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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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1341.  ランボー 《ネタバレ》 ウチの息子が幼稚園の時に初めて観て、大喜びしておりました。その後は、ロッキーを見てもランボーだ、クリフハンガーを見てもランボーだ、阿部寛を見てもランボーだと(まあ、似てなくはないですが・・・)。2作目や3作目はここまで関心示さなかったんですが、確かに、1作目ではスタローンもずっと線が細くって、ハングリーな感じがして、怒りを内に秘めた危うい印象がある。2作目以降は邦題に「怒りの~」がついているけど、肥大化したスタローンにはもはや怒りもヘッタクレも感じられず、息子が1作目のみにハマったのも、もっともかな、と(4作目はどうしようか)。 スタローン、本当に体張ってます。それも魅力。廃坑のシーンで、松明の火は相当熱かったと思うんですけど(絶対ヤケドしたと思う)全くそれを表情に出すことなく、ランボーになりきってますね。 で、いよいよ反撃に出る。奪ったトラックで走っていく山道は、前半、バイクでの逃走を描いた道でもある訳で、ああ、今、町に迫ってきているんだな、と。映画最初の方で、所払いをくらったランボーがブライアン・デネヒーに連れてこられる場所が「橋」。これが町の境を象徴している。そんでもって、ランボーの乗ったトラックが、ついに「橋」の検問を突破する場面で、ああとうとう町に侵入したんだな、と(でも何で前半と後半で、同じ橋でロケ撮影しなかったんでしょうね?)。 もはや絶対絶命のブライアン・デネヒー、それでも起死回生の逆転を狙い、絶望的な闘いに臨む彼の姿にもまた、シビれてしまいます。警察署の遠くで炎上するガソリンスタンド、アメリカの田舎町にはおよそ場違いなM60を抱え、闇にうごめくランボーの影。柱上トランスが破壊されて電気が消え、近所の銃砲店が爆破される。この警察署を中心に町が戦場と化していく様子が秀逸で、ますますブライアン・デネヒーの男も光ろうというもの。 ラスト、絶妙なタイミングでイイ感じに登場するトラウトマン。え、アンタもしかして、保安官が半殺しになるのを陰でこっそり見てたんじゃないのかよ。という訳で、トラウトマンってのはぜったい悪人だと思います、はい。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-10-06 17:15:07)(笑:2票) (良:1票) 《改行有》

1342.  タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 代表的なCGアニメ映画が、CGアニメならではのデフォルメ、誇張表現で我々を楽しませてくれるのに対し、本作はかなりリアリティに走ってます。ここまでくると実写(プラス一部CG)でもいいだろうに、なぜフルCGに取り組んだのか? って、大した理由は無いのかも知れませんけれども、もしかして、ありとあらゆる演出を完璧に制御したかったのか。セットも、演技も、頼みさえすればそれなりに思い通りのものを準備してもらえるかも知れないけれど、本作では、「光」までも思い通りに制御しようとしたのかも。夜の図書館、雷、懐中電灯の光・・・。 物理的には理にかなっているのかも知れない、だけどそれが、やや人工的な冷たさにも感じられたり、かえって不自然にも感じられたり。 似たような話でいくと、昨今の音楽で頻繁に用いられる、打ち込みの作業。アレを、最高の音楽家の監修のもと、ひたすら丹念に微妙な音楽の表情を打ち込んでいったら、果たして理想的な名演奏が出来上がるのだろうか? 少なくとも、例えばフルトヴェングラーの無茶振りに対しウィーンフィル等が負けじと食らいついていくようなあの異常な緊迫感を生み出すのは無理でしょう。って、まあ、そればかりが名演の条件でもないでしょうけれど、仮にいくら徹底した楽曲分析や究極の演奏技術を凝らしたところで、なお残ってしまうファジーな部分。音楽には欠かせないものなんでしょう。 無論、本作も、すべてがデジタル信号に還元される人工的なCG(昨今は実写もデジタルだったりしますけど・・・)とは言え、モーションキャプチャらしいファジーさも見られます。ただ全体的には、わざわざフルCGを採用した魅力はなかなか見えてこず、逆に、計算された変な冷たさがちょっと気になってしまう。クライマックスでは大いにハメを外して、たっぷり楽しませてくれるんですけどね。[CS・衛星(吹替)] 7点(2016-10-06 16:34:39)《改行有》

1343.  ネバダ決死隊 特殊任務を帯びた南軍の部隊が、北軍の金塊輸送隊を襲う場面から映画は始まります。ダイナマイトを用いた派手なアクションが冒頭から炸裂。爆発とともに馬に乗った兵士たちがバタバタ倒れる一方で、馬が涼しい顔で平然と立ち上がってしまうのはご愛敬。撮影のために馬を傷つける訳にはいきません。 首尾よく作戦は成功と思いきや、北軍兵士から「戦争はすでに南軍の敗北で終結している」との驚きの言葉が。南部のために戦う誇り高き軍人から立場は一転、単なる強盗、単なるゴロツキに。まあ実際に、一行の中にはリー・マーヴィンみたいなどっからどう見てももともとゴロツキ、みたいなヤツも交じってはいるのですが。自警団に追われる身となった彼らは、通りかかった駅馬車の乗客を人質にとり、一軒家に立てこもる。という訳で、立てこもり映画の醍醐味が満喫できる、オモシロ作品です。一軒家を囲む自警団こそ、いかにもゴロツキ、しかし自分達は戦争が終わったことを知らなかったとは言え、兵士を殺害し金塊を奪った身、しかも今もまた、無関係の人たちを人質にとっている。その人質たちとの微妙な関係、片やリー・マーヴィンの不穏な動き。屋外の敵との攻防戦は、クライマックスに至るや、火災に嵐、見どころ盛り沢山です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-10-06 15:01:37)《改行有》

1344.  アイス・ジョーズ<TVM> 《ネタバレ》 地面の中に人食い生物がいるってのは、『地に飢えた白い砂浜』とか『トレマーズ』とか、まあ一応世間的には「有り」な設定なのかも知れませんけど(本作の場合はスキー場が舞台で、「雪の中」ですが)、あくまで人を襲うのはサメでなければならぬ、しかも背ビレを出して襲いかかってこなければならぬ、というのが、律儀というか、何も考えてないというか・・・。 雪の上をサメの背ビレが走ってくる、見るからにマヌケでちっとも怖くない。いや、実際にこんな背ビレが襲ってきたらそこそこ怖いかもしれないけど。でも、今どき、こういう「背ビレだけ」というCGの節約、心がけとしてはいいんじゃないですかね(雪の中からCGサメが姿を現してしまうと、もう手の付けようがないくらいマヌケに)。 あと、雪山でジョーズ映画、だけどちゃんとビキニをお姉さんを登場させてくれるサービス。いったいいつまで風呂入ってるんだよ、と言いたくなるくらい延々と風呂に入っているのですが、もちろんここにもサメは襲い掛かる。風呂の中でサメに襲われるなんて、いや、なかなか無いことですよこれは。 いったいこのサメ、全部で何匹いるのやらよくわからず、断続的に襲撃シーンが繰り返された後、パニックは突然、終結してしまいます。主人公たちが襲いくるサメと麓で死闘を繰り広げている一方で、山の方では、そんなことは露知らぬ日本人のお姉さんスキーヤー、さあ滑ろうと思うと何やら丸太のモニュメントらしきものが散乱している。邪魔だわね、と一本一本丸太を立てていくとアラ不思議、麓で戦っている主人公たちの眼の前から、サメが一匹一匹消えていく。どうやらこの丸太、サメを封印する結界か何かだったらしいのだけど、それを復元しているお姉さんも気づいていないし、主人公たちもあまり事情が呑み込めてないし、何より、まさかそんなのがオチだなんて我々も信じられない。まさか万年雪じゃあるまいし、毎年雪が解けたら倒れてしまうやんか、とかツッコむ気もおこらない。いや参りました。 ま、恐怖の発端はツマラないものでも構わない、と、『スウィートホーム』で黒沢清も言ってたことですし(言ってないか)。[DVD(字幕)] 2点(2016-10-06 12:51:24)《改行有》

1345.  江戸の悪太郎(1939) 古い映画で欠落もあり、映像の状態は良好とは言えないですが、演出の粋というものは十分に堪能できます。一部の場面を除き、音声の状態は比較的良いので、この点で興を削がれることもあまり無いでしょうし。 長屋モノですね。傘張りを生業としている浪人のアラカンは、子供たちに勉学を教える先生でもあるのですが、ひょんなことから、身元不明の少年を自宅に住まわせることになる。この少年、少々オッチョコチョイでやることなすことトンチンカン。それもそのはず、正体はとある大金持ちの娘さん、結婚がいやで逃げ出し、浮浪少年の恰好に身をやつしていたもの。アラカン、そうとも知らず、いちいち言動に呆れたり説教したり。このあたり、厳しく愛想が無いようでいて、ツッコミ切れずに何となく折れてしまうヒトの良さなんかも感じられて。アラカンの端正(と言ってよいんだろうかこれは)な横顔が、いい味出してます。 という騒動を描いた映画かと思いきや、物語は突然、謎のカルト教団との戦いへ。長屋の子供の一人が家出している間に、彼の母親が謎の入水自殺を遂げる。大事なお金を落として家に帰れぬ子供の焦燥感、子供を探す母親に訪れる異変、このあたりの一連の描写が実に印象的。カルト教団に関わる場面で流れる音楽が、ちょっと幻想交響曲の「怒りの日」をモチーフにしたみたいで、何とも言えぬ怪しさを醸し出してます。 で、いよいよカルト教団に乗り込むアラカン、物語はクライマックスへ。ヒーローもののようでいて、あくまで長屋モノのテイストを貫いているのも、いいですね。[CS・衛星(邦画)] 8点(2016-10-06 12:10:12)《改行有》

1346.  ハンナ 《ネタバレ》 戦うことを運命づけられた少女ハンナ。彼女が父のもとを離れる時、それは宿命の敵との戦いの火ぶたが切られた瞬間でもある。その敵とは、彼女の「母」ともいうべき存在、ケイト・ブランシェット。という、「母」と「娘」の対決、みたいなオハナシで(もう少し複雑な裏事情はありますが)、そう思って観ると、何だかエリック・バナが、絵に描いたようなダメパパにも見えてきてしまうのですが、そうは言わせじと、見事な長回しの(疑似かも知れないけど)格闘シーンを見せてもくれますが。 いずれにせよ、ハンナ役のシアーシャ・ローナンの、何とも言えぬ透明感、そしてカッコよい走り。彼女が旅する中で出会う、アメリカ人の少女、まあこちらは何という俗世まみれ感(笑)。2人の人生がそこでクロスする訳ですが、この対比は、いやはや、なかなか・・・。 それでもハンナは走り続ける。映画の冒頭がいきなりなら、ラストだっていきなり。対決の決着がついた瞬間に映画は終わります。このスピード感。 ところで、トム・ホランダーの悪役はなかなかユニークでしたが、少し「時計じかけのオレンジ」魂が注入されてましたかね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-09-30 12:50:08)《改行有》

1347.  ドノバン珊瑚礁 何ともバカバカしくって、何とも楽しい映画。南の島に響くジョン・ウェインのダミ声が、いいですね。 まだ見ぬ父に会いに、太平洋の南の島にやってきた女性、しかし医師である父は、現地の女性との間に3人の子供をもうけている。そこで、周りの連中がそれを隠そうと要らぬ気を起こして・・・という他愛のない話で、何かにつけドタバタが巻き起こる。ストーリーと無関係に、画面の中ではひっきりなしに意表をつくような何らかの「事件」が起こっていて、これが楽しいんですね。唐突に海へ飛び込む、あるいは落ちる。唐突にケンカが始まる。ドアを開いたらとてつもない突風が吹きこんでくる。教会の尋常ではない雨漏り、このエピソードは最後に、世にもバカバカしい奇跡で幕を閉じる。女性とジョン・ウェインとの関係も、遠くから靴を投げつけるのに始まって、最後の強引なラブシーンまで、一筋縄ではいかぬ波乱万丈、いつも何かの「事件」に裏打ちされてます。 という、楽しくもバカバカしい世界を包んでいる、南の島の風景。土着の文化に、東洋と西洋が入り混じり、宗教も何でもアリアリ、すべてを包み込む。そのおおらかさが、またいいんですね。[CS・衛星(字幕)] 9点(2016-09-30 12:18:46)《改行有》

1348.  バッド・ガールズ(1994) ジョナサン・カプランって聞き覚えあるんだけど、誰だっけ誰だっけ。あ、『告発の行方』。 こちらも女性を中心にした映画だけど、びっくりするぐらい「女性映画」になってない。娼婦がひょんなことから客を殺害してしまい、お尋ね者の身に。で、どこでガンさばきを身につけたか、女ガンマンとして活躍する、わりと能天気な西部劇。しかし女優4人並べて、これがちっとも娼婦らしく見えない。だって、彼女らの過去も、現在の境遇も、ろくすっぽ描かれないし、ハダカの描写もかなり抑えまくりの安心印だし。不遇が描かれなければ、そこから抜け出すことの喜びなり興奮なりも感じられません。 もしも、ムズカシイこと抜きで娯楽作品として楽しんでください、ってんだったら、もうちょっとカッコよく描いてくれればいいんだけど、スローモーションの使い方のあまりのダサさ。うう、つらい。 ゴールドスミス御大の音楽も、何だか勝手に盛り上がってる感じ。 女優さん4人は、結構がんばってるんですけどね。[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-09-26 20:43:54)《改行有》

1349.  ダレン・シャン 謙さん! カツラがズレてますよ!・・・・って大きなお世話。 ちょっと悪趣味なところもあるファンタジーですが、そんなに悪くないと思うんですけどね。でも、続編ありますシリーズ化します的な終わり方は、やっぱりやめた方がいいですよね、結局単発のまま放置されてしまうのは、何ともカッコ悪いし。 ウィレム・デフォーなんて、何だかもう、深入りせずに逃げ出す気満々という感じだしなあ(そういう役なんでしょうけど)。 CG多用のファンタジーって、どっちかというとデカいモンスターを描きたがるところがあるように思うんですが、本作では、極彩色のクモとか、あの小さいヒトたちとかを、丁寧な動きで描いていて、こういう作品には好感が持てます(いやもちろんデカいモンスターだって丁寧に描いてくれれば大歓迎ですが)。クライマックスの劇場での戦いも、シチュエーションを活かし、なかなかの盛り上がり。 続編は特には不要です、ハイ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-25 08:54:13)《改行有》

1350.  弾丸ランナー ただひたすら走る作品であるにもかかわらず、ちゃんとエロシーンを取り込んでいるあたりに、映画というものの無限の可能性を感じます、ハイ。 タイトルとは裏腹に、まあ、ここでの「走り」はそんなカッコいいもんじゃないんですけれども、泥臭くって、映画のラストも含めてヤケクソみたいな、そういう魅力、ですね。ラストは「レザボア・ドッグス」とか「トゥルー・ロマンス」とかいった流れかもしれないけれど、そこに至る過程は、空前絶後。[地上波(邦画)] 6点(2016-09-23 22:52:43)《改行有》

1351.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 揺れるカメラが描写する混乱の戦闘シーン、これは、臨場感の表現でもあろうし、またCGのアラを見えにくくして「リアリティ」を出すためのものでもあるんだろうけれど、確かに、何とかうまく逃げ切った、という印象です。戦場の描写はいかにもソレっぽいし、さらにはルーブル美術館なんて、これだけ巧みに描いてもらえると、ちょっと感激。 で、内容はと言うと、これもまあ、確かに物語の発端となる序盤から、ジワジワ盛り上げて、楽しませてはくれるのですが。ただ、残念な面もありまして。何が何やらいきなり戦場に放り込まれた主人公が、死ぬたびに時間が戻って「人生やりなおし機」状態。失敗するたび何度でも繰り返すことでだんだん状況もわかってくるし、戦闘もこなれてくる。ってのがテーマなら、それをどう面白く描くかを期待してしまうんですが、残念ながら本作では「以下、同文」とでも言いたげに、大きく端折ってしまう。端折るなら、その端折り方こそが、映画の見せ場になるだろうに。本作の場合、設定の「説明」に終わってしまっている印象、別にこんな設定にしなくったって、例えば「中途半端に予知能力が使えます」という設定でも大差ないでしょう、むしろ不必要に「説明」のための尺を浪費してしまっただけ、とも。 それを差し引いても、結構楽しめたんですけど、でも、もったいない。[地上波(吹替)] 7点(2016-09-23 22:24:20)《改行有》

1352.  巨人と玩具 開高健が小説を発表してから間もなくの映画化だと思うのですが、まーずいぶん雰囲気が違います。どういう訳か、登場するお菓子メーカーの名前まで原作からちょっと変えてたりして。 原作がいささか肉付けに欠けた解説調のストーリー進行だったのに対し、この映画、超ハイテンションでこれでもかこれでもかとひたすらセリフをまくし立てる。開高作品でも「日本三文オペラ」あたりをこの勢いで映画化してたら、それはもう大変なコトになっちゃってたかも。 というテンションの高さがスリリングな作品なんですが、どーして選んだ題材が「巨人と玩具」という小説だったのか、これが謎なんです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-09-22 18:06:18)《改行有》

1353.  桃太郎侍(1957) 市川雷蔵が一人二役で、雷蔵ファンは2倍楽しめる作品。なんだかどうだか。 跡継ぎをめぐるお家騒動、あわや毒殺されそうになる若殿が雷蔵で、さらに若殿には生き別れの弟がいてこれも雷蔵。ちょっとイナセな浪人で、なぜか桃太郎などというふざけた偽名を使っている。で、この桃太郎が若殿サイドと陰謀サイドの両者からスカウトされてしまったことから否応なく騒動に巻き込まれ、やがて自ら若殿の身代わりとして、陰謀に立ち向かっていく。わかりやすくて楽しいオハナシ。実際、両陣営が相手方のことを名前ではなくただ「敵」と呼んでいるのがこれまたわかりやすい。 雷蔵がクリソツの二人を演じていますが、どっちがどっちだか我々が混乱するようなこともありません。活躍する方が桃太郎、活躍しないで声の高い方が若殿。ただ、周囲の人間がこの「同じ人間が二人いる」という事態をどうと捉えているのかは、正直、ちょっとわかりにくい・・・。ま、深く考えないことに。 ちょっと演出がもたつく面もあったり(桃太郎が顔にアザのようなモノを貼っているのが、正体を隠すためなのやら何やら、中途半端)、殺陣ももうひとつキレがなかったり(雷蔵だからしょうがない?)するのですが、明るく楽しく、ホンの少ししんみり、結構楽しめます。[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-09-22 17:40:56)《改行有》

1354.  フットルース ダンスが禁止された世界で、何とかダンスパーティーを開こうと奔走する主人公。だなんて、何だか近未来SFみたいですが。 13金の殺され役でお馴染みの(って言ってもこの段階ではお馴染みでも何でもなかったけど)ケビン・ベーコンが大ブレーク。しかしその後、紆余曲折があって悪役専門に、という程では無いにせよ、すっかりクセモノ俳優となってしまって。トラボルタみたいなもんか。 それはそれで結果的には良かったのかも知れないけど、それにしたって、この映画におけるケビン・ベーコンの扱いの悪さも、彼の紆余曲折に影響していそうな。いやまあ、ちゃんと好感持てる主人公を演じているのだけど、必ずしも彼が映画の中心には据えられておらず、頑固な牧師を演じたジョン・リスゴーがおいしいところを持って行っちゃう。それが作品の厚みというものでもあるのだろうけれど、そういう機微の表現を、主役たるケビン・ベーコンではなく脇役の方に託されてしまったことは、少し不幸だったのかも。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-21 22:44:28)《改行有》

1355.  サボタージュ(2014) それにしてもホント、血糊が好きですねえ、ドバドバと。ここぞという場面ならともかく、あちこちでムダにぶちまけるので、インパクトが十分出せず、ショッキングというよりは何だか不潔感みたいなものが先立ってしまってます。別にいいけど。 シュワ率いる麻薬摘発チームが、摘発ついでに犯人アジトから現金の一部を盗もうとするが、なぜかその現金は行方不明となった上、その後チームの面々が次々に殺害されていく、というミステリ仕立てのバイオレンスアクション。ただし、ミステリ仕立てだからと言って、あまり納得感を求めるなかれ。 シュワだいぶ老けてます。本作でシュワが主演やってる意味あるの? あまりアクションもしない、あまり演技もしない、だからこそ(こんな変なオハナシでも)あまりイヤミもない。やっぱりシュワ主演で正解かもね。[ブルーレイ(吹替)] 5点(2016-09-18 08:55:42)《改行有》

1356.  肉弾(1968) たぶん、軍国主義というもの自体が悪なのではなくって、人間の愚かさが、歴史のある場面では軍国主義と結びついて大きな悲劇を引き起こした、ということなんでしょう。人間の愚かさというものは消えることなく、今この瞬間にだって、大企業病なり、地方自治の腐敗なり、あらゆるところにあらゆる形で結びついて存在し続けている訳で。ただあの大戦では、それがどれだけ大きな喪失と悲劇をもたらしたことか。その大きさが、「平均寿命」という簡単な数字で示せてしまう皮肉。 軍国主義のせいと単純に割り切って、過去に封印してしまい、あえて忘れ去ってしまう、それもまた人間の愚かさ。何も変わっちゃいない。ドラム缶に閉じ込められたまま、人知れず波間を漂い続ける、やり場のない無念と怒り。 一方ではまた、人間の生のひたむきさというものがあり、ほんのちょっとした幸せというものがある。我慢した後の放尿のような、ちょっとした幸せ。 ちょっとシュールで(しかしそのシュールな世界は、人間の愚かさが実際に過去に生み出し、今後もいつ出現してもおかしくない世界でもある)、ひたむきな生を、寺田農がまさに身体の極限をつくして表現しきっており、圧倒されます。[CS・衛星(邦画)] 9点(2016-09-18 08:23:41)(良:1票) 《改行有》

1357.  必殺仕掛人 主演が田宮二郎ということも手伝ってか、最初のタイトルくらいまでは何となく(かつての)大映時代劇のような雰囲気を感じさせるのですが、本編に入るとボロが出るというか(笑)、やっぱり雰囲気がちょっと違うかな、と。それなりの雰囲気は出してますが、裏稼業の暗さ、という点では今一つ、あっさりし過ぎかも。自らの運命について含みを持たせて終わるラストなども、悪くないっちゃあ悪くないのですが、逆に「どうせ気のせいでしょ」「気にさえしなけりゃ何でもOK」みたいな安直さも感じられたりして。そういうお気楽さが、魅力でもあるのでしょうが。 それにしてもモロボシダン、しっかりせえ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-09-18 05:11:37)《改行有》

1358.  柳生一族の陰謀 二代将軍秀忠亡き後、三代将軍として徳川幕府を継ぐのは、兄・家光か、弟・忠長か。という、将軍家の跡目争いが描かれるのですが、それにしても「柳生一族の陰謀」、いやあ、カッコいいタイトルですね。内容は、どのあたりが「柳生一族」の「陰謀」なのか、正直よくわかりませんが、とりあえずタイトルの響きがいいので、OKかな、と。 しいて言うと、陰謀を担当するのは但馬守、演じる錦之介の歌舞伎っぽいセリフ回しが、怪しいのなんの。もちろん千葉ちゃん演じる十兵衛は、ムズカシイ話はわからないのでアクション担当。そこに、さまざまなライバル的キャラが登場して、はたまた一応それなりに陰謀劇みたいなのもあったりして、なかなかの楽しさ。ラストの意外性もバッチリ。 ここまできたらもう、時代劇の枠も超えちゃって、SF的にもっとハメを外してもよかったんでは、という気もしますが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-09-12 23:05:45)(良:1票) 《改行有》

1359.  カンサス騎兵隊 ごんべさんの赤ちゃんがカゼひいた~でお馴染みの、奴隷解放活動家ジョン・ブラウンが、ここではだいぶイッチャッてる原理主義者として描かれてます。目をギラつかせたその顔からあふれ出る、強固な意志。そして、その彼に立ち向かう騎兵隊の若造ふたり、これがエロール・フリンとレーガン大統領。マヌケ面が(失礼)なんとも頼りないのです。逆に言えば、彼らのプチ成長物語でもある訳ですが、ま、さほど成長はいたしません、ハイ。 それはともかく、片や狂信的なジョン・ブラウン、片や甘っちょろいところのある若き兵士、その間には、騎兵隊を追い出されブラウンの手下になった者がいたり、逆にブラウンに愛想をつかす息子がいたり、そして何といっても、両者の争いに巻き込まれる形で運命を左右される黒人たちがいたりする、というあたりには、ドラマの多層性というものも幾分、感じられます。 が、理屈抜きに、やっぱり見どころは戦闘シーンですかね。ちょっとした戦争映画です、これは。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-12 22:25:28)《改行有》

1360.  最前線物語 第2次大戦下のヨーロッパを転戦していく、軍曹と4人の兵士。なぜか彼らはうまく生き残り、残ったら残ったで次の戦線へと送られてしまう。とりわけ優秀という訳でもなく、特にお互い支え合うというでもなく。リー・マーヴィン演じる軍曹、第一次大戦の生き残りである歴戦の強者で、頼りになる親分肌、と思いきや、ノルマンジー上陸などでは非情な一面も見せたり。4人の若者が生き残れたのもおよそ運が良かっただけ、代わりに大勢の補充兵が死んでいく。 しかし映画はあえてそれを皮肉だと声高に叫ぶことはしなくって、戦闘の壮絶さと、その合間のホノボノ感をそのまま提示してみせる。そこに皮肉を感じてもよし、単純に彼らへの愛着を感じてもよし。ただし、軍曹には、ラストで特大の皮肉が突きつけられます。このヒト、役名もただ「軍曹」という、名もなき男。ちょいと気の毒にもなったり。 何もかもが起こりうる、一言で言い表せない世界、それが戦場、っていうところでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-09-10 03:27:40)《改行有》

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