みんなのシネマレビュー |
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861. 月に囚われた男 これはいいです。SF好きのみなさんのレビューを拝見して、いちいち納得。その通りですね。なので蛇足ですが、ここでワタシは、洋の東西を問わず、また時代を超えて、オトコのひとり暮らしの暇つぶしが模型づくりはともかく、「壁ピンポン」であったことが妙に可笑しかったことだけを書き留めておきます。[DVD(字幕)] 7点(2012-01-08 08:17:21) 862. 私は二歳 《ネタバレ》 高度経済成長期における若夫婦の日常を赤ちゃんの視点から描き出すということであれば、もう少しコメディっぽいものを期待してました。しかし、その赤ちゃん視点が、期待していたほどには少なく、また若夫婦の日常もおそらくとってもリアルなもの。喜劇要素なし。期待はずれ。なんにも起伏なく進むストーリー展開に、1962年のキネマ旬報ベストワンだったそうですが、「切腹」や「椿三十郎」を抑えて何故?という気持ちでいっぱいです。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2012-01-03 19:33:46)(良:1票) 《改行有》 863. 大脱走 《ネタバレ》 本作の10年後には、壮絶な脱出劇「パピヨン」を演じるS.マックウィーンなわけです。しかし、本作は、「パピヨン」のような凄惨さや陰湿な感じがなく、非常に屈託のないものに仕上がっています。そこがいい。好きなシーンは、独立記念日のところ。大らかだ。この程度のやんちゃには片目をつむって対応するのが、捕虜処遇のリアル(のような気がする)。ただ、帰ってきた脱走兵に野球道具を放り投げるのは気前良すぎるような気がするが。[DVD(邦画)] 8点(2011-12-30 11:36:58)(良:1票) 864. バッドサンタ 《ネタバレ》 ワタシもこれは相当好きですよ。アンチヒーロー、バッドサンタ。もうちょっと早くから徐々に心変わりがあるのかと思って観てましたが、終了寸前までクズですね。素晴らしい。だから、最後が違うんだ。これは、バッドエンドの映画のはず。8発の銃弾を受けつつも、玄関先までピンクの象を届けて終わるもんだったんじゃないでしょうか。そこがちょっと残念。とはいえ、鑑賞後は、オレってあんまり「クソたれバカ野郎」とか言わずにここまで来ちゃったなあ、とか後悔させられたりして。[DVD(字幕)] 8点(2011-12-23 08:10:22)(良:1票) 865. アンストッパブル(2010) 《ネタバレ》 基本動作の怠慢の積み重ねが大惨事に結びつく。列車が走り出すまでのシーン、なるほどと思いました。デブの機関士がもう少しで列車を捕まえそうになりつつも、転んでしまうシーン。それを見て笑っている同僚たち。確かに。大変なことって、当事者たちが知らないうちに、静かに始まっているもんなんだと思う。ただ、後半は単調なんだ。乗り手が二人しかいない御柱祭り(でも大規模)、とか変なこと考えながら見てました。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-12-17 20:31:12) 866. いまを生きる 《ネタバレ》 うーん、正直分からなかったです。これは何だろう、と思いながら観てましたが、ワタシの結論としては、「アメリカ版中学生日記」。ロビン・ウィリアムズが、湯浅実さんに雰囲気が似ているような(古い?似てない?)。ラストシーン。立ちあがる子とそうでない子。立ちあがらなかった子の丸い背中が印象的でした。 [DVD(字幕)] 3点(2011-12-17 20:30:11)《改行有》 867. Shall we ダンス?(1995) 《ネタバレ》 初見時より、本作のことを思うたびに、心に浮かぶのは原日出子さん。十数年ぶりに再見。本作のネガの部分を一手に引き受け、ポジである竹中直人氏、渡辺えりこさん、草村礼子さんらの輝きを一層強く引き出している原さんの素晴らしい演技を再認識。そして、本作はおしゃれで、切ない。つつましやかで、かわいらしい。しかも、爆笑パートもある良質コメディ。[CS・衛星(邦画)] 10点(2011-12-05 21:08:59) 868. 赤ひげ 《ネタバレ》 児童虐待やら、サイコパスやら、「幸せになってはいけない」という思いこみなど、今日的なモチーフがふんだんに使われており、古くささを感じさせません。好きなシーンもたくさん。ただ幾度となくおとよに薬を飲ませようとする赤ひげ先生。布団干し場での内緒話。お別れを告げにくる長坊。左八とおなかが再会を果たす風鈴の場面など。香川京子の狂女っぷりも忘れられません。清濁あわせ飲み、しかも変人で、なおかつ腕も立ち、そこはかとなくかわいげのある赤ひげ先生は魅力的。あと、加山雄三氏を初めて、「男前じゃん」と思えたのも収穫でした。って、どんな収穫だ。[DVD(邦画)] 8点(2011-12-03 18:53:13) 869. カールじいさんの空飛ぶ家 《ネタバレ》 可能であるならば、観賞後、もう一度開始10分を観てみることをおすすめしたい。パラダイスの滝に連れて行ってないことに気付いたときのカールじいさんの表情。あらためて胸が詰まります。今回の風船旅行は、子どものころからの夫婦の約束を果たすことが目的なワケですが、もう戻らないことを覚悟した上でのものでもあったと思います。いっしょに観ていた子どもが、途中見舞われるトラブルの際には、「こんな、かわいそうなのは見ていられない」とジタバタしていました。だから、おせっかいな足手まとい達のおかげで生きて帰ってこれたことに安堵しています。[DVD(吹替)] 8点(2011-11-27 10:09:16) 870. [リミット] 《ネタバレ》 これは、いいんじゃないんでしょうか。いたって平凡な男であるローリーは生き延びるために、また、家族のため思い残すことがないように、普通のお父さんならするであろうことを全部やります。犯人はもとより、国防省、雇い先から絶望的な状況しか知らされないまま。涙流しながら。残念ながら、容赦ないラストもこれしかないものと思います。なお、おそらく低予算だと思いますが、そのことをことさら喧伝しない、またもしかしたら、いわゆる「実話ベース」かも知れませんが、そのことにエクスキューズを求めない配給会社のいさぎよい姿勢も好きです。[DVD(字幕)] 8点(2011-11-18 22:17:51) 871. RPG 《ネタバレ》 どうしようもない女に愛想を尽かされ、他の男に走られつつも、ただ陰気に追いかけていく主人公。本作は、徹頭徹尾、お話しが暗い。この手のものは、本来、徐々に陰惨な方向へエスカレートしていくタイプのものじゃないでしょうか。この設定なら、前半部分でいくらでもお笑いパートも入れられたはず。メリハリなく、辛気くささの一本調子。カタルシスなし。頼むよ。こっちも、現実逃避のために映画見てるんだからさぁ(泣)。[DVD(字幕)] 2点(2011-11-17 23:23:31) 872. エイリアン 《ネタバレ》 彼女の主演作を他に知らないのに、「シガニー・ウィーバー」がヒロインということを知っている。「ギーガーの鳥獣戯画」って、江口寿史氏じゃなかったですかね(吉田戦車氏?)。「キャラクター造形は、ギーガーという人」であることを知っている。見ていなかったのに、もう見たような気になっていた本作を初めてちゃんと見ました。しかし。決め手に欠ける武器を装備して、案の定やられていく乗組員のみなさん。何故、これだけ切羽詰まった状況なのに、もっと生き延びるために、いがみ合ったり、助け合ったりしないんだ。歯がゆくて仕方ない。結局、あー、あの有名な「エイリアン」ってやっぱりこんなんだったんだ、というのが率直な感想。もちろん、映画史の中のエポックであることは認めますけど。好きなシーン。コールドスリープから起き出した皆さんが、宇宙船の中でタバコを吸っているところ。あれだけたくさん寝た後じゃ、うまかろうて。もうこんなシーン、撮れないんだろうなあ。[DVD(字幕)] 4点(2011-11-13 16:51:51)(良:1票) 873. 新・刑事コロンボ/死を呼ぶジグソー<TVM> 《ネタバレ》 異色作というか、「コロンボ外伝」を作りたかったのかも知れませんが、観客はそんなものは求めていないわけです。精細のない、コロンボもどきのピーターフォークがなんか頼りないおじいさんに見えてしまい、気の毒でした。[CS・衛星(吹替)] 2点(2011-11-09 22:10:13) 874. TOMORROW 明日 《ネタバレ》 まず思い出すのは、藤子不二雄氏の名作短編「ある日…」。未見の方は、Youtubeでも見られますので、是非。終わりは、常に唐突にやってくる。また、伊丹十三監督の「マルタイの女」での津川雅彦のセリフ。「人生は実に中途半端だ。そう、道端のドブのようなところで、突然、終わるもんだよ」。その通りだと、思います。本作の登場人物の方々には申し訳ないですけど。反戦映画というくくりで語られることが多いようですが、ワタシは、むしろ「死」というものの理不尽さがメッセージとし…(遠いところから光らしきものが届き、書きかけのまま終わる)[DVD(邦画)] 5点(2011-11-05 18:42:05) 875. 麗しのサブリナ 《ネタバレ》 うーん、嫌いじゃない。嫌いじゃないんだけど、なんか違うような感じがします。ものすごい豪華なキャストが、あだになっているような気がしてなりません。ヘプバーンは、キュートで、凛としていて、いいとこのお嬢さんにしかに見えない(サブリナには、パーフェクトなスフレを作って欲しかった)。ボギーは「カサブランカ」のイメージが手伝ってか、ワタシには22歳の娘に惹かれて、すべて投げ打つようには見えない。もっとドタバタをやりたかったに違いないビリーワイルダー。なんか、全体にかみ合ってない感じがします。ラストは、兄は弟を、弟は兄をおもんぱかり、それぞれをパリ行きの船に乗せようとするが、すべてを了解したサブリナ一人旅立ってしまう、という感じの方が良かったのではないでしょうか。そして、ララビー家の生活は、元にさやに収まっていく。コメディタッチながらも、悲しい恋は、悲しい恋のまま終わる、ってとこでどすか。 [DVD(吹替)] 6点(2011-10-30 13:43:54)《改行有》 876. 近松物語 《ネタバレ》 うわー、どうしよう。ワタシには、それほどの名作とは思えません。たしかに、様式美というべき美しいシーンもありましたけど、あえていうなら、大映のカレンダーのスチール写真のよう。つまり、綺麗なだけなんです。忠義者が、間の悪い偶然に翻弄され、破滅に追い詰められる物語。あるいは、身分を越えた悲恋の物語。それを、こんなにも、どストレートな話運びでやられてしまっては、2011年を生きるワタシには、そうですか、としか言いようがありません。往時ならまだしも、今はもっと見るべき映画があるはずです。ようするに、やっぱこれは古いよ。【追記】評価できなかったのは、おそらく、香川京子さん演じるおさんに、魅力を感じられなかったことが理由と思っています。そんなおさんに茂兵衛が恋心持ってたなんて、それが吐露されたシーンでは、「マジ」って思ってしまいました。なんか、唐突な感じもしましたし。事態を飲み込めないまま、寂しく店を去るけなげなお玉ちゃんの方が魅力的でした。 [DVD(邦画)] 3点(2011-10-27 21:20:30)《改行有》 877. 誓いの休暇(1959) 《ネタバレ》 よかったですよ。宮崎駿監督お気に入り、とのこと。合点がいきます。いろんなところで、「天空の城ラピュタ」、「母をたずねて三千里」を彷彿させるシーンがあります。音楽も、かわいらしいのやら、壮大な感じのものやら、久石譲氏によるものに近いような感じがします(それは、気のせい?)。もしかしたら、宮崎アニメの原点なのではないでしょうか。「こういうのを、作りたい」っていうような。なお、ワタシはどうしてもレンタル店で探せない本作を、自宅のパソコンから閲覧できる公立図書館のデータベースで発見しました。そして、合併以前は他市町であった図書館から取り寄せていただき、見ることができました。ワタシの住んでいる街の図書館のみなさん、ありがとうございました。本作を、このような形で手にすることができ、うれしかったです。[DVD(字幕)] 8点(2011-10-23 17:03:18) 878. 遠い空の向こうに 《ネタバレ》 清々しい気持ちになれたはず、と再見。でも、見直してみると、なんか物足りないような気がします。4人グループでやり遂げた、という感じがしないんですね。ホーマーと、オタク役を一手に引き受けていたクエンティンの2人がいれば良かったんじゃないか、とか思ってしまいました。本当はそうじゃなかったはずだから、他の2人にも活躍の場をあげて欲しかったです。コンテストに行けるのが1人というシーンでは、ホーマーにもう少し屈託があっても良かったと思うし。クエンティンに譲っても良かったのでは、とかね。[DVD(字幕)] 5点(2011-10-22 09:37:12) 879. 運動靴と赤い金魚 《ネタバレ》 とにかく2人の兄妹のいたいけな感じが、ハンパない。冒頭、ザーラの靴が持っていかれたシーンから、とにかく映画が終わるまで、この2人にこれ以上悪いことがありませんように願い続けた本作でした。何も起こらないことを祈り続けた映画なんて初めてです。お父さんに買ってもらった靴を履いてうれしそうにしているシーンを、エンドクレジットでも良いから観たかったけれども。でも。やっぱりよかった。ちょっと、迷ったけど10点です。[CS・衛星(字幕)] 10点(2011-10-16 13:38:33) 880. マルタイの女 《ネタバレ》 よかったところ。名古屋章の人情刑事。伊集院光の新米刑事。でも。劇中劇やら劇中映画やらと詰め込みすぎ。それは端折っていいので、法廷での証言のシーンは是非入れてほしかった。基本的には「証言者の勇気」を中心に動いている話だったと思いますが、初めの方は、今までの伊丹映画の「女シリーズ」のパターンから「カルト教団との戦い」が中心になるのか、と読み込んでしまいました。主演女優が年齢を聞かれて、ふてくされた後「44歳!」。一瞬息を呑みました。それならもう少し、無理のない女優を起用してよ。ラストのバイクとのカーチェイス。どんなアホな集団でも、あそこで証人出廷を妨害すれば、裁判で不利になること必至、なのはわかるはず。そういったわけで、これが遺作とはいろんな意味で残念です。[DVD(邦画)] 3点(2011-10-15 08:44:11)(良:1票)
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