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61.  ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス 《ネタバレ》  あの、マーベル系ではレアものの「シュマ=ゴラス」が出るってことで観てきました(そこかよ)(カプコンの格ゲーでしか観測したことがなかった)。シュマ=ゴラスがドクター・ストレンジの敵役の一体とは知らなかったですが、序盤のアクションでグリグリ動きまわってなかなか楽しく観られました。作品全体がとにかく「魔法」で何でもかんでも捻じ曲げてグリグリ動かせるアトラクション的作品なので、なぜかホラー表現も多数あり、面白かったです。  あと、前提条件としてあれこれ見てないと難しい、という件については、いちおう「マルチバース」の設定を生かして、マルチバース表現では、回想シーンが「たまたま紛れ込んでしまった時系列の違った平行世界になるんだ!」というのが演出として面白く、うまく各キャラクターの背景説明として機能しており、またそれぞれの動機付けもごく単純化されてたので、本作だけを観る上では問題なくそれなりに感情移入しつつ観られました。  ただ、ドクター・ストレンジって、そもそも都合のいい強力な呪物さえ手に入れればなんでも魔法で可能になってしまうキャラクターである上に、「マルチバース」設定で時系列や空間を好き勝手超越できるし、平行世界の自分を使って足りない細かい部分まで補えてしまうので、物語的カタルシスが得にくいというか、障害が障害として機能しなくなってしまってて、何か難しいことがあってもなんで難しいのか視聴者にはよくわからなくて、登場人物がなんか苦しそうな表情をしてるから大変なのかなあと思うしかなく、そこが苦しい所でしたかね。その辺は、比較的共感しやすいわかりやすいオチにすることでごまかしてるみたいな。  特に、メインの話のオチは、昔ながらの王道的なオチで私は好きな展開だったんですけど(私がパッと思ったのは「オペラ座の怪人」で「愛」の設定が変わっただけかなあという)、ただ、このオチって、マルチ・バース的世界観を最初に提示してきたのは「スパイダー・バース」と思うんですが、あれって「平行世界を自由自在に行き来できることでほとんど何でもありになっちゃうけど、それでもどうしても変えられない運命がある。運命は変えられないが、平行世界の自分同士共感して慰め合うことは可能」という結論がスパイダーマンのヒーロー性の根拠になって説得力が出てたと思うのですが、本作のオチは、その前作の前提をすべてちゃぶ台返ししちゃうオチになってるので、  おいおい と思ってしまった感じでしょうか。良い話だと思うけど、前提条件変えちゃったら、もう全然別世界の話になっちゃうじゃんみたいな、前に苦労してたのは何だったのかみたいな。スターウォーズで言うとエピソード8の衝撃みたいなそんな感じでしょうか(私はSW-EP8好きですけど)。  というわけで、映像表現として非常に面白くそれなりにいい話で楽しく観られましたが、もうこのマルチバース設定は何でもありになりすぎてカタルシスは得難いなあ、と思ってしまった作品でありました。  そんなところです。[映画館(字幕)] 7点(2022-05-27 16:05:29)《改行有》

62.  ラストナイト・イン・ソーホー 《ネタバレ》  本作品は、個人的に注目株の、クイーンズ・ギャンビットでやっとメジャー方面の作品でヒットを飛ばしたアニヤ・テイラージョイのヒット後最新第1作が観れるぞ! という期待で観に行きました(そもそもそういうスタンスが、作品テーマ的にキモイと思われるのかもしれませんが、すみません)。  その期待は裏切られることはなく、あとで気づいたのですが、あのベイビー・ドライバーのエドガーライト監督作品で、相変わらずのポップでスタイリッシュな映像に、主人公が聴いてる音楽がそのまま映画の曲になる没入度を上げる音楽表現に、深刻になりがちなエピソードも明るく表現する手法で、あと主人公が相変わらずオタク的立ち位置の人物を前向きかつカッコよく描いてくれており、非常に居心地の良い作品で、楽しんで観られました。  ストーリーについては、正直、半世紀前のロンドンのソーホーと言ったら、そりゃそういう話になりますよねというのがそのまんまいった感じで、日本だったら吉原とか歌舞伎町とかの界隈の話みたいなのになるわけで、それが邦画だったり洋画でも以前だったら湿っぽく妖艶に描いてたであろうものを、主人公(現代)の青春成功物語にからめることで、カラッと明るく描く方向に振られてたので、話に深みがあるかと言えば「そんなに」という感じでしたでしょうか。そこまでの作品ではないかな。  主人公(現代)のトーマシン・マッケンジーについては、ジョジョラビットでユダヤの少女をやってた関係であまり垢抜けない素朴な印象しかなかったのですが、本作の変貌ぶりで、ちょっと面白い新人女優さんかもと思ったりなんかしました。今後の活躍にも注目したい。  あと、アニヤ・テイラージョイは、映画「vvitch」以来ホラーもの映画によく出てて、だから本作のようなホラー系の方が本流で、クイーンズギャンビットみたいなのはむしろこれまでの出演作としては異色かなあとは思ってたのですが、ただホラー系が多い+そこに恋愛要素を絡めてくる話も多い=ホラーで出てくる恋人役にはろくな奴がいなくて不憫、という扱いがあって、本作でもそんな感じで、たまには報われるベタな恋愛ものにも出させてあげた方が良いんじゃないかと思ったりなんかしましたが(クイーンズギャンビットもアレだったし)、最近出たらしい「エマ」という映画ではベタベタ甘々な恋愛ものをしてたので、まあいいかと思ったりなんかしました。  そんなところです。[映画館(字幕)] 7点(2022-01-09 04:15:08)《改行有》

63.  最後の決闘裁判 《ネタバレ》  マット・デイモン、ジョディ・カマー、アダム・ドライバー、ベン・アフレックという中堅どころが中世のフランス(14世紀)で、決闘する物語をやるという、事実に基づいた話ということなので割と地味に展開されるかと思ったら、意外にエンターテインメントしていて、中世の風俗(服装とか建物とか楽器とか食事とかあれやこれや)がわりと本格的にしっかり描かれるのに加えて、決闘裁判の騎士同士の騎馬戦がやけに迫力満点にしっかり相手にとどめを刺すまで描かれ、騎士槍強え! とか鎧で固めてると刃とか通らないので斧とか良いなとか、最後はやっぱり鎧通しが殺意高くて素晴らしいとか、決闘だけでなく騎士が仕事として遠征して森の中で集団戦をするとかそういうところの描写が逐一凝っていて、非常に興味深くワクワク観られた感じでした。個人的には当時まだバイオリンは発明されてなかったはずなので、あのバイオリンぽい弦楽器は何だろう? とか気になって仕方ないみたいな(バイオリンの先祖になるような楽器はいろいろあったようなのでそれかなあ、とか)。従騎士と、正式な騎士と、騎士にも種類が色々あります、従騎士には「サー」は付けませんとかいう描写は設定的に熱い所だ。  ……というようなところが、この作品の見せようとしたところの主旨なのかどうかよくわからないですが、話の構成の、登場人物3人の視点でそれぞれの展開を描く部分は、あまりシビアにサプライズさせようとかそういう感じはなくて、単に主役たちの見せ場をそれぞれ役者の好きな人のために配分しましたよってだけな感じはしたりして、話的に面白いと思ったのは、『真実』を明らかにするには命を懸けないといけない(当時の偏見まみれの状況だと)という所です。当時の価値観という点で言うと、強姦は、主人の所有物を棄損したことになるので、法律上器物破損扱いになるというのが、なるほどと思ったりはしました(完全に奴隷と同じ扱いだなあと)。  で、マルグリットの視点からすると、真実をめぐって男たちが戦うのは茶番でしかない、というのはちょっと面白かったんですけど、だったらマルグリット自身が戦えよ、と、いたく思ってしまって、しかし設定的に無理か、というのが作品の限界だったように思われました。あの結末で、結局あの後どんな気持ちになれたのだろうか、何も変わらなかったのだろうか。  そんなところでした。[映画館(字幕)] 7点(2021-10-30 14:54:18)《改行有》

64.  シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 《ネタバレ》  IMAXで視聴。  映像は、相変わらずのクオリティで、アクション・見せ場もあり、話のオチもきちんとケリが付いて、まあ順当なところに落ち着いて(コミックス版に近いか)、良かったかなという感じでした。それぞれのキャラの見せ場が個々にちゃんと描かれて、終わりも割とそれぞれ納得できる形に落ち着いたのは、最終話として良かったかと。  最後がアクションでなく観念オチ(心情吐露の辺)なのは、まあ、元々そういう話だし、オチはそんなに目新しさはなくて、それ系の話としてはごく普通のオチと思うんですけど、その普通のオチ(しかし、ちゃんとした)を、技巧や演出でうやむやにごまかさず、シンプルに吐露するのに、これだけの年月がかかったかー、そうかー、お疲れさまー、という感じでした。よかったよかった。  個人的には、元々のTV版が、エンタメ的に期待を抱きそうになるたび叩きつけられるように心を折られるのが、それを観た当時の自身の心境にシンクロして、すごい刺さって、そんな絶望的な状況に叩き落されても、それを乗り越えてやってくるものすごい希望的決着にたどりつくか!? と思ったら、力尽きて、叩き落されたまま終わってしまったので、それが長年の時を経てやっとまっとうな希望を抱かせる結末にたどり着けるまでに人間性を回復できたか、て感じですか。  あとまあ、いろいろ価値観的にかなり古めかしいところが多々あるなあとは思ったのですが(自分は好きではあるけど)、あの、3本の槍の話が、ヒロインの関係の話と同期してると考えると、前世紀的価値観的にかなりゲスい話だなあと、しみじみ思ってしまったのですが、ちょっと考えすぎかもしれません。  そんなところです。[映画館(邦画)] 7点(2021-03-17 02:36:13)《改行有》

65.  きみと、波にのれたら 《ネタバレ》  映像は、とにかくポップでみずみずしくグリグリ360度動きまくって、とてつもなく良かったです!  今となってはむしろ珍しくなった? べたべた甘々な恋愛もので、王道なのでベタで良い、という感じなので全般的に意外性などはあまりなく(予告編でネタバレしまくってたし)、ちょっと意外な過去が明らかになる辺は多少ひねりがあるものの、亡くなった後にわかってもなあ(それも定番のひねりではあるんですが)、いい話ではあるものの。  主人公がわりと前向きに、やや、自立してくのは良いんですけど、彼氏が女性側から非常に都合のいいキャラになってて女性向けなんかなあというのと、あんまり都合が良すぎるとそれは主人公の妄想に過ぎなくて、すべての一連の事態を起こしたのは主人公自身ではなかったのか? とかいう疑念がもたげてしまうところもありました(そんな深読みするほどのものでもないと思いますが)。  あと、最後の事件の解決が、新聞記事だけで済まされるのは、そこを書くとドロドロするので避けられたのかもしれませんが、結局主人公はあんまり何もしてないじゃん、という感じに拍車がかかったりはしました。  彼氏のしゃべりが抑揚がなく棒読みっぽい点については、以前の作品でも声優の起用の関係とか指摘されることがありましたけど、個人的にはあのくらいの年齢の頃って、まさにああいうしゃべり方をするよねーと、リアルに感じるのでそれほど気にはなりませんでした(やや聞き取りづらいのはあるにせよ)。  そんなところで。[インターネット(邦画)] 7点(2021-02-01 19:00:29)《改行有》

66.  私をくいとめて 《ネタバレ》 最近注目している、のんさん(元:能年玲奈さん)の主演作品で、個人的には「この世界の片隅に」の、あのキャラクターが乗り移ったかのような迫真の演技(声)に、今度は肉体を伴って演じられるのか! と楽しみに観ました。 「あまちゃん」は、時間帯的に朝ドラが観られない生活をしてるので断片的にしか知らず、思い入れもなくて、世間で流行ってたなーというくらいの感じでした。 エンディングテロップで「日活」と出てきて、まさに昔の日活テイストというか、昔の邦画的というか、ハリウッド的なわかりやすい構成とかかなぐり捨てて、とにかく主演ののんさんの魅力を始めから終わりまで余すことなくとことん詰め込み、過剰な暑苦しい表現もありつつ……というのがとにかくぐちゃぐちゃに詰め込まれ、暑苦しくなり過ぎなのをAしに心和まされ、終わってみればのんさん演じるみつ子さんが、いとおしく感じられるようなそんな素敵な映画だったです! みつ子さんというキャラクターについては、個人的にまさにこれくらいの年代でこんな感じの人実際にいますよね! という感覚で、とてもリアルで共感できるように感じられました。 気になったところとしては、「おひとりさま」という言い方で、そもそも結婚すること自体貴重になりつつある今のご時世で一人でいることを取り立てて強調して「おひとりさま」というのは古めかしく、いかがなものか、という点があります。原作の出た年代(2017年)からすると、まだその当時はそんなものだったかもしらんですけど。 あと、今だと一人で生きていたとしても、ペットを飼ってるなり、リモートやSNS等でネット上に知り合いがいっぱいいたり、ネット上で何らかの表現活動なりしてたりしますよねー、という辺りが、すっぱり抜け落ちてるのが、ちょっと古いかなと思ってしまったところだったりはしました(37セカンズだと、もっと大変な境遇で、ネット上で漫画家してたりしますし)。 そんなところです。[映画館(邦画)] 7点(2020-12-28 01:20:00)《改行有》

67.  トロールズ ミュージック★パワー 《ネタバレ》  終始様々なジャンルの音楽漬けで、非常に気持ち良い(酩酊感あるという意味で)作品で、話のオチもちょっと教科書的な説教臭いところがあるものの今の価値観を取り入れつつ音楽エンターテインメントに昇華した作品で実に見事(ただしそのオチは別作でやってたやつじゃん、てのは気になる(音楽的に非常に納得いくものの))で、良作でした。  今や細分化しすぎて混迷を極める音楽ジャンルを子供向けとはいえバッサリ6大ジャンルに区分けする英断も、思い切ったなあ! という感じでしたし。  個人的に気になったところとしては、 ・結局米国視点での音楽区分けでしかないので、例えばインド映画でこれやったら全く違う分け方になっただろうなあ……という観点から、世界的グローバルな観点としてはいかがなものだろうー(なるべく幅広く取り入れてはいるものの)? ・6大ジャンルで「テクノ」って、そんなに今でも広く知れ渡ってましたっけ? ボカロとか出てきたらまだわからんでもないけど ・ロックほど多岐に分裂しまくったジャンルってなかなかないと思うんですが、それが音楽を統一するって、思想的にも真逆では? ・クラシックって19世紀以前の西欧の全ジャンル音楽一まとまりなので、比肩するなら、現代の全音楽ジャンル(クラシック以外)と同等ぐらいの広がりが本来あるはずですけど、扱いが小さくてどうなんか(個人的嗜好ですが) というのがありました。  しかし私自身そう大して詳しいわけでも全然ないので、私の偏った認識で気になっただけで、一般にはそんなに問題にもならないんですかねーとは思いました。  そんなことを書きましたが、非常に楽しい、音楽・冒険もので面白かったです。[映画館(吹替)] 7点(2020-11-05 00:06:06)《改行有》

68.  劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 《ネタバレ》  アニメ26話観て、そのまま直行で劇場版を観ました。  割と前提の話がないまま本編に突入するので、まったく初見でいきなり映画を観るとよくわからないまま終わるな、と思いました。  ストーリーは、いつものパターンで、最初に主人公たちが苦労して敵を倒すんですけど、主人公ごときで倒せてしまうのはいかにも歯ごたえが足らず、これで終わりで良いのか!? って思ったところに本命が現れる、という展開。  映像とアクションはスピード感といい、3次元的動きといい、素晴らしいです!  しかし、この作品で白眉と思ったのは、なんといっても柱の、煉獄杏寿郎が、あまりにも真っすぐすぎる、正義、正しさ、強さ、信念を、全く何の迷いもなく正々堂々最後まで貫き続けて、その真っすぐ過ぎる加減に、思わず、ぐっと来てしまうところでした。  最後の辺は、設定上そういうことができるのはわかる(傷口が開いて血が流れだす辺りが非常にリアルで痛い)けど、結構長くて、長ぇよ! と、つい思ってしまうところもあったのですが、そのままなだれ込むようにエンディング曲で、煉獄杏寿郎の絵が、次から次へとアップで流れてくるところで、もうたまらん感じでした。  良かったです。[映画館(邦画)] 7点(2020-11-03 02:14:09)《改行有》

69.  スパイの妻《劇場版》 《ネタバレ》  予告編で、妻が、ずっと騙されてたけど私は夫を信じます、みたいな信心の話かと思ったら、お互いがお互いを騙し合う愛憎渦巻く狂おしい物語でした(お見事!)。  あと官憲役の、東出昌大の不穏さ、悪辣さが今までにない感じの凶気を感じさせられて、良かったです。  あの、離れ離れになるかもしれないが心が一つになることを選ぶか、生きて一緒に居られるが心がバラバラになるか、二つに一つを選べと問われ、見事望んだものを得られたが、失ったものは身を切るほど辛いという、たまらない感じでした。[映画館(邦画)] 7点(2020-10-26 23:48:33)《改行有》

70.  きみの声をとどけたい 《ネタバレ》 ド直球な青春モノの良作でとても良かった! です。 エンドの歌がすごい良いですね。 最初スポーツものの話に行くのかと思ったら、突如空き家に入ってラジオ放送を始めるとか、中盤仲間がどんどん増えていってそれぞれのキャラクターは魅力的で良いのですが、メインの家の主からするとかなり全面的に押しつけがましくてどうなんよ、という感じはするし、最後の場面もいい話でハッピーエンドにするにしても、そこまで盛るかい! とか、主人公が特殊な力を持ってて言霊を実際見ることができるみたいな話もオカルトじみて危ういのですが、 「人に本当の想いを伝える」 という点のみに特化して、とてつもなく前向きに描いており、それですべて押し切られる感じで、まあ、前向きな青春ものの話なのでこれはこれでいいかな(それぞれのキャラクターの軋轢は大体全部吐き出して解消してるし)、とわりと終わったときには素直に感じられました。エンドは盛り過ぎとも思いますけど、気分的にこれくらい盛り上げたくなるのは共感して、そういうイメージに沿って盛り上がってるので、ポジティブな話は過剰に盛り上げるくらいで良いかなというところもあるので、自分的にはOKでした。 あと、個人的嗜好的にはめがねが良かったです(そこか[映画館(邦画)] 7点(2020-09-01 15:09:56)《改行有》

71.  ジョジョ・ラビット 《ネタバレ》  私は、これは映画「やさしい本泥棒(原作:本泥棒)」の男女入替版かなあと思って観て、あれもアメリカ人原作でアメリカナイズされた優しいナチス・ユダヤ人迫害ものでしたが、絶妙に軽くなり過ぎず厳しい場面もありながら、ほんわか優しさにくるんだウィットに富んだ演出が挟まれて、あの本泥棒が、この監督のこのビジュアルで作成されてたら最高だったのに、と羨望を感じてしまいました(あっちも、文章とか絵本のやり取りをするのが独特だったのに、映画化されたら普通のユダヤ人差別ものになってしまい……良い話ではありましたが)。  ほかに想起した他作品としては「ライフイズビューティフル」とか「太陽の帝国」とかがありました。主人公が子供で、戦時中の悲惨な状況が描かれるが、ファンタジックな映像があり、ロマンがある。  監督演じるヒトラーのイマジナリーフレンドとか、スカーレットヨハンソン母親のウィットに富んだやり取りとか(父親演技が最高)、サムロックウェル演じる超奇抜な外見の大尉さんとか(秘かに優しい!)、家宅捜索に来る超長身の眼鏡の人とか、その他もろもろ皆キャラが立ちすぎるくらい立ってて、そこもとても良かったです。  個人的に物足りなく感じたのは、結局、主人公が子供で、もっといろいろ展開があるかと思ったら意外と何もなく、主人公の家とその周辺3か所くらいの場面しかなく、いちおうユダヤ人の女の子とのウィットに富んだやり取りでちょっと心和む善い行いをしたこと以外は、社会的に波及するようなことは何も達成してないという点。  あと、主人公が見せたユダヤ人への偏見とか支配欲も、根本的に正され改められることはないので、最後の和解する場面で本当にあんな風にきれいに和解できるかだろうか?(できなさそう?(降伏後の街の情景も平和すぎる感じだし))という点も。  とはいうものの、良い映画でした。[映画館(字幕)] 7点(2020-02-10 01:12:29)《改行有》

72.  ボーダー 二つの世界 《ネタバレ》 あらゆる面で価値観の揺さぶられる映画です。 すごかった。 視聴済みだと、ぶっちゃけ、あれじゃん! って言いたくなるんですけど、口をつぐむことにします。 本作観て気に入った方には、 ぜひ同脚本家の別作品もお勧めしたいところです。[映画館(字幕)] 7点(2020-01-19 23:48:39)《改行有》

73.  ドクター・スリープ 《ネタバレ》  キューブリックのシャイニングも、Sキング自身監督のシャイニング(ドラマ)も両方観ていた上での感想ですが、Sキング版を観ててSキングも納得したと言えば、そりゃもう当然超能力バトルするに決まってるでしょう!(何を言ってるんだ(笑))、ということで納得の展開で、敵役もイイ感じのおどろおどろしいホラーな敵役でとても良かったし、なんといっても終盤のあれですよね、ラスボス=あの館! ってちょっと凄すぎて、のけぞってしまいました。  あと、シャイニング(キューブリック版)的映像を見ると「曲がり角(先が見えない)」こそが、最も怖いということを如実に表してて、本作でも多用されてて良かったです。  あと、本作のジャック・トランスって、Sキング版の方ですよね?(雰囲気似てるし)って思ったんですが、確認したところ、ドラマ版シャイニングはスティーヴン・ウェバーで、本作はヘンリー・トーマスで、違ってました。[映画館(字幕)] 7点(2020-01-02 02:15:51)《改行有》

74.  映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ 《ネタバレ》 基本的には子供向けの話と言っていいと思います。 なので過大な期待を寄せすぎるとそれほど何にもないよって感じです。 話は(一見)ごく単純で、要するに、すみっコたちというはぐれものが、すみっこにいると心が落ち着く。それぞれがすみっこにいるのにはそれぞれの事情がある~というのをダラーっと前半描いて、後半事件が起こるというそれだけの話なんです。前半で心温まる感情移入をとっぷりさせた上で、事件を起こすと、それだけでとても刺さるという基本に極めて忠実な王道的作品かと。すごいベタなんだけど、ベタとわかってても泣けるというか、劇場では鼻をすする音がそこかしこから聞こえたりしました。 メルヘンとか、ファンタジー好きとしては、あの「はてしない物語」の、後半部分オマージュの、見事な着地アイデアじゃないですか!(バンバンバン!!!)という感じで、良いものを観せていただいたなあって感じでした。[映画館(邦画)] 7点(2019-11-25 09:01:38)《改行有》

75.  マレフィセント2 《ネタバレ》  ディズニーの、明るく華やかな絵面のおかげで、話のダークさと噛み合って稀有なダーク・メルヘン・ファンタジーが絶妙なバランスで成立しててとても好みな感じなんですけど(エル・ファニングはずいぶん能動的に演技できるようになってて好感持てるし、アンジェリーナ・ジョリーは衣装のせいかあまり動かないんですけど、あの人間離れした病的美しさが素晴らしいとか、ミシェル・ファイファーの王妃様の悪役ぶりも良し)、話の要素がとにかく詰め込み過ぎで、終わりのハッピーエンドも限りなく無理やり感あふれてて、なんとも評価しづらい感じではあります。  しかし、ファンタジーとしては、ストーリーとか割とどうでもいいので、とにかく幻想的で美しかったりおぞましかったり恐ろしかったりするイメージがとにかく山盛り詰め込まれてれば、そういう点では十二分に素晴らしい出来かと。マレフィセントの出自とか、いや、設定を見せたかっただけだろうと、そう突っ込みたくなりますが、それが良い(偏見  個人的に気になったのは、前作からのテーマで「真実の愛のキス」というのがあって、前作ではおとぎ話の中での女性同士のキスを「母娘の愛(疑似)」ということで違和感なく昇華してたのですが、本作は男性同士のキスということで、本当は王子に、王様にキスさせようというプロットを考えてたのではなかろうか、という節が各所にあるんですけど、結局様々なジェンダーのしがらみを乗り越えて多方面に受け入れられる作品を次々発し続けてるディズニーでも、さすがにまだそのタブーは乗り越えられなかったか? というあたりがちょっと惜しい感じがしました。私のただの妄想かもしれません(笑(保証せず  そんな感じです[映画館(字幕)] 7点(2019-11-18 22:57:11)《改行有》

76.  ターミネーター:ニュー・フェイト 《ネタバレ》  日本では今やありふれた枠組みの、女性ばかりバリバリ活躍するアクション(通常男性キャラがやっていたものを置き換えた)を、米国の価値観でやろうとすると、そんなしがらみがあったんかい! というのがわりと目から鱗で、映画トゥモロー・ワールドの衝撃のさらにその先を描いたみたいで、個人的にはかなり好きでした(いろいろつじつま合わせのため言い訳がましいとか、そのためにあっさり死なせてしまうんかいとかいう突っ込みどころは各種ありますが)。  なにより、自分が戦うのだ! という辺がとても好きです。  なので、この路線でさらに突き進んだ先を観てみたい感じでいっぱいなのですが、興行収入的に続編は厳しい感じなんでしょうかね? だとしたら非常に残念です。[映画館(字幕)] 7点(2019-11-18 22:42:51)《改行有》

77.  ガールズ&パンツァー 最終章 第2話 《ネタバレ》 BC自由学園との対戦後、実は今まで直接対戦したことがなかった知波単学園との対戦となります。 毎作、それぞれの戦車が史実とか戦車スペックに沿った活躍がいかに実現されるか? をワクワクしながら観てますが、BC自由学園戦のMk.IV戦車の見せ場もなかなか決まって良かったんですけど、本作の一番の見どころは知波単学園戦……つまり、第2次大戦期の日本戦車がいかにして他国の対戦車戦を戦いえるか? というところに重点があると思っており、まず戦闘舞台が日本が史上初対戦車戦をしたと思われる東南アジア戦線を思わせる熱帯雨林の戦場で、日本戦車の売り……当時、世界初ディーゼルエンジンを搭載した戦車の機動性を生かせる泥沼の地形に、砲塔の口径差と装甲差を覆し接近戦を挑むチャンスのある見晴らしの悪い森林地帯での戦闘、そして秘密兵器の登場……と、日本戦車にとって夢のような熱い戦闘となってます。 主役は主人公側なのか、日本人としては知波単学園を応援すべきなのではないか? と迷う(けど、結局主人公側が勝つのでしょうが)。 前章と同じく山場で終わり、次章で決着がつくと思われますが、最後の山場に幻の~とか出んかなあ(何)とか思ってますが地形的に無理かなーとも想像しております。 いずれにせよ、続きが楽しみです。[映画館(邦画)] 7点(2019-08-26 03:36:36)《改行有》

78.  ハンターキラー 潜航せよ 《ネタバレ》 潜水艦ものに外れなし! と言われますが、これもなかなかハラハラドキドキ、謀略アクション娯楽作で良かったです。 「ワイルド・スピード」のスタッフによる制作ということで、エンタメ度、ヒロイック度が上がっており、その分、理詰め部分はゆるいです。しかし、様々工夫が凝らされてて楽しい。ポップコーン片手に気楽に観るのが良さげかと。 あと、熱い展開がてんこ盛りで燃えます。個人的には、斜面の場面が「おおおおおおおお!!!」っと、内心超盛り上がりました。良い。[映画館(字幕)] 7点(2019-04-16 22:13:28)(良:1票) 《改行有》

79.  スパイダーマン:スパイダーバース 《ネタバレ》  映像表現は、現状アニメ史上最高クラスの映像といってよく、観てると、過去の名作のかっちょいいフレーズをいいとこどりで取り入れまくってよくこんな完成度の高い異次元レベルの作品を構築したものだと感心しました。  ただ技術的にすごいだけだと、数年後にはこれくらいのレベルのものが陳腐化してごく普通当たり前になるのかなあ、というのは思いました。  とはいうものの映像の未来を先取りして見せてくれる作品ではあった。  ストーリー面については、それまでただの学生だった主人公少年が、様々な経緯を経てヒーローとして目覚めるという、まさに王道ストーリーで瑕疵もなく非常にうまく処理されてますが、それ以上でもそれ以下でもないという印象。特にヒーローとしてまだ準備できてない状況から、真のヒーローとして目覚める展開はいまひとつインパクトに欠けて、映像でごまかしてるけど、そこまでかあ? と思ってしまいました。  登場人物が非常に多くてそれぞれのエピソード消化に時間を取られて、たっぷり描けなかったのかなと思いますが、ヒーロー誕生の物語としては正直物足りなかったです。  あと、多次元のスパーダーマン(スパイダーウーマン等)が次元転送装置で主人公の次元に集まってきて、毎回毎回目覚めるときに身近な人の死を乗り越える展開が必ずあるというメタ視点を入れて、それは仕方ないことで共感できるのは私たちだけという解説がされるんですけど、そういうメタ視点を入れるなら、なぜ毎回毎回大切な人を制作者は殺すのか、というところに憤りを覚えることなく何事もなくスルーされるのが、メタストーリーとしてかなり軟弱でいまいちかなと思ってしまって、すみません。ひねくれた作品ばかり見てるもので^^;  というわけで、難癖めいた引っ掛かりを個人的には思ってしまったのですけど(失礼)、とにかく映像はとてつもなくすばらしく(ひゃっほう!)、ストーリーもきちんとしていて、スパイダーマンやマーベル作品のファンに向けたかゆい隠しネタもたくさん盛り込まれた、とてつもなく良い作品なので、今のうちに観られるのがよろしいかと思われます。[映画館(吹替)] 7点(2019-03-16 12:11:38)《改行有》

80.  サスペリア(2018) 《ネタバレ》 前作が大好きな人間の感想ですが、サスペリアというものを、美しくもおぞましいものをとことん突き詰めて描く(他は知らない)作品という認識で観ており、前作でそれは大体成し遂げられてしまってもうこれは覆しようがないな、というところにリメイク……再構成の作品を作っても生半可なものでは劣化コピーにしかならないであろうところで、 主人公を赤毛にする というアイデアですべてを持っていく力技で、わりと面白く見られました。 少なくともインパクトだけで言えばこれ以上のものは今年はもう観られないかも、という感覚です。 最初の惨殺のエグい場面が、前作の痛いけど美しいものと比べると、グロくて吐きそうなのは、インパクトは素晴らしく、あまり目に慣れてないモダンバレエとおどろおどろしい現代音楽風音楽で描くのもアイデアとして悪くはないと思い、最後のクライマックスでどこまで見るもおぞましい耐え難いものが現れるのかとワクワクした。 しかし終わってみると一番インパクトがあって恐ろしかったのは最初のあの場面だったというので、ちょっと肩透かしを食らわせられてしまいました。最後はあの何倍ものすごいものを見せていただきたかった。 ただ、現代芸術的なものをおぞましい恐ろしいものの象徴として使うセンスが100年前くらいのすごい古めかしいカビの生えたようなセンスで安直ではないか、というのがあってそこは何とかならんものか、というのと、あと魔女集団が成立する説得力として、第2次大戦~1970年代くらいの時代背景を持ってくるのは、悪くないと思うんですけど、見せ方のバランスに問題があってそれが上映時間の長さに直結してしまっており、前作と同じく90分程度にまとめられなかったものかと。デビット・リンチのおどろおどろしい系でも同じような時代背景っぽいものを匂わせることがあって好きなんですけど、そういうのはチラッと見せて、マニアが調べてみたら実はしっかりとした考証があった……とかいう程度のバランスが良いかと思いますが、本作では見せすぎかなあという印象でした。 エンドが前作と反転してることについては、主人公が赤毛になった時点でもう納得なので個人的に全然OKで、そっちを行くならスージーとマダム・ブランの絡みをもっとやってよ! という物足りなさはありました。 そんな感じです。[映画館(字幕)] 7点(2019-02-09 14:45:35)(良:1票) 《改行有》

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