みんなのシネマレビュー |
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41. シービスケット 《ネタバレ》 事前に「感動できる映画なんだ」と期待しすぎたせいか、涙が出るほどではなかった。悪役のウォーアドミラル側の人たちがあまりにもステレオタイプな悪役だったし、シービスケットがレースであまりにも強すぎるのも何だか「予定調和」な感じがした。それでもなお、「見て良かったな」と思わせるのは、この映画に込められた前向きなメッセージがちゃんと届いたから。骨折した騎手、腱を痛めた馬、過去に心の傷を負ったオーナー、それぞれが自分にうち勝って立ち上がるお話は実話ベースだけにやはり引き込まれる。好きなシーンは互いに再起不能に近い怪我を負ったレッドとシービスケットが木陰で昼寝するところです。一瞬、「馬飼いたいな~」と思ってしまった。でも、日本じゃ馬は北海道にでも行かなきゃ飼えないし。一生懸命走ってる俳優(?)の馬、かわいいです。8点(2004-02-25 13:35:51) 42. めぐり逢えたら ど~にもこ~にも心が疲れた時にふと見たくなる何本かの映画のうちの一本です。この映画のメグ・ライアンのコメディエンヌぶり、美しさともにちょうど絶頂期ぐらいではないでしょうか。確かに美男(?)美女の出来すぎたストーリーのようですけど、「自分にも出会うべき誰かがどこかにいるのかな」と温かい気持ちにさせてくれます。好きなシーンは…メグ・ライアンがハンクスと息子を陰から見守ってる場面かな。ビル・プルマンはこの後、家具屋になって、サンドラ・ブロックと運命の出会いを果たすから、振られても良かったのですよ。8点(2004-02-25 13:23:02) 43. あなたに降る夢 《ネタバレ》 狂言回し役の新聞記者? がいい味。街の人が次々に募金の紙を張り始めるシーンが良かったです。ブリジット・フォンダがエイズ患者に優しく接するシーンとか、野球場のシーンとか、最後のダンスのシーンとか、見ていると優しい気分になれる好きな場面がいくつかある。くさくさした気分の時に見たくなる映画です。8点(2004-02-10 17:54:27) 44. クロスロード(1986) 音楽を過去にやっていた、もしくは今やっているという人は見て損はないんじゃないでしょうか。私はスティーヴ・ヴァイが有名になる前に見て、有名になってからまた見ましたけど、やっぱり「悪魔のギタリスト」の役がぴったり! ライ・クーダーのBGMといい、ラストのギター合戦? といい、非常に音楽好きの心をくすぐるものがあります。8点(2004-01-02 23:20:21) 45. いとこのビニー この映画でマリサ・トメイが好きになりました。その後、メジャー級の作品で主役をやるほどまでにはブレイクしなかったけど、美人だし演技はうまいし、もう少し人気が出ないのかなと思います。ラストの法廷での逆転劇は何度見ても飽きないです。8点(2004-01-02 23:15:20) 46. 34丁目の奇跡(1994) 《ネタバレ》 オリジナルは見ていないんですが、たくさんの方が書いているようにサンタが手話で耳の聞こえない女の子と会話する場面でうるうるしてしまった。法廷の場面もいじわるな検事が奥さんの証言でやりこめられる場面で笑ってしまう。悪人がほとんど出てこないところも好きなところ。数少ない悪人の敵役デパートのスパイ(?)も「私はサンタを信じます」ってバッジをこっそり持っていたり、裁判官も結局はいい人でほっとする。クリスマスが近くなると、ついついレンタル屋さんの棚を探してしまう作品です(そしてたいていレンタル中)。【追記】何度か見てるうちに気が付いたんですが、サンタがヨソの店の商品を教えてあげた後に「あのサンタ、気に入ったわ。給料を上げてやって」って支配人に言うおばさん役の人、NHKで夜やってた「ザ・ホワイトハウス」の報道官のBJの役の人のように見えるんですが…。もしそうだったら、報道官の役がかっこいいだけに、「役が出世して良かったな~」と思ってしまった。8点(2004-01-02 23:00:18) 47. エネミー・ライン 《ネタバレ》 この映画は「戦争映画」でなく「戦争を題材にしたアクション映画」でしょう。アクション映画としては結構おもしろい。冒頭の地対空ミサイル(SA9?)との追いかけっこだけでも何度もくりかえして見たくなる。でも、専門家に聞いたら、地対空ミサイルって1回かわしたらそれっきりなんだそうですが。後半の方でT72の主砲をぶっ放されて周囲の音が聞こえなくなる演出は「プライベート・ライアン」のパクリですね。でもおもしろいからいいや。8点(2003-12-27 04:25:17) 48. 素晴らしき日 《ネタバレ》 仕事で疲れた時にふっと見たくなる一本です。ありきたりなストーリーの流れみたいだけど、達者な子役2人が救ってる感じです。特に女の子が最後のシーンで「聞かなくても分かるわ」ってめんどくさそうに答える場面は爆笑してしまった。ストーリーが進むにつれて、ミシェル・ファイファーが着てるものなんかがどんどんヨレヨレになっていくのに、逆にきれいになっていく様も好きです。恋に落ちる女性の雰囲気が出ていたんじゃないでしょうか。8点(2003-12-24 12:36:10) 49. イン・ディス・ワールド 某深夜番組で井筒監督が満点をつけていたので見に行きました。涙は出てこなかったけど、アフガニスタン難民キャンプの子供たち、あれ本物なんだと思いますけど、人なつっこくてかわいかったなあ。手製のボールでサッカーをして遊んでいるところとか見ていると、「アメリカ軍はこんな子供らを誤爆で殺したのか」と真剣に腹が立ってきました。ストーリーは地味なんだけど、主人公が本物の難民なので、逆に淡々としていてリアリティがあった。人間、ホントに生きるか死ぬかの場面になったら、怒るとか泣くとかしてる余裕なんかないんでしょうね。難民キャンプの小さな子供らが幸せに暮らせるような世の中が早く来ることを願ってしまいました。8点(2003-12-18 17:19:26) 50. ザ・ペーパー 《ネタバレ》 新聞記者をやっている知人が、「記者の動きをかなりリアルに描いている」と言ってました。実際の記者は殺人事件を自分で解決してしまったりはしないけど、それなりの理想を抱いていろんなものを犠牲にして頑張ってるんですな。「これで本当の嫌われ者になったな」字幕は「おめでとう。これで君の理想は地に落ちた」だっけかな。これで改心するグレン・クローズとか、娘にこっそり会いに行くロバート・デュバルの後ろ姿、またその娘が父の会社の新聞を取っていたり…と人間ドラマとしてもホロリとする細かい描写が効いてます。8点(2003-12-18 00:40:08) 51. レッド・アフガン これ、戦争映画としては佳作だと思います。ベトナム戦争の無意味さを描いた「プラトーン」のアフガン戦争版というか。また、映画の構成としてはT62という古い旧ソ連製の戦車にこだわり、狭い車内での人間ドラマなどちょっと「Uボート」にも似てるかな。荒野をひとり突き進んでいくT62を捉えたカメラがかっこいい。また、ソ連兵を責めるわけでもなく、アフガン兵を正義の味方にも描いていない。ざらっとした後味の西部劇風の無常観が残るのみ。低予算風だけど、安っぽくはないと思います。8点(2003-12-16 09:57:12) 52. ナイト・ウォッチ(2004) 《ネタバレ》 ちょっと事前にネットの情報などで期待値が上がりすぎました。SFXなどは思ったより地味。ストーリーのつながりが今ひとつ分からん部分もあり。しかし、しか~し! ハリウッドの見慣れたアクション、CG、「たぶんこうなるな」みたいな安直な展開とちょっと違う、微妙な心地よい違和感。何とも言えない湿り気の気持ちよさというか。3部作だそうなんで、これからどんどんスケールアップしていくのかな。昔、テレビで見て凄いインパクトがあった、教会に閉じこめられた若い牧師が魔法陣を描いて美女の悪魔?や魑魅魍魎の妖怪と闘うオカルト映画?(題名が思い出せない…)を思い出した。[映画館(字幕)] 7点(2006-04-16 00:25:49) 53. 男たちの大和 YAMATO 《ネタバレ》 以前に見た戦争系邦画のような政治的メッセージの濃い作品を予想していたが、そういう色を感じさせず、万人に受け入れられるという点で成功している。何人かの方が挙げている「プライベート・ライアン」のような作品だ。ある人は戦争で果敢に国のために散った人々に思いをはせればいいし、子供のような少年たちが一瞬で肉片になってしまう戦争の無惨さに目を向けるのもいい。主人公と思われる反町隆史と中村獅童が下士官で、しかも炊事兵と機関砲手という地味な役回りなのもいい。反町隆史が脱出しながらも仲間を助けるために海にとって返す場面や、言葉だけで死の覚悟を語る少年兵を前に悲しそうに視線をそらす演技も良かった。最後のシーンで、国を守るということにおいて、命を捨てた者も、生き残って真面目に働いて世の中に尽くした者も、その価値は等価なのだ、と思わせてくれる。戦闘シーンは最近の邦画では出色の出来ではないだろうか。主人公が撃たれて息も絶え絶えになりながら最期の台詞をかっこよく言ってから死ぬ場面はない。撃たれれば、一瞬のうちに人は肉塊になる。それを踏み越え、歯を食いしばって生き残ってきたことも立派に国に尽くしたことなのだ、と仲代達矢の顔が語る。映画館は高齢者から若者で満員。英霊がいるという神社に年1回参拝する今の首相は、地道に働いて国を支えてきた中高年サラリーマンや高齢者を医療費負担や増税で締め上げていますけど、戦後の日本を支えてきたのは何もあの世の人だけじゃない。父親はとっくに年金暮らしだけど、少し労りたい気分になった。[映画館(字幕)] 7点(2006-01-02 23:17:40) 54. ロード・オブ・ウォー 《ネタバレ》 思っていたより重いテーマの映画だった。ラストのひねりも良かった。最初の場面からAKの銃弾工場へ、物語が進み、そして一番最後のシーンへとつながる(戻っていく?)場面は人類と戦争のエンドレスな関係を揶揄してるみたいで滑稽で悲しい。結局、誰も戦争を止めないし、止められない。だから金が儲かる。そんなこと、とっくにみんな知ってるはずなのに、きれい事言って目をそらしてるんじゃないよ。そんなメッセージを感じた。日本だって、世界最大の武器商人から毎年せっせと買い物してるものなあ。まあ、それでも映画の中の国よりずっと平和な日本だって、年間3万人が自殺で、1万人が交通事故で死んでいく。まったくこの世界というのは残酷なんですね。そんなことを感じました。[映画館(字幕)] 7点(2005-12-20 00:38:17) 55. ミート・ザ・ペアレンツ2 レビューが少ない! 何故だろう…。と言うか、映画館も私入れてたったの4人しか観客がいませんでした(大阪の中心部のシネコンで)。主役級の3人で一体何個の映画賞(アカデミー含む)が並んでいるのか。それなのに、このゆるさ、下らなさ。細かいギャグで結構笑いました。アメリカの映画界ってすごいな~と変な風に感心しました。だって、わが日本に目を移すと、高倉健はもはや「高倉健」という役しか演じなくなっている(演じさせることが映画会社にできないのかも)。吉永小百合あたりもそう。青島刑事ぐらいの中堅どこの俳優ですら、もう青島刑事しか演じられない。かたや、ハリウッドの歴史の一部になりそうな大俳優を贅沢に使って、お馬鹿でちょっとお下劣なコメディを軽々と撮影し、大ヒットさせる。邦画がつまんないように思えるのも仕方ないかと少し思いました。[映画館(字幕)] 7点(2005-12-04 23:11:34)(笑:1票) (良:1票) 56. 皇帝ペンギン 3次上映ぐらいで見たら、何故か吹き替え版でした。ペンギンたちが体を寄せ合って吹雪と闘いながら、ちゃんと中心には子供を抱えてるオスを回して、外側の一番寒い役は交代でやってるのなんかを見てると、通勤ラッシュで人を押しのけて歩いていくおっさんやおばちゃんが目に浮かんで、人間ってつくづくアホやなあ…と思ってしまう。何カ月も絶食して、死にそうになりながらヒナ(これがもう反則的にかわいい)を育ててるペンギン夫婦(?)の姿見てると、パチンコ屋の駐車場で子供を死なせたり、育児放棄だかで幼児を餓死させて別の男とくっついてしまうバカ母などを思い出して、やっぱり人間にも自然の天敵が必要やなとふと思ったりする。天敵がいないから人間同士、宗教だの領土だの第3者的にはつまらない理由で延々殺し合いするのかな? そんなこともふと考えたりして。[映画館(吹替)] 7点(2005-10-16 22:12:11)(良:1票) 57. ミラクル 昔、長野五輪でオリンピックのアイスホッケーを見たことがあります。だいたいの想像はしていたけど、それ以上のすごいスポーツでした。まさに格闘技みたいなものです。日本って日本人の弱いスポーツは何かにつけて盛り上がらないんだけど、カナダ対スウェーデン戦とか、体のゴツイ北欧系のおっさんたちがそれはそれはすごい盛り上がりようでした。世の中の出来事で、本来その渦中にいる人たちの役割を超えて、大勢の人に楽しい気分を与えることがありますよね。今のオリンピックは広告代理店と大企業が支配する「イベント」になってしまったけど、世界で無敵だったソ連チームに勝った出来事は冷戦の不毛な記憶とともにアメリカ人には忘れられない楽しい記憶なのかもしれませんね。そんな雰囲気が良く出ていました。カート・ラッセルってアクション専門のイメージありましたけど、渋いオヤジ系の俳優になってきましたね。[DVD(吹替)] 7点(2005-09-24 15:30:49) 58. マダガスカル 仕事の待ち合わせに時間があいちゃって、時間つぶしに何気なく入ったんですが、思っていた以上におもしろかったです。やっぱり一番おかしなキャラはペンギン4人(羽? 匹?)組でしょう。ワルなんだか正義の味方なんだかよく分からないけど、妙に統率の取れた一糸乱れぬ行動力、大勢の敵を恐れない勇気(?)、秘密兵器を準備する頭脳(?)、アレックスの自然の本能への回帰を一発解決する機転(?)……なんてすごい奴らなんだ!とゲラゲラ笑っていたんですが。ラストはちょっとあっけなかったけど、まあ、本来子供向けなんだからいいんでしょうね。付け加えですが、アレックスのシーンでアメリカン・ビューティーのパロディありましたよね? あんなん、子供が分かるのか? と思いながらやっぱり笑いました。[映画館(字幕)] 7点(2005-08-24 01:32:44) 59. 宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 皆さんが書いてる通り、怖い怖い。宇宙人めちゃ強い。オリジナルの方も遠い昔にテレビで見た記憶がありますけど、無機質な宇宙船(トライポッド?)が次々に街を破壊していくのが怖かったです。アメリカでは今後、投資額の回収が難しくて大金を投入した大作映画は作りづらい状況になるそうですが、大金かけてもつまらない映画は確かにあります。でも、大金かけないとできない映像ってのもあるんだなと感じました。家がバリバリ割れちゃったりフェリーがひっくり返るのとかどうやって撮ってるのかな。ラストは賛否両論あるでしょうけど、あのまま息子が死んでいたら、観客は何の救いもない重たい気持ちのまま家に帰ることになるので、良かったんじゃないでしょうか。[映画館(字幕)] 7点(2005-07-04 00:00:17) 60. バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 あまり期待しないで行った分、得したかもしれない。最初の方で妙なカメラアングルから突然人がフレームに入ってきて驚かせたり、唐突にドン! と大きな音がしたりするので、「ああ…この映画も某インド人監督の物まねか…」と思ったけど、後半はどんどん引き込まれた。かなり最後の方で主人公のアシュトン・カッチャーが医者に「日記はないんだ…」って言われた段階で、「ええっ! そんな陳腐なオチなの!」とイスからずり落ちそうになったものの、そうではなく、ラストはちゃんと観ている人の気持ちが落ち着くような、それでいて切ない終わり方になっていた。分からなかったのは、主人公が幼い時に描いている殺人の絵。あれにも別のストーリーがくっついていたけど、カットされたのかな。主人公の人生がどんどん変わるのに、乗ってる車だけはいつも一緒なのがおかしかった。カネがないのか、監督がトヨタセリカ(でしたよね?)に思い入れがあるのか。それと、アシュトン・カッチャーは「頭のちょっと足りないアメリカのそこらの兄ちゃん」みたいな演技しか見たことなかったけど、この映画で見直した。パンフにも書いてあったけど、ダークな「バック・トゥ・ザ・フューチャー」てなところかな? 僕は「メメント」を観た時の感じを思い出した。[映画館(字幕)] 7点(2005-05-14 19:17:36)
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