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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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661.  スクランブル(2017) この主演俳優がクリント・イーストウッドの息子だなんて事は知らない方がいいですよもしイーストウッドの息子だなんて事を知ってたらどんな表情していてもああホントにイーストウッドそっくりだなあってな事が気になって気になって作品に集中できなくなっちゃうからだからシーストウッドの息子だなんて事は内緒にしておきましょう。私って、最低ですね。 冒頭の、走るトレーラーから高級車を強奪するシーン、飛び乗るぶら下がる飛びつく等々、体を張ったアクションがなかなかのカッチョよさで、映画の活きの良さを期待させます。 が、その後の展開はちょいと、もたついちゃう。次のターゲットのクルマは一体いつになったら盗み出すんだ、と、マフィアの親分ならずとも、思っちゃう。やたらと仲間が多い割に、彼らの存在感が薄いのも妙。かなり個性的な爆弾オタクですら、存在感が薄くって。中盤、もうちょっと彼らを物語に絡ませてあげたら、こんな薄味の作品にならなかった、かも。 クライマックスのカーチェイスにおけるCGの使い方にも一部、ちょっと残念なものはありますが、多少はクラッシュやら爆破やら、見せ場は作ってます。 そういや、この主演俳優、何だかヒュー・ジャックマンに似てますね・・・?[CS・衛星(吹替)] 5点(2021-02-07 20:42:26)《改行有》

662.  山猫は眠らない5 反逆の銃痕 《ネタバレ》 伝説のスナイパー、トーマス・ベケット。その彼が、「消息不明」だとか、「実はひっそりと死んでました」だとか、「いやいや、実は生きてました」だとか。「あの人は今」みたいな設定が、近年存在感の薄いトム・ベレンジャーご本人の印象とも重なって、何だかイヤなリアリティがありますな。まさに「あの人は今」状態。4作目の出演をサボる(?)と、こういう事になるのです。 その4作目とやらが、あまりにもヒドい激安作品、いや、作品と呼ぶことすらためらわれる程の出来だったのですが(それは言い過ぎか)、5作目は何とかそれなりのレベルに。後半になってようやくトム・ベレンジャーの表情も、「やっぱり俺が出ないと山猫シリーズはダメだろ」、と心なしかドヤ顔に見えてきたりして。気のせいだとは思うけど。 でも、まあ、安い方の部類に入る作品には違いないでしょう、なあ。これも。往年の勢いは無く、精彩に欠きます。 ロケーションなんかは悪くないですけどね。中盤、ブランドンが敵と一対一で戦う場面、荒野に石柱みたいなのが林立していて、自然の造形物なのかそれとも人工物なのかワカランけれど、なかなかナイス(しかしこの石柱、撮影で傷つけてもいいもんなんだろうか、と変なコトが気になったりもしますが)。あと、「大佐」とやらがいるリゾート地みたいな所の光景も、なかなか風光明媚でよろしいかと(あ、そういやこの大佐って、『メジャーリーグ』のヒトだったんだね)。 ついに父と子が出会う場面、キャラ的にも「涙、涙のご対面」という訳にはいかんだろうけれど、こんなに何の思い入れも工夫もない淡々とした描写だけで終わっていいんだろうか。あるいは終盤のスナイパー対決、こういうシーンは互いの位置関係をうまく描いてこそ盛り上がるところだろうけれど、こんな雑な描き方でいいんだろうか。いろいろと物足りない部分は、あるのですが。[CS・衛星(吹替)] 5点(2021-02-07 14:53:59)《改行有》

663.  汚名 やっぱりヒッチコックって、サスペンスの人、なんだなあ。などということは、巷では常識とされているらしいので、今更何言ってるんだ、ってなところなんでしょうけれども、それにしても。 この物語って、男女が互いに惹かれあっているにも関わらず、女はスパイとして容疑者のジジイと結婚、男はそれを陰で操る、という、ある種残酷な運命を描いている(はず)のもので、言わば悲恋の物語と言えなくもない(はず)のものなんですが、正直、その印象はあまり強くなくって。どちらかというと、特に中盤以降の、ワイン倉庫の捜査の描写などのドキドキ感に重点が置かれているようで。 戦時中の父の行為による汚名を被らされた挙句、今はまたこんなつらい任務に身を投じる女性、これって本来ならかなり悲惨な境遇、だと思うんですが、必ずしも愁嘆場のような場面は多くなく、わりとサバけた印象。捜査される側のジジイも、その母親を登場させるなどして人物像に幅を持たせたりしてるんですけれど。それが、途中からサスペンス全開モードになって、余韻を残すべく準備されたであろうラストの収まりが、何となく悪いように思われます。 しかし、サスペンスとしては、これがやたら面白かったりするもんだから、困ってしまう。困る必要ないけど。傾いたりボヤけたりする主観カメラだとか、被写体に急接近するカメラだとか、映画の見る者の視点を存分に引きずりまわす。鍵束につけられた鍵の数の足し算・引き算、瓶に書かれた年代ラベルの足し算・引き算から導き出される真相。とにかく、面白いシーンに事欠きません。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-31 13:22:09)(良:1票) 《改行有》

664.  メジャーリーグ2 《ネタバレ》 「とんねるず」が登場するシーン以外はほぼ何も記憶に残ってなかったんですけれど、それでも「途轍もなくツマラなかった」ってことだけは覚えていて、そんなのをわざわざ、ケチつけるために改めて見る必要ないでしょ、と言われりゃ、その通りでして。 「1作目にウェズリー・スナイプスが出てたという印象が薄かったと思ったら、2作目で役者が代わってたからか」とか、「こんなところにランディ・クエイドが」とか、「デヴィッド・キースって、弱っちいイメージしか持ってなかったけど(ブルベイカー、愛と青春の旅だち、炎の少女チャーリー)、結構マッチョなんだな」とか。すみません、どうでもいいことばかりで。 トム・ベレンジャーがやや脇に下がって、チャーリー・シーンが、物語の中心、と言えるのかどうかもよくわかりませんがとりあえず最初にクレジットされてます。1作目の後、『ホット・ショット』なるツマラナイ作品でダメキャリアを積んできた彼、だもんで、まあ、本作でも、かなりのダメダメぶり。ギャグにもスポコンにも恋愛モノにもなり切れず、いかにも中途半端。 試合の場面をわりと多く取り入れてますが、こちらもつまみ食い以下の中途半端な描写なので、まるで盛り上がらない。弱かったチームが勝つようになってくるキッカケもよくわからず(このチームはイヤなオーナーがやってくると勝てるのか?)、最後のとってつけたようなワイルドシングにも、何の高揚感も感じられない・・・という、あまりのヒドさに、「このヒドさはちょっとズバ抜けているのではないか」と、逆に、見ててだんだんテンションが上がってしまったんですけどね。 いやはや、久しぶりに、見てみるもんです。[CS・衛星(吹替)] 3点(2021-01-31 11:04:51)《改行有》

665.  ゾンビ/ディレクターズカット完全版 NHKが明日、BSプレミアムでコレを平日の昼間っから放送するらしい。どういう視聴者層をターゲットにしているんだろう、と思いつつ、有難く録画させていただこうかと。そういや、私が高校生の頃、民放のUHF局で(奥様映画劇場だっけ?)平日の昼間っから聞いたこともないユーゴスラビア製の戦争映画を放送してたりして、エラく感心した記憶がありますけれども。 ディレクターズカットという響きには、何やら「本家本元」感がありますが、この『ゾンビ』に関しては必ずしもそうとも言えず、ちょっとまったりとしたバージョン。私が最初に見たのもコレなんですけどね。しかし、このまったり感が、まさにこの作品の本質なのかも知れないし、「平日の昼間」こそが、この作品のイメージにあっているのかも。 虚ろな表情でノソノソ動き回るゾンビ、というのは、前作の『ナイト・オブ~』と同様だけど、前作のゾンビが曲がりなりにもその背景に「夜の闇」の不気味さを纏っていたのに対して、今作ではあからさまに明るいショッピングセンターの中を動き回り、日常感の中のゾンビ、といった様相。で、このゾンビ、動きが遅い上に、ガラスドアひとつ破ることができず、SWAT隊員に押し返されるがまま、右往左往するばかりの、いわば最弱クラスのモンスター。SWAT隊員も結構冷静に対処して、こんなにモンスターと人間との距離が近いホラー映画ってのも、なかなか無い。距離が近く、しかしやたら数が多いのが、この作品におけるゾンビ。間違いなく異彩を放った映像となっています。 で、モンスターと言いながら、このゾンビ、見た目は人間と変わらない。ゾンビ退治の構図は、遠目に見れば、無抵抗の人間に対する虐殺と変わらない訳で。実際、ショッピングセンターに現れた暴走族から、ゾンビたちは一方的に蹂躙されたりして。「これは人間じゃない、仲間じゃない」という理由づけのもと「人間そっくり」の連中が蹴散らされ、殺戮される構図。それを見るとき、微妙な罪悪感が伴ったりもしつつ。安部公房が「笑う月」の中の一篇において、「人間そっくりだけど人間ではない(と言われている)食用の生物」の話を書いていて、この話には、ロメロの描くゾンビに繋がるものを感じます。 いずれにせよ、この作品におけるゾンビが何を象徴しているのかは、見る人それぞれ感じるものがあり、例えばもし反共の立場の人なら、無目的に増殖を繰り返すゾンビを「共産主義の蔓延」と見るかも知れません。主人公たち支配層が秩序をもたらすも、他の支配層の登場により、支配層間の争いとなり、結局は革命が起きてしまう・・・。 もちろんこれとはまったく逆に、消費社会に対する批判と見ることだってできるかも知れない。様々なもののメタファーとして見ることが可能だろうけれど、作品を独特の虚無感、終末感が支配していて、これが作品の魅力となっているのは確かでしょう。[DVD(字幕)] 10点(2021-01-31 10:24:50)《改行有》

666.  メジャーリーグ 予告編だけ見ると笑えるんだけど、本編を見るとギャグが間延びしてちっとも面白くない、だなんて、かつては思っていたけれど、久しぶりに見てみると、大いに楽しめました・・・って、言ってみたかったんですけどね。やっぱり無理でした。すみません。笑えん。 もうちょっとテンポよくできないもんかなあ。予告編はとてもテンポがよかったんです。そりゃまあ予告編ってそういうもんですが。 こんな簡単に弱小チームが強くなって連勝街道、だなんて、スポーツを舐めてるのか、ってなところですが、しかしこの映画に奮起したのかどうなのか、公開の数年後にホントにクリーヴランド・インディアンスは優勝してしまったので、一応、あり得る話、ということで。 悪役であるオーナーが女性、というのが、ちょっと微妙な問題を含んだ設定で、「野球は男の世界」「女にはわからん」と受け止められかねないし、彼女が更衣室に入ってきて素っ裸の監督と対峙するのも、「外部の人間が土足で入ってきた」みたいな描写に、意図はともかく結果的には、なっちゃってる。ましてや、勝つたびに彼女の等身大パネルの服を剥がしていくだなんて、セクハラそのもの。 ってな事をあげつらおうってんではなくって、要するに、この役は、プラトーンつながりで行くと、ウィレム・デフォーに演じて欲しかったなあ、と、すみません、それが言いたかっただけなんですけれども。[CS・衛星(吹替)] 5点(2021-01-25 20:49:35)《改行有》

667.  恐怖の報酬【オリジナル完全版】 冒頭の断片的なエピソードが、互いに連関することなくただ登場人物を導入するために並列に配置されているだけなのもイマイチ工夫が無いし、ロイ・シャイダーが自動車事故を起こすという、いかにも本編の伏線になりそうなネタがさほど活かされていないのも奇妙だし、何と言っても、あの素晴らしいまでにエゲツない『恐怖の報酬』(1953年)をわざわざリメイクしようってのが、すでに分が悪い。まあ、オリジナルと比べて、ああだこうだ言うのも、無粋かも知れませんけどね(でも比較されるのがイヤなら、そもそもリメイクなんかに手を出さない方が・・・)。 だけどやっぱり、本作にも、圧倒されてしまう。あのつり橋のシーンの、途轍もないシツコさ、そして緊迫感。いやホント、そこまでやるか、と。 ケモノ道みたいな、道なき道を進むクルマ。こんなところまで来てロケして、本当に無事帰れるのか、と、要らぬ心配までしてしまう。 さらには若干、エクソシストっぽいオカルト風味まで感じさせたりもして。確かにここには、このリメイク作ならではの世界が広がっています。これはこれで、スゴい映画。 ところで、最初の方のレストランのシーン、バックに流れているのはモーリス・ラヴェルの弦楽四重奏曲で、実際に店内に流れている音楽なのか、劇伴なのか、判然としないのですが、最後に、劇伴としての不協和音がそこに重なって、独特の効果を上げています。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-01-24 21:23:03)《改行有》

668.  ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 先日のテレビ放送の際には、本編が始まる前に、1作目のあらすじに加えてこれから放送する本作の設定の説明まで加えて、もう涙ぐましいまで、だったんですけどね。しかし、いかんせん、この本作そのものが、あらすじが延々と説明され続けるような作品、だもんで・・・ま、正直、キビしいですわな。あらすじは、それ以上あらすじにはできません。 という、最初から最後まで、一生懸命、「設定」を語り続けるだけの作品であって、それでもハリーポッター好きにとっては少しウンチク心を刺激してくれるという面はある(らしい)のだけど、私にはそういう面白さは、映画に期待するものでもないし、よくわからない。 画面はあくまでCGによる演出を優先したものに過ぎないけれど、それでも、ここではそれが究極レベルまで突き詰められて、確かにこの作品の中ではあらゆることが起こり得るのだな、と、その点は感心させられますけれども。[地上波(吹替)] 4点(2021-01-24 20:58:17)《改行有》

669.  追憶(1973) 冴えない男女の恋愛物語が、途中から赤狩りのオハナシになって、何だか妙な映画には違いないんですけれども、気が付いたらこのしみじみとしたラストへとちゃんと繋がっていく。チャッカリしているというか何というか。実際、しみじみとしちゃんだから、しょうがない。 主演俳優のことを私が「何も考えてなさそうな顔」と言った時、それは私が感心しまくっている時なのだけれど(ほんまかいな)、本作のレッドフォードなんかはまさに、その典型ですね。本当に何も考えていなさそう。素晴らしい。一方のバーブラ・ストライサンド、進歩主義者の役にしてはどうもブルジョアっぽく見えてしまうんですけど、とにかくそういう、一本、芯の通ったような彼女が、初めて家にレッドフォードが来た時にはソワソワしまくって、いそいそとお茶を淹れたりして、そうすると彼女の落ち着きのなさに連動するかのように天井の照明も揺れたりなんかして。 なのにレッドフォードは早速、居眠りこいている。いや、ホントに寝ているのかどうか、はたまたホントに寝ぼけてヤカンの音に反応したのかどうか、知らんけど、とにかくこの無神経男の手ごたえの無さの中、彼女もベッドにもぐりこむ。 赤狩り云々の部分は、ちょっと収まりが悪いんですけどね。わざわざこれをテーマに選んで、この程度の踏み込みでよいのか、と。戦時中からの発端を含め、長期間にわたるこの物語を、実際の近代史の中に刻み込もうとしていて、だけどまあ、時代の流れに振り回されたのか、それともいつの時代であろうとこの二人ではもともとうまくいかないのか(そんな気がする)。とりあえずラストは、しみじみと。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-01-24 12:54:32)《改行有》

670.  誘拐犯(2000) 最初の誘拐のシーン、銃を突きつけられていても全く表情を変えないボディガード2人組が、やたらいい味出してます。この時点で、この作品は普通の映画じゃないな、普通の展開にはならないな、と。 誘拐は明らかに失敗、なのに、結局、成功してしまう。やっぱり普通の映画じゃない。 この辺りも、銃撃戦の音だけを延々と聞かせたり、銃撃戦を演じる人物を画面に出したり引っ込めたり。「画面の中と外」を使った演出の遊び心が、ちょっと意表をついていて楽しかったりします。 映画中盤は多少、まったりモードになりますが、登場人物たちそれぞれに思惑があって、事態はいささか面倒なことにもなってきます。主人公が二人組なら、ボディガードも二人組。さらにその対決に絡んでくるベテラン仕事人、ジェームズ・カーンとジェフリー・ルイスも二人組。それ以外にもいくつか、影の二人組の組み合わせ(?)が・・・。 という、それぞれの二人組の思惑が錯綜して、クライマックスに突入する。ここで描かれる銃撃戦は、もはやサバイバル。意地悪にばらまかれたガラスの破片までにも苦しめられつつ、撃って撃たれて、激しい戦いが繰り広げられます。 ジェフリー&ジュリエットのルイス父娘の競演、にしてはこの二人の接点が妙に乏しいのが、ちょっと微笑ましくも。[CS・衛星(吹替)] 7点(2021-01-24 09:12:29)《改行有》

671.  80日間世界一周 正直、カンティンフラスの顔が原作のパスパルトゥのイメージとかけ離れているという、ただその一点で昔は少々ニガテな映画だったんですが、最近、ようやく見慣れてきたかな、と。ちなみにカンティンフラスっていうヒト、地元では大変有名な方、なんですよね?? 私は本作以外では『ペペ』(という3時間超えの映画をテレ東がCM込み1時間半枠にズタズタに切り裂いたヤツ)しか知らないんですけれども。 ヴェルヌの原作通りに進むのかと思いきや、世界一周の旅に出発したフォッグ氏、いきなり気球に乗って迷走を始めてしまう(なぜかスペインに行ってしまい、パスパルトゥが闘牛をやる羽目に)。しかしこの気球が、ヨーロッパのあちこちの空に登場する、というシュールでもあり豪快でもあるシーンに、まず、度胆を抜かれます。とんでもない映画が始まったぞ、という雰囲気がプンプンと。 その後はまあ、意外に原作通り、といった感もあるのですが、それでも、列車通過後に橋が倒壊するシーンとか、外輪船が分解されていく場面とか、実際にこれらを映像で見せられるとなかなか強烈なインパクト。読むのと見るのとは、やっぱり違いますわな。 「間違ったニッポン」の光景も、いやはや、なかなか・・・。 アウダ姫の存在感が無いとか、肝心のフィックス刑事の存在感がさらに乏しいとか、少々物足りない面もあるのですが(原作との違いをあげつらっても仕方がないんですけどね)、でも、こうやって映画の中で世界を旅して、次から次に世界各地の光景が現れて(もちろん富士山や鎌倉の大仏も)、いざその旅が終わってロンドンに帰ってくると、ああ、映画の中でいろんな光景を見たな、いろんな体験をしたな、と、何だかしみじみしてしまう。 ヘンな充実感を感じてしまうのでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-01-14 22:07:12)(良:1票) 《改行有》

672.  踊る大紐育(ニューヨーク) 上陸許可を得た3人の水兵さんの、ニューヨークにおける一日。ナンパしたり逆ナンパされたり、それぞれ女性とイチャイチャして、3組の男女プラス1名(?)が、歌って踊る他愛ないオハナシ。ミュージカルなので、歌って踊るたびにストーリー進行がストップしちゃうけど、もともと、進行がストップしても差し支えない程度のオハナシなので、気にせず歌とダンスが楽しめます。そしてその合間にはちょいと笑いも挟んでみたり。ちょいとカーチェイスまでやってみたり。 何せ6人で歌ったり踊ったり、なもんで、当時の1.37対1(でしたっけ?)の画面サイズには、ちと収まり切りません。もう少し横長の画面が欲しくなります。ただ、それだけじゃなくって、カメラに対し人物が重なってしまう部分があったりして、ちょっと雑な部分もあるかな、と。ミュージカルたるもの、とことん計算された画面で、とことんキメて欲しいところです。 面白いことは確かに面白いんですけれども、終盤、ややダレ気味になるのも、残念。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-01-11 21:42:59)《改行有》

673.  スカイスクレイパー アメプロはほとんど見ないからよくわからんのだけど、それでも勝手に想像すると、アメリカのプロレスファンは「攻める側」を見ていて、日本のプロレスファンは「攻められる側」を見てるのかな、と。「勝つ」プロレスか、それとも「負けない」プロレスか。そういう理解が正しい、という自信は無いけれど、自分の中ではその理解が一番しっくりくる。 ザ・ロック様ことドウェイン・ジョンソンが、どんな危機も持ち前の肉体で乗り越えてみせ、あまりに強すぎるので本作では、義足というハンディキャップを与えられているけれど、その設定は殆ど機能しておらず、見てるうちにそんな事忘れちゃう。むしろ、義足は外すと便利な道具にもなる、ってか。別に義足である必要も無さそうだけど。 ムキムキ男が苦も無く高所に登ってみせても、そりゃ登れるでしょう、としか思えなくって。さらには、何かと高所で宙ぶらりんになって見せる。でも、例えば高所で「不安な足元」でも見せられりゃ少しはヒヤリとするものを、こんな風に当たり前のように宙づりになって見せられると、正直、全く落ちそうな気がしない。こういうのも全く機能していない。 そもそも、肝心の舞台となる高層ビル、この程度の描写ではまるで愛着も思い入れも湧かず、最初から最後まで「見知らぬビル」でしかなくって。どの部分がどう燃えて、どう危機なのか。 ここまで淡泊だと、もしかして、カントクさんが意に沿わない映画作りを強いられ、しょうがないので一通りソレっぽいアクションを織り込んでプロデューサーの目を胡麻化しつつ、わざとトコトンつまらない作品として仕上げたのではないか。という理解が正しいという自信は皆無だけれど、自分の中ではその理解が一番しっくりくる、かも。[地上波(吹替)] 4点(2021-01-11 13:21:54)《改行有》

674.  パラサイト 半地下の家族 《ネタバレ》 いかにもといったモチーフをこれ見よがしに散りばめて社会批判、一丁上がり、最後はどうせ修羅場に持ち込んでお茶を濁すんじゃないの、という悪い予感はあったのだけど、実際にそういう展開になってしまうのを目にすると、つくづくウンザリしてしまう。一体、いつまでこんなコトやってんだか。これはもしかして、「オールド・ボーイ」病とでも言うべきものなのでしょうかね。 ただし、劇中では戯画化されているとは言え、ある種の真実がここに反映されていることは、確かでしょう。格差社会による貧富間の分断は、弱者が強者に寄生して他の弱者を蹴落とす「弱者間の分断」にまで至る。政治・経済の面では保守と革新が骨肉の争いを繰り広げて、李政権・朴政権が行った革新への徹底的な弾圧に対し、現在(2021年初頭)は文政権が保守に対し粛清と言ってもよいような弾圧を繰り広げている。末期を迎えたトランプ政権が引き起こした騒動は、世界を驚かせたけれど、これだって「韓国ではすでに何度も見られてきた」お馴染みの分断の一光景、と言えるのかもしれない。 「近代社会の崩壊」という観点では、おそらく、我々の隣国は世界最先端を走っている。そして他国もまた同じ流れを辿ろうとする以上、決して対岸の火事とは言い切れない訳で。そういう、時代の危機感とのリンクがあってこその、本作のパルム・ドールとオスカーW受賞なのでしょう。[地上波(吹替)] 5点(2021-01-11 10:35:58)(良:2票) 《改行有》

675.  永遠の0 《ネタバレ》 これはもう、原作の悪い所がそのまんま出ちゃったなあ、と。 原作自体、正直、これを小説として読むことはできず、情報の少なさをフィクションと著者の感想とで水増ししたルポルタージュ、として受け止めてしまったんですけれども、映画化にあたっても、原作の基本構成は変えられず、結局、特攻というものに対する感想を述べ続ける映画になってしまいました。いや、映画らしい味付けも確かになされているんですけどね。染谷将太復帰の場面を視点を変えて繰り返し描く場面なんかもちょっとした面白さがあるし、井上真央が染谷将太をいったん拒絶する場面なんかも原作の弱さを補っているとは思います。 ただやっぱり、いちいち挿入される現代パートが、ひたすら胡散臭さにしか繋がっていなくって、こればかりはもう、どうしようもありません。 CGによる描写は、意外によくできていたなあ、と感じる部分もあるのですが、ただ残念ながら、あの戦闘機なり軍艦なりに、肝心の「生身の人間」が乗っているようにはどうしても見えない、ってのは、やはりイタいです。[ブルーレイ(邦画)] 5点(2021-01-04 17:56:57)(笑:1票) 《改行有》

676.  ビー・バップ・ハイスクール(1985) かつて、この映画の監督さんが、「ジャッキー・チェンのように体を張ったアクション」こそがホンモノのアクションであり、そういうのを目指したんだ、みたいなことを言っていて、当時の私はかなり反発を感じたもんですが。まずアクションと言えばカーチェイスとクラッシュだろう、と。それに、こんな映画とジャッキー映画を一緒にするな、と。 でもその後の私の人生で種々雑多な映画を見てきた、その過程とは結局、このビー・バップ・ハイスクールという作品が、真似しようにも簡単には真似できぬ稀有の作品であることを確認する過程であった、と言っても過言ではない、とまで言うとこれはもう明らかに過言なんですけど(←そればっか)、でも確かにこれは稀にみるハチャメチャ痛快作である、ってコトには確信を持ってます。持つようになってしまってます。 こういうツッパリ、ってのも今ではすっかり絶滅危惧種となって、ウチの子供に訊いても「今までにこんな髪型を見たのは仮面ライダーフォーゼぐらい」とのこと。そりゃまあ、ナンボか誇張はありますけれども、そんな未確認生物を見るような目で見なくっても、かつてはこんなヒトたちが、そこそこ生息していたワケで。 で、そんなヒトたちが、ほとんど「人間の体はどこまで頑丈か」「どこまでの無茶に耐えられるか」を競うように、映画の中で無茶しまくってる。一体、何でしょうね、どうしてこんなワケのわからない「頼もしさ」を彼らに感じてしまうのでしょうか。 クライマックスの一大合戦が、アホらしくてダサくって、闇雲にカッチョいい。いや、ホント、貴重な作品です。[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-01-04 17:25:43)(良:1票) 《改行有》

677.  バニー・レークは行方不明 地球上でボーマン船長の姿が拝める、貴重な映画。ってのはどうでもいいんですけどね。 映画の4分の3くらい、大して何も起こらない、というより、そもそも何かが起こったのかどうか自体がよくわからないんですけれども、にも拘らず、スリリングでぐいぐいと引きこまれます。 何しろ、どのシーンを見ても登場人物が画面内を動き回り、カメラも登場人物たちを追いかけて、とにかく動きのある映像が展開されまくります。その計算された構図に息をのみ、あれよあれよという内に物語が進んでいく。 終盤、物語の展開に動きがあり、ほとんど物語が破綻するかしないかの瀬戸際になって、そうなるとカメラも一層、不安を煽って見せる。もうハラハラもの。 という訳で、まさに出色のサスペンスです。[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-01-04 17:07:01)(良:2票) 《改行有》

678.  西部魂(1941) アメリカ映画見てると時々、荒野に一本道が走っていて、その脇に電柱が立てられてるのが延々と続く、ってな光景を目にしますけれど、アレの原点みたいな作品ですね。開拓時代、荒野に電柱を立て、町から町へと通信線を張り巡らせる。 その事業に関わった男たちが、主要な登場人物ですが、そのうちの一人はどうやらお尋ね者らしいことが、映画の冒頭で示されます。彼は荒野で倒れている男を発見、馬をかっぱらおうとするけれど、男が瀕死の状態であることに気づき、結局は男を助けて近くの町まで運ぶ。 で、お尋ね者も正体を隠して事業に参加することになり、彼らはなんだかんだと意気投合。先住民に絡まれるのを機転を利かせて危機を乗り切ったりと、ユーモアあふれる場面もあったりするのですが、そうは言っても元悪党。かつての悪党仲間と完全に縁を切ることはできず、ついに対決することになる。 火災シーンのスペクタクルに、クライマックスの床屋における決闘シーン。この辺りは、作品の大きな見どころになってます。 正直、ランドルフ・スコットってどういう訳か妙に頼りないヒトに見えてしまうのですが、本作にはそれが、これまた妙によくマッチしてますね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-04 16:29:49)《改行有》

679.  聖衣 《ネタバレ》 歴史スペクタクル、とは言っても大規模な戦闘シーンを売り物にしている訳ではないのですが(チャンバラが多少)、大がかりなセットに大勢のエキストラ、やはりこれはスペクタクル。 イエス・キリストの処刑にまつわるオハナシで、例によってイエスの顔は劇中には登場しません。そして意外にアッサリと処刑されてしまう。その処刑の際にイエスが身に着けていた衣装、「聖衣」がこの作品のテーマ。 イエスは生前、人々の病気を治す奇蹟をおこなった、らしいのだけど、作中ではその奇蹟が直接描かれる訳ではなく、イエスを自らの手で処刑し後に続くマーセラスの苦しみも、聖衣に触れたため、というよりは、聖衣を通じて自分の良心の呵責に触れたため、という描かれ方になってます。キリスト教とは無縁の人間が観ても、納得感がありますね。 ラストシーンで胸を張って処刑場に赴く主人公と、その恋人。彼らの背景が、次第に現実のものから大霊界(?)へと変化していく描写が、これは今見ると少し気恥ずかしいものがあったりもするのですが、しかしなるほど、合成技術によりこういう表現もできるんだなあ。というワケで、この手法は少林サッカーあたりにも影響を与えているのではないか、と(まさか)。 基本は宗教劇なので、活劇の要素は多くはありませんが、ペテロの集会が軍隊に襲われる場面や、終盤の城への侵入シーンなどは、なかなかの見せ場になっています。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-01-04 15:43:28)(良:1票) 《改行有》

680.  荒野の誓い 先住民が白人の一家に襲い掛かり虐殺する、という発端。こんな風に先住民の悪辣ぶりを描くのは、昔の西部劇ならいざ知らず、昨今ではなかなか珍しいですが、とにもかくにも、母親だけが生き残る。彼女の慟哭。 彼女はクリスチャン・ベイル率いる部隊に同行することになるのだけれど、その部隊は、件の部族(コマンチ族)とは別の部族の先住民一家を居留地へ護送する任務を負っている。クリスチャン・ベイルは、家族を失い精神が不安定になっている彼女に対し、細やかな気遣いを見せるのだけど、そういう「ワカッてるヒト」である彼だからこそ、その彼が譲れない部分というのは、とことん譲れないのであろう、という、彼自身の不安定な危うさも感じさせます。何しろ、彼にとって先住民とは、かつて血で血を洗うような戦いを繰り広げた相手であり、いわば天敵ともいうべき存在。今回はその彼らを護送する役割なのだから。 さらには家族を失った母親にとっても、先住民は憎んでも憎み切れない対象。一方ではコマンチがいつ襲ってくるやも知れない危機感もあり、一行には何重もの危うさが漂っているのですが、その彼らを大自然がゆったりと包んでいる。映画全編にわたって、息を呑むような雄大な風景が、広がり、これが実にお見事。 ゆったりした流れの中で、いくつかの事件があり、登場人物たちが一人また一人と命を落とす。その悲しみもあるけれど、それも含めて生き残る登場人物たちの心の動きが、これもゆったりじっくりと描かれます。クリスチャン・ベイルの寡黙さの中の心の動き。こういうのは高倉健の専売特許かと思ったけど。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-04 10:54:59)《改行有》

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