みんなのシネマレビュー |
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901. ティム・バートンのコープスブライド 暗くてしっとりした質感、奥行きのある暗い森。素敵でした。妙に明るい死者の世界にちょっと笑い、ラストはほろり、とイイ大人でも楽しめました。近所のレンタル屋さんではこの作品、子供向けに陳列されてましたがハム太郎とポケモンで育ったうちの子らには冒頭のエミリーが墓から追っかけてくるシーンでまず無理かと思われます。[DVD(字幕)] 7点(2011-12-04 00:45:33) 902. イヤー・オブ・ザ・ドラゴン 《ネタバレ》 ジョン・ローン!スクリーンの中で、欧米人と並んでも見劣りしないアジア人って当時すごく評判だったんですよ。映画館は満員で、立ち見でした。134分立ち通しで見ましたとも。腰痛を忘れさせる突っ走る展開。面白かった。マイケル・チミノ監督だったんですね。ずっとジョン・ウーかと脳内変換してしまってました。 懐かしく観なおしてみるとですね、ところどころ時代に流されてしまってました 残念ながら。J・ローン。今観てもさすがにしゅっとしていらっしゃる。しかし心なしかk-popの整形歌手に見えなくも無い21世紀なのだった。韓国余計なことしてくれたなあ。 M・ローク。泣きの演技は安定のけれん味、あの泣き顔に女性ファンはころりといったのです。私も含めて。 男同士の奇妙な“情”の交換ともいうべきラストシーンは、ジョンの後方から照らされるライティングややけくそな銃乱射も熱量が高く、今でも名シーンといっていいと思うんだ。 だけどなあ。足を引っ張るのは80年代のかっこよくない流行、風俗。中国人のチンピラは単なる不良の顔つき、女レポーターの肩張りコート、ありえないほどのアーティスティックなワンルームマンション。あんな風呂、部屋中湿気が上がって大変だ。今観ると「金にあかせた」感満載で、失笑してしまった。こんなんだったかなあ。参ったな。[映画館(字幕)] 7点(2011-12-04 00:24:23)《改行有》 903. シー・オブ・ラブ 元女房に愚痴ったり同僚に絡んだりちょっと情けないA・パチーノが味があって愛おしい。あーE・バーキンが羨ましい。彼女と変わりたい。[映画館(字幕)] 7点(2011-11-27 16:48:03) 904. 身代金 子供誘拐されたってのに、ええーそうくるか?と破綻すれすれの行動に出るメル・ギブソンと、額に青筋たてっぱなしのゲイリー・シニーズにはらはらさせられっぱなし。私が子供の母親だったらメルを殴ってると思うが。[地上波(吹替)] 7点(2011-11-27 15:10:46)(笑:1票) 905. 第9地区 《ネタバレ》 有識者のコメントで展開する報道のような手触りの導入部といい、おおこれは異性人との共生を描いてゆくのだな、新しい!と期待してしまった。中盤以降はランボーなみの銃撃戦が繰り広げられてちょっとがっかり。ヒューマニズムという言葉はどこへやら、人間てヒキョーだなあ。私がエビさんならほんと即行で帰りたいと思うね。空にどーんと浮かぶ巨大宇宙船とか、パワードスーツ等の美術センスが素晴らしい。かっちょいいです。よく似たナントカDAYより、ずっと渋くて見惚れます。[DVD(字幕)] 7点(2011-11-20 15:40:22) 906. ある子供 《ネタバレ》 タイトルの子供ってブリュノのことを指すのだろうか。およそ計画性とか堅実といった言葉から遠ーく離れてるコイツ。社会性が育ってなくてやってることといえば怪しい下請け的な見張りにこそ泥、子分は中学生かい!目先の金のために、なんと我が子を売っ払う、この心の欠落ぶりにはちょっと呆然とする。ただ困ったことに、こいつ性根が酷薄なわけじゃないんだよ。奥さんが倒れたら取り乱し、取り返したわが子を抱える腕の大事そうなこと。ほとんどがダメで構成されてるのに、時々垣間見える可愛げの部分に女はほだされる。ダメには目を瞑ってしまう。なんかわかるなあ(独り言)。この二人、また似たようなこと繰り返すんだろうな。奥さん、苦労やねえ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-19 01:36:55) 907. パピヨン(1973) 前半までのエピソードだけで2時間弱でまとめてくれれば、満点の脱獄劇。マックィーンの不屈の精神に圧倒され、D・ホフマンとの深い絆に心揺さぶられ。不可解な原住民が登場するあたりから、緊迫感に急ブレーキがかかった感じがして戸惑った。実話に忠実に制作したんでしょうが・・。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-19 01:10:57) 908. 愛に関する短いフィルム ポーランドだってお天気の日はあるのだとは思うけど、この映画の曇天具合、どんより感が東欧=抑圧のイメージをますます増幅してしまう。屹立する団地群の愛想の無さと、重ーい灰色の空。屋上で氷をかみしめるオタクな少年。人々の服もカラフルじゃないし、ミルクの白とパンの色と灰色の空の三原色みたいだ。心弾む要素がこうも少なくても、愛は育つ。自閉的ゆえに極めて純度が高くて危なっかしい。案の定傷つく彼。哀しい展開に、覚悟して見届けたけど意外や救いのあるラストにじわっときました。[映画館(字幕)] 7点(2011-11-19 00:09:00) 909. 私がクマにキレた理由 展開も結末も予想どおりのオーソドックスなコメディーでしたけど、これがけっこう楽しかった。スカーレット・ヨハンソンの美人すぎない困惑顔が、奮闘するナニー役にぴったりはまりました。啖呵をきるシーンがなかなか良いです。ほれぼれ。「お金があっても幸せになれるわけじゃないもの」と彼女に言わせて人口比9割を占める非お金持ちの人たちの負け惜しみ感も後押ししてくれてます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-12 12:26:30) 910. ミッシング(1982) 《ネタバレ》 軍事政権がクーデターで国家を牛耳ると街はこうなる、との描写がリアルで凄い。食事中に突如響く銃声、爆音。日常に突然暴力的に入り込む軍人たち。衆人の前で服を切り刻まれる屈辱。そんな中「やめろ!」とキレるJ・レモン。「この状況が耐えられなかった」と。これが人間の台詞でしょう。話の骨格は国家VS普通の人間。国益の前に顧みられることのない個人。シシーとジャックが等身大の「普通の」人を見事に演じているので、彼らの身を切るような痛みがひとごとでなく感じられる。J・レモンの背中をさすりたくなる。義父と嫁の関係というのは微妙で難しいと思うのだけど、この二人が醸す距離感は本当にうまくて唸る。そもそも国だって個人の集まりなのに、国家を標榜すると何故こんなことになるのだろう。役人のもたらす情報のその場しのぎなこと。誠実のせの字もない。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-07 23:32:02)(良:1票) 911. スカーフェイス 這い上がって成り上がったあげく抱えるものに押しつぶされて、といった破滅型帝王記にありがちなお話ではある。けど、もはや肉体を顧みないキレにキレたトニー・モンタナの壮絶な死にっぷりの華のあること、全ての極道関係者のお手本のようだ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-06 16:20:44) 912. ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 お話が予定調和なのは先刻承知。それでもこうも丁寧に作りこまれた世界観にはただもう圧倒される。どっぷりとファンタジーの世界に浸れる。マンネリとの謗りをあえて正面から受けてたつような戦闘シーンは今作も手抜きなし。一生懸命作ってて偉い。戦士を鼓舞するアラゴルンの勇壮なこと、完璧なまでの様式美。鼻血が出そうだ。ゴラムがいたから結果、目的を達せたとは。世の中いらないものなどないのだなあ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-31 17:37:28) 913. アデルの恋の物語 自らを破滅させるような恋。同じ女子とはいえ、私には理解不能なまでに情念が濃い人というのはいるものです。現実にもプチ・アデルはちらほらいるものの、そこは本家イザベル・アジャーニの迫力の足元にも及びません。精神崩壊が外側にもあらわれた彼女の痛々しいこと、でも何故か目をそらせない美しさも漂っててなんか凄い怪物のようです。ああまで突き抜ける彼女が羨ましいような、いややっぱりひくような。[ビデオ(字幕)] 7点(2011-10-28 17:42:22) 914. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 もう充分大人なんですが。根が単純なワタクシ、峡谷の戦いのシーンに完全にやられました。なんという映像美、なんという迫力。自分の中で点数がどんどん上がっていくのがわかる。前半の説明調な退屈もゴラムの気色悪さも帳消し。視覚効果班の皆さんに、満点を差し上げたいです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-28 17:06:15) 915. スラムドッグ$ミリオネア 画面に溢れるインドパワーに圧倒された。はちきれそうな子供らの生命力がこの映画の魅力の八割方を担っている。大人になってからの役者さんはつまんなかったな。無学の青年が次々正解する不思議と、明かされる過去。面白い!と観た直後は興奮したけども、落ち着いてみればわりとよくある成功譚のような気も。盲になった男の子に、大人として申し訳なく思う。こんな世の中を。ほんとにすまない。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-28 16:04:43) 916. インファナル・アフェア 《ネタバレ》 意外にも香港マフィアもの、と聞いて連想するような派手な銃撃戦が少なく、潜入者たちの心理戦から緊迫感を引き出す演出。抑えた感じが大人っぽい。おもしろかったんですけど、主演2人を今と若き頃で別の俳優を使うのは大反対。??と混乱します。顔が違う、顔が。それとトニーが死んじゃうのかよぉ~(泣)えー、やだ。不満だぁっ 大不満。[DVD(字幕)] 7点(2011-10-08 11:14:37) 917. イージー・ライダー アメリカ白人は常に何かへの恐怖を抱いている、とボウリング・フォー・コロンバインで銃社会の根源を説いたのはマイケル・ムーアだったけど、実に40年も前に「アメリカ人はお前の象徴する自由が怖いのさ」とJ・ニコルソンが喝破していたとは驚いた。以後なにも変わっていないのかアメリカ人。デニス・ホッパーの慧眼に恐れ入る。ただのヤク中あがりのクッパ大王ではないんである。反ベトナム戦争当時の空気はよく伝わるし、音楽もぴったりで最高。スタッフ全員が口出しして収拾つかなくなったというLSDでラリっちゃってるシーンすら不思議な魅力をかもしだす、作り手の情熱ほとばしる作品。[ビデオ(字幕)] 7点(2011-10-08 11:00:19)(良:1票) 918. クイズ・ショウ R・レッドフォードの誠実なメガホンと主演2人の好演が心地よい。事実をなぞっただけなら、平板なドキュメンタリーになりそうなところを、それぞれの人生を絡めてきちんとドラマに仕立ててある。精神強迫症のキャラを演じれば並ぶもののないJ・タッツーロが、ユダヤコンプレックスでがちがち、でも博識のプライドは天より高いユダヤ人役。レイフ・ファインズが名門の出自に潰され気味の俗世に流される大学教授、と両者とも一歩も引かない演技。捜査員も教授の老父も、各々の人生がうかがえて脇役といえど味わい深い。テレビのやらせ事件が心棒だけど、人間ドラマとしておもしろかった。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-07 12:24:04) 919. ローマの休日 砂糖菓子のような、愛すべき映画。日本人、清楚なオードリー・ヘップバーン大好きですもんね。私はもう少しアクの強い女優さんが好きですが。でも貴族の血を引くという彼女の、生来の気品が輝くこの王女様っぷりにはやはり感嘆します。[映画館(字幕)] 7点(2011-10-05 16:49:39) 920. 苺とチョコレート 社会体制がどんなであっても、おかまのひとって共通してこんな風なんだなあ、とびっくり。描かれるキューバの共産主義が、反体制の芸術家にあまり厳しく迫害しないのにほっとした。あくまでこの映画では、なのかもだけど。それにしてもゲイの彼、切ないほどに恋心の演じ方が上手い。想いをこらえての目線なんかその辺の女子より女らしく、いじらしいんだなあ。どこかで彼の恋が成就してほしい。[地上波(字幕)] 7点(2011-10-05 16:33:46)
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