みんなのシネマレビュー
アングロファイルさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
41424344454647484950
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
41424344454647484950
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
41424344454647484950

101.  JUNO/ジュノ 《ネタバレ》 深刻になりがちなお話を、軽いユーモアを交えてカラッと仕上げていますが、決して軽薄ではありません。そのあたりのバランス感覚が絶妙で、こうした映画に関して深刻か軽薄かの二択しか思いつかない人は、高く評価しないかもしれません。しかし軽みの中にもシリアスなテーマはしっかりと練り込んであり、それが男女の愛情問題・人間関係を軸として展開しているので、見ていて充実感がありました。ジュノの成長が、年相応のものに抑えられているのも、好感が持てます。あと、リアがいい奴でとても嬉しくなってきます。欠点がないではないですが(両親が理解がありすぎるとか)、あまり気になりませんでした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-08-30 22:08:56)

102.  宮本武蔵 巌流島の決斗 《ネタバレ》 完結編らしく、見ごたえがありました。前作の最後で幼い子供まで殺めたことにより、武蔵はいわば悟りを開いたように見受けられます。そんな彼にもはや実践は必要ではなく、指南役に推挙されるというのもうなずける展開です。結局叶いませんでしたが……。こうなると、佐々木小次郎との対決なんてオマケみたいなもの。俗物風の小次郎では勝負は決まっていますし、藩の体面を気にする岩間角兵衛らも、吉岡一門と同類でしょう。「剣が人斬る物にすぎない」ということを実感した時点で、武蔵は違う次元に行ってしまったのです。これも多くの人を斬ってきた武蔵だからこそ言えることで、説得力があります。ドラマとしてうまく落としたと思います。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-08-23 22:23:51)

103.  おくりびと 《ネタバレ》 職業にもよりますが、私たちは普段人の死に立ち会うことが少ない。それゆえ人の死は特別な出来事であり、映画やドラマではドラマチックに描かれることが多くなります。この映画は、死と出会う機会が多い納棺師を主人公にすることにより、過度にドラマチックになることを避けつつ、十分なドラマを描いていきます。納棺の場面で故人の人生の一端を伺わせるというのはうまいやり方でしょう。その一方で、肝心な部分ではしっかりドラマを作っています。そのあたりの緩急のつけ方がいい。 つまり、仕事で出会う人たちのちょっとした物語がステキなのであり、主人公と父親との関係は、型どおりに流れたようでちょっと残念でした。ただ、妻との関係の流れはよかった。普段出会うことのない、忌むべき存在である「死」を身近に感じる職業に対する嫌悪から、その仕事を目の当たりにすることによって理解するというプロセスは、説得力がありました。それは演じている本木君の所作が、私たちに説得力を感じさせるということでしょう。 宗教色を極力廃して、誰にでも訪れる「死」を扱ったことにより、普遍的な作品となりました。そのことが多くの人の共感を得たゆえんでしょう。封切り時以来の鑑賞ですが、やはり穏やかな気持ちで見られる作品です。希望を持たせた締めくくりもいいと思います。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-08-12 20:40:49)《改行有》

104.  街の灯(1931) 《ネタバレ》 盲目の娘との「感動物語」よりも、金持ちのいいかげんで酷薄なところへの風刺や、拳闘試合でのおかしみが印象深いです。正直、少女との話は定番的すぎて面白味は少ないのです。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-07-31 22:10:28)

105.  夕陽のガンマン 《ネタバレ》 何がかっこいいって、リー・ヴァン・クリーフがかっこよすぎ。色々な銃を持っているというのも、大いに魅力的です。単なる賞金稼ぎと思わせておいて、裏に人情話があるという展開もよいです。イーストウッドにも見せ場が用意されているし、主役2人のコンビがきわめてポイント高いです。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-07-18 21:58:55)

106.  好人好日 《ネタバレ》 ちょっとした知り合いに大学で数学を教えている人が2人います。共通しているのは、よく言えばマイペース、悪く言えば視野狭窄で他人に気を遣わない。本作の尾関先生は、マイペースでちょっと変わっていますが、ちゃんと家族のことを考えているのがよいです。しかしストレートに愛情を示すのはちょっと照れくさい、ということもあるのでしょう。家族間の情愛が素敵でほほ笑ましい。前半は娘の結婚問題、後半は文化勲章をめぐるドタバタが中心ですが、とくに後半は風刺も利いていい感じ。単純なほのぼので終わっていないのもポイントが高いです。これまた隠れた逸品でした。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-07-10 09:49:30)

107.  抱かれた花嫁 《ネタバレ》 なかなかの良作。基本は母親と子どもたちとの対立→和解という路線で、松竹らしいホームドラマ。それにラブコメの要素もあるのですが、この組み合わせ、話のからめ方がうまい。長女・有馬稲子の場合は高千穂ひづるなんかも加わって三角どころか四角(若旦那も含めると五角?)関係に発展して複雑になりそうなところを、枝葉はあっさり扱ってスッキリしているところがいいです。次男と母親のロマンスもあり、特に後者はストーリーの展開上重要なポイントになっていたりして、これも印象深いです。加えて喧嘩と火事があり(さすが浅草)、盛りだくさんで散漫になりそうなところを、きれいにまとめていてけっこう。その分薄味なところもありますが、これだけあれもこれもと盛り込んでいたら、その方がかえって見やすかったです。そのくせ家族の情愛は手を抜かずきちんと描かれていました。しかし、火災保険が伏線になっているとは思いませんでした。やられました。 三社祭やオペラなどの浅草の風俗、日光ロケでの観光地巡りと、たいして長くないのに気が抜けないほどあれこれあってサービス満点。出演者の中では、小金治師匠のおっちょこちょいなお節介ぶりが楽しめました。あとはラスト、浴衣に麦わら帽子といういでたちで釣り糸を垂れながらポケーッとしている有馬稲子が、無類にかわいくて魅力的。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-06-27 18:17:56)《改行有》

108.  お嬢さん乾杯 《ネタバレ》 一応ラブコメなんですが、借金だらけのご令嬢と成金青年との恋愛、おまけに父親は獄中の身ということで、ちょっと重め。そこを重くなりすぎないために入れている笑いの要素が、とても効果的でした。時代が時代だけに恋愛も純情可憐で、手袋にキスしたあとあわててずっこけるあたり、単なるギャグではなくそうした性格描写になっているのがうまい。その一方で、家のためではなくあくまで自分の気持ちで結婚するという、戦後らしい姿が描かれているのもいいし、それが見終わってのさわやかさにつながっていると思います。ただ、それを引き出すためのマダムのセリフが理屈っぽいのが残念。しかし互いの気持ちの微妙な変化がうまく出ていたし、良作でした。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-06-24 18:25:17)

109.  ダンケルク(1964) 《ネタバレ》 これも最初は洋画劇場で見たのですが、カットされていたためかあまりいいとは思いませんでした。その後BSで見直したら、ユーモアを含みながらも辛口の戦争映画だと感じました。今回再見ですが、ユーモアよりもシニカルさが目につきます。マイヤと仲間との会話に、それが強く感じられます。ほかにもイギリス船に乗り込む一連のエピソードは、ある種運命的なものを感じさせます。まるで戦争という大きな船にみんなで乗せられて、その船の行くままに流されるしかないような。それが、戦争から逃れようとしたらあっけなく最期をとげてしまうラストに象徴されているようです。この船は一度乗ったら降りることは許されないのだと。それによって戦争の悲しさ・残酷さをよく表していると思います。あと、モーリス・ジャールの音楽はとてもすばらしい。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-06-10 13:11:48)

110.  雲の上団五郎一座 《ネタバレ》 これはすごいなぁ。一時代を画した(であろう)喜劇俳優が大挙出演し、名人芸を披露してくれます。それだけでも一見の価値はあるでしょう。特におかしかったのはフランキー堺の「勧進帳」と、三木のり平の「切られ与三」ですが、それ以外の演目も楽しい。最後の「カルメン」だけは派手派手しく幕を閉じるために用意したのでしょうが、お笑い芸という点ではやや物足りなかった。本作では団五郎一座の舞台の合間に物語が進むような案配で、お話はあまり重要視されていないようです。そのためか序盤のドタバタはいまいち面白くなかったのが残念。あと、フランキー堺は最初口からでまかせを言っているのかと思いましたが(なにしろフランキー堺だから)、どうやら本物だったようですね。 このメンツでの芸が見られるという歴史価値を加えれば満点でしょうが、そういう評価をするわけにもいかないので、この点数。時間は短いですが十分見ごたえがありました。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-06-08 20:41:21)《改行有》

111.  三等重役 《ネタバレ》 これ、地方の(その地では)有名企業と設定したのが利いていますね。東京など大都市圏の会社では、こうはいかないかも。サラリーマンものというよりも人情喜劇で、もちろん小市民的味わいもありますが、部下を思いやる社長の心意気がよく表れています。賞与を与えるのに奥方と社員の両方に配慮したり、出張所長の月下氷人を務めたりと、社長として上に立ちつつ社員のことをきちんと考えてやるところはたしかに魅力的ですし、理想の上司像でしょう。硬軟の使い分けがおみごとで、バランスがとれています。もっともそれも、代理社長という立場、時代や地方が舞台という要素が大きくものをいっていると思います。このあと高度成長期を迎えて、このような社長が次第に姿を消すであろうということは想像に難くありません。それだけに貴重だと思います。あくまで「代理社長」なのにこれだけ誠実ということで、よけいにその思いを強くします。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-06-06 14:52:42)

112.  ミクロの決死圏 かなり好きな作品。人体という「内なる宇宙」を旅するというアイデアがすばらしい。その「体内巡り」が眼目なわけで、ストーリーについてあまりあれこれ言うのはヤボってもんでしょう。音楽も現代音楽風でそれらしい。スパイがらみのお話になっているあたりが、時代をしのばせます。今作るとしたら映像表現はもちろん、ストーリーの根幹そのものが変わってくると思います。 ところで、車ごと地下に降りたり、ミクロ化するプロセスをじっくり見せるあたりが『サンダーバード』風だと思ったら、あちらがイギリスで放送された翌年にこの映画が封切られたようです。さて影響はあるのか、どうでしょう。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-06-04 09:43:30)(良:2票) 《改行有》

113.  我が道を往く 《ネタバレ》 これもお気に入りの一本。幼なじみが有名な歌手になっていたとか、音楽出版社と知り合いだったとか、ご都合主義なところもあるのですが、やはり音楽のすばらしさを描いているところが好きです。初めてハーモーにした時の子どもたちの楽しそうな顔は、音楽をするうえでの原点でしょう。あの場面だけでも嬉しくなります。うまく行き過ぎなところが、音楽で中和されているのかもしれません。あと、オマリー神父の人なつっこい性格も大きなポイントです。一見すると押しが弱そうですが、いつのまにか相手を自分の懐の中に入れてしまうところは、なかなかのもの。これはシナリオだけでなく、ビング・クロスビーの性格とか雰囲気も関係しているのかもしれません。まさに適役・はまり役だと思います。この神父のキャラクターから来る優しさや暖かさがクッションになって、見ているこちらもほのぼのとしてきます。そのため自然と作品に感情移入できるようになっているのは、うまい作りですね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-05-19 17:19:21)

114.  狐の呉れた赤ん坊(1945) 《ネタバレ》 これまた正統派の人情喜劇ですが、シナリオがかなりうまい。伏線の使い方が巧み。特に終盤の「もう一度死ね!」は、すばらしいと思います。入れ墨の一件も嬉しくなります。ラストでおときちゃんは照れて喜んでいますが、それは善太の母親代わりになりたかったわけではなく、純粋に寅のことが好きだったということです。それでよけいに、さわやかな気分になるということ。賀太野山が事情を知っていたというのはちょっとうますぎるかもしれませんが、それも小さな疵でしょう。阪妻はじめ出演者は役にはまっているし、小道具をうまく使った演出もよかった。ある種優等生的なところはありますが、非常によくできた映画でしょう。とはいえ、それと個人の好みとはまた別なので、この点数です。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-04-30 21:23:34)(良:1票)

115.  大人の見る絵本 生れてはみたけれど 《ネタバレ》 「ユーモアとペーソス」という言葉はこの映画のためにあるんじゃないか、というような内容でした。子供の世界も大人の縮図でしかない、というところがミソでしょうね。生まれた限りはそれから逃れられないという。しかもそれをあえて拒否せず、受け入れてしまうところがすごい。そうした懐の深さがあるからこそ、最後はさわやかな気分にさせられるのでしょう。幼い兄弟が登場するコメディという点では、同じ監督の『お早よう』と共通していますが、こちらの方が見ごたえがありました。 それにしても、今では「偉いことが必ずしもいいとは限らない」という価値観もありますし、いい意味で時代を感じさせます。兄弟が軍人になりたいというのも、当時をよく現していますね。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-03-03 17:49:34)《改行有》

116.  トイレット よかったと思います。話としてはありがちなんだけど、登場人物のキャラクターと、それによってかもし出される雰囲気が好き。悪人が登場しないところもいい。『かもめ食堂』よりも、ドラマ『すいか』っぽい感じがします。言葉が通じなくても心が通じればオッケー、みたいなところがあって、何とはなしに嬉しくなってきます。まあこの映画に関しては、あれこれ理屈を並べるよりも、実際に見て味わうに如くはないでしょうね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-05 22:12:14)

117.  刑事コロンボ/指輪の爪あと<TVM> 《ネタバレ》 『殺人処方箋』以外でリンクとレビンソンが脚本を書いた唯一の作ということで、けっこう重要かもしれません。計画殺人ではなく、偶発的な事故死だったという点が特徴でしょうか。探偵業であることを利用して警察の情報を仕入れたり、コロンボを監視させたり、あげくの果てには自社に引き抜こうとしたりするあたりが面白い。犯人ほかキャラクターの性格描写もしっかりしています。事件とその解決に関すること以外はほとんど描写されておらず、無駄がないところがすばらしい。死体遺棄現場に堂々とタイヤの跡が残っているのはどうかと思いますが(海風が強いのか?)。それでも長くない時間にミステリー・ドラマの魅力がギュッと詰まっていました。 ちなみに、吹き替えでは最後にコロンボの「わたしは運を信じていません」とかいうセリフがありますが、原語ではそんなことは言っていません。別に、たいしたことを言っているわけでもないですが。[DVD(字幕)] 8点(2013-02-02 20:55:27)(良:1票) 《改行有》

118.  刑事コロンボ/死者の身代金<TVM> 《ネタバレ》 『刑事コロンボ』をシリーズ化するということは、コロンボを主人公にするということです。しかし「殺人処方箋」のキャラクターではちょっとまずいので、パイロット版として修正が入っています。わかりやすいのはユーモアが加わっていて、ちょっととぼけた味が出ていること。高所恐怖症でヘリや飛行機に乗ったときの反応とか、ラストで札束を前にして財布を探すシーンなど。本作での初登場も、なくしたペンを探してうろちょろしていて、「うかつでちょっと頼りない」面が強調されています。その分、犯人と対峙する場面では明晰さが出て、対比がより生きています。一方で、みんなが帰ってからレスリーのロッカーをこじ開けるとか、一旦マーガレットをたきつけておいてレスリーの前で叱責するといった、こすっからい面も健在です。 放送が120分枠なので、ちょっと時間をもてあまし気味のところもありますが、全体としては緊張感もあり見ごたえがありました。身代金を作るために財産の大半を使ってしまったので、いざとなると身代金を使わざるを得ないとか、マーガレットがチューリッヒに行ったらすぐ銀行口座を作って金を使えないようにするとか(スイス銀行ですかね?)、細かいところも考えられています。ただ前作もそうでしたが、犯人を罠にかけるのに事件関係者の手を借りているのが、あえて言うならマイナスでしょうか。 『コロンボ』の演出はだいたいリアルだと思うのですが、本作ではけっこう凝っていて、シリーズ化を決定するパイロットであるためか、力が入っているようです。ビリー・ゴールデンバーグの音楽も名調子で、改めて堪能しました。[DVD(字幕)] 8点(2013-01-20 08:08:01)《改行有》

119.  本日休診 《ネタバレ》 なかなか楽しい下町人情喜劇でした。驚くのはテンポの速さ。基本的にエピソードの羅列なのですが、テンポが速くて次から次へと進むので、それも気になりません。主要人物がお互い顔見知りで、いろいろと助け合っているところに時代が出ていますし、好感を持ちました。医者が主人公だとイヤでもヒューマニティな話になるわけですが、本作では三雲先生のセリフでそれをより強調しています。しかし当然ながら古さを感じさせるところもあり、特に最後の「家族がいるのが幸せだ」というのはたしかにそうでしょうが、近年のように高齢化が進み、認知症や介護の問題が大きくなってくると、必ずしも素直に肯けません。とはいえ、美しくもさわやかな幕切れは気に入りました。これも隠れた佳作でしょう。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-01-12 20:26:38)

120.  サウンド・オブ・ミュージック 《ネタバレ》 「お勧め作品一覧」で常に上位に入っていた作品。久しぶりに見て改めて感じたのは、「音楽の力強さ」です。音楽を避けていた大佐が子どもたちの歌に加わる場面、音楽会で「エーデルワイス」の歌声が広がるところに、それを感じました。この2つのシーンは、それぞれ前半と後半の音楽的なクライマックスであり、作中もっとも感動的な部分です。本作には色々な要素が入っていますが、ミュージカルで「音楽のすばらしさ」を感じさせるというのは、大きな魅力だと思います。 新しく気づいたのは、「自由」というのが基本的なモチーフとして使われていること。マリアは修道院を出て外の世界に飛び出し、子どもたちは父の規律から解放され、大佐は亡き妻の思い出を乗り越えて新しい伴侶を得るという具合に、自分を縛っていた枷から放たれてある種の自由を得る。それが最後に、自由を求めて亡命するという行動につながっていきます。それまでは他人によって得ていたものが、ここでは大佐自らが求めていったというのも意味のあることでしょう。そして本作で「自由」を象徴しているのが、冒頭丘の上でマリアの姿です。あの“The Sound of Music”は、私がもっとも気に入っている曲ということもあり、このシーンも気に入っております。 そういえば、最初にアルプスの山々が映し出され、それからカメラが街に降りてゆきます。あれは最後に街を出て山路を行く一家の道程と呼応していたのですね。お見事な演出です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-12-15 17:21:50)(良:1票) 《改行有》

020.20%
100.00%
200.00%
310.10%
4323.20%
513213.20%
630230.20%
733333.30%
814014.00%
9414.10%
10171.70%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS