みんなのシネマレビュー
かたゆきさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1888
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
818283848586878889909192939495
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
818283848586878889909192939495
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
818283848586878889909192939495

921.  エージェント・ウルトラ 《ネタバレ》 戦車は進む。マンデルブロ集合が動く。コーラスは破られ、ボールを受け止める――。アメリカの片田舎で平凡なコンビニ店員として働くマイクは、どこにでもいるような冴えないフリーター。自己主張が苦手で漫画を描くことが唯一の趣味、マリファナを愛好し多少のパニック障害も患う彼だったが、それでも長年付き合っている彼女フィービーとそれなりに毎日をやり過ごしている。そんなある日、サングラスを掛けた謎の女がコンビニで働くマイクの前に現れる。唐突に意味不明な言葉を投げかけると、何事もなかったかのように店から出ていく女。だが、その言葉を聞いた瞬間、マイクの中に眠っていた何かが目覚めるのだった。直後に現れた二人組の車泥棒を、なんと彼はスプーン一本であっという間に殺してしまう。どころか一度も握ったこともない銃や兵器を難なく使いこなせるようになっていた。そう、彼はかつてCIAが開発したトップ機密の凄腕エージェントだったのだ!動き出したCIAの激しい追跡が始まる中、マイクは唯一の理解者であるフィービーと共に決死の逃亡を図るのだったが……。覚醒したコンビニ店員と彼を追うCIAとの激しい攻防を小気味よく描いた青春スパイアクション。とにかく一言言わせてください。これ、むちゃくちゃテンポが悪かったんですけど!!こういう気楽に観るタイプのエンタメ映画には、サクサク進むノリの良さが最も必要なのにそれが一切ありません!!あまりにもだらだらした展開に何度も睡魔に襲われてしまいました。きっとマシュー・ボーンを思いっきり意識して撮られただろうアクションシーンも、本家に比べて圧倒的にセンスが不足しているせいで全くキレがないし。脚本もとにかく矛盾だらけ。結局あのタフガイと呼ばれてた人たちは何だったの?あの悪玉のボスはいったい何がしたかったん??主人公の彼女の目的も意味不明。90分がものすごく長く感じちゃいました。観るだけ時間の無駄の凡作です。3点!![DVD(字幕)] 3点(2017-04-23 00:12:49)(良:1票)

922.  LOVE 3D 《ネタバレ》 単なるエロビデオやん!これまでのギャスパー・ノエって、こういうエロ&バイオレンス描写の中にもしかしたら深いものがあるのかもしれないという何かを感じさせるものがあったのだけど、本作は単に刺激的というだけで物凄く浅いと思います!勃起した男性器から精子が飛び出るさまを画面いっぱいに映し出された日にゃ辟易するしかなかったっす!ゲロゲロ![DVD(字幕)] 4点(2017-04-18 23:33:17)

923.  X-ミッション 《ネタバレ》 頭空っぽ脳みそ筋肉なおバカ映画。自然大好き環境保護テロリストと彼らを追うFBI潜入捜査官、そして大自然を敬う伝説的人物が後世に課した偉業オザキ8。大企業にテロで制裁する傍ら、大自然への敬意を払うために空を飛んだり崖を登ったり滝に飛び込んだり…。主人公も捜査そっちのけでそれに付き合っちゃうとか、まあバカバカしいというほかありません(笑)。この作品の失敗は、こんなおバカな話なのに妙に真面目に作っちゃってるところでしょう。もっと突き抜けたバカ映画にしてくれたらまだ見られたかもしれないのにね。あと、どうしてその伝説的英雄が日本人なんだろうと思っていたら、途中から語られる反捕鯨思想…。なるほど、捕鯨国である日本のマーケットへの配慮というわけね(怒)。2点!![DVD(字幕)] 2点(2017-04-17 08:56:00)

924.  イット・フォローズ 《ネタバレ》 ジェイ、こんな酷いことをしてすまない。ただ、君にこれが現実だと知ってほしかったんだ。落ち着いて聞いてくれ。ある〝もの〟がつけてくる。俺が感染したそれをさっき車の中で君に移した。それは様々な人の姿を借りて君についてくる。時にそれは君の愛する人の姿を借りて現れることも…。逃れることは出来ない。だが、それは常に歩いてやってくる。頭はいいが動きは鈍い。逃げ道はいつでも確保しろ。殺されたくなければ、なるべく早く誰かと寝て相手に感染させろ――。ブロンドヘアがキュートなティーンエイジャー、ジェイ。最近できた、優しく格好良い彼氏と車の中で結ばれた彼女だったが、直後に睡眠薬を嗅がされて気を失ってしまう。車椅子に拘束され、何処かの廃ビルの片隅で目覚めたジェイは、豹変した彼氏にとても恐ろしい事実を聞かされる。もちろんすぐには信じられないジェイ。だが、夜の闇から〝それ〟は現れ、ゆっくりとだが確実に彼女に迫ってくるのだった…。とてつもなく怖いと口コミで評判となり、全米で異例のスマッシュヒットとなったホラー作品。なるほど、確かに怖いですわ、これ。低予算ながら、無駄を削ぎ落したシンプルなストーリーで、とにかく観客に怖がってもらおうという監督の意図がばっちり決まってます。半裸の女の子がおしっこ漏らしながら迫ってくるとこなんて、こっちが漏らしそうになったし(笑)。主人公の背後、最初は遠いところにいたそれが徐々に近づいてくるとこなんかもじっとりと怖い。これまでのハリウッドのように恐ろしい怪物がドカーンと襲ってくるんじゃなくて、じわじわと迫ってくるこの怖さはどちらかというと日本的かも。こういうB級ホラーに不可欠なエロ要素も下品になり過ぎないちょうどいい匙加減でした(主人公の下着姿、なかなか健康的なエロ具合で大変グッド笑)。ただ、残念なのはやはり最後のプールの展開かなぁ。もうちょっと盛り上げてくれたら文句なしの傑作だったのにね。でも、独特のカメラワークとか音楽とか独自のセンスをビシバシ感じるし、もしかしたらこの監督将来バケるかも。うん、今から次作が楽しみな才能に出会うことが出来ました。7点![DVD(字幕)] 7点(2017-04-15 14:45:33)(良:1票)

925.  ロブスター 《ネタバレ》 奇妙な物語である。舞台は深い森に囲まれた一軒の豪華なホテル。見るからに冴えない中年太りした男がこのホテルへとやって来たことから物語は始まる。男の手にはリードに繋がれた一匹の犬、彼の説明によるとこの犬はかつて人間でどうやら自分の兄であったという。一見頭のおかしな男なのかと思いきや、彼を迎え入れたホテルの女性支配人から驚くべき事実が告げられる。このホテルにはパートナーの居ない独身の男女が多数集められており、45日以内に相手のパートナーを見つけ相思相愛にならなければいけないらしい。しかも、もし見つけられず独り身のまま期限を迎えてしまうと、その人物は動物にされてしまうというのだ。そう、彼の兄もかつてこのホテルへとパートナー探しに訪れたものの失敗し犬に変えられてしまったのだ。戸惑いつつも男は一匹の犬と幾多の独身男女と共に共同生活を始める。ホテルを取り囲む森には愛を否定する反体制派が跋扈し、男を含む収容者たちは毎日猟銃で反逆者狩りを続けながら来る日も来る日もパートナー探しにいそしむのだった。ただ無気力に日々をやり過ごす男の唯一の希望は、自分がもしパートナーを見つけられなければ一匹のロブスターに変えてもらいたいというものだった――。特異な状況に置かれた男女の葛藤の日々を乾いたユーモアを交えて描いたシュルレアリスム劇。コリン・ファレルやレイチェル・ワイズ、ジョン・C・ライリーという豪華な役者陣共演ということで今回鑑賞してみました。この作品のポイントは、この独特のシュールな世界観を独創的と捉えるか、それとも監督の単なる独り善がりと捉えるかによって大きく評価が分かれるだろうというところでしょうね。僕はぎりぎり後者です。ユーモアとシュールさ、そして意地の悪いシニカルさでもって観客を煙に巻くこの監督の絶妙な匙加減は嵌まる人にはたまらないと思います。が、僕のような嵌まらなかった人間にとっては苦痛以外の何者でもありませんでした。ひたすら退屈。とにかく頑張って最後まで観ましたが、後に残ったのは極度の疲労感のみ。この分かったような分からないような大人のための寓話、興味のある人はまあ一度観てやってください。僕はもういいです(笑)。[DVD(字幕)] 4点(2017-04-08 22:06:23)

926.  ミラクル・ニール! 《ネタバレ》 宇宙人によってなんでも出来る奇跡の力を与えられた男が巻き起こす騒動を描いたブラック・コメディ。うーん、いまいち笑えなかったかなー。なんか脚本に突っ込みどころが多過ぎて…。[DVD(字幕)] 5点(2017-04-07 21:16:51)

927.  白い沈黙(2014) 《ネタバレ》 深い雪に覆われたカナダのとある田舎町、造園業を営むレイン家の長女がある日、何者かに誘拐されるという事件が発生する。父親が9歳になる娘を車の後部座席に残したままパイを買いに行った僅か数分間の出来事だった。目撃者も物的証拠も何もなく、捜査は難航を極める。一時は父親であるマシューさえも疑いの目で見られ、レイン家は次第に崩壊してゆくのだった――。数年後、容疑者の目星すら立たないまま、事件はこのまま迷宮入りするものと思われていた。そんなある日、事態は予想外の展開を見せ始める。別居中のレイン夫婦の元に犯人からの挑発ともとれるメッセージが届き、ネット上に成長した娘と思しき画像が発見されるのだった。さらには事件を追ってきた担当刑事も謎の失踪を遂げてしまう…。果たして犯人の目的とは?何故娘は誘拐されねばならなかったのか?そして、少女は無事に両親の元へと帰ってくることが出来るのか?一人娘をさらわれた両親、彼女を決死の覚悟で追う刑事たち、そしてネット上で暗躍する児童虐待組織との攻防を淡々と追ったサスペンス・ドラマ。何の予備知識もないままに、ただ予告編がけっこう面白そうだったので今回鑑賞してみました。なんですけど、完全に騙されましたね、これ。びっくりするくらいつまらなかったんですけどー。この映画、結局何がしたいのか、何が言いたかったのか、最後まで観てもさっぱり分かりません。犯人捜しを目的とするミステリーにしては肝心の犯人が早々に登場するし、異常心理に鋭く迫る猟奇的事件を描いたサスペンスにしては犯人の目的がいまいち意味不明だし、娘を失った父親の哀しみを描くにしてはドラマが薄っぺらいし…。どれもこれもがとても中途半端というしかありません。さらには時間軸をバラバラにしてお話が進行していくのに、監督の力量がそれに全く追いついておらず、果たしてこれがいつの時代の話なのかすごく分かりづらい。おかげでとてもイライラさせられます。そもそも時間軸をバラバラにする意味が分からない。正直言って、この監督さん、まったく才能ないよ。3点っす。[DVD(字幕)] 3点(2017-03-30 23:22:11)

928.  ディバイナー 戦禍に光を求めて 《ネタバレ》 第一次大戦終結から数年後、オーストラリアの寂れた田舎町でとある一人の男の妻が自らその命を絶つ。原因は、激戦地となったトルコ・ガリポリで、兵士として派遣されていた3人の息子たちを全てなくしてしまい深く心を病んでいたから。息子も妻も何もかも失ってしまった夫のジョシュアは、せめて息子たちの骨だけでも妻のそばに埋めてやりたいとトルコ行きを決意するのだった――。訪れたかの地、言葉も文化も宗教も何もかも違うかつての敵国でジョシュアは当然のように途方に暮れてしまう。だが、偶然泊まることになった宿屋で彼は同じように夫を亡くした美しい未亡人と出会う。彼女の手助けもあって、何とかガリポリに辿り着いたジョシュアは、そこで衝撃の事実を知るのだった。なんと長男アーサーが敵の捕虜となり、もしかしたら今も収容所で生きているかもしれないということを……。歴史の荒波に翻弄され続けたとある一人の男の人生を雄大に描いた大河ドラマ。ラッセル・クロウが監督・主演を務めたということで今回鑑賞してみました。結論を言うと、なんというか、ぬるーい映画でしたね、これ。とにかくご都合主義のオンパレード。一民間人が簡単に軍管轄の激戦地に赴いたまではまあ良しとしても、さすがにかつての敵国の将軍がいくら主人公の境遇に同情的だからと言ってあそこまで協力的になるなんてあり得ないでしょ。そして、息子の消息を探るのに主人公が何の前振りもなくいきなり超能力的な力を使った時は、さすがに失笑しちゃいました。まあそこらへんも百歩譲って納得するにしても、やはり本作の最大の突っ込みどころはR・クロウ演じるこの主人公のびっくりするほどの軽薄さでしょう。だって、三人の子供も亡くし嫁も自殺で失ったというのにこの主人公、一向に悲しんでる素振りが見えないんですよ。挙句、偶然会ったばかりの宿屋の未亡人と良い感じになるって…。あんた、この前嫁自殺したとこで、しかも息子の消息を探りにトルコに来たんちゃうんかい!!なに未亡人とイチャイチャしとんねん!!ってキレそうになりました(笑)。ロケ地となったブルー・モスクの荘厳さに+1点。[DVD(字幕)] 4点(2017-03-28 22:13:29)

929.  ノック・ノック 《ネタバレ》 愛する家族とともに順風満帆な生活を送っていたエンジニア、エヴァン。ある静かな夜、彼の家に雨でずぶ濡れになった二人の若い女の子が訪ねてくる。「あたしたち、どうやら道に迷ったみたいなの。すぐに出ていくので電話を貸してくれません?」。妻や子供は泊りがけで出かけていて帰ってくるのは二日後の朝だ。そう、家には自分一人しか居ない。多少の下心もあって、エヴァンは思わず彼女たちを家へと招き入れる。すると、彼女たちは明らかに思わせぶりな言動でエヴァンを翻弄し始めるのだった。当初は断り続けていた彼もとうとう理性の壁が崩れ、思わず男一人女二人のセックスへと雪崩れ込む。だが、彼はまだ知らなかった。そこから悪夢のようなゲームが開始されたことを――。悪魔の如き二人の訪問者によって巻き起こされるとある男の地獄のような二日間をノンストップで描いたサスペンス・スリラー。キアヌ・リーヴス主演ということで今回鑑賞してみたのですが、まあこの題材だけで最後まで突っ走ったところはなかなか潔いと思います。けっこうどぎついエロ&暴力描写が延々と続くのに最後までそこそこ観ていられるのは監督のセンスがなせる業なんでしょう。とはいえ一本の映画として観れば、さすがに脚本に捻りがなさすぎます!普通プロが創った映画って、こういう単純なストーリーでも最後は観客を唸らせるような一捻りをくわえてくるものなのに(優れた脚本家ならさらに二つも三つもひねってきて観客を圧倒させるものです!)、なんなんですか、このテキトーに考えたようなぬるいストーリーは。「そんなモン知らねーよ。とにかく客はエロと刺激がありゃ満足なんだろ!」とでも言わんばかりの監督の開き直りっぷりが僕はとにかく不愉快千万でした。そして、胸糞悪いだけの悪趣味なあのラストなんてもう…。女の子二人組のなかなか男のツボを心得たエロっぷり(僕もこの二人と3Pしてみたい!笑)に+1点。[DVD(字幕)] 4点(2017-03-21 23:31:50)

930.  顔のないヒトラーたち 《ネタバレ》 これは迷宮だ。己を見失うな――。1958年、ナチスやアウシュビッツといった悲惨な過去が徐々に風化しつつあった西ドイツ。正義感に燃える新人検事ラドマンは、陳情に訪れたある一人のジャーナリストの言葉に衝撃を受ける。アウシュビッツで多くのユダヤ人に言語を絶する行いをした元ナチ党員が、今や平気な顔をして小学校の教員をしているというのだ。ジャーナリストと共にすぐさま調査を開始したラドマンだったが、様々な手続きの壁や社会の実力者たちのあからさまな妨害工作に邪魔され、捜査は難航する。「常に正義であれ」。尊敬する父が遺した言葉を支えにそれでも捜査を続行した彼は、やがて衝撃の事実を知ることになる。元ナチ党員とされるドイツ人のリストは全部で60万人分あり、アウシュビッツに関係した者だけで約8千人もの〝容疑者〟が存在することを…。第二次大戦後のドイツで一時期タブーとされていたナチスドイツの罪を告発したことで、戦後社会そのものと戦うことになった青年の苦悩を重厚に描いた政治ドラマ。史実を基にしたということで非常に意義深いテーマを扱った作品であることは僕も認めるところなのですが、一本の映画として見ればいかんせん演出が稚拙というほかありません。とにかく無駄なシーンやエピソードが多く、中盤からの中だるみ感が半端ではありません。主人公の恋愛要素は果たして必要であったのでしょうか。サスペンスが盛り上がりそうになるといちいち違うエピソードが挿入されるのでとてもイライラさせられます。後半で明らかにされる衝撃の事実も予想の範囲内のもので、僕にとってはそこまで心に響くものではありませんでした。おそらく素材は良かったのでしょう。ただ、監督に才能がなかった。残酷なようですが、それが本作を観ての僕の率直な感想です。[DVD(字幕)] 4点(2017-03-21 22:32:05)

931.  裁かれるは善人のみ 《ネタバレ》 ロシアの地方都市で、愛する妻と一人息子と共に平凡な生活を営む自動車修理工と、そんな彼の土地を強制的に収用しようともくろむ悪徳市長との戦いを終始淡々とした視点で見つめたヒューマン・ドラマ。神と人間、善行と悪徳、罪と罰、愛と憎悪、そんな深淵なテーマを平凡な一市民の目線からとらえたところは確かに評価に値すると思います。だけど、いかんせん長い!重い!暗い!最後まで観るのが相当しんどい映画でありました。別に分かりやすい娯楽性だけを映画に求めてるわけじゃないけどさー、もうちょっと面白くしてくれてもいいんじゃないかしら。まあ、これも好みの問題なんでしょうね。アカデミー外国語映画賞の候補になっただけあって完成度はもちろん高いです。面白くはないけど(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2017-03-20 23:10:46)

932.  リザとキツネと恋する死者たち 《ネタバレ》 日本の妖怪・女狐をモデルにした、なんとも不思議なテイストのファンタスティック・コメディ。制作したのは日本とはあまり馴染みがないハンガリー、だからなのか片言の日本語で昭和歌謡もどきのポップスを歌うトミー谷なる怪しげなムード歌手が、主人公にだけ見えるユーレイという設定で全編に登場します。このトミー谷なる歌手が歌う楽曲がなんともいい味を出していて、観終わった後もしばらく頭に残ります。お話はとても単純。日本の三文恋愛小説をこよなく愛する引きこもりがちの三十路女性リザが、運命の彼氏を見つけようと悪戦苦闘するもののいい感じになりそうになると相手の男性がことごとく変死するというお話。真相を巡って刑事やアパートのオーナーたちがどたばたとナンセンスな騒動を繰り広げます。まあコメディなので細かいことは気にしちゃダメなんだろうけど、こういうセンスで勝負の映画ってだからこそ細部が大事なんだと改めて気づかされた映画でもありました。具体的に言うと、脚本が練られていないせいでストーリーがちっとも頭に入ってこないのです。せっかくこの独特の雰囲気に思うまま酔いしれたいのに、そこのところが気になって僕はさっぱりでした。あと、トミー谷以外のすべてのキャラにいまいち魅力がないのもいただけない。特に主人公リザのキャラクターが完全にトミー谷に負けてしまっている。こういうのを観ると、いかに『アメリ』が優れた作品であったかが再確認できますね。全編に漂うこの独特のゆるーい雰囲気はけっこう良かっただけに残念です。[DVD(字幕)] 5点(2017-03-13 12:18:05)

933.  ウォーリアー 《ネタバレ》 総合格闘技の世界で互いに確執を抱えた兄弟がそれぞれ命を削ってまで戦い抜く姿を描いたスポーツ群像ドラマ。見所は、トム・ハーディやニック・ノルティをはじめとする男くさい役者陣の文字通り血沸き肉躍る熱い演技のぶつかり合いでしょう。天才肌の弟と不器用ながらも家族のために必死になって戦い抜く兄貴、そして過去に色々と問題を抱えたしまった父親…。ベタながらも最後まで熱いドラマが展開されていきます。ただ難点は、いくらなんでもエピソードを詰め込みすぎなところでしょうか。例えば兄貴。難病を抱えた娘の治療費がかさんで家を手放さざるをえなくなる。何とか借金を返すために身一つで昔なじみのジム経営者の元を訪れ格闘技の世界に挑むのだけど、そのために教師の職をなくしてしまう。ぎりぎりまで追い詰められながらもトレーニングを重ね、やがて世界最高峰の大会への切符を手にする。かつての教え子や上司も次第に勝ち進んでゆく彼に少しずつエールを送りはじめ、そして、最後まで反対していた妻も…って、これだけで映画一本いけますやん(笑)。例えば弟。イラクからの帰還兵である彼は、常に謎めいた存在で何か心に闇を抱えていることを窺わせる。でもその天才的な格闘技のセンスでもって大会を勝ち進んでゆき、世間の注目を集めるように。すると彼の戦場での過去が明らかにされ、実は仲間の命を救った英雄であることが判明する。入場曲を持たない彼のために自主的に集まってアメリカ国歌を歌う海兵隊員たち。だが、決勝進出を決めた直後、さらに衝撃の事実が明らかとなるのだった…って、こっちもこれだけで映画一本いけますやん(笑)。そして彼らの父親。かつては子供想いのよき父だったのに酒が原因で身を持ち崩し妻に暴力を振るって今や何もかもを失ってしまった。せめて孫と穏やかな時間を過ごしたいと決死の覚悟で禁酒しているのだが、彼の息子たちは決して父の過去を許しはしない。そんな彼にまたもや酒の誘惑が…って、これも映画一本いけますやん(笑)。さらには弟にスパーリングでボコボコにされリベンジを誓うヤツやら今や伝説となったロシアのチャンピオンやら、いろいろ出てきて後半はもう何が何だか分かりません。もっと軸となるお話に焦点を絞って、無駄なエピソードを削って、もっとスリムに出来たんじゃないでしょうか。観客に楽しんでもらいたいという監督の有り余る熱意だけは伝わってきたので残念でなりません。[DVD(字幕)] 5点(2017-03-07 22:08:29)(良:1票)

934.  ダークシティ 《ネタバレ》 そこそこ昔のB級SF映画なんだけど、世界観がしっかりしているし脚本もけっこう練られているしで、なかなか面白いじゃん、これ。低予算ながら、ここまでの独自の世界観を――破綻ぎりぎりのところで――纏め上げた監督の姿勢は立派。ちょっとテリー・ギリアム入ってるとこも個人的にツボでした。うん、今更だけど、この映画けっこう好きっす!7点![DVD(字幕)] 7点(2017-03-02 22:58:53)

935.  ヒトラー暗殺、13分の誤算 《ネタバレ》 エルザー、君の暗殺計画の結果何が起きたと思う?そう、君のせいで何の罪もない7名の人間が死亡したんだ。何の権利があって彼らを殺した――。1939年11月8日、開戦直後のドイツ。スイスとの国境に近い田舎町で、前代未聞のヒトラー暗殺未遂事件が発生する。稀代の独裁者は偶然にも会場を13分早く出て爆死を免れたのだ。容疑者としてすぐに逮捕されたのは、この地で長年にわたり時計職人として働いていたゲオルク・エルザー。当然背後に組織的な関与があったことを信じて疑わない当局は、彼の口を何としてでも割ろうと拷問を開始する。だが、エルザーは頑として単独犯行を主張し、酷い拷問にも一向に口を割ろうとしない。すると、歯を食いしばって拷問に耐える彼の脳裏に様々な過去の記憶が甦ってくるのだった。仲間たちとともに理想に燃えた青春時代、虐げられるユダヤの人々、そして愛してしまった人妻との満たされた日々…。果たしてエルザーは何故、全てを捨ててまで彼を暗殺しようと思い立ったのか?実際にあったヒトラー暗殺未遂事件を基に、容疑者である一人の青年の過去と現代を交互に描きながら、歴史の闇に埋もれていた真実を現代に甦らせた政治サスペンス。確かに史実としての重みを充分に感じさせる硬派な政治劇として見応えはあったと思います。もし、あの日、霧が発生しなければ、もし彼の乗るはずだった飛行機が普通に飛んでいれば、もし彼が13分も早く会場を出ていなければ、歴史は変わっていたのかもしれない。ヨーロッパの隅々にまで壊滅的な打撃を与え、何百万にも及ぶユダヤの民を死に追いやることになる彼が、もしあの日、殺されていれば――。でも、実際に死んだのは偶然会場に居合わせた何の罪もない7人の人々。歴史に〝もし〟は禁物だとは言え、それでも正義を成すこと、その正義のための犠牲は許されるのか、ホロコーストを阻止するために彼らは犠牲とならざるをえなかったのか、そしてその計画が失敗したとなれば…など色々と考えさせられることは間違いありません。ただ、だからと言ってそれは映画としての完成度とはまた別の話。犯人として逮捕されたこのエルザーという男がなぜヒトラー暗殺を企てたのかということに物語の焦点が搾られてゆくのですが、最後まで目新しい真実が暴かれるといったこともないので、サスペンスとしていまいち盛り上がりに欠けるのです。きっとアプローチの仕方を間違えたのでしょう。このエルザーという男の心の闇に鋭く迫る心理劇として描いた方が、より哲学的な深い作品になったかもしれません。題材がいいだけに惜しいと言わざるを得ませんね。[DVD(字幕)] 5点(2017-02-22 00:35:17)

936.  マジカル・ガール 《ネタバレ》 魔法少女ユキコ――。スペインの地で、重い白血病を患い余命幾ばくもない少女は、遠く離れたそんな日本のアニメを夢見ている。失業中の彼女の父親は、娘のせめてもの願いを叶えて逝かせてやりたいと思うのだが、明日の生活すらままならず、とても彼女が夢見る特注のドレスを買い与えてやることが出来ないでいた。自暴自棄に陥った父親は、宝石店に強盗に入ることを決意する。近くに落ちていた石を拾い、今まさにショーウィンドウを割ろうとしたその時、誰が吐いたのか空から嘔吐物が降ってくるのだった。そしてそれは、新たな悲劇の始まりとなるのだった…。様々な困難に直面した人々の偶然の出会いがさらなる悲劇を引き起こす様を終始淡々と見つめたヒューマン・ドラマ。スペインが制作した日本のオタク文化である萌え系アニメをフューチャーした作品ということで今回鑑賞してみたのだけど、これが近年稀に見るほどのつまらなさでびっくりいたしました。何が駄目かって、まずタイトルにもなっている魔法少女ユキコという、この物語の要が一切活かされていないこと。白血病の少女が日本語のポップソングをバックに踊ったり部屋にポスターが貼られているくらいで、このアニメがどんな内容なのか一切触れられていないのです。なのでこの少女がどうしてこのアニメにここまで心酔しているのかがまったく分からず作品としてのテーマがかなりぼやけてしまっている。せっかく夢のような萌え系アニメと辛く息苦しい現実との対比といういくらでも拡がりそうな魅力的なテーマを扱っているのに、これでは勿体ないと言わざるを得ません。また、魅力的なキャラクターが一切登場しないのもいただけない。というより、登場人物が皆揃いも揃って根暗で常に眉間に皺を寄せてぼそぼそと喋るような人たちばかりで、誰にも感情移入できませんでした。そして無駄なシーンが圧倒的に多い。「ここ、本当にいるの?」と思えるような退屈なシーンのオンパレードで、自分は途中から眠気と戦いながらの鑑賞となってしまいました。無駄を削っていけばきっと三分の一くらいで収まったんじゃないでしょうか。冒頭へと強引にループする、あまりにも無理やりなラストなどもはや目も当てられない。残念ながら、自分には観るだけ時間の無駄の駄作としか思えませんでした。[DVD(字幕)] 3点(2017-02-19 22:51:41)

937.  不屈の男 アンブロークン 《ネタバレ》 ルイ・ザンペリーニ、またの名を不屈の男――。第二次大戦前夜、ベルリン・オリンピックにも出場したトップ・アスリートの彼は、次の東京オリンピックでのメダルを目指し練習を重ねていた。だが、そんな充実した彼の人生にも時代の荒波が押し寄せてくる。突如として日本が真珠湾を攻撃し、アメリカは戦時体制への移行を余儀なくされたのだ。兵士として太平洋戦線へと送られた彼は、大日本帝国を相手にいつ終わるとも知れぬ戦いの日々を過ごすことに。そんな彼を新たな悲劇が襲う。ある日、乗っていた飛行機が故障し、広大な太平洋上に不時着してしまったのだ。見渡す限り何もない洋上で、二人の仲間と共に小さなゴムボートでただひたすら漂流を続けるルイ。食料も水も底を尽き、来る日も来る日も波に揺られ続けるという極限状況に次第に心が挫けそうになりながらも、ルイは神に縋ることで何とか理性を保っていた。すると、そんな彼の願いが聞き届けられたのか、とうとう彼らは陸地へと辿り着く。だが、そこに掲げられた旗を見てまたもや絶望に打ちのめされるのだった。何故ならそこには立派な日の丸が描かれていたから……。どんな状況でも決して挫けず常に前を向いて生きてきた男の生涯を、実話を基にして描いた伝記ドラマ。アンジェリーナ・ジョリーの監督二作目にして一部で内容が反日的だとして話題になっていた本作、いやいや別にこれくらい普通ですやん。これで反日なら、ナチスを扱った映画など全て反ドイツ映画になっちゃいますって。まあ騒いでいるのは一部の人たちなんでしょうけど。肝心の内容の方なのですが、ストレートな脚本ながら最後まで一気に見せきったところは素直に評価されてしかるべきでしょう。事実の重みも相俟って、この〝不屈の男〟ルイの波乱万丈の生涯といついかなる時も希望を見失わなかった生き様にただただ圧倒されるばかりです。最後、長野五輪で多くの日本人に声援を送られながら走る実際の映像など、同じ日本人なら誰もが何かしら思わずにはいられない。ただ、本作には極めて致命的な欠点が一つ。それは、「人間を全く描けていない」ということ。例えば主人公、どうして彼がそこまでの愛国心を抱き、生への希望を捨てなかったのか、その理由が一切描かれていないのです。だから、この主人公はほとんど泣いたり怒ったりしません。ただ淡々と困難を乗り越えてゆく。なので観客である僕たちも特に心を動かされることもない。意図してそう描いたのかもしれませんが、映画としてこれは大きなマイナス・ポイントと言わざるを得ないでしょう。それは、捕虜となったアメリカ人や冷酷な渡辺軍曹以外の日本兵にも言えることです。まるで書割に描かれた絵のようにしかそこに存在していない。これは監督の資質によるところが大きいのかもしれません。優れた監督は、脇役の一人一人にまで人間性を与えるものです。史実を知るための再現ドラマとしてはそこそこよく出来ているがそれだけ、というのが僕の率直な感想です。[DVD(字幕)] 6点(2017-02-13 23:35:54)

938.  ヴィジット 《ネタバレ》 物語は一本のインタビュー映像から始まる。話しているのはとある中年女性。若かりし日のダメ男との大恋愛と家出、それから長年にわたる両親との断絶の日々を熱弁している。撮っているのは彼女の二人の子供たちだ。映画監督を夢見る思春期真っ只中の姉は何に対しても好奇心旺盛で、まだ小学生の生意気盛りの弟はラップが得意な典型的な現代っ子。これはその後、最近ようやく和解したそのおじいちゃんとおばあちゃんの家へと泊りがけで出かけた姉弟が撮ったビデオ映像を再編集したものである――。最初は一見優し気なその祖父母との生活にテンション上がりっぱなしの2人。だが、一日、二日と過ごしてゆくうちに次第に彼らの奇行が目につくようになる。夜になると裸で廊下を走り回ったり突然わけの分からないことを言い出すおばあちゃんに、お漏らししたオムツを溜め込んだりいきなり激昂して赤の他人に絡んでゆくおじいちゃん…。不安を感じながらも姉弟は残りの日々を過ごしていくのだったが――。いろんな意味でハリウッドの異端児と称されるM・ナイト・シャマランの最新作は、POVという手法を駆使して撮られたいかにも彼らしいサスペンス・スリラーでした。最初こそ、「シャマランが今さらPOV?」と疑問を感じながら観ていたんだけど、これがなかなかポイントを押さえた演出がばっちり決まっていて、途中からはけっこう見入っている自分がいました。うん、なかなか面白いじゃん、これ。見所はやはりこの主人公二人を招き入れる老夫婦のあり得ないほどの不気味さでしょう。徐々に狂気を露わにさせるポイントがすごく絶妙で、当初の優し気な印象とのギャップにじんわりと冷や汗が…。「シャイニング」以来、やはり裸のババアほど怖いものはないですね(笑)。クライマックスでのジジイのオムツを顔に付けられるシーンは、我が映画鑑賞史上最大の生理的に無理な気持ち悪さで思わず悲鳴!!ただ、POVという手法上仕方ないのかもしれませんが、少々脚本に強引さが目立つのが本作の難点。ここまで狂気を露わにした夫婦宅に最後まで泊まろうとするなんてこの姉弟、どんなけ義理堅いねん!それにお姉ちゃん、そのタイミングで地下室に行くなんて殺してくれって言ってるようなもんじゃん!!と、そこらへんに不満は残るものの、最近不調の目立つシャマランの中ではけっこうよく出来ていたんじゃないでしょーか。[DVD(字幕)] 6点(2017-02-12 23:00:00)

939.  クロノス(1992) 《ネタバレ》 クロノス――。それはかつて、永遠の命と引き換えに悪魔へと魂を売り渡した男が遺した闇の遺産だ。華麗な修飾が施されたその掌に収まるほどの小さな美術品には、人智を越えた力による精緻な細工が施されている。そう、時計仕掛けで動く隠されたその内部には、人の血を何よりも欲する小さな蟲が蠢いているのだ。偶然、それを手に入れてしまった古美術商の老人は、何も知らずそのスイッチを入れてしまう。突然飛び出した、まるで蟲の触手のような謎の部品により、その手を血だらけにされてしまった持ち主の古美術商。以来彼は、他人の血を欲する人ならざる者へと変貌を遂げてしまうのだった。死の病に侵された老人、古美術商の愛する女性、孫である無垢な少女。現代に甦った闇の力は、そんな様々な人々の生活を徐々に侵食してゆく…。鬼才ギレルモ・デル・トロ監督の長編映画デビュー作となる本作は、後に開花する彼の才能の片鱗を窺わせるそんなダーク・ホラーでした。クロノスのその細部にまで拘りぬいた造形美や、生ける屍となった主人公の皮膚がグロテスクに剥がれ落ちたり、瀕死の老人に雇われたロン・パールマン(ヘルボーイ!)のその飄々としたキャラクター造形など、いかにもデルトロらしいこの濃厚な世界観はなかなか興味深く鑑賞させていただきました。男子トイレの床に垂れた血を這いつくばって舐める老人の姿はなかなかシュール(笑)。孤独な世界に生きる、孫娘の可憐な少女像は後の傑作『パンズ・ラビリンス』の原型ですね。ただ、低予算だから仕方ないのかも知れませんが、この全編に漂うあからさまなチープ感は今観るとさすがにちと辛いっす。デル・トロファンは観て損はないけど、それ以外の人にはちょっと……って感じですかね。6点っす。[DVD(字幕)] 6点(2017-02-10 01:02:20)

940.  ザ・ガンマン 《ネタバレ》 『ブラッド・ダイヤモンド』のような社会性の強いアクション・エンタメ作品を目指して制作されたのだろうけど、とにかく脚本が穴だらけでいまいち面白くなかったです。50代とは思えぬ、ショーン・ペンさんのガチガチに引き締まった肉体美に+1点。[DVD(字幕)] 5点(2017-02-08 14:28:52)

010.05%
190.48%
2492.60%
31266.67%
424913.19%
533217.58%
648625.74%
733317.64%
821811.55%
9713.76%
10140.74%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS