みんなのシネマレビュー |
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41. ホット・ショット2 前作に比べると、ほんの僅かに切れが落ちている感じはしますが、パンフォーカスで撮られた画面の隅々にまでギャグが満載されている愉しさは、相変わらずお見事。それにしても、英語の同音異義語を活用したギャグ、ジョークが光ります。字幕も、それを活かすべく結構工夫されていますね。いわゆる「駄洒落」もちょっと含まれているのですが、全然寒くなく、例えば駅の場面での「ボード!」など (→探してみてくださいね) 、視覚的な笑いへ増幅されているのには、大笑いしながらも感心してしまいました。[映画館(字幕)] 8点(2004-03-03 09:11:24) 42. キートンの月ロケット サイレント映画時代の三大喜劇王の一人、バスター・キートンの、延べ127本出演作のうち、MGMを解雇された1930年代後半以降の脇役出演のものは、実に半分にも上ります。中には、『ハード・ラック』 (1921) のように、かつては現存しないとして「幻のキートン映画」と呼ばれていながら、再発見されたという珍品もあります。 この映画は、そんなキートンの後半生の、膨大なB級出演作の中でも、珍品中の珍品: (1) メキシコで撮った作品です。 (2) オリジナルはスペイン語ながら、何故か現存するプリントは、英語吹き替え版のみ (Amazon.comにも、これしかありません) 。 (3) 日本では劇場未公開にも拘わらず、何とビデオ発売されています (Yahoo!オークションで偶然出品されていたのを、入手しました) 。 ストーリーそのものは、往年のサイレント映画時代のような奇想天外かつ荒唐無稽なもの…と、それを言っちゃあおしまいですが、何よりも第二次世界大戦が終わった年に作られた、キートンの珍しい出演作。しかも、キートンを含めて出演者全員の台詞が、スペイン語から英語に吹き替え…というだけでも、非常に謎の映画 (笑) 。『サンセット大通り』 (1950) 『ライムライト』 (1952) という名作へのゲスト出演に比べると、非常に地味で知られざる仕事ですが、これも紛れもないキートン映画なのです。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-12 10:54:19)《改行有》 43. ニッポン無責任時代 植木等さんやハナ肇さんが、所々で「まったく、戦後生まれの奴らは…」「まったく、最近のニッポンは狂っとる!」と文句を言うのが、妙に印象的でした。今も、この頃から変わってないどころか、ますますひどくなる一方なんだよな…。[ビデオ(邦画)] 7点(2005-03-24 17:10:41) 44. キートンのエキストラ キートン初の完全トーキー映画。台詞回しや声が、容貌と釣り合わずに凋落していった、大部分のサイレント映画時代のスターとは違い、キートンはなかなかどうして良い響きのバリトンの声の持ち主。ラスト近く、ソロで聴かせてくれるミュージカル・ナンバーとダンスも、さすがに幼少の頃から舞台歴があるキートンに相応しい出来栄え。ただ、MGMならではのミュージカル重視作品故に、キートンの名人芸のアクロバットが、この映画では影を潜めてしまっているのが残念!とは言え、台詞合わせ (監督の演技指導) で、台詞以外の余計な部分までいちいち喋ってしまって、監督の突っ込みがエスカレートしていく様は、後年の日本でのドリフターズやコント55号のコントでも、忠実に再現されていただけに、その元を見つけたようで嬉しかったです。[DVD(字幕)] 7点(2004-09-23 10:11:26) 45. 娘道成寺 蛇炎の恋 私生活でも、日本舞踊を習っているという牧瀬里穂さんですが、本職の中村福助さんに比べて、彼女が実際に躍るシーンが非常に少なかったのが、何とも残念です。モダンバレエの練習シーンは多かったのですが…。それにしても、ラストシーンが難解で…。牧瀬さんの変わらぬ美しさに、6点啓上します。[映画館(邦画)] 6点(2004-10-28 22:20:35) 46. G.I.ジェーン 《ネタバレ》 唯一今でも覚えているのが、デミ・ムーアに救命してもらった鬼上官が、いつも引用していた詩集を、彼女のロッカーに残して歩み去るラストシーン。そして、肩越しに振り返って初めて僅かに見せる微笑…これには、不覚にもグッと来てしまいました。[映画館(字幕)] 6点(2004-05-05 20:39:24) 47. 雲の中で散歩 僕にとって、アンソニー・クイン演じるとぼけた祖父が何とも良い味を出して忘れられません。キアヌ・リーヴスが初めて家に来て、ぽつねんとそれを虚ろな目で見ていたお祖父さん。キアヌを明らかに嫌っている主人から、「パパも何とか言ってやれ」とけしかけられるや、何と「よく来たね」と答えて「落とす」所には、大笑いしました。他にも、大好物のチョコレートを食べると、しみじみと喜びの呻き声を上げたり…。『ナバロンの要塞』でも、ほんのちょっぴり垣間見せた意外な三枚目ぶりは、34年経っても健在でした。[映画館(字幕)] 5点(2004-03-04 12:23:48)
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