ」にしても、「アンドゥー」にしても、この映画にしても、明らかなフィクションとしてストーリーはある。序盤はあくまでありふれたシーンの積み重ねであるが、その中に「何かあるぞ。」というタネがたくさん蒔かれている。そのタネはある時一気に発芽して、物語をドラスティックに変えてゆく。様々なストーリーが絡み合いつつ成長し、ある時は予想もつかない方向に枝を伸ばしながら、上へ上へと観客を持ち上げてゆく。そして、非常に唐突な形で成長は止まり、枯れてしまう。このフィクションへ観客を引き込み、没頭させる能力において岩井俊二は非常に優れていると思う。7点(2004-07-25 00:01:54)

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