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コメント数 122
性別 男性
自己紹介 自分の感性は、きわめて平凡だと自分でもわかっています。ただ、ほんとうはよくわかっていないのに、「わかった!」「よかった!」というのだけはしないつもりです。

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41.  女王陛下の007 《ネタバレ》 レーゼンビーボンドというキャストと地味なイメージのため、これまで何となく後回しにしてきた本作だが、実際に見てみたら結構よかった。とくに、みなさんがおっしゃるように、007シリーズとは思えない泣かせるラストには強烈なインパクトを受けた(「カジノロワイヤル」(06)に影響を与えているか?)。あの、ものの数分のシーンの存在によって、この映画全体に対する印象と評価がガラッと変わった気がする。ジェームズ・ボンドにフツーの平穏なる幸福は許されないことを、観客もボンド本人も思い知らされる。   レーゼンビーのボンドは、決して悪くはないとは思うけれど、どなたかが指摘されているように、何かが欠けている。キャラが立ちそうで立っていないところだろうか。もう少し「クセ」があればよかったかもしれない。見終わって、恐る恐るこのレビューを覗いてみたら意外な高評価だったので、なぜか嬉しくなってしまった(笑)。   とにかく、本作の最大の特徴はラストのシークエンスに尽きるだろう。Qの言葉を借りれば「思ったより無責任ではなかったボンド」という人間らしい一面に触れ、そして、癒しようもない傷を負ったボンドの過去を知ったことで、いままでとちょっと違った見え方がするかもしれない。[DVD(字幕)] 7点(2008-06-05 11:29:37)(良:1票) 《改行有》

42.  ボーン・アルティメイタム 《ネタバレ》 アイデンティティ、スプレマシーと、独特の世界で魅せてくれてきたボーンシリーズ。もしかしたら、これがラストとなるかもしれないとあって封切り早々に見たが、期待が高かっただけに、やや欲求不満が残ってしまった。   最大の問題点は、何より、ボーンがデブってしまってたこと。もっとも恐れていたことが起こってしまった。これは単純なことだが、非常に重要なことである。この一事をもってして、本シリーズで貫かれるはずの緊張感が欠け、一気にレベルダウンを招いてしまっている。ジェイソン・ボーンは、戦闘能力においては完璧でなければならない。もちろん、強敵相手には苦闘するときもあるが、それは相手も完璧に近いからで、そんな極限レベルにおける究極の闘いを、いかに頭脳と肉体を駆使して切り抜けていくかが本シリーズの醍醐味であり、中核のはずだ。   ところが、主人公がデブになっていては、もう、その時点で張り詰められるはずの緊張にダレが生じる。それは本作のような作品にとっては致命的で、ストーリーや演出をどんなに頑張っても挽回不可能の陥穽となってしまう。1や2で見られた、まだ幼ささえ残しているぜい肉のない、マシーンのようなボーンが消滅したことで、私のなかでは少なく見積もっても2点減点せざるを得なかった。   カメラもよくなかった。「スプレマシー」での手法に味をしめたか、ハンドカメラで狭い範囲を激しい動きのなかで撮る方法がエスカレートしており、もはや迫力と臨場感というより、アクションシーンはわけのわからない画面と化し、私には“やりすぎ”に感じられた。   もう一つ残念だったのは、今回はボーンの内面に「傷」がなかったことである。ボーンシリーズの魅力は、主人公が完璧な能力を持ち合わせていながら、癒しようのない心の「傷」も抱えているというアンバランス性にあった。人間になれない妖怪人間ベム、良心回路が不完全なキカイダーのように、完璧でありながら不完全という宿命的な立ち位置こそ、見る者をボーンに惹きつけてやまないものだったのだ。陳腐な正義感で闘うボーンなんか見たくない。   といったことで、必ずしも納得!とはいかないものの、あるレベルには十分達していると思われ、7点也です。[映画館(字幕)] 7点(2007-12-10 22:02:36)(良:2票) 《改行有》

43.  デジャヴ(2006) 《ネタバレ》 ダグは「一度は、犯行前に犯人を逮捕したい」とかカッコイイこといってましたが、もしクレアがブスだったら、絶対、過去には戻っておらず、「デジャヴ」が成立しない映画でした(笑)。そういう意味で、映画トータルの伏線は、検死のときにダグがつぶやいたひと言、「美人だな」にきわまります。   自由自在のアングルから、壁なども透視できるほどのハイテク機器なのに巻き戻しも早送りもできない(その理由はのちに明かされるが)、ちょっと不便なスーパーマシンとか、ゴーグルをかぶって、片目は現在を、もう片方の目では過去を見ながらのカーチェイスとか、荒唐無稽であっても斬新なシーンは魅力的でした。過去をサーチするシーンは「マイノリティリポート」を思い出させました。   途中から、いったい、どういう落とし前にするのかなと思い始めましたが、いちおう何とか辻褄を合わせたかたちで、まあまあ、これなら許せるかな、ぐらいのラストでした。真剣に考えたら、いろいろと突っ込みどころがありそうですが、あまり突っ込んで考えなかったら、楽しめる映画だったと思います。ただ、あとには残らない映画だろうなぁという気もするので、4日半後の自分のなかにどれだけ印象が残っているか知りたい(笑)。6点か迷いましたが、クレアに魅力にほだされて7点也です。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-10 22:46:22)(良:2票) 《改行有》

44.  クラッシュ(2004) 《ネタバレ》 よくできた映画だった。ステレオタイプではないストーリー展開で、とうてい一筋縄にはいかない人間社会の矛盾を追い、それでいながら、そこはかとない希望も見る者に残すという離れ業さえしていると思う。   しかしながら、本作がアカデミー作品賞というのは、しっくりこなかった。よく練られているとは感じたが、練りすぎてまとまりすぎている気がしたし、社会の錯綜する諸問題をテーマとしている反面、教科書的な印象もあった。あるいは、骨太さよりも繊細さのほうがより強く感じられたのは、本作の性格とは矛盾するものでもあった。 それは、一見、ややこしくこんがらがって、なかなか思うに任せない社会のもどかしさを描いているようでいながら、実は、立場こそ違え、登場人物はみな、ある意味で質的に均一だからだという気がする。ある部分善人で、ある部分悪党。善行を行ないもするが、ズルく立ち回ったり、アナーキーな激情に身を任せることもある。   そのような功罪や善悪あざなえる人間のありさまこそ、制作者の本意とするところだというのはわかるが、もし人間や社会の捉え切れなさを浮き彫りにするのであれば、人間のダイナミックレンジはもっと広く取る必要があったかと思う。おそらく、実際の人間のあり方は、もっともっと幅広く激しいこともあるのではないだろうか。ということで、7点也です。ドン・チードル、最近当たってますね。[DVD(字幕)] 7点(2006-11-19 21:00:20)《改行有》

45.  ソウ2 《ネタバレ》 面白かった。しかし、2つのディメンションで話が進行する舞台立てや、「ゲーム」のプレイヤーの人数の多さなど、要素が多い分、やや目先が誤魔化された感じがしないでもなく、謎解きとは別次元でちょっとストーリーがわかりにくかった。私としては前作のようなムダを省いた一種の純化されたシチュエーションがほしかった。   とはいえ、脚本はよく練られていたとは思う。「なるほど」というトリックもあって、脚本家の力の入れようを感じた。鑑賞中は筋を追っているのでゆっくり考えながら見るとはいかなかったが、それでも、ところどころ「ん?」と引っかかるところがいくつかあって(たとえば、マシューズにとってはこれがゲームとなるのか?とか、どうして「家」のほうのゲームが終了2時間前ちょうどにうまくスタートできたのか?など)、それがタネ明かしではやはり絡んできていたので、漠然とではあるけれど、つくり手が映画のなかに潜ませたヒントをつかめてはいたかと思う。   お決まりの突っ込みどころとしては、まずジグソウのアジトでの警察の捜査。ほぼ2時間、事実上何もしていないわけで、それにはちょっとムリがある。次に「家」のほうのゲームの一つで、ガスオーブンみたいな機械に入るものは「答え」がないんじゃないかと思った(なので、ゲームとはいえないのでは?)。それからラストのダニエルの大ドンデンだが、いくら「あれ」のなかにいたとはいえ、音や振動でわかるはずだという気がするのだが。   なお、突っ込みどころではないが、字幕ではただ「神経ガス」だったか「化学ガス」だったかしか訳されていなかったが、英語では「東京の地下鉄テロで使われたガス」といっていた。どうしてそのように訳さなかったのかな? でも、それだと即死するような気もする……。   2代目ジグソウの登場で「SAW3」も決定的なようだし、きっとまた続編もみることでソウ。ということで、7点也です。ちなみに私は、何となくでしたが、かなり早い時点で2代目がわかりましたよ。(^^)[映画館(字幕)] 7点(2005-10-29 02:51:35)《改行有》

46.  切腹 《ネタバレ》 仲代・津雲が「千々石求女は、少々縁がありましてな」(ちょっとセリフ違う)と言い出すシーンから、ぐっと引き込まれた。井伊家の庭先にいる現実と、津雲の語りで繰り出される過去とが重層的な映画構造をつくり、複雑な面白さが展開されていたように思う。みなさんおっしゃるように、このあたりの脚本の工夫には冴えが感じられる。   回想が現実に追いついてからは重層構造もなくなり、以後は一般的な映画と同じように進展、やや平板な印象に。復讐劇という大筋は読めているものの、どういう落とし前の付け方をするかについては、引き続き引っ張られる。   最終盤の立ち回りについては、ところどころ稚拙な部分はあるが、主役が圧倒的に強くて敵を斬り続けるといったものではなく、仲代・津雲も次第に疲れてきて、少しずつ傷つきながら闘い続けるふうにしたのはリアルでよかった。で、津雲が死に、三國家老が生き延びるという大ラス部分は、前半の脚本の工夫を見たあとでは、いささかすんなりと終わった感があり、少し物足りない。   では、どうすればいいのかとなると、よくわからないが、たとえば、見る者の意表をつく、胸のすくようなセリフで津雲が喝破し、三國家老がもっと打ちひしがれるといったシーンとかあれば、もう少し盛り上がったような気がする。そのうえで、歴史上の「記録」ではそんなこと一切なかったとする“虚構性”を見せつけたほうが印象がより鮮やかになったような気がする。   40年前の映画なので評価がすごく難しいけれど、いちおう7点也としておきます。仲代さん、昔のほうがうまかった?[DVD(字幕)] 7点(2005-07-14 01:22:31)《改行有》

47.  リトル・ダンサー 《ネタバレ》 この映画のすぐれた点は、登場人物ひとり一人がすべて魅力的に描かれているところです。主人公のビリー少年はもちろん、あれほどバカにしていたバレエのためにスト仲間を裏切ってまでお金を得ようとするお父ちゃん、ビリーを乗せたロンドン行きのバスが出発するとき、なんと「I miss you」と泣かせる言葉を発する兄貴、ビリーの才能を発掘し、実はかなり献身的な指導を施す先生、そして何といっても映画に不思議な魅力を添えた美少年マイケル。クリスマスの夜は切ない限りで、彼にとっては一生忘れられない晩となったことでしょう。誰一人として嫌な人物はおらず、ともすれば勧善懲悪型のドラマが多いなか、脚本のよさが光ります。   ただ本作の場合、最初からサクセスストーリーとなるのは既定路線なだけに、いかに観客を退屈させないかの工夫が求められる余り、ところどころこねくり回したように感じる箇所もありました。たとえば、合格通知がきたシーンなど、もっと素直に喜びを表現したらいいのにと、このあたりはイギリス人の理屈っぽさが鼻につくものがないではありませんでした。もっともそれは、以前、ロンドンで人種差別を受けた者の悪印象が残っているせいかもしれませんが(苦笑)。ともあれ、見終えたあと清々しい気持ちになれる秀作でした。ということで7点也です。原題より邦題のほうがいいですね。[DVD(字幕)] 7点(2005-07-07 22:33:43)《改行有》

48.  ソウ 《ネタバレ》 面白かったです。よく練られた脚本で、観終えて「非常に緻密な映画だったな」という印象をもちました。もっとも、それはあくまでも印象であって、具体的に何がどう緻密なのかは判然としませんでした。その後、「完全解読」なるサイトがあると知り、それを読んで感服しました。ほとんど、シャーロック・ホームズ級の観察と洞察で、見事にこの映画の絡まり合った糸をすべてほぐして明らかにされています。   あそこまで読み解ければ見応えもすごいものがあるのでしょうが、私なんぞの読解力では到底ムリ。ですから、完全解読さんほどの見応えは得られませんでした。それはおそらく、大多数の人も同じでしょう(違う?)。制作者側にしても、あらゆるパーツをくまなく汲み上げての鑑賞までは期待していないでしょう。   そういう意味で、本作はどこまで読み解けたかによって観る人の満足度が違ってくるのだろうなと思います。脳内整理能力と観察力と推理力が問われる映画ですね。したがって、このレビューでの各人の点数は、そのまま頭脳明晰度を示しているといえるかもしれません(笑)。ま、私ゃこんなもんだろう、という7点也です。でも、犯人の目的が「生命の大切さを訴えること」というのは違うと思いますね。犯人は「安寧」を得たかったのだと私は見ました。それから決定的な違和感として、いくら「最前席」といっても、死んだふりをしていては何も見られないと思うのだが。 [DVD(字幕)] 7点(2005-06-20 23:59:50)《改行有》

49.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い 《ネタバレ》 厳しい評価が多いですが、私はけっこう見られました。いや、勇気を出して正直にいうと面白くさえ感じました(笑)。吸血鬼、ジキル・ハイド、透明人間、ドリアン・グレイ……日本人にはちょっと馴染みがないけれど、ヨーロッパではたいていの人が知っているであろうヒーローたちが勢ぞろいっていうだけで、ワクワクするじゃありませんか。ネモ船長強すぎるとか、あの船でベネチアの運河をどうやって進むんだとか、そりゃまあ、突っ込み始めたらいろいろ出てくるでしょうが、この作品については、「まあ、そんなこといいじゃないか」と思えました。  (私にとっての)何よりの勝因は、やっぱりショーン・コネリーの存在ですね。そこにいるだけで作品がしまります。こういう存在感のある役者さん、貴重です。ショーン・コネリーへのオマージュという意味も込めて、7点也をつけたいと思います。でも、もしショーン・コネリーがいなかったと考えたら……お~、コワ(笑)。[映画館(字幕)] 7点(2005-04-14 00:12:01)

50.  マイノリティ・リポート 《ネタバレ》 面白かった。「これから生じるであろう犯罪」を未然に取り締まるという発想、そのシステムの中核が人間の予知能力に依存するという神秘さ、3Dパネルを駆使したハイテク映像分析装置がある一方、コロンところがり出てくる木の玉のアナログさ、などなど、まずアイデアと舞台装置に引きつけられた。トム君のまるで演舞のような映像分析ダンスも、ちょっと笑えるがユニークはユニーク。  本作には、「管理社会への告発」とか「情報操作の恐怖」とかいったテーマも汲み取れるかと思うが、「不確実性に対する謙虚さ」を改めて教えてくれているようにも私には思われた。私たちを取り巻くこの世界、実はほとんどすべてのものが不確実ではないか? 自分のことは自分が一番よく知っていると思いがちだが、それはほんとうか? テレビで識者が「小泉政権の無策のせいで、不況が長引いている」というが、事実か? 好きな人と結婚できれば幸せとホントにいえるのか? 何か問題があったとして、一つの「解決」が決められれば、それでほんとうの解決になるのか? 真実はそう簡単にはわからない。なのに、私たちはあまりにも安易に物事を断定的に捉えてしまっているのではないか(←私?)――そんな警鐘が鳴らされているように思えたのだ。  不確実性を侮るのは、傲慢というものだろう。もし一人ひとりがもう少しずつ「不確実性に対する謙虚さ」をもてれば、無用な争いは減り、この世はもっと暮らしやすくなることだけは確かな気がする。ラストを見ていて、そんなことを考えた。7点也です。でも、それって、とっても難しいとも思うが。[DVD(字幕)] 7点(2005-04-13 16:13:33)

51.  LOVERS 《ネタバレ》 イーモゥ監督の前作『HERO』と比べると――という見方があるが、本作と『HERO』は異質。比較してもあまり意味がないのでは? この映画は、ギリシア神話以来の普遍のテーマともいえる「悲恋」の綾が、3人の主人公をめぐってどう紡がれていくか、そこに納得&没入できるかどうかが眼目だろう。その観点からすると、(後半は)なかなか練れたシナリオだった。金城クン、アンディ、チャン・ツィー、それぞれに「うんうん、オジサンはわかるぞ、その気持ち」と共感できた。また、ラストではどう“落とし前”をつけるのか最後までわからないのもよかった(悲恋が成就することはないのは分かっていても)。誰かを「悪者」に仕立て上げ、勧善懲悪で物語をすます単純な映画に比べるといいストーリーだった。  アクションシーンやさっきまで紅葉だったのにもう雪原かなど、「ありえねー」シーンは満載だが、一種のファンタジーと見れば、いちいち突っ込む必要もあるまい。また、梅林氏の音楽は素晴らしかった。  ただ、練れたシナリオだとは思ったが、見ていて「胸が締めつけられるような切なさ」といったものは感じられなかった。したがって、泣くこともなかった。「筋」はうまくつくったが、それをさらに生かす「心情」の見せ方という点では課題があるということだろう。このあたり、「悲恋」と「アクション」の両立をめざしながら、どちらも中途半端になったと指摘されてもしかたないかもしれない。チャン・ツィーの可憐さはとてもよかったということで、7点也です。邦題の「LOVERS」ってのはやめてほしい(苦)。[DVD(字幕)] 7点(2005-04-13 10:32:03)(良:1票)

52.  スパイダーマン2 《ネタバレ》 してやられたって感じですなぁ。途中までは、「ここまでスパイダーマンでないときのピーターを落とすか!? もうこれ以上付き合ってられないな」と思わせるが、ああいうラストをもってくるとは(日本人では、ちょっと思いつかないかも)。欲求不満がたまっていたものをスカッとさせる部分もちゃんとつくってあり、お決まりの「つづく」もありで。まあこれが、観客心理を読みきっているフィルムメイカーのプロのワザってところですか(そのワザにきっちりハメられるのも口惜しいが)。ということで7点也です。ところで、ミルクとケーキをもってきてくれたあの目の大きな女の子と宇宙飛行士の青年、絶対、3でトリックスターになると見た(笑)。それからトビー・マグワイアは実際には、ビバリーヒルズの豪邸に住んでいるそうです……。7点(2004-12-12 18:15:25)

53.  フォレスト・ガンプ/一期一会 面白かったけれど、これ以上の点は私にはつけられないです。事前のイメージとは、まったく違う内容で、これは、いわゆる、おとぎ話ですね。  よく比較される「ショーシャンク」ともども、よくできた佳作という印象が共通します。  8点以上つけれらないのは、あまりにも主人公に都合のよすぎる話が連続したからで、ファンタジーにあまりリアリティを求める必要はないのかもしれませんが、荒唐無稽すぎて、本作から何かを得ようという気にはなりませんでした。なお、邦題の「一期一会」は不要だったのでは、とも思いました。7点(2004-07-11 14:09:33)

54.  ラスト サムライ 《ネタバレ》 けっこういいできだった。アメリカ人が描いた日本が舞台ながら、日本人の私から見ても、それほど違和感がなかったのは、作り手の日本の歴史や文化に対する理解、あるいはリスペクトがあったからだろう。もっとも、森のなかにソテツみたいなのが生えていたり、農村の雰囲気がどこかしら日本とは異なりはしたが。トム・クルーズはよく頑張っていた。殺陣もサマになっていた。さすが、である。渡辺謙、真田広之の好演については、いまさら私が改めていうまでもない。小雪の演技力だけ物足りなかった。  時代の流れからすると、勝元たちは滅びの道を歩むしかないわけだが、映画のストーリー、シナリオとしてどう描ききるのだろうかと政府軍と闘い出すころから興味をもって見た。隘路をゆくように、かなり苦労したようだが、見せ場もつくり、いちおうかたちをつくって終わらせたのには脚本家の努力のあとがうかがえる。ただし、あまりにも主役オンリーハッピーエンドが、空々しい感、なきにしもあらずではあったが。 最後の闘いの場面では、勝元たちにもう少し知恵ある迎撃を見せてほしかった。  本作のベースが、勝元=西郷隆盛、政府軍VS反乱軍=田原坂であったことを念頭に置けば、非常によくわかる。おそらく日本人では制作できなかったであろう作品としても貴重といえるかもしれない。  ところで、今年、日本を訪れるアメリカ人が増えているようだが、本作の刺激によってだとすると、現実の現在の日本を見て、彼らはどんなふうに感じているのか聞いてみたいもんだ。7点(2004-06-22 00:42:25)

55.  ディープ・インパクト(1998) 《ネタバレ》 アルマゲより、私にはこちらのほうがよかった。基本的には彗星激突というパニックものだが、人間ドラマもわりとしっかりと描かれており、冒頭ではティア・レオーニのヒロイン同様、見ているこちらも「エリーとは何なんだ?」と、ちょっとしたサスペンステイストも楽しめた。また、レポーターの父娘の確執、若き彗星発見者イライジャ・ウッドの恋のゆくえ、そしてメサイア号の挑戦と、3つのディメンションで物語が進行する複雑さのうえに最後のドンデンで結末を迎えるシナリオは大変よくできていて感心した。  その一方、彗星激突にいたるプロセスに科学的な緊迫感がもう少しほしかったのと、激突したときのCG映像が思ったより短く、物足りない感じが残った。音楽も、この種の作品にありがちな妙にコケおどし的なものよりも、本作みたいな静かなもののほうがしっくりきてよかった。このあたりは女性監督の感性の賜物か。単なるSFパニックものに終わらない魅力があったと思う。  お決まり的ではあったが、イライジャ親子、あるいはイライジャの新妻の親子の別離シーンではちょっとウルウルしてしまった。それから、メサイア号の目が見えなくなったクルーに船長が『白鯨』を読んでやるシーンもよかった。にしても、ティア・レオーニって、いい女だなあ!7点(2004-06-20 22:08:51)

56.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 当サイトで常に最高の評価を得ている話題作。いっぺん見ておかないと、と前から思っていたのがようやく実現、いい映画だった。長時間にもかかわらずダレることもなく、ドンデン返しもあり、楽しめた。ティム・ロビンスは主人公のイメージにピッタリだし、モーガン・フリーマンの味わいある存在感も映画全体のクオリティをアップさせていたと思う。   でも、こういうことをいうと水を差すようで恐縮ながら、私には10点つけられる、あるいは10点をつける必要がある作品とは感じられなかった。何より、冤罪で投獄された男の“落とし前”が脱獄というかたちで処理された点に最大の違和感が残った。無実だからといって脱獄でOKなのか? ナンだか、肝心なところが誤魔化されたような印象なのである。そこをオミットしての自由や夢の実現といわれても、引っかかりが残ってすっきりと快哉を叫ぶことができない。 また、それが気になるためか、結局、本作を通じて何がいいたいのかもよくわからない。主人公の人間性に触れよというのか、あるいは、ただエンタテインメントとして楽しめばよいのか。巷間、テーマは「希望」だというが、その希望の達成のされ方が脱獄しての大金持ちという描かれ方では、どうにもすんなりと呑み込めない消化不良感にさいなまれる。たとえ、どれだけ時間がかかっても、何らかのめぐり合わせによって、ついには冤罪が晴れ、アメリカ大統領の名で彼の無実がつまびらかにされる――といったものだったら、まさに「希望」がテーマだといえただろうが。 ということで、Aクラスであることには異論はないけれど、Aクラスのワン・オブ・ゼムにとどまるというのが私の評価。超Aクラスとは思えなかった。あ~、みなさんから叩かれそう! 7点(2004-06-20 00:36:28)(良:4票) 《改行有》

57.  WATARIDORI 《ネタバレ》 人によって評価がかなり分かれそうな気がするが、基本的に私にはOKだった。何といっても、この映像はお宝というほかない。過去、このようなアングルから鳥たちの営みを見た人類はいないはずだ。つくり手の労をねぎらわずにはいられない。脚色面も、余計なことはいわず、淡々と進行したのがよかった(もっとも、きれいにまとめられすぎている感がなきにしもあらずだが)。まさに鳥たちの目線で鳥たちの驚異の世界に触れることができ、すばらしい映像体験ではあった。 それはそうなのだが、では見終わったあとに、自分のなかに何が残ったかといえば、ほとんど何も引っかからなかったことが気になった。正直なところ、とくに心を揺さぶられたわけでもないし、何かを得たというわけでもない。まるで美味なるシャーベットを食べたあとのように、おいしいのはおいしかったのだけれど、何ら腹の足しになっていないのとよく似ている。何かが物足りない。その何かは、必ずしも鑑賞直後のいま、自分でもよくわからないが、つくり手自身、メインテーマとして鑑賞者に何を伝えたいのかがイマイチ把握できていなかったからではないか、という気がしないでもない。 なお、驚異的な映像の数々ではあるが、いったい、それを得るために何をしたんだ?と気になる面もあった。7点(2004-05-06 00:40:34)

58.  交渉人(1998) 《ネタバレ》 警官が無実を晴らすために人質をとって立てこもるという非現実的な設定。だけど、それを補って余りある内容があった。話のテンポもこの種の作品に適度だし、最後のどんでん返しには虚を衝かれた。よくできたシナリオだったと思う。ただ、“IQ180の駆け引き”とはいえず、宣伝に偽りありの感は残った。『シェーン』をもう一度見てみたい気にも(笑)。7点(2004-05-05 14:25:04)

59.  沈黙の艦隊(2023) 《ネタバレ》 俳優陣やVFXなどは頑張っていたと思います(とくに水川あさみの好演が光っていた)。しかし、脚本がイマイチでした。 まずストーリー展開のテンポが悪い。始まって20分ぐらい経っても、まだシーバットは出航せずにグダグダやっていて、こんな調子で話がどこまで進むのかと懸念を持ちましたが、最後はその懸念が当たりました。いくら続編予定としても「ここで?」というところで終わりました。 次に、セリフが共感できない。たとえば、海江田が自分の真意を初めて明らかにするシーン。「世界をひとつにする」と宣言しますが、心の中で思わず「ハァ?」と言ってしまいましたw。まったくリアリティがない。それは実写映画のせいだったかもしれませんが、そうであればもっと別の言葉(たとえば、せめて「新しい秩序を構築する」とか「世界の抑止力を更新する」ぐらい)を語らせる必要があったかと。海江田の行動に観客が共感を覚えられるかどうかのキモの部分なので、あれでは深町の言うように「狂っている」とか見えません。 また、細かい部分の演出も気になりました。米空母ロナルド・レーガンとのチキンレースのシークエンスで、海江田のこめかみから汗が流れるシーンが描写されましたが、まったくの失敗です。この作品で海江田に躊躇や弱さを見せてはダメ。完全なる確信のもと完全なる計算によって動いているマシーンのような人物像でなければなりません。ほんの1秒ほどの短いシーンでしたが、めちゃくちゃ興ざめしました。 ほかにも、閣僚会議がレベル低すぎとか、米第7艦隊をもっと完膚なきまで翻弄しなければならなかったとか、海江田の部下があまりにも盲目的とか、いろいろと突っ込みどころが目につき、到底「どっぷりと浸る」ということになりませんでした。 現実社会ではロシアによるウクライナ侵攻が起こっており、戦争ものの描き方にデリケートさが求められる部分はあったでしょうが、やまとがあまりにも戦わなさすぎるのも不自然だし、現実に戦争が起こっているからこそ、こういう映画を通じて「武力」や「自衛」「平和維持」のあり方を実効的に問い直すためにも、戦闘のリアルをもっと伝える必要があったのではないかと感じました。そのあたりは『空母いぶき』などのほうがよく描かれていました。 説得力ある世界観が構築できておりず、また細部の煮詰めも甘いので、内容的にはガッカリでした。俳優陣の頑張りに敬意を表してこの評価とします。もし、同じ素材でハリウッドがつくったら(あるいはいまや韓国や中国でも)、もっと見応えのある映画になったであろうと想像すると、現在の日本映画界のレベルは相当低くなっているのだなと妙なかたちで再確認してしまう結果になりました。いい素材だっただけに残念な一作です。[映画館(邦画)] 6点(2023-10-09 10:19:30)(良:3票) 《改行有》

60.  アウトロー(2012) この邦題はセンスがない。原題の「ジャック・リーチャー」のままのほうがよかったと思う。[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-12-25 20:07:35)

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