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プロフィール
コメント数 1888
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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861.  アメリカン・アニマルズ 《ネタバレ》 2004年12月16日木曜日、その日ケンタッキー州立トランシルヴァニア大学の図書館に、老人に変装した四人の若者たちが向かった。目的は、19世紀に出版された、オーデュボン著『アメリカの鳥類』初版本をはじめとする幾つもの希少本を強奪すること。闇のブローカーに売り渡せば、それだけで1000万ドルもの大金を得ることが出来るのだ。『レザボア・ドッグス』や『オーシャンズ11』など幾つもの犯罪映画を参考に綿密に計画を練った彼らは、人生を賭けた一大勝負を決行する。だが、完璧だったはずの彼らの計画は初っ端からつまずき、次から次へと問題が発生することに。やがて、仲間割れや些細な裏切りから彼らの計画はどんどんと破綻してゆくのだった……。実話を基に、そんなずさんな犯罪によって人生を狂わせてしまった四人の若者たちを描いたクライム・サスペンス。本作の新しい点は、その強奪計画を実行した元犯罪者たち本人が登場し、彼らの当時の回想を随所に差し挟みながらストーリーを紡いでゆくところにある。リアリティをより強調する効果ももちろんあるのだが、それ以上に彼らの後悔と悔恨の念が痛いほど伝わってきて、「いったい何故に彼らはこんな、成功する確率がほぼゼロに近いような計画を実行に移してしまったのだろう」という率直な疑問が観客の好奇心を駆り立てる効果を生んでいる。なかなか考えられた、優れたアイデアだ。でも、映画の中の当時の彼らは誰もがこの計画は成功すると信じ切っているのが観ていて痛々しい。一度は中止したものの、彼らは次の日再び実行に移しているのだから愚かとしか言いようがない。そして、肝心の決行の日。当然のように次から次へと計画は綻びを見せはじめ、本を持って逃走を図ろうとするシーンなど滅茶苦茶すぎてもはや目も当てられない。映画の前半で彼らが妄想の中でスマートに計画を実行するシーンとのギャップが激しすぎて、思わず笑ってしまった。タランティーノよろしく、お互いを色のニックネームで呼び合うところなんてもはや馬鹿としか言いようがない。でも、若気の至りと言ってしまえばそれまでだが、青春って多かれ少なかれみんなこんなもんなんじゃないだろうか。やらないで後悔するよりやって後悔する方がいいなんて何かの歌の歌詞ではないが、彼らを単なる馬鹿と切って捨てられないのが本作の巧いところ。決して真似したくはないが、それでもこの無謀な若さは若干羨ましくもある。この先の人生の総てを、この一日に懸けた彼らのひりひりするような緊張感はそれでも本物だったし、これもまた一つの青春の形なのだ。今までにないタイプのクライム・ドラマとしてなかなか見応えのある逸品であった。[DVD(字幕)] 8点(2020-01-03 13:53:23)(良:1票)

862.  キラーズ・セッション 《ネタバレ》 キラー・アノニマス――。それは生まれついての殺人鬼たちがマンションの一室に集まり、互いの経験や悩みを全て話し合うことで更生を図るという秘密の共助組織だ。心の中の暗い衝動を抑えきれない生来の殺人者たちは、今夜も秘密のセッションを行うため椅子を並べ始める。ところがその日、アメリカの次期大統領候補が狙撃されるという大事件が発生、街はほぼ戒厳令とも言える物々しい雰囲気に包まれていた。そして偶然にもこの日に初参加することになった新人殺人者。だが、メンバーの一人が彼女こそその暗殺未遂事件に関与しているのではないかと疑問を抱き始める。次第に疑心暗鬼に包まれ、不穏な空気が漂い始めるマンションの一室。近くのマンションの屋上で全てを見守る謎の男も加わって、事態は意外な方向へと転がり始める。果たして殺人者たちは無事にこのセッションをやり遂げることが出来るのか?猟奇殺人鬼たちのグループ・セラピーというエキセントリックな設定で描かれるクライム・サスペンス。ジェシカ・アルバ&ゲイリー・オールドマン共演ということで今回鑑賞してみましたが、これがまあ酷い出来の作品でした。明らかにタランティーノを意識して撮られたであろう作品なのですが、正直完成度としては雲泥の差。奇を衒っただけの意味不明な設定に何が言いたいのかさっぱり分からないストーリー、魅力に乏しい登場人物がひたすら議論する中盤なんか眠いったらありゃしない。むちゃくちゃしてやるぜと言わんばかりのクライマックスなんて、監督の独り善がりもいいところ。どうしてこんな程度の低い作品に、名優オールドマンが出ているのかさっぱり理解不能です。率直な結論を述べさせてもらうと、観るだけ時間の無駄の凡作というほかありません。[DVD(字幕)] 2点(2020-01-01 01:20:32)

863.  ガルヴェストン 《ネタバレ》 肺癌を宣告され余命いくばくもないチンピラ、ロイ。酒が原因で身を持ち崩し、恋人や親しい友人も次々と離れ、気がつけば自分一人になっていた。追い打ちをかけるように、地元のマフィアのボスに嵌められた彼は殺人犯として警察に追われる羽目に。そんな人生八方塞がりのロイが偶然出会ったのは、押し入った家に監禁されていた19歳の少女ロッキーだった――。誰にも頼らずただ自分の身体を売って生活していた彼女と、人生のどん底に居る孤独なチンピラ。何処にも居場所のない二人は、警察やマフィアの手を逃れ、ただひたすら逃避行を続けてゆく。途中ロッキーの実家に寄って彼女の妹だという3歳の女の子を道連れにした彼らが辿り着いたのは、アメリカのどこにでもあるような平凡な田舎町ガルヴェストンだった……。社会の片隅で残酷な運命に翻弄される孤独な少女とチンピラ、絶望の果てに彼らはいったい何処に辿り着くのか?今を時めく人気女優エル・ファニングが、そんな荒んだ生活を送る娼婦役に体当たりで挑んだ本作、これがなかなか見応えのあるヒューマン・ドラマの佳品に仕上がっていたと思います。とにかくこの全編を覆う息苦しいまでの閉塞感は観ていて辛いばかりなのですが、エル・ファニング演じる娼婦の今にも壊れてしまいそうな儚げな魅力が唯一の救いとなっています。どうやら幼いころから親に虐待されて育ったロッキー、彼女が妹の前では健気に笑顔を見せるところなど、その切実な思いが痛いほど伝わってきて胸が締め付けられそうでした。そんな二人が海岸で楽しそうに海水浴をするところはこの重苦しい物語の中で、唯一希望が感じられる美しいシーン。でもその後、物語は一気に加速してゆきます。どん底を這いずり回るような彼らを襲う、更なる過酷な運命。死んだ方がいい人間が生き残り、未来があるはずの人間が辿ることになる悲劇。正直、見れば見るほど気が滅入ってしまいそうなのですが、それでも最後、20年もの月日が過ぎ去った後に明かされる真実には微かな希望が感じられ、哀切な余韻を残してくれます。赤いドレスを纏い楽しそうに踊るロッキーの笑顔が、いつまでも心から離れそうにありません。人生の深い哀感を感じさせる、なかなかの良品でありました。お勧めです。[DVD(字幕)] 7点(2020-01-01 00:46:33)

864.  スパイダーマン:スパイダーバース 《ネタバレ》 映像は文句なしに素晴らしかったです!!でも、肝心のストーリーの方がしっちゃかめっちゃか過ぎてついていけませんでした!![DVD(字幕)] 6点(2019-12-30 21:36:01)

865.  テリファイド 《ネタバレ》 理屈では説明できないような不穏な事件が相次ぐ、アルゼンチンのとある街の一画。排水溝から突然聞こえてくる謎の声、風呂場で不合理な死を遂げる主婦、そしてバスに轢かれて死んだはずの少年は次の日、無残な姿となってリビングに座っていた――。自分の手におえないと判断した担当刑事は、その手の超常現象を専門的に研究する科学者たちに調査を依頼する。やって来た彼らは、すぐにこの一画の家々に禍々しい何かがあることを直感するのだった。不審な事件が起こったそれぞれの家に泊まり込み、独自に調査を開始する科学者たちと刑事。やがて、彼らはこの世のものとは思えない凶悪な何かと対峙することになる……。アルゼンチンを舞台に、そんな理屈では説明できない現象に巻き込まれる人々の恐怖を独自のセンスで描いた新感覚ホラー。何の予備知識もなく、ギレルモ・デル・トロがハリウッドでリメイクすることが決定したということで今回鑑賞してみました。いやー、なかなかに禍々しい映画でしたね、これ。一軒の家から始まった呪い?が次々と周りに感染拡大していくという、いわばアルゼンチン版『呪怨』のようなお話なのですが、一つ一つのエピソードがいちいち人の神経を逆なでするいや~~~な感じのものばかりで、見れば見るほどじわじわと背筋に冷や汗が拡がってしまいました。特に、墓場から戻ってきてリビングにただただ座ってるだけのあの腐乱少年!気持ちは分かるけど、お願いですからもう大人しく帰ってくださいって感じでしたわ(笑)。なんか本家『呪怨』にも似たようなキャラが居てましたけど、こっちはこっちでやーーーな感じですね。他にも角度によって見える異形のじじいだとか、戸棚の中から血を吸う化け物だとか、目にガラスが突き刺さったじいさんだとか、けっこう濃いキャラ揃ってます。呪いの拡大はもはや阻止できないという後味の悪いオチもベタですけど、ホラーとしてはあり。南米独特の乾いた空気の中に日本的なじめっとした恐怖を融合させようというこの試みは、確かに新感覚と呼ぶべき新しいもの。デル・トロのリメイク版も今から楽しみな、なかなかの掘り出し物でありました。うん、7点![DVD(字幕)] 7点(2019-12-28 12:59:07)

866.  アウトサイダーズ(2016) 《ネタバレ》 イギリス郊外で犯罪と貧困の中に暮らす親子三世代のぎりぎりの生活を描いたクライム・アクション。演技派俳優マイケル・ファスペンダーが二人の子供の将来のためにひりひりするような犯罪を繰り返す父親役を好演しております。トレーラーハウスで今も一緒に暮らす父親の方針で幼いころから学校にも行かせてもらえず、いまだに自分の名前すら書けない彼。でも自分の子供たちにはそんな負の連鎖を引き継がせたくないと必死にもがくさまが、リアルな貧困描写と迫力のカーアクションとともに描かれています。確かに訴えたいテーマも分かるし、俳優たちもなかなか頑張っていたし、肝心のアクションシーンもキレがあって良かったと思うのですが、いかんせん脚本がいまいち練られていない印象を受けてしまいました。最初から最後まで、主人公たちが同じところを堂々巡りしているだけで、一向に物語が進んでいかないのです。そのままお話は大して盛り上がることなくクライマックスを迎え、普通に主人公は捕まって終わり……。うーん、もう少しこの物語に深みを持たせてほしかった。貧困の負の連鎖にもがく家族の苦悩はけっこうリアルに描けていただけに、肝心のストーリーの方がどうにも物足りない作品でありました。[DVD(字幕)] 5点(2019-12-27 21:01:12)

867.  ボイス・フロム・ザ・ダークネス 《ネタバレ》 イタリア郊外に建つ広い古城へと、住み込みで働くことになった看護婦ヴェレーナ。当主である没落貴族の一人息子ジェイコブが、半年前に母を亡くしてから一切話さなくなったので面倒を見て欲しいというのだ。誰にも心を開かず、父親はおろか誰とも会話しないジェイコブに最初は戸惑いながらも献身的に看護をするヴェレーナ。しばらくすると彼女はジェイコブの不穏な行動を目にするようになる。石造りの壁に耳をつけ、何も聞こえないはずの向こう側に何時間も耳を澄ませているのだった。どうやら病気で死んだ自分の母親の声が壁の向こうから聞こえてくると信じているらしい。調べてみると、この城の一画には一族の者が永遠の眠りに就く納骨堂があって、彼の母親もそこに納められていた――。自分の手には負えないとヴェレーナは城を去ろうとするのだが、依頼主である彼の父親はもう少しここに残って欲しいと懇願する。何故なら彼女が今はなき彼の妻に似ているからだという。閉ざされた空間で次第に惹かれ合ってゆく二人、すると更なる不可解な現象が家族を襲い始める…。閉ざされた城の中で暮らす心に深い傷を負った親子と、献身的に彼らをサポートする看護婦の不穏な関係を描いたゴシック・ミステリー。このいかにもなタイトルと設定、そしてパッケージ描かれたおどろおどろしいイラストに、「あー、きっとこれはごりごりのゴシック・ホラーなんだろうな」と観始めたのですが、実はこれって男女の関係性メインの恋愛ドラマよりの作品だったのですね。そうだとしてもなんだか心理描写が浅はかすぎて、とても見られたもんじゃありませんでした。哀しみのあまり口を利かなくなった少年も本当にただ黙ってるだけだし、妻を失い孤独に生きる彼の父親も子供を治したいのか新しい嫁が欲しいのかいったい何がしたいのかよく分かりません。挙句の果ては、特に心惹かれる展開もなかったのにいきなり彼と一線を越えちゃうヒロイン。え、まさかのヤリ〇ン設定?!(笑)。それに壁の中から聞こえてくる声という、中途半端にホラーっぽい描写をたまに入れ込んでくるのも鬱陶しくてしゃーなかったです。肝心の?エミリア・クラークのヌードもほんのちょっと出てくるだけで、しかもこれがなかなかのぽっちゃり具合でだいぶ残念!最後のオチにいたってはテキトー過ぎてもはや目も当てられません。うーん、何もかもが中途半端な凡作でありました。[DVD(字幕)] 3点(2019-12-27 00:42:02)

868.  リミット・オブ・アサシン 《ネタバレ》 世界中で暗躍する巨大な犯罪組織、レッド・マウンテン。長年、その組織でプロの暗殺者として働いてきたトラヴィスは、去年の不幸な出来事により今は一線をしりぞき義父とともに穏やかな生活を送っていた。そんな彼に再び組織のエージェントが接触してくる。警察に寝返り重要な証言をしようとしているかつての仲間を速やかに始末しろというのだ。高額の報酬に惹かれ依頼を引き受けた彼は、さっそくターゲットが滞在しているという南アフリカへと飛ぶのだった。だが、警護を担当する女性捜査官の返り討ちに遭い、トラヴィスはあえなく命を落としてしまう――。心臓を撃ち抜かれ完全に死んだと思われたトラヴィス。しかし、組織の最先端をゆく科学技術のおかげで彼はすぐに復活を遂げるのだった。戸惑う彼に、組織の人間は更なる驚愕の事実を告げる。蘇生は一時的なもので、明日になれば彼の命は再び失われてしまうらしい。タイムリミットは今から24時間。果たして彼は無事にこの危機を脱出し生き延びることは出来るのか?復活した凄腕の暗殺者のぎりぎりの逃避行を国際的なスケールで描くクライム・アクション。イーサン・ホーク主演で送るそんなB級感満載のエンタメ作品、頭空っぽにして楽しもうと今回鑑賞してみました。と、思ったのですが、さすがに突っ込みどころが多すぎて、自分はいまいちノレませんでしたね、これ。だいたい設定に無理があり過ぎ!!死んだはずの暗殺者が復活するというのはまあ許容できるのですが、何故組織は彼に24時間で死ぬという安全装置を組み込む必要があったのでしょう?腕に分かりやすくデジタル表記の残り時間を表示させるというのもサービス満点すぎちゃいまっか(笑)。対する彼も、何故わざわざ自分を殺そうとした女性捜査官を全力で守ろうとするのか意味不明。アクションもけっこう頑張っていたとは思うのですが、なんか全体的にキレが悪く、後半になるにしたがってどんどんとショボくなってしまうのが残念過ぎます。特にクライマックスのグダグダ具合は見ていて痛々しいレベル。なのより致命的なのは、この命のタイムリミットという設定がほとんど活かされていないところ。最後の続編作る気満々のオチにいたっては、あまりにテキトー過ぎて思わず苦笑しちゃいました。イーサン・ホーク&故ルトガー・ハウアーの渋さに+1点![DVD(字幕)] 5点(2019-12-27 00:32:48)

869.  フラットライナーズ(2017) 《ネタバレ》 臨死体験をテーマにしたごりごりのホラー作品。ジョエル・シューマカーが監督し、人気若手俳優が多数主演したオリジナルは遥か昔に観たことがあり、その内容はほとんど覚えていないもののけっこう面白かった記憶があったのでリメイクとなる本作も今回鑑賞してみました。正直、これがまあ見るに堪えんレベルの酷い内容でした。しっちゃかめっちゃか過ぎる脚本に全く魅力に乏しい登場人物たち、後半になるにしたがってどんどんと面白くなくなるストーリーともはや誉めるところが見当たらない始末。主人公であるエレン・ペイジを途中で殺しちゃう意味が分からない。観るだけ時間の無駄の駄作と断言していいでしょう。[DVD(字幕)] 3点(2019-12-22 22:47:40)

870.  プーと大人になった僕 《ネタバレ》 大人になり、一児の父となったクリストファー・ロビン。第二次大戦にも従軍し、復員後は一般企業に就職した彼も社会の様々な荒波に揉まれ、もはや夢見ることすら忘れてしまっていた。そんな折、所属部署に突如として持ち上がったリストラ計画。コスト削減を実現できなければ、数名の社員を削減しろという上司からの命令に彼は頭を悩ませていた。週末の娘たちとのバカンスもやむなく延期せざるを得ず、次第にギクシャクしていく家族。すると、100エーカーの森の奥深くから、彼の“古い友達”がやってくるのだった――。何もしないことを頑張る癒し系キャラクター、クマのプーさん。世界中から愛される、この元祖ゆるキャラとも呼ぶべきディズニーアニメの古典を最新の映像技術で実写化したという本作、監督がわりかし好きなマーク・フォースターということで今回鑑賞してみました。リアルな戦場描写やままならない理不尽な現実を容赦なく描く冒頭部分から、単なる子供向けではないことをアピールする本作のスタンスにはなかなか好感が持てましたね。そうして現れるクマのプーさんのぬいぐるみっぽい造形も、リアリティをぎりぎり損なわない愛くるしさで良かったと思います(若干怖いときもあったけど笑)。なによりこのクマのプーさんを主人公の子供のころのイマジナリー・フレンドのように描くストーリーがノスタルジックで大変いい。そう、生きるための生活にいつしかしんどさを覚えた時なんかに、ふと子供のころの無邪気で楽しかったときを思い出すようなこの感覚はすごく良く分かります。ノートの切れ端なんかに夢中で書いた、いま読むと拙いばかりの絵物語を懐かしく読み返してみたくなるときってたまにありますもんね。ただ、これは仕方ないとは言え、途中からこのクマのプーさんたちが普通に実在の存在として周りの人々と関わり始める展開になっちゃうところが僕的には残念でした。最後まで、このお父さんと娘にしか見えないイマジナリー・フレンドのように描いてくれた方が物語上しっくり来たと思うのですが。まあそうしちゃうと、このクマのプーさんという存在自体否定しちゃうことになっちゃうので、ディズニー的にもそれは無理ってものかな。うん、ぼちぼちってとこでした。余談だけど、はちみつでべとべとのクマプーを娘のベッドに寝かすのはどうかと思うぞ(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2019-12-17 20:22:55)(良:1票)

871.  バレット・ヘッド 《ネタバレ》 若造がへまをやらかし、誰も居ない寂れた廃工場へと命からがら逃げ込んだ三人の強盗たち。何とか大金の入った金庫だけは持ち出せたものの運び出すための車は事故で動かない。町には警察がうじゃうじゃ、連絡を取った仲間が助けに来てくれるのは日が暮れてからだ。三人は仕方なくこの工場で夜になるのを待つことに。だが、彼らはまだ知らなかった。その工場では夜な夜な違法な闘犬賭博が開催され、そこには殺処分される予定だったイカレタ殺人犬が居ることを――。突如として襲い掛かってきた血に飢えた闘犬と、三人のコソ泥たちの命を懸けた闘いが今、幕を開ける……。そんな明らかな低予算作品なのですが、エイドリアン・ブロディやジョン・マルコビッチ、アントニオ・バンデラスという渋めどころの役者陣共演に惹かれて今回鑑賞してみました。完全にタランティーノの出世作『レザボア・ドッグス』を意識して撮られたであろう本作、確かにこの殺伐とした空気感や主人公たちの哀愁漂うキャラクター設定などは良かったとは思うんですけど、なんだろう、この最後まで付きまとう、腑に落ちなさは。やはり、あれですね。いくら血に飢えた狂犬とはいえ、大の男が三人も居るんだから、頑張ったら何とかなるっしょというところですかね。ヤクチュウと老いぼれとひょろひょろというへっぽこ三人組だとはいえ、みんなで力を合わせたらあんな小さな犬っころぐらい何とか押さえつけられるだろうに。そこのところがどうにも説得力に欠けて、僕はいまいち物語に入り込めませんでした。随所に挿入されるそれぞれのキャラクターたちの犬にまつわるエピソードの見せ方や、何度も繰り返される犬目線の映像などはけっこう撮り方も凝っていて面白かったんですけどね。うーん、全体的にあと一歩足りない印象の作品でございました。[DVD(字幕)] 5点(2019-12-13 12:07:59)

872.  アメリカン・サイコ 《ネタバレ》 アメリカの金融街で充実した毎日を過ごすエリート・サラリーマンでありながら、その裏では心の奥底に暗い衝動を抱えた殺人鬼でもある男。彼の倒錯した狂気の日々を乾いたユーモアを交えて描いたサイコ・スリラー。なんだかんだでけっこう有名な本作を今さらながら鑑賞してみました。うーん、正直さっぱり面白くなかったんですけど!映像的にはときおり印象的なシーンがあるものの、肝心のストーリーの方がだらだらしててもう見られたもんじゃありません。肝心の殺人シーンも添え物程度にときおり出てくるだけで、それもストーリーにうまく絡んでこないですし。最後のオチにいたっては投げっ放しの酷い代物で、もはや怒りさえ感じてしまいました。本作がいまだに曲がりなりにもその名を残しているのは、きっとクリスチャン・ベールの選民意識丸出しのいけ好かないエリート・サラリーマン役が見事に嵌まっていたからでしょうね。そんな彼が血まみれ全裸でチェーンソー片手に女を追いかけまわすシーンは、良くも悪くも印象に残ります。でも、本作の価値はそこぐらいでしょう。この現代に、わざわざ時間を割いてまで観るべき価値は全くありません。[DVD(字幕)] 4点(2019-12-08 22:54:07)

873.  エア・ストライク(2018) 《ネタバレ》 日中戦争の真っ只中、戦略上の重要な拠点であった重慶を巡る日中の決死の攻防を迫力の映像で描いた戦争スペクタクル巨編。ブルース・ウィリスとエイドリアン・ブロディという二大ハリウッドスター共演ということで今回鑑賞してみましたが、実はこれって100%中国資本の映画だったのですね。普段、中国映画は全くと言っていいほど観ないのですが、なんだかその中国映画のダメな部分の見本市のような、恐ろしく程度の低い作品でした。本作の最大の見どころであるはずの日中両軍の空中戦が予算の関係かかなりショボいCGなのはまあ目をつぶるとしても、肝心の脚本がお粗末すぎてもう見られたもんじゃありません。一応群像劇と言っていいのでしょうけど、誰が誰で物語上いまいったい何をしているのかという基本的な部分がおろそかにされているせいで、ストーリーがさっぱり頭に入ってこないのです。ところどころ苦笑してしまうほどの前時代的なクサい演出が繰り返されるのも見ていて痛々しいったらありゃしない。また、中国映画だけに日本軍の残虐行為が何度も強調されるのはまぁそういうもんなんでいいんですが、これでもかと強調されるあからさまな中国礼賛描写には思わず苦笑しちゃいました。中国人が何故かみな流暢な英語を喋るのも違和感しか湧いてきません。しかもこれが何故か全員アフレコなので口の動きと声が微妙にあっていないのも意味不明で、かなりストレス。ブルース・ウィリスも完全に金のためにやっつけで仕事してる感ありまくりで、しかも実の娘まで出して親子で荒稼ぎする始末。エイドリアン・ブロディにいたっては何のために出てきたのかさっぱり分かりません。極めつけは全てのことが終わった後の麻雀大会のエピソード。蛇足以外の何者でもない茶番劇そのもので、しかもこれがブリザードレベルのかなり寒いコント。もはや怒りを通り越して失笑しか湧いてきませんでした。率直な結論を述べさせてもらうと、もはや映画と呼ぶのさえ憚られるような、最低レベルのクソ映画でありました。[DVD(字幕)] 1点(2019-12-06 00:46:36)

874.  天国でまた会おう 《ネタバレ》 第一次大戦終結後のフランス。戦場で顔に重傷を負い声を失った青年と、恋人と生活を失ったしがない中年男。絶望のどん底に生きていた彼らは、ある日、国を相手にした巧妙な詐欺を思いつく。それは戦争終結を記念した、各地のモニュメント建設を巡る公金奪取計画――。身寄りのない孤児の女の子を相棒に、彼らは戦争中にとある因縁を抱えた実業家を標的にして着実に計画を実行していくのだったが……。主人公二人のトホホな感じ、戦争により顔の下半分を失った青年が常に被っているマスクのシュールな造形、そしてマジック・リアリズム的手法を駆使した摩訶不思議な世界観に、「なんだか僕の大好きなジャン・ピエール・ジュネっぽい!」とけっこう期待して今回鑑賞してみました。うーん、確かにこの不思議な世界観は僕の好みにばっちり合ったのですが、いかんせんストーリーの見せ方がいまいちな印象でした。全体的に凄く分かりづらいんですよ、これ。例えば、あの悪役の実業家が主人公の死体を偽装するくだり。後々思い返してみれば、あの自分の後見役の爺さんの跡取りをとっとと死んだことにしたいという思惑だったと分かるのですが、ここら辺の見せ方が凄く下手。また、主人公たちの手伝いをする女の子も凄く魅力的なのに、その登場シーンがあまりにもそっけなさ過ぎていまいち印象に残りにくい。全体的な演出が終始こんな感じで、なんだか非常に勿体ないように思ってしまいました。この摩訶不思議な世界観はけっこう好みだっただけに残念です。[DVD(字幕)] 5点(2019-12-06 00:23:53)

875.  チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛 《ネタバレ》 17世紀、オランダ。そこでは東洋から持ち込まれた美しい花、チューリップの球根を巡り、富める者も貧しい者も投機に熱中していた。買ってから数日も経てば倍以上の値が付くとあって、皆が全財産をつぎ込むほどの熱狂ぶり。小さな球根は人々の剥き出しの欲望によって、どんどんと危険な水域にまで値を釣り上げていた――。アムステルダムにある小さな孤児院で貧しい生活を送っていたソフィアは、持って生まれた美貌から一回り以上も歳の離れた豪商に見染められ、彼の元に嫁ぐことに。それまでの貧しい生活は一変、彼女は何不自由ない暮らしを手に入れる。だが、そこには愛だけが足りなかった。子供を求める夫の欲求に応えることが出来ず、次第にギクシャクしてゆく夫婦。そんな折、彼女の肖像画を描くためにヤンという若く貧しい画家が雇われる。自分の絵を描いてもらううちに、その情熱的な目をしたヤンという男にソフィアは次第に惹かれてゆく。やがて、二人はとうとう一線を越えてしまうのだった。ソフィアとの新たな生活を夢見るヤンは、資金を稼ぐためにチューリップ投資に目を付ける。そんななか、家の召使の予期せぬ妊娠を知ったソフィアは、とある計画を思いつく……。世界初の経済バブルと言われるオランダのチューリップ投機を背景に、交錯する愛憎の果てに破滅へと向かってゆく男女の姿を描いた歴史ラブ・ロマンス。ディン・デハーンをはじめとする何気に豪華な役者陣共演に惹かれ、今回鑑賞してみました。しっかりとした時代考証に基づいているであろう映像は終始美しく、まるでフェルメールの絵画の世界に入り込んだかのような世界観は見応え充分でした。許されぬ恋に身を焦がすヒロインもその画の力に負けず劣らず美しく、ディン・デハーンとの大胆なラブシーンも官能的でとてもいい。そんな美しい世界と対照をなすかのように描かれる闇の部分――チューリップ熱で身を滅ぼしてゆく人々の浅ましい姿もより画の美しさを強調させることに成功しています。ただ、全体的に演出に雑な部分が散見されるのが本作の残念なところ。細かいところに「?」な部分が多すぎて、いまいち物語に入り込めないのです。チューリップ熱、若く貧しい画家との不倫、召使の赤ちゃんを自分が産んだように画策しようとする主人公、その召使の恋人の失踪、これらの要素が最後までうまく纏まっていきません。なんだかいろいろ詰め込み過ぎて物語の焦点がぼやけてしまっているように感じました。物語の語り手をその召使にしている意義も、正直見出すことが出来ませんでした。映像的にはすこぶる良かっただけに、お話の方がなんとも残念な作品でありました。[DVD(字幕)] 5点(2019-12-04 00:40:06)(良:1票)

876.  ストレンジャーズ/地獄からの訪問者 《ネタバレ》 親戚夫婦が営む湖畔の小さなロッジへとバカンスでやって来た、とある四人家族。反抗期の長女がこれから全寮制の高校へ入学するので、家族水入らずの夜を過ごすために両親が半ば強引に計画したのだ。いやいや連れてこられた長男とともに、小さなトレーラーハウスでギクシャクした夜を過ごす家族たち。すると、唐突にドアをノックする音が。母親がドアを開けてみると、そこには見慣れない若い女が立っていた。「タマラは居ますか?」――。謎の問いかけを残し、すぐに夜の闇へと立ち去ってゆく女の子。不審に思いつつもまた見せかけの家族団欒へと戻る両親と子供たち。だが、彼らはまだ知らない。その謎の言葉こそ、血に塗れた殺人ゲームの開始を告げる合図だということを……。シーズンオフの真夜中のキャンプ場を舞台に、突如として現れた三人の残虐な殺人鬼によって恐怖の一夜を過ごすことになった家族を描いたスプラッター・スリラー。リブ・タイラーが主演したという前作は未見。低予算ながらキレのいい演出と小気味の良いストーリー展開でスマッシュヒットを飛ばした『海底47m』のヨハネス・ロバーツが監督したということで今回鑑賞してみました。いやー、相変わらずこの監督の“画”への拘りは凄いですね~。不穏な映像が醸し出す、このいや~~~な空気感は素晴らしかったです。神出鬼没の三人の殺人鬼たち(彼らの被るマスクもヤバい!)が現れるタイミングも、絶妙の間で画面に出てくるもんだから、もうこれが怖いったらありゃしない。ゲームの開始を告げる謎の言葉の意味を最後まで明かさないのも、終始ほとんど無言で襲い掛かって来る殺人鬼も、不条理な恐怖が炸裂しまくり!緊迫感を煽る不気味な音楽の合間に急に軽快なポップソングを流すとこなんかも、この監督、良いセンスしてますね~。きれいな照明に照らされた、こじゃれたプールでの殺人鬼との血みどろの攻防なんてそのハイセンスな演出が冴えまくりです。最後、トラック炎上でさすがに死んだと思われていた殺人鬼が実は生きていて、燃え盛るトラックで追いかけてくるとこなんか、「も、もう止めてくれ~」と何度も叫んじゃったし。いやー、この監督さん、なかなか才能あるんじゃないですかね。まあ肝心のお話の方は余りにもシンプル過ぎて若干物足りなくもありますが、僕は最後まで充分楽しませてもらいました。うん、面白かったです![DVD(字幕)] 7点(2019-11-20 22:59:02)(良:1票)

877.  移動都市 モータル・エンジン 《ネタバレ》 人類を絶滅寸前にまで追い詰めいた世界最終戦争から1700年後、人々はそれまでとは違う新たな文明を築き上げていた。それは、住んでいる都市を丸ごと移動させながら生活すること――。それぞれの都市は資源を求めて互いに闘い合いながら、ただひたすら荒野を移動し続けていた。弱肉強食の荒廃した社会で、世界の頂点に君臨するのは大都市ロンドンだ。そこで暮らす平凡な青年トムはある一人の女性と出会ったことから、この世界を揺るがす壮大な陰謀へと巻き込まれてゆく……。移動する都市同士が激突するという特異な未来社会を舞台に、様々な事情を抱えた主人公たちの波乱万丈の旅路を壮大なスケールで描いた冒険活劇。『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソンが制作したという本作、色んなところで悪評を目にしていたし、本国アメリカでも大コケだということだったので、どんなもんじゃろと今回鑑賞してみました。結果は……、「いや、そこまで悪くないじゃん」というのが僕の率直な感想です。確かに、脚本がしっちゃかめっちゃか過ぎる、大風呂敷を拡げすぎてもはや世界観が破綻している、主人公カップルが揃いも揃ってことごとく魅力がない、といった明らかな欠点はあるのですが、この最先端の映像技術を駆使したアクションシーンはなかなかの迫力で、それを眺めているだけでも僕は充分楽しめました。まあストーリーは完全に『天空の城ラピュタ』に『ハウルの動く城』をブレンドしただけでしたけどね。そのうちこのアジア系の女海賊が「40秒でしたくしな」って言いそう、ヒューゴ・ヴィーウィング演じる悪役がそろそろ「ははは、まるで人がゴミのようだ」って笑い出しそう、世界を破滅に追いやった最終兵器の暴走を止めようとするクライマックスなんてまんまですやん、などといろいろ突っ込みながら観てました。ちゅうわけで中身とかには全く期待しなければ、この荒唐無稽すぎるぶっ飛んだ設定やらふんだんにお金をかけたであろう迫力の映像なんかはそこそこ楽しめると思います。[DVD(字幕)] 6点(2019-11-20 22:52:43)

878.  シンプル・フェイバー 《ネタバレ》 それは本当に“ちょっとしたお願い(シンプル・フェイバー)”だった――。数年前に夫を事故で亡くしたものの、遺された保険金で一人息子を育てるシングル・マザー、ステファニー。ある日、華やかなファッション業界でバリバリと働くママ友のエミリーから、彼女はちょっとしたお願いを受ける。自分の息子と同じ保育園に通うエミリーの息子を自宅まで送り届けて欲しいというのだ。夫はベストセラー作家、常に完璧なファッションを着こなし、昼間から強いマティーニを嗜むことを日課にしているという、エミリー。自分とは全く正反対の彼女だったが、何故か意気投合し今や親友と言っても過言ではない関係を築き上げていたステファニーは、もちろん気軽にオーケーするのだった。だが、いつまで経ってもエミリーが帰ってくる気配はなかった。二日、三日と時間が過ぎても一向に連絡はなく、勤務先に連絡しても今は出張中だとしか教えてくれない。業を煮やしたステファニーは、警察に通報するも、彼女独自に捜査を開始する。浮かび上がってきたのは、完璧な彼女に隠された驚きの真実だった。やがて、エミリーに多額の保険金が掛けられていたことが判明し、ステファニーにも疑惑の目が向けられてしまう…。平凡なシングル・マザーと都会で洗練された生活を送るセレブ妻、そんな正反対の女性たちに隠された驚愕の真実をスタイリッシュに描いたミステリー。何の予備知識もなく今回鑑賞してみたのですが、なかなかの掘り出し物でしたね、これ。まあ完全に欲求不満気味のマダム向けの作品ではありましたけれど(笑)、優れた脚本の力とサクサク進むテンポの良さ、華やかな映像とノリのいい音楽とで最後まで飽きさせずに魅せたこの監督のセンスはなかなかのものだと思います。正反対の主人公を演じたそれぞれの女優たちもけっこうな嵌まり具合で大変グッド。特におてんば主婦探偵を演じたアナ・ケンドリックは、彼女の等身大の魅力が炸裂してて大変キュートでした。ときおり挿入される彼女のブログも普通に人気出そうですし、またこのブログのメッセージがのちのち意外な方向で効いてくるのもやられたぁって感じでしたね。肝心のことの真相がかなり強引で力技で押し切られた感はありましたけれど、これもまあ許容範囲内。終始気軽に楽しめる、いわば『ゴーン・ガール』のライト版とも言うべき本作、エンタメ映画として僕は充分楽しめました。うん、7点![DVD(字幕)] 7点(2019-11-19 22:29:49)(良:1票)

879.  女王陛下のお気に入り 《ネタバレ》 18世紀、フランスとの泥沼の戦争を続けていたイングランド。当時この国を治めていたのは、横柄で気まぐれな人格的にかなり問題を抱えていたアン王女だった。そんな彼女に長年側近として仕え、宮廷内で絶大な権力を誇っていたレディ・サラの元に、従妹にあたる没落貴族の娘アビゲイルがやって来るところから物語は始まる。その時その時の感情の赴くままに行動し、国民を翻弄するアン王女。彼女を陰で支配し、自らの思い通りの宮廷を築き上げてきた冷酷無比なサラ。人生このままでは終われないと、なんとかしてのし上がろうともがくアビゲイル。女王陛下の“お気に入り”となって何もかもを手に入れようとする女たちの醜い戦いが、いま幕を上げる――。絢爛豪華な女王陛下の宮殿内で繰り広げられる、そんな魑魅魍魎の女たちの駆け引きを濃密に描いた醜悪な宮廷絵巻。監督は、独自の作風で世界から今最も注目を浴びるギリシャの鬼才、ヨルゴス・ランティモス。彼のこれまでの気持ち悪い変態路線が今回はハリウッド資本の影響か良い感じで薄まって、なかなかバランスのいい作品に仕上がってましたね、これ。オリヴィア・コールマン、レイチェル・ワイズ、エマ・ストーンという三世代の実力派女優が繰り広げる情念の応酬とも言うべき演技合戦はなかなかの迫力。もう女の嫌らしい醜い戦いが終始どろどろに繰り広げられ、見応えばっちりでした。何食わぬ顔で可愛いウサギを踏みつぶそうとするエマ・ストーンの性格の悪さったらないし、プライドだけは膨大に膨らんだレイチェル・ワイズの自業自得の凋落ぶりもなかなか良かった。でもやっぱり一番素晴らしかったのは、もはや性欲だけが心の慰めの醜いオバはんをいやらしーく演じたオリヴィア・コールマンの鬼気迫る表情!いやー、こんな世界には一生関わりたくないですね(笑)。それに周りを固める男たちもみな自分のことしか考えていないバカばっかりで、こんな貴族のために戦場で命を懸けて戦っている兵士たちのことを思うと不憫としか言いようがありませんわ。うん、なかなか面白かったです。まぁ女性に多大な幻想を抱いているであろう童貞男子諸君は観ない方が賢明だろうけど(笑)。[DVD(字幕)] 7点(2019-11-19 18:08:46)

880.  狂人ドクター 《ネタバレ》 19世紀に実在した、悪徳精神科病棟の狂気の世界を描いたサイコ・スリラー。あまりにも直接的なタイトルと実力派俳優ジェームズ・フランコが監督・主演を務めているということで今回鑑賞してみました。感想は……、鬼のようにつまらない映画でありました。それ以上でもそれ以下でもありません。主演女優さんのキレイなおっぱいに+1点!![DVD(字幕)] 2点(2019-11-10 23:18:47)

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