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61.  ミッドナイト・イン・パリ 当時の文学者や芸術家の描写はわりかし細かいのに、タイムスリップの手法はすさまじく雑なのが笑える。 ヘミングウェイ、フィッツジェラルド夫妻、ガートルード・スタインなど、いわゆるロストジェネレーションの文学に詳しかったり、ダダイズム以降のアートに詳しい人なら、いろいろクスクス笑える要素がたくさん盛り込まれているように思う(ヘミングウェイの面倒くさいマッチョな感じや、ダリのキテレツな雰囲気は、個人的にはツボだった)。笑いどころがわからないという方は、とりあえずヘミングウェイの初期作品や回想録を読んでみると、当時の世相やパリの雰囲気を掴むことができるので、そちらの読書をおすすめする。 世の中には知識があると格段に面白くなる映画が確かに存在するが、今作はまさにそれだと思われる。 あと主人公がマリオンコティヤールやレアセドゥといい感じになるなんて、なんてうらやましい。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2020-04-04 11:22:48)《改行有》

62.  イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 《ネタバレ》 天才数学者アラン・チューリングの人生を、時間軸を交錯させながら巧みに描いた作品。 カンバーバッチの演技はさすがの一言。というか、カンバーバッチ自身、チューリング同様に名門パブリックスクール出身のエリートであるから、共通点がたくさんあって、演技がしやすかったのではないか。 主に3つの時間軸が交錯する脚本だが、筋の破綻もなく、有機的に機能しており、実にお見事な出来栄え。脚本、演技は素晴らしかったが、演出面はやや平凡か。特に戦闘機や軍艦が出る場面のCGはちょっとちゃち過ぎないか。パンチの効いた画面作りはあまりなかったような気がする。そういう意味では、満点評価はあげられないというのが本音のところだ。 映画全体を通して、当時のイギリス中・上流階級の様子がよく活写されていたと思う。オックスブリッジの閉鎖性、エリート人脈の中で蔓延する共産主義、同性愛…。余談だが、当時、諜報関連の仕事に従事する人間の多くはエリートの出身で、かつ他人には言えない秘密(共産主義シンパ、同性愛傾向)を抱えていたという。当局も半ば承知の上で、そういう人間を採用していたらしい(秘密を頑なに守ろうとするから利用しやすい、もしくは何かが起きたときに使い捨てがしやすいから)。結局のところ、チューリングも、当局にとっては利用しやすい人間の一人だったのかもしれない。 戦後、チューリングの貢献・功績は徹底的に隠匿され、彼自身は同性愛の告発、その後の投薬治療で心身を害し、遂には自ら命を絶ってしまった。 大変な功績のある人物に対して、当時の社会や国家がした仕打ちはあまりに冷淡だった。それと同時に、戦争や諜報というものがいかにシビアな世界であるのかを感じた。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2020-04-04 11:00:47)《改行有》

63.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! ほんとくだらない映画なんだけど、けっこう巧妙に作っているんだよなあ。物語の緩急の付け方も素晴らしい。 あとキャストが地味に豪華。ケイトブランシェットもカメオで出ているし。 しかし、ショーンオブザデッドでも思ったが、なんでグロだけやけにはっちゃけているのか(苦笑)[ブルーレイ(字幕)] 8点(2020-02-06 15:21:41)《改行有》

64.  ファントム・オブ・パラダイス 《ネタバレ》 まさにカルトな一本。久しぶりにはっちゃけた映画を観た、という感じだった。 とにかくカメラが動く動く!主観、俯瞰、画面分割、俯瞰からの回転するカメラ。デパルマらしさが全開になったシネマトグラフィにわくわくした。この胸躍るわくわく感こそ、映画を観る醍醐味だ。制作年代や予算の関係上、チープな部分も散見されるが、そんな難点を吹き飛ばすくらいに映画そのもののテンションがとにかく高い。でも意外に本作はオペラ座の怪人やファウスト、ドリアングレイの肖像といった古典文学を下敷きにしているためか、物語は荒唐無稽だが寓意性や奥行きを感じる事ができる(ファウストやオペラ座のオマージュがあからさまな場面があり、無茶な展開でも意外に許せてしまうところがある)。劇半も見事な出来上がり具合。カーペンターズへの楽曲提供で有名なポール・ウィリアムズが奇怪な悪役スワンを演じているのも、何ともおかしい。 …ちなみに、あのシャワー室で脅迫する場面、あれはどう考えてもサイコのオマージュだよな。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-08-13 12:05:39)《改行有》

65.  恋は雨上がりのように 《ネタバレ》 小松奈菜の若くキラキラした輝きと美しさを全力で綴じ込んだ作品。原作は未読だが、作品が持つ文学性とキャスティングの妙で、人気漫画を実写化した作品の中では傑出した出来上がりになったのではないだろうか。 冒頭からこれでもかというくらいに小松奈菜という女優の美しさや輝きを際立たせようと工夫しているのが見て取れる。大泉洋を相手役に選んだあたりも、中年男と女子高生の交流という物語に変な厭らしさを出さないための工夫といえる。思春期の女子高生のまっすぐすぎる思いに困惑しながらも、真摯に誠実に接しようとする中年男性の演技は、多少ファンタジーが入った部分はあるにせよ、説得力があった。 漫画実写化、特に女子高生が主人公の映画となるとどうしても色眼鏡をかけて観てしまいがちだが、本作はそうした先入観をなぎ倒す物語のテーマ性の深さがある。全体を通して見れば物語は、一度大きな挫折を味わった主役二人がどのように関わり、どのようにそれぞれの道を進んでいくか、というもの。単に恋愛だけでない、人間ドラマ的要素もちゃんと盛り込めている。回想シーンの効果的な配置や、モノローグに頼らない脚本には好印象を覚えた。雨、陸上、図書館、レストランのシーンにおいてもリアリティバランスを何とか維持するよう工夫がされている。度々言及される芥川の羅生門の一節は、人生の雨宿りという題材に対しての暗喩であろう。これも本作の文学性を補強するのに良い役割を果たしている。これらを振り返ってみれば、巷間に溢れる女子高生が主役の恋愛映画にはない、プラスアルファの要素が盛り込まれているのがわかる。個人的にはこれが本作を突出した出来に押し上げた要因ではなかろうか。 ちなみに本作のマイナスポイントは主に2つ。タイトルロールあたりの実にマンガ的な描写。全体的にあそこだけ違和感があり、そこは写実的に撮ってよかったのではないだろうか。もう一つのマイナス点は、高校生役の俳優陣の演技力。清野菜名はちょっと高校生にしては老けすぎだが演技は及第点。京都弁を使いこなせていない山本舞香、終始平凡な演技の松本穂香は目も当てられなかった。主役を引き立たせるという意味では成功しているかもしれないが、さすがにレベルが低い。 本作の陰の功労者にも目を向けておこう。音楽担当の伊藤ゴローだ。映画音楽で彼の名前を見ることはなかなか少ないが、いつも通りのオーガニックでセンスの良い音楽を提供している。この手の邦画だと、やけに仰々しいかやけに無味乾燥としたBGMが多いのだが、伊藤ゴローを音楽担当に迎えることで、上品ながらも盛り上がりに欠かない音楽提供に成功している。知る人ぞ知るポップバンドであるスカートが本作に協力しているのも憎いところだ。この点、制作陣のセンスの良さが光っている。 全体としてみれば、漫画原作とは思えない”青春ドラマとしての素晴らしい出来を備えた映画”であった。おそらく小松奈菜が高校生役を演じるのはこれで最後だと思うが、その若さゆえの、ときに無鉄砲なくらいの輝きや美しさを綴じ込めることができた意義は大きい。[DVD(邦画)] 8点(2019-08-01 11:51:56)(良:2票) 《改行有》

66.  ゴッドファーザー PART Ⅲ 《ネタバレ》 そんな酷評されるほど悪い映画ではないような…。オペラに被せる形で進行するクライマックスは、前の二作と同じくらいに見応えがあり、シリーズ最終作としての役割をきっちりと果たした作品だと思う。 前二作と比較しての弱点はやはりキャスティングだろうか。デュバル演ずるトムヘイゲンがいないのは問題だろう。トムが毎回粛清される相手と交わす空恐ろしくてほろ苦い会話シーンが大好きな私としては、本作でもぜひそれを盛り込んでほしかったのだが、それは叶わなかった。また、アンディガルシアも若きパチーノやデニーロと比較して確かに演技力不足だったと思う(レジェンド級の二人と比較されるのは酷な話だろうが)。パチーノがパート1で見せた衝撃的な目の色の変化や、パート2におけるデニーロの、マーロン・ブランドに寄せつつもカリスマを全身から放出しているような演技に較べ、彼の演技はそういう領域には達していなかったような気がする(かつてのドンたちには遠く及ばない、それがヴィンセントのキャラクターなのかもしれないが)。 ヴァチカンの醜聞を取り込んだストーリーは今から見ても興味深く、また将来に渡っても議論される余地のある脚本だとは思うが、キャラクターバランスを欠いたところが本作の弱みだろう。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-06-12 14:27:55)《改行有》

67.  大脱走 《ネタバレ》 脱走ものの代名詞となった名作。第二次大戦を扱った異色の戦争映画であるとも評価することが可能だろう。私の親友が本作を非常に気に入っており、その友人と一緒に何度も本作を鑑賞したのが、いまではいい思い出だ。現在の観点からすると物語のテンポがゆったりとしており、もう少しスピーディな流れになれば満点評価をつけられたかもしれない。とはいえ、捕虜たちの逃避行に手に汗を握ってしまうくらいには、本作を楽しむことができた。マックイーンのバイクでの逃走シーンは本当に鳥肌もので、鉄条網をなんとしても潜り抜け、国境の向こう側へ這っていこうとするそのタフで不屈の姿に痺れた。 余談にはなるが、私も初めて本作を観たときには、戦時下の収容施設にしては随分と快適そうな施設だと思い、違和感を覚えて本作の原作本を読んだことがある。すると原作、つまり史実でも、(少なくとも本作の舞台となった収容所に限っての話だが)戦時捕虜たちは国際条約に従って丁重に扱われていたとのことである。残酷な話だが、国の為に戦い捕虜になった戦士と、生きる価値のない存在とされたユダヤ人とでは、その扱いに雲泥の差があったわけだ。映画ではその史実を補強するように、ナチスへの反抗心を隠さない、高潔かつ軍人気質な収容所長が配されている(だから同じ軍人である捕虜たちに対して寛容かつ同情的なのである)。つまり映画は原作に忠実、かつ、かなり史実に寄り添って作られているのだ。いまからすると歴史の勉強のきっかけにもなる映画といえるだろう。[映画館(字幕)] 8点(2019-06-12 14:02:41)(良:2票) 《改行有》

68.  海街diary ”セッション”のついでに観た映画で、あまり期待はしていなかったが、綾瀬はるかと長澤まさみの初共演と言う事で興味があり、鑑賞した。 個人的にセッションが外れの映画であったため、逆に本作は楽しんで鑑賞する事が出来た。 低劣なコント? 自分はそうは思わない。そりゃ是枝監督らしさを盛り込みつつも、商業的な成功が得られるようキャスティング的工夫も盛り込まれた、色々と設計された世界観の映画だとは思うが、自分はこの映画から低劣さよりは、色々な方面に気を遣った誠実さや生真面目さを感じた映画であった。 惜しむべくは、静かでしみじみした作風の為、強烈な物語展開がないのが弱みだが、逆に現代的な小津作品を観たような気分に浸れた。 正味7.5点ぐらいだが、四捨五入で8点ということで。[映画館(邦画)] 8点(2019-04-20 16:55:38)《改行有》

69.  ファースト・マン 《ネタバレ》 IMAXにて鑑賞。セッションの監督ということもあり、少し身構えて臨んだが、想像していた以上に手堅い映画だった。 インターステラーに影響を受けたと思われる、CGになるべく頼らないフィルムの映像は、手ブレが激しい場面も多いが、フィルム独特のざらつきも相俟って1960年代のアナログな雰囲気を上手く作れていたと思う。劇中に登場する飛行機や宇宙船の、現代からすると極めてチープで古めかしい計器が衝撃で激しく唸るシーンや暗く狭い操縦室に閉じこめられるシーンの恐怖感は素晴らしかった。IMAXだと手ブレが激しい場面も逆に臨場感があって、そこまで悪印象はなかった。ボーンシリーズ等で手ブレ映像に慣れていれば、本作のそれも特に問題ないとは思う。ダンケルクに続く体感型の映画であると個人的には思っていて、ロケット飛行シーンなどは大画面・大音響のIMAX環境で鑑賞するといいと思う。 物語は淡々としているが、それでいてツボを押さえた造りだった。アポロに乗り込む場面の緊張感と高揚感は素晴らしかったし、クライマックスの月面での涙や奥さんとの再会シーンも、多くを語らず、役者の目と表情で語らせる演出は非常に好みだ。言葉はなくとも娘や奥さんへの愛情が伝わってくる。 華やかな歴史と思われがちな宇宙開発競争や月面着陸だが、本作は非常にシビアな目線で描いている。莫大な予算を注ぎ込みながら、犠牲を出しながらも、国家が宇宙開発をを続けるのには、東西冷戦でのソ連側への対抗意識が背景にあった。60年代は東西冷戦が最も先鋭化した時代でもあり、宇宙開発でソ連の後塵を拝するばかりで、何としても宇宙開発競争でソ連よりも先に偉業を打ち立てようと、轟々たる非難もなぎ倒して突き進んでいくアメリカの狂気を本作から感じることができた。主人公ニールも幼い娘の死や同僚の死によって喪失感を抱えており、その喪失感を埋め合わせようと、危険な任務にのめり込んでいく。ニールの狂気とアメリカの狂気がリンクするように映画が作られていて、興味深かった。そして辿り着いた、寂しく侘しい月面で、ニールは亡くなった娘に会えたのだろうか。もしくは娘への愛を月に置いていくことができたのだろうか。解釈は観客に任されているが、こういうハードボイルドな演出が目立つ秀作だった。[映画館(字幕)] 8点(2019-02-14 13:26:11)《改行有》

70.  ダークナイト ライジング 7点か8点かで迷って、結局8点。 いかんな、ノーラン作品は甘めの点数になりがち。 今作の不満点は大まかに二つ。 第一に、作品内でのリアリティが薄れたことによる、物語への没入感の減退。影の同盟や核兵器はやや荒唐無稽な印象が強く、前作で推し進めたマイケルマン風の犯罪劇から物語が離陸したために、物語に上手く入っていけなかった。 第二に、参考にする映画作品を決めていないため、物語も作風もやや散漫になってしまった。ダークナイト以降のノーラン作品は参考にする映画作品を明確に定めて、それを意識した展開や作風にすることで、作品の質を高めていると私は考えているが、本作は参考とする映画作品は定めていないように思える。本作で制作者が決定的に意識した古典作品はディケンズの二都物語。だが、二都物語は有名作品ではあるものの、ディケンズの悪癖であるプロットの破綻や冗長な文章表現が指摘される作品でもある。つまり、本作においては、参考にする古典作品の選定を失敗したために、作品も散漫なものになったのではないかと私は見ている。 ただ、大いに評価できる点も二つ。 一つは、インセプションからの再登板キャストが多い。ノーラン監督の役者への愛着が感じられて好印象。ケイン御大、キリアン、トムハは常連決定だが、ぜひJGLやマリオン姐さんも、今後のノーラン作品への再登板を期待したいところ。 第二が、ラスト付近のバットマンとゴードンのやり取り。あの場面で涙した映画ファンは多かったのでは? バットマンはゴッサムのヒーローだが、バットマンにとってのヒーローはゴードンであった。これ、演じたクリスチャン・ベールとゲイリー・オールドマンとの関係にも当てはめることができるだろう(クリスチャン・ベールの尊敬する俳優は、ゲイリー・オールドマンである)。何より、我々映画ファンにも当てはめることが可能だろう。90年代からエキセントリックな演技で人々を魅了してきたゲイリーは、そこまで映画好きでない人にとっては物凄く怖い悪役の人でしかないだろうが、我々映画を愛する人間にとってはある種のヒーローだった。そういう意趣があの場面には込められており、ノーラン監督の意外な(?)熱い一面が垣間見ることができて、印象深かった。[映画館(字幕)] 8点(2019-01-21 22:42:07)《改行有》

71.  シング・ストリート 未来へのうた 主役2人のカップルがなんと可愛らしいことか。たぶんあの二人は、海を渡って夢を叶えたのだ、と思うことにしている。 気が付いたのはルーシー・ボーイントンは声が異様に若い。顔はどう見ても20歳過ぎだが、声は10代で全然通用すると思った。あれでイギリス英語全開で喋られると、確かにモテるだろうな。ヒロインがモデル志望のませた女の子ということを考えると、意外に良い人選だったのではないか。 物語も良い。劇中曲も良い。不満点はといえば、ラストの貧相なCG、あとお兄ちゃんの描き方をもう少し深くできなかったのだろうかと思う。確かにいい兄ちゃんなのだが、どうもこの手の物語にありがちな人物像な気がして、あまり惹かれなかった。 ラストに表記される「すべての兄弟たちへ」の一言は、とにかく粋である。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-01-21 22:02:58)《改行有》

72.  インファナル・アフェア 多くの方が指摘する「警察・マフィアの双方がスパイを潜伏させている」この斬新なプロットで映画としての成功はほぼ八割方約束されたようなものだ。 そして忘れずに付け加えておきたいのが、原題でもある「無間道」が示す仏教概念。 仏教の無間地獄の概念を映画に取り込む事で、本作は単なる娯楽映画に留まらない、文学性も獲得する事になった。 一度悪に堕ちてしまえば、もはや善人になることは許されず、無間地獄の道を往く。 これはまさに善人を志しながら、自分自身を欺き続けなければならない地獄に囚われた主人公を指している。 余談だが、日本も含めたリメイク作ではこの仏教概念がオミットされていて、あくまで個人的な印象にはなるが、この概念をオミットしてしまうと、(リメイクを含む)本作はただの娯楽サスペンスに堕するような気がする。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-01-03 14:46:19)(良:1票) 《改行有》

73.  太陽がいっぱい 今となっては青春もの、サスペンスの古典であるため、確かに犯罪手法は古くずさんかもしれない。 ただ時代を考慮すれば、違和感なくサスペンスの面白みを味わう事が出来た。 アランドロンの妖艶で屈折した瞳に終始惹きつけられた。 ラストシーンの余韻も良い。名作。[映画館(字幕)] 8点(2018-12-02 10:12:11)《改行有》

74.  キャロル(2015) 様々な切り口で論評できる作品だが、ラストのケイト・ブランシェットの表情が特に印象的だった。 まさに大女優の一世一代の演技だろう。 何も語りはしない、しかし妖艶とも悠然とも言えるあの表情の中に、様々な感情やメッセージが込められており、圧巻だった。 皆さまは彼女のあの表情からどのような思いを読み取るだろうか?[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-11-23 13:17:29)《改行有》

75.  ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 ラストのえげつなさに、英国のブラックユーモアが爆発していて、表情が凍った。 いや、ほんとお前ら鬼だよ。 あと、なんでグロシーンはやけにはっちゃけているのか・・・(苦笑) 唐突なグロに逆に爆笑してしまった。 にしてもショーンたちの自堕落な生活、楽しそうだな。 鑑賞しながら途中でビールを手にしていた。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-11-23 13:06:36)《改行有》

76.  フェイス/オフ 顔を入れ替える…このアイデアからして「んなアホな」という展開の本作。 しかしまあ荒唐無稽な展開のオンパレードなのだが、しかし華麗で熱の入ったアクションと、トラボルタとケイジの濃い演技(顔芸?)で乗り切ってしまった稀有な一作。他の方も書いておられるが、顔の入れ替えという設定、そして自分以外はみんな敵というシチュエーションに主人公が追い込まれ、そんな孤立無援からの反撃というプロットが、多少の荒唐無稽も気にならぬほど観客を物語に釘付けにした大きな要因ではなかろうか。 まあ二丁拳銃はかっこよかったぞ、ということで8点。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-11-23 12:51:44)《改行有》

77.  インセプション 《ネタバレ》 「夢の中に潜入する産業スパイ」この設定だけで完全に持って行かれた映画だ。単に夢に潜入するだけでなく、夢の中の夢に潜入するという設定が新たに出てきて、これにも度肝を抜かれた。よくこんなアイデアを考え付くなと感嘆するしかなかった。8点評価としたのは、アクションの描き方が凡庸(雪山のシーンはボンド映画のオマージュなのはわかるが、まあ凡庸 苦笑)なのと作中の日本に関する描写がやや不十分だったため(ちょっとリアリズムに欠けてたかなと)。ここが完璧になっていれば文句なしの10点評価だった。[映画館(字幕)] 8点(2018-09-02 12:52:56)

78.  男たちの挽歌II 双子の弟だの、最後の銃撃戦だの、んなアホなという展開が続く本作。 Ⅰには10点あげたが、今回はさすがに無茶苦茶な展開や演出が多過ぎて2点減点。 しかしそれでも8点献上。 理由はあの無口な殺し屋! ユンファとの一騎打ちは超カッコ良かったぞ!(カウボーイビパップの最終話はこの一騎打ちをそのままオマージュしていた) あの侠気MAXの決闘シーンで8点やろうじゃないか。 ちなみに本作で印象に残るシーンが、ラストの銃撃戦の最中、空中をぶっ飛ぶやられ役。 別に手榴弾を使ってるわけでも、ショットガンでぶち抜かれたわけでもないのに、なんであんなにぶっ飛んだんだろう? いまだにあのシーンが不可解で、毎回見るたびに首をひねってしまう。 そういうヤケクソな演出をするから減点なんだぞ、ジョン・ウー監督![ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-08-13 10:26:05)《改行有》

79.  恐怖の報酬(1953) サスペンスのお手本のような映画。 残虐な描写に頼ることなく、いかに緊張感、ハラハラドキドキを演出するかについての、教科書的な回答を提示していると言っていい。 男たちが町を出るまでがとにかく長くて退屈なのだが、それを乗り越えれば、極上の緊張感を味わえる。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-07-28 17:09:11)《改行有》

80.  ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 《ネタバレ》 公開終了間際、滑り込みで映画館にて鑑賞。 ”ダンケルク”補正がかかっており+2点追加で8点としている事を予め書いておく。 俯瞰ショットが多用が光る映画で、特に映画冒頭、当時のモノクロ映像からの議場を俯瞰するショット及びタイトルの映し方は、BGMと相まって素晴らしい出来だった(その議場に不在の主人公、という流れも含めて完璧)。 ゲイリー・オールドマンの演技や役への没入ぶりは、オスカー獲得も当然というレベルだった。 目元はゲイリーだが、身振りや口調は完全にチャーチル本人になりきっていたと言っていい。いささか大仰ながら格調高い文章をボソボソと聞き取りづらい口調で話す様子や、興奮した際の独特の抑揚のつけ方、猫背気味の立ち姿は本人そのものに見えた。事前に相当な研究を重ねたのだろう。 冒頭での見事な演出があったように、脚本や演出の出来もある程度満足できるレベルだった。ただ、ゲイリーの演技面での奮闘に較べれば、少し脚本や演出に文句をつけたい個所がある。 脚本面で言えば、地下鉄での市民との会話。さすがにあれはフィクション要素が強過ぎる。譬えは悪いが、それまでの史実に沿った話からいきなり”暴れん坊将軍”の松平健が市井の人々と触れ合う場面を見させられているような気になった。 あの場面よりも確執のあった国王との和解・協力を濃く描いた方がリアリティもあって、伏線の回収という意味でもよかったのではないだろうか。 演出面では、ゲイリー/チャーチルのような大物的キャラクターは、表情をあまり見せないか、内面をあまりわかりやすく描かない方が良かったと思う。ゲイリーの名演によってチャーチルの強さや弱さは描けていても、史実におけるチャーチルの老獪さ、どす黒さまでは描き切れてないような気もした(心情がわかりやすい分、多面性が感じられないというべきか)。 CGも予算不足なのか、ダンケルクのリトルシップの映像は明らかにCGとわかるレベルのものだったのが残念(”ダンケルク”が実写に拘っていた分、粗が目立つ)。 文句もいろいろと書き連ねたが、偶然にも本作は”ダンケルク”と表と裏をなしており、私は”ダンケルク”に大変高い評価をしているため、その補正により、本作は6点+2点追加で8点とした。 できれば本作と”ダンケルク”、セットでの鑑賞をお勧めする。その後はもちろん”空軍大戦略”へ。[映画館(字幕)] 8点(2018-05-09 19:27:05)《改行有》

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