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プロフィール
コメント数 1888
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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1381.  リリィ、はちみつ色の秘密 《ネタバレ》 1964年、公民権法が成立したものの、まだまだ人種差別の病根が色濃く残るアメリカ南部。農場で働く父親と二人で暮らす14歳の少女リリィにはとある秘密があった。それは4歳のときに、銃の扱いを誤って母親を殺してしまったという哀しい過去だった。以来、酒に溺れる父親の暴力に怯えながら暮らしてきたリリィだったが、とうとう我慢の限界を迎え、黒人の使用人ロザリンと共に家を飛び出すことに。ヒッチハイクしながらそんな二人が向かった先は、個性豊かな黒人姉妹たちが営むのどかな養蜂場だった。そしてそこは、リリィの母親が子供時代を過ごした地でもあったのだった――。美しい田園風景が拡がるアメリカの田舎町を舞台に、理不尽な現実に翻弄されながらも必死に生きる市井の人々の姿を瑞々しく描き出すヒューマン・ストーリー。いやー、この監督さん、予想だけどラッセ・ハルストレムの影響をかなり受けてますよね。彼の作風をこよなく愛する自分としては、この田舎の養蜂場を舞台に描き出された詩的で瑞々しい世界観はけっこう堪能できました。特にそれぞれ個性的な黒人姉妹たちの恋や葛藤やトラウマを優しい視線で描き出すこの手腕はなかなかのもの。ただ、ちょっとエピソードを盛り込みすぎてちょっぴりテーマが散漫となってしまったところが残念でしたね。母親を殺してしまったというトラウマを必死に乗り越えようとするリリィの物語なのか、はちみつをこよなく愛する姉妹たちの愛情物語なのか、人種差別と戦う黒人たちの葛藤の物語なのか、どれか一つに軸をしぼって描いた方がもっと良かったと思います。あと、ダコタ・ファニング、確かに美少女ではあると思うんだけど、世間の多くの老若男女に愛されるだろう子供の頃の安達祐実風優等生的美少女なので、残念ながら僕のロリコンレーダーにはそんなに響きませんでした。このころのクロエ・グレース・モレッツが主演してたらもっと点数上がったんだけどねー。クロエちゃんが、黒人青年の指に付いたはちみつをねっとり舐め取るシーンが個人的に見たかったっす(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2014-04-22 21:26:30)(笑:1票)

1382.  シャンドライの恋 《ネタバレ》 政情不安にゆれるアフリカの何処かの貧しい国。反政府活動を疑われた夫が理不尽にも投獄されて独りぼっちになってしまった若く美しい人妻シャンドライは、身の安全を図るため難民としてローマへと移り住むことに。親戚が遺した遺産で悠々自適の生活を送るピアニストのキンスキーのアパートで、投獄された夫のことを気遣いながらも、シャンドライは看護婦を目指して新たな生活を始めるのだった。そんなある日、突然大家のキンスキーから愛の告白をされる。あまりにも違うお互いの境遇に、最初は反発を覚えたシャンドライだったが、彼の無垢な心と優しさに触れて次第に気持ちが揺れ動いてゆく…。映画監督としてノリにノッていたベルナルド・ベルトルッチが、ラスト・エンペラーやシェルタリング・スカイといった大作映画の後に、良い意味で肩の力を抜いて撮っただろう、小品ながらも愛すべき作品でした。まるで絵画のように美しいローマの街並みを背景に紡がれる、極端なまでに無駄を削ぎ落としたシンプルでありながら深いストーリー、全編を彩る情熱的なのにあくまで上品で静謐な音楽の数々…、もうベルトルッチの素晴らしい才気が画面の端々に漲っています。そして、何より魅力的なのは主人公のシャンドライ。きれいで可憐な容姿にもかかわらず、胸には熱い情熱を秘めた彼女の魅力に最後まで惹き付けられました(僕がいままで見てきた黒人女性の中では一番と言っても過言じゃないくらい、笑顔がかわいかったっす笑)。そんな彼女の心に芽生えた小さな恋心が徐々に高ぶり、最後は官能的でとても美しいラストシーンへと導かれていく、その丁寧でスリリングな心理描写はもうさすがの一言。最後、シャンドライがあのドアを開けるのかどうか、それを明示しないまま終わるのも印象的な良い余韻を残してくれます。小品ではあるけれど、久し振りに「ああ、良い映画観たなぁ…」と心から思える作品に出会えました。お薦めっす。[DVD(字幕)] 9点(2014-04-19 19:57:23)

1383.  白いリボン 《ネタバレ》 第一次大戦前夜、ドイツ郊外にある平凡な田舎町。地主である横柄で嫌味たらしい男爵のもと、村人たちは日夜野良仕事に従事していた。ある日、そんな彼らの一見平凡に見える日常を不穏な出来事が襲い始める。木の幹に巡らせた針金によって村唯一の医者が馬から滑落し、小作農の妻が事故死し、復讐心から彼女の息子がキャベツ畑を無茶苦茶にする。そして、とうとう男爵の幼い息子が暴行されて磔の状態で発見されるという大事件まで発生してしまうのだった。激怒する男爵やおののく村人たちの間に次第に相互不信や悪意が侵食しはじめ、やがて更なる悲劇が村を襲う――。誰もが目を背けたくなるような、人間の悪意や理不尽な現実を圧倒的な負のエネルギーで映像化してきたミヒャエル・ハネケ監督らしい、そんな村人たちの隠された悪意や暴力衝動を美しいモノクロ映像で淡々と描き出すカンヌ映画祭グランプリ受賞作。ずっと僕とは感性が合わないと敬遠してきたハネケ監督の代表作で、しかも2時間20分もあるモノクロ作品ということで、あんまり期待せずに観始めたのだけど、予想外に良い映画でしたね、これ。中盤までは、あまりにも淡々と続くストーリー展開と誰が誰だか分かりにくい登場人物が織り成す複雑な人間関係に辟易していたのですが、どんどんと平穏だった村を侵食しはじめるそんな不穏な空気がモノクロ映像とばっちり嵌ってきて、最後は「なんて深く美しい映画なんだろう」と素直に感動です。男爵も医師も村人たちも、そして無垢だと思われていた子供たちも、それぞれに鬱屈した心を抱え込み、そんな誰かの暴力衝動がやがて酷い悲劇に繋がってゆくのに、その真相は誰にも分からない…。そんな第一次大戦前夜のドイツを覆っていたであろう暗い雰囲気を小さな村の中に象徴的に描き出すことに成功しています。第一次大戦敗北→屈辱的な国家賠償→社会の不安定化→ナチズムの台頭→日独伊同盟→第二次大戦勃発→そして、悲劇的なホロコースト…。誰も全体像を把握できないまま、何かとても悲惨な出来事が起こっていることを誰も正面から認識せずにそんなかつてない悲劇へと突き進んでいったドイツの、萌芽と呼ぶべきものがここにはある。正直、もう一度観るにはかなりのエネルギーがいりますが、淫靡で不穏な美しさに満ちたなかなかの良作。[DVD(字幕)] 8点(2014-04-19 19:14:38)

1384.  ホワイトハウス・ダウン 《ネタバレ》 大統領警護官の採用面接を受けるため、政治マニアの年頃の娘と共に、世界の政治の中枢であるホワイトハウスへと訪れたSP、ジョン。しかし、偶然にもそこには世界壊滅を目論むテロリストの凶悪な計画が進行中だった。権威の象徴であるホワイトハウスがあっという間に爆破され、瞬く間に占領されてゆくアメリカ中枢。絶体絶命の危機へと陥った大統領と、そして愛する娘を救うためジョンはたった一人で立ち上がるのだった!いやー、さすがエメリッヒ、相変わらずバカでしたね~。数日経てば(数時間?笑)すっかり忘れてしまいそうな、超オーソドックスでベタなストーリー展開は頭空っぽにしてぼちぼち楽しめました。超自己チューな理由で世界を破滅させようとするテロリストが簡単にホワイトハウスへと侵入し、中東から全米兵を撤退させま~すというあり得ない政策を打ち出した大統領がバズーカーをぶっ放し、「大統領が死んだので次の大統領は君ね。あ、また死んじゃった。じゃあ、次は君で」という超適当な政治家の皆さん、そして核戦争を阻止するために現場へと急襲したにもかかわらず「ホワイトハウスの前で可愛い女の子が懸命に旗を振ってる。お、俺には空爆なんて出来ん!すまん、世界の何百万もの罪なき人々!」と簡単に引き返しちゃう爆撃機のパイロット…。さすがに大味(おバカ?笑)すぎて、「う~ん、これはちょっと…」という部分もあったけど、いかにもエメリッヒらしいエンタメ作品としてそこそこ良かったんじゃないでしょーか。[DVD(字幕)] 6点(2014-04-18 13:53:30)

1385.  ファイヤー・ウィズ・ファイヤー 炎の誓い 《ネタバレ》 日夜、消防士として市民の安眠を守り続けているジェレミーは、ある日、偶然入ったコンビニで凶悪な殺人事件へと巻き込まれてしまう。危うく殺されそうになりながらも、何とか逃げ延びた彼は、警察から裁判で証言台に立つことを要請されるのだった。持ち前の正義感から快諾するジェレミー。だが、犯人として逮捕されたのは、自分の利益のためなら簡単に人を殺す凶悪なギャングたちのボス・ヘイガンだった――。証人保護プログラム始動。身の安全を図るため、それまでの経歴や社会保障番号、運転免許やID、さらには自分の姓名さえ消去して潜伏生活を送ることになるジェレミー。しかし、蛇のように執念深いヘイガンによって恋人を殺されそうになった彼は、復讐のためにたった一人で行動を開始するのだった。最近、凡作への出演が相次いでいるブルース・ウィリス主演、しかもまるで安物のレスラーのプロレス技みたいなダサいタイトル(ちょっぴり偏見?ごめんなさい笑)だったので、全く期待せずに観たのだけど、それが効を奏したのか、地味にそこそこ面白いじゃん、これ。まあ、ストーリー展開がベタでかなり強引ってとこは否めないですけど、ぶち切れた主人公がギャングどもを時に拷問にもかけながら(ゲロ吐きながらギャングの指切っちゃうトコとか、僕的にけっこうツボでした)追い詰めていくところは、頭空っぽにして素直に楽しめました。最後も、消防士としての特技を活かしてギャングどもを火責めしちゃうなんて、なんてナイスな反撃(笑)。うん、タイトルが超ダサいですけど、ぼちぼち面白かったっす![DVD(字幕)] 6点(2014-04-15 20:48:25)

1386.  ランズエンド -闇の孤島 《ネタバレ》 アルツハイマーを患う元刑事を父に持つ、兄弟ジョーとクリシー。彼らもまた現役の刑事として、多忙な毎日を過ごしていた。ある日、12歳の幼い少女が無残な惨殺死体となって発見される。すぐに容疑者として逮捕された男は、過去に猥褻事件を起こし、なおかつ被害者のベルトのバックルを保持していた。「こいつが犯人に違いない…」そう確信する兄ジョーだったが、決定的な証拠に欠けるため釈放されることに。人の親として我慢ならなかったジョーは、酒の勢いを借りて釈放された彼を夜の孤島へと連れ出し激しく問い詰めてゆくうちに激高して思わず殺害してしまう。裁きを下しただけだと自分を納得させ、弟と共に死体を処理したジョー。だが、その後、図らずも真犯人が発見されてしまうのだった――。罪の意識に次第に追い詰められてゆく兄弟の姿を丹念に描いた重厚なサスペンス作品。前半、ちょっぴり散漫で分かりにくい演出が続き、「うーん、これはどうなんだろ…」と思って観ていたのだけど、真犯人が逮捕される中盤辺りから徐々に緊迫感が増していき、なかなか良かったですね、これ。過ちを犯してしまう兄弟、崩壊の危機へと向かう彼らの家族や恋人たち、少しずつ疑いの目を向け始める同僚の刑事、そしてアルツハイマーによって意識を混濁させながらもそれでも息子たちを助けようとするお父さん…、各々の思惑が絡み合う先の読めないストーリー展開は見応え充分でした。特に印象に残ったのが、殺された容疑者の母親。かつて猥褻事件を引き起こした息子を、信じてやれなかった自分に自責の念を募らせてゆき、必死に息子を捜してビラを配る姿など見ていてやり切れないですね。次第に狂気じみてゆく兄の精神世界の描写もなかなか好みでした。主要テーマとなるだろう無人島描写が最後まで上手く効果を発揮していないところが、若干気になったけど、重厚なサスペンスドラマとしてけっこう面白かったっす![DVD(字幕)] 7点(2014-04-14 19:46:49)

1387.  フリーランサー NY捜査線 《ネタバレ》 常に危険と隣り合わせの過酷な職場、NY市警。理想に燃える新人警官として、新たに配属されたジョナスは、同じく警官だった自分の父親のかつての相棒でもあるベテラン警官サルコーネに汚い現実を知らされる。正義と特権を隠れ蓑に、麻薬の密売、押収した金の横領、賄賂集めにいそしむ警官たち。「お前の父親もやっていたことなんだ。慣れろ」と言う先輩警官の指導のもと、いつしかそんな汚れた現実へとどっぷりはまり込むジョナスだったが…。ロバート・デ・ニーロ、フォレスト・ウィテカーという新旧実力派俳優が競演した、警察内部の腐敗を描く犯罪ドラマ。なんですが、そんな二人の熟練の演技が勿体ないくらいのクソつまらない作品でありました。紋切り型で魅力に欠けた登場人物たち、かなりテンポの悪いストーリー展開、どこかで何度も見尽くしてきたようなメリハリのとぼしいアクションシーンの数々、そしてあまりにも中途半端な人種差別の取り扱い方…。デンゼル・ワシントン主演の犯罪ドラマの佳品「トレーニング・デイ」を、極度なまでに劣化させたような、ここ最近観た中ではなかなかの駄作っす。二大オスカー俳優の完全なる無駄遣い(笑)。[DVD(字幕)] 3点(2014-04-07 18:35:58)

1388.  魔女と呼ばれた少女 《ネタバレ》 これから産まれてくるあたしの赤ちゃん、あなたには全てを知っておいて欲しいの。あたしがこの地で何をしてきたかを――。いつ果てるとも知れない泥沼の内戦が続くアフリカの何処かの貧しい国。両親と共に平凡に生きていた11歳の少女コモナもそんな現実の荒波へと巻き込まれてしまう。突如として現れた残虐な反政府ゲリラに捕まり、自ら両親を殺すことを強要されると、無理やり少年(女)兵として戦争へと駆り出されることに。そんななか、ジャングルの奥深くで出会った自分にだけ見える死者の精霊たちの導きにより、激しい戦闘から彼女一人だけが生き残るのだった。以来、ゲリラのリーダーによって魔女として崇められるコモナ。しかし、そこで知り合った同じく少年兵のマジシャンの無垢な性格に心惹かれていくという、彼女もまた普通の年頃の少女に過ぎなかった。だが、そんなコモナの初恋も過酷な現実によって容赦なく押し潰されてゆく。内戦に揺れるアフリカ最貧国を舞台に、少年兵たちの過酷なドラマを、ときに幻想的に、ときに青春ラブストーリーとして描く意欲作。一時、やたらと多作されたアフリカ内戦ものですが、今作は主人公が元はあくまで普通の少女というところがポイントですね。先行作品の例に漏れず、こちらも思わず目を覆いたくなるようなかなりショッキングなシーンが随処に出てきますが(冒頭から、いきなり11歳の少女に両親を殺させます)、途中で差し挟まれるコモナとマジシャンとの初々しい恋愛描写が良い対比となっていてとても胸に迫ります。そして、後半で妊娠してしまい(その父親が誰かもかなり悲惨です)母の顔を見せ始めるコモナの、残酷な現実に押し潰されそうになりながら、それでもここで必死に生きていこうとする力強い姿に感動を覚えざるをえません。若干、森の精霊描写がチープでいまいち意図が読み取りにくいところが残念ではありましたけれど、画面の端々に生きるエネルギーが横溢するなかなかの良作だと思います。コモナに、いつか平穏な日々をと祈らずにはいられません。[DVD(字幕)] 7点(2014-04-07 17:59:19)

1389.  フッテージ 《ネタバレ》 デビュー作がベストセラーとなったものの、その後はスランプへと陥り、長い低迷期を迎えているノンフィクション作家、オズワルド。起死回生を図るため、未だ未解決となっている一家首吊り事件が起きた家を安く借り受け、取材も兼ねて家族とともにそこへ引っ越してくるのだった。しかし、屋根裏で謎の8mmフィルムを見つけたオズワルドは、そこに収められていた驚愕の映像に慄然とする。木の枝へと吊るされ無慈悲に動かなくなってゆく家族たち、さらにはぐるぐる巻きにされてプールへと沈められる家族や、車に閉じ込められ生きたまま燃やされる悲惨な家族たち…。すぐに警察へと通報しようとするオズワルドだったが、再びベストセラー作家となりたいという欲求に抗うことは出来なかった。どんどんとその凄惨な狂気の映像へとのめり込んでいくオズワルド、次第に彼の正気と現実が大きく揺らぎ始めてゆく。どこか「セブン」を髣髴とさせる不気味な8mm映像を中心に、リアルなスリラーとスーパーナチュラルなホラーとの狭間を絶妙のバランス感覚で描くこのセンスには、完全にやられちゃいました。いやー、怖かったっすね、これ。「も、もうやめて~」と何度も部屋の電気を点けそうになったし(それでも暗い部屋の中で最後まで観たのは、映画マニアとしての意地ですね笑)。じわじわと追い詰められていくイーサン・ホークの迫真の演技も良かったっす!最後、全てを操る存在がもろに姿を見せちゃうところはかなり蛇足感ありだけど、久し振りにこんな怖い映画と出会ってしまいました。これから観る人は、家族が寝静まったあとに、夜中に部屋を暗くして最後まで独りで観ることをお勧めします(笑)。 ほら、ぐっすり寝ているはずの家族の誰かが、暗闇であなたのことをじっと覗き込んでいるよ…。[DVD(字幕)] 7点(2014-04-06 07:59:42)

1390.  ロボコップ(1987) 《ネタバレ》 ポール・バーホーベンの映画って昔からけっこう好きで、その代表作はたいがい観てきたのだけど(特にスターシップ・トゥルーパーズは傑作!)、僕が個人的にロボットものがあんまり好きじゃなかったせいで、この彼のもっとも有名だろう今作だけはずっと未観賞のまま、いまに到ってました。しかし、最近ゲーリー・オールドマン主演でリメイクされたということもあり、今更ながらこの度鑑賞。うん、さすがバーホーベンのハリウッドデビュー作だけあって、後に開花する彼の才能の萌芽が見事に芽吹いておりました。さすがに特撮や画面の古臭さは仕方ないですけど、それを補って余りある、ドラマティックで深いストーリー展開、過剰なまでの暴力描写、シニカルで乾いた世界観、そして悪ふざけ一歩手前の絶妙なユーモア感覚…。覚醒したヒーローが巨悪へと立ち向かうという、言わずもがななスーパーヒーローものの古典的名作として、のちにCG全盛時代に突入し一大ブームを巻き起こすマーブルやDCコミックスの映画化作品の全てのルーツだと言っても過言ではないでしょうね、これ。特に、記憶を取り戻しつつあるロボコップが、かつて愛する家族と共に過ごした無人のマイホームへと訪れ、過去の幸せだった日々を徐々に甦らせてゆくという切ないシーンは出色の名シーンでした。一転して犯人たちとの激しい銃撃戦シーンでは、要所要所でばっちりきまっちゃうロボコップのキメポーズがいちいち格好良いし(笑)。あと個人的に良かったのが、ときおり差し挟まれるフェイクCM。スターシップでも多用されていた、この遊び心爆発の馬鹿馬鹿しい演出が、僕的にはけっこうツボでした。いやー、今更ですけど、やっぱり面白かったっす!ロボットだからって食わず嫌いは、やっぱ駄目だね![DVD(字幕)] 8点(2014-04-04 18:10:10)(良:2票)

1391.  終戦のエンペラー 《ネタバレ》 昭和天皇の戦争責任――。この日本人にとっては極めてポリティカルでナイーブなテーマを、戦争犯罪を調査するある一人の若いアメリカ軍人の姿を通して描くシリアスな歴史ドラマ。「天皇を絞首刑にしろ!」などという、日本人にとっては口にするのも憚られるような台詞がばんばん出てくる(特に昨今の右傾化する風潮の中では)作品をアメリカ人が撮ったということで、かなり危険な地雷を踏んでるんじゃないかという懸念を持ちながら、この度鑑賞してみました。だったのですが、スタッフたちがかなり入念にリサーチしてから撮影に臨んでいることが窺える丁寧な描写に最後まで違和感なく観ることが出来て素直に好印象です。日本が大混乱に陥ることを承知で戦犯として処刑すべきか、焦土と化した日本を再建させることを最優先に無罪とすべきか、ここまでぎりぎりの判断があったとは大変勉強になりました。そして、タイトルに「エンペラー」とつけながら、終始シルエットのみの描写でほとんど出てこない昭和天皇が、最後に全国民のために厳かにその姿を現すシーンには日本人として深く胸に迫るものがあり、やっぱり感慨深かったです。ただ、そんな政治ドラマを優先させたからか、主人公と日本人女性アヤとの恋愛パートがかなり薄味となってしまったのが残念でした。アメリカへと帰ろうとする彼の乗った車を、「待って!行かないで…」と叫びながらアヤが追いかけるという超ベタなシーンには、ちょっぴり失笑です。それでも、かなりリアルに再現された終戦直後の焦土と化した東京描写や、敢えて加害者であるアメリカ側からあくまで真摯にこのテーマへと取り組んだという意義に、敬意を表して7点。[DVD(字幕)] 7点(2014-03-31 23:21:40)

1392.  クロニクル 《ネタバレ》 あまりイケているとは言いがたい青春を送っているアンドリューら3人の若者たちが、ある日、謎の穴の中にあった隕石によって特殊な力を授けられる。最初は、小さな物を遠隔操作できる能力を使って、街でくだらない悪戯を繰り返していた彼らだったが、そんな能力と悪戯はどんどんとエスカレートしていくことに。戸惑いつつも、自分なりにルールを設けて、能力の暴走を食い止めようとする彼らだったが、しかし理不尽な現実社会に喘いでいたアンドリューだけは、その心に溜めに溜め込んだ暗い澱のような感情をとうとう爆発させるのだった。手に、常に愛用するビデオカメラを持ちながら――。ストーリー自体は極めてありきたりでオーソドックスなサイキックSFなのですが、それをPOVというホラーやスリラーの分野でやたらと多用される手法を使って描いたところがなかなか斬新でしたね。特に、完全主観になってしまいがちで画面やストーリーの緩急が取り辛いというこの手法の欠点を、超能力を使ってカメラを浮かし自らを客観的に撮ることで、見事に三人称神視点を得るというアイデアは特筆ものでした。おかげで、彼ら各々の確執や暴走、空を飛ぶ爽快感やアンドリューが深い劣等感から街を破壊していく過程など、(素人が撮った映像に毛が生えた程度の凡庸なPOV作品とは一線を画する)一本の映画として充分に堪能できました。ただ…、最後はちょっと呆気なさ過ぎるかなとも思います。アンドリューがさらに一都市を壊滅させてしまうほど暴走しちゃうとか彼の暴走を食い止めるため軍隊まで出てきちゃうとか、そこまで盛り上げてくれたらもっと良かったかな~。って、さすがにそれしちゃうと映画として破綻しちゃうか。というわけで、ちょっとこじんまり纏まちゃった感も無きにしもあらずだけど、けっこう面白かったっす![DVD(字幕)] 6点(2014-03-31 21:46:32)(良:1票)

1393.  イノセント・ガーデン 《ネタバレ》 謎の交通事故により、愛する父親を突然失ってしまい、哀しみに沈む18歳の多感な女の子、インディア。何故か哀しみの色をみせない母親と共に、葬儀へと臨んでいたらそこに長年疎遠にしていたチャーリーという叔父が現れる。怪しげな雰囲気漂うチャーリーとしばらく共同生活を送ることになったインディア。しかし、そこから彼女を取り巻く現実が徐々に歪み始めてゆくのだった…。人とはちょっぴり違う現実を生きる、精神的に不安定な少女の不穏な日常を詩的でとても美しく、だがどこか怪しい淫靡な映像で描き出した、まるでいびつな宝石箱のようなダーク・メルヘン。いやー、良いですね、これ。いままで履き続けてきた大小様々な靴に囲まれベッドに横たわるインディアや、床を這っていた小さな蜘蛛が彼女の脚を伝い、そしてそのスカートの奥に隠された領域へと忍び込んでいったり…。そんな、常に何処かで大切な何かが壊れてゆくようなセンス溢れる映像&音楽にかなり惹き込まれました。他にも、まるで作り物のような目をしたチャーリーの突発的に露わになる狂気描写や、何かをひた隠すように振舞う母親のいかにも不穏な行動とか(ニコール・キッドマンが良い感じ!)、そんな徹底的に現実感を排除した大きな洋館の中で繰り広げられる怪しいストーリーを、イノセントな少女目線で描き出したこの秀逸な世界観には、中盤、若干の中だるみがあるとはいえ、素直に酔いしれることが出来ました。欲を言えば、インディアがもう少し幼い年齢でも良かったかなーとも思うけど(え、誰がロリコンだって?笑)、もろ俺好みのこのダークで淫靡な作品、うん、なかなか良かったっす![DVD(字幕)] 7点(2014-03-31 21:39:31)(良:1票)

1394.  ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~ 《ネタバレ》 地球温暖化の影響で今にも海の藻屑と消えようとしている、大量のガラクタや腐りかけの生ゴミ、濁った泥水に埋め尽くされたゴミ溜めのような島、バスタブ。そこで酒浸りの駄目な父親とともに暮らす、常にモジャモジャの髪の毛に薄汚れたTシャツと長靴姿の少女ハッシュパピーは勝気で夢見がちな6歳の女の子。ある日、来るべきときがやってきたかのように大嵐が襲来、バスタブ島はとうとう沈没の危機を迎えてしまう。「俺たちは絶対に奴隷になんかならねえ!死ぬまでここで生き延びてやるんだ!」と豪語する父親や個性的な島民らと共に、そんな沈みかけの島で必死に生き延びようとするハッシュパピーだったが、政府の冷徹な魔の手が彼女たちへと襲い掛かってくるのだった。この独特で摩訶不思議な世界観に支配された作品を観ていて、まず真っ先に思い浮かぶのは南米のノーベル賞作家ガルシア・マルケスの創出したマジック・リアリズムと言われる小説群だろう。リアルとアミニズムとファンタジーが絶妙なバランスで配合された唯一無二な世界で描き出されるのは、下品で猥雑で最高に下世話なのだけど、それでも圧倒的な生きるエネルギーに満ち溢れた人間と動物たちの真実の姿。確かに、そんな世界をハッシュパピーという無垢な少女の目線で描き出したところは新鮮で秀逸だと思うのだけど、僕は昔からマルケス風マジック・リアリズムが個人的に苦手なもので、そこまで心惹かれませんでした。うーん、面白いとは思うんですけど、これはもう完全に好みの問題ですね、6点。[DVD(字幕)] 6点(2014-03-29 23:08:17)

1395.  アイアン・フィスト 《ネタバレ》 舞台はいつの時代かすら分からない、悪党どもが群雄割拠する中国の山村。X刀(X-ブレイド)という男が、父親を裏切り無残にも殺した男・銀獅子へと復讐を果たすため、村へと帰ってくる。迎え撃つ銀獅子も、身体を自由自在に鋼鉄へと変えられる殺し屋を雇い、さらには金塊強奪計画をも進めていた。そこに、様々な思惑を抱えた個性豊かな男や女が絡んでき、まさに無国籍な何が出るか分からない闇鍋のような濃ゆ~い世界が展開されていく。ラッセル・クロウ&ルーシー・リュウが出演、タランティーノが絶賛していた(?)くらいの情報のみで鑑賞しちゃいました。いやー、くだんなかったっすね~。個人的に、こういう中国の古臭いカンフー時代劇ってあんまり好きじゃないんで、最後までいまいち乗り切れなかったっす。つーか、いくらなんでも、ちょっとお馬鹿過ぎますね、これ。まるで中学生が学校の休み時間に考えたようなキャラクターがてんこ盛り(笑)。それに誰が主人公なのか最後までよく分かんないから、クライマックスも誰に肩入れすりゃいいねん!って感じでした。突然ですが、もうすぐ消費税増税(本日2014/3/27)ってことで、ゲオで買い溜めならぬDVDの借り溜めしたせいで、今週は仕事も忙しいってのにやたらと映画を観なけりゃいけない羽目に(泣)。というわけで、いま、この映画を「アホな映画やで」と非難できる立場かぁって自己突っ込みを入れつつ、ヘロヘロになりながらこのレビューを書いております。あと4日で5作品…。我ながら、アホだ~(笑)。[DVD(字幕)] 4点(2014-03-29 17:36:33)

1396.  偽りなき者 《ネタバレ》 子供と酔っ払いは決して嘘を吐かない――。離婚して愛する息子と離れ離れに暮らしている保育士ルーカスだったが、それでも小さな村の中で仲の良い親友たちに恵まれ、同僚の素敵な女性とも恋仲になり、職場の保育園でも素直で純粋な子供たちに囲まれ、ささやかながらも幸せな生活を謳歌していた。そう、想像力豊かな女の子クララが、些細な嘘を吐いてしまうまでは。突然、幼児への性的虐待を疑われたルーカス、それまでのささやかな幸せに満ちた彼の生活は瞬く間に一変してしまう。仕事を首になり、村人たちから侮蔑の目で見られ、信じていた親友からも絶交され、さらには愛する息子との同居計画も白紙に…。少女の些細な嘘から、絶望のどん底へと墜ちてしまう、一人の男の苦難の遍歴を淡々と描いた痛切な人間ドラマ。いやー、暗かったっすね~。見れば見るほど気が滅入ってしまう暗鬱なストーリーなのですが、そんな人生の落とし穴がかなりリアルに描かれているため、決して他人事とは思えず最後まで惹き込まれました。それにしても、人間って何処まで愚かで残酷になれる生き物なのでしょう。独善的な正義を振りかざし、一人の男を何処までも追い込んでいく園長やスーパーの店員の姿を見ていると、あらためてそう思います(何の罪もない飼い犬にまで手を出すなんて!)。もし、僕が同じような状況に追い込まれたらきっと心が折れて自殺しちゃいますよ、こんな悲惨な現実。それでも必死に生き続け、ときには自暴自棄に陥りながらも、少しずつ信頼を取り戻していくルーカスの姿に、最後は一縷の希望を感じ取ることが出来ました。とっても暗いですけど、なかなかの良作だと思います。お薦め。[DVD(字幕)] 7点(2014-03-27 17:19:08)(良:1票)

1397.  モンスターズ・ユニバーシティ 《ネタバレ》 素晴らしい発想力、個性豊かな魅力に満ち溢れているキャラクターたち、最後までワクワク感が途切れない夢のあるストーリー展開…、今のところピクサー映画の中で最高傑作だと思っている「モンスターズ・インク」をこよなく愛する自分としては、続編である今作ももちろん期待して鑑賞してみました。なんですが、うーん、ちょっと期待が高すぎたのか、僕は前作ほど楽しめなかったですね。この、大学という狭い枠内で、落ちこぼれ生徒たちが最初は反発しあいながらも徐々に友情を育み最後は一致団結して勝利を勝ち取るっていう今回のストーリーって、モンスター大学という特異な設定を取り除いたら、あまりにもベタな青春学園ドラマに過ぎないですか、これ。それに今回は主要登場人物が全員モンスターで、前作の無邪気な人間の女の子みたいなアクセントのあるキャラクターが一人も居なかったのも残念でした。相変わらず綺麗な映像と、主役二人のユーモラスな遣り取りとか普通に面白いとは思うんですけど、観終わって、「モンスターズ・インク」がどれだけ完成度の高い作品だったのかを、僕はあらためて再確認してしまいました。普通に面白いんですよ、ただ前作と比べるとってだけで、映画としては普通に面白かったんですよ!←え、フォローしすぎ!?ごめんなさい(笑)。と、いうわけで6点~☆久し振りにマイク&サリーに出会えたことは素直に嬉しかったですけどね。[DVD(字幕)] 6点(2014-03-26 05:45:23)

1398.  ワールド・ウォー Z 《ネタバレ》 きっかけは何処から始まったのかすら分からない些細なものだった。普通の生活を送っていた人々が、突如として凶暴化し目に付く人々を無差別に襲い始める。襲われた人も十数秒後には、同じように凶暴化し見ず知らずの人々を襲うという負の連鎖は瞬く間に世界中へと拡大し、人類は突如として滅亡の危機を迎えてしまうのだった。愛する家族とともに平凡な生活を送っていた、元国連職員ジェリーもそんな災禍へと容赦なく巻き込まれてゆくことに。家族の安全と引き換えに、ウィルスの弱点を探る任務へと無理やり駆り出されたジェリーは、そんな凶悪な感染者〝Z〟たちが溢れ返る危険な世界を、人類、そして家族の命を救うためにただただ疾走してゆく。ブラット・ピットが製作も務め、莫大な予算を注ぎ込んで作り上げたスケールだけはやたらと大きいゾンビ映画作品。確かに、お金かかってるだけあって、その圧倒的な数の力で無慈悲に襲い掛かってくるゾンビ描写は出色の出来でした。特にイスラエルでの怒涛の、もう人々(ゾンビ)が蟻のようにぐちゃぐちゃしちゃう攻防戦には素直に圧倒されたっす。ただ、全編を通して描かれるのは、ブラピがひたすらゾンビの大群から逃げてはほっと一息、逃げてはほっと一息、の繰り返しなのでちょっと後半だれてくるのが残念ちゃあ残念でしたけどね。それに、基本ゾンビ映画なんだし、もっとユーモラスな部分もあっても良かったかなー。そのわりには人間ドラマもけっこう希薄な感じだったし。あの人類の希望の光であったウィルス学者がこけて死ぬってシーンも別にギャグってわけじゃなさそうですし(どんなけ間抜けな死に方やねん!って思わず突っ込んじゃいました笑)。でもまあ、ゾンビたちとの迫力の攻防戦とか、後半の打って変わってのスリリングな密室劇とかは、そこそこ良かったかな~。うん、ぼちぼち面白かったっす![DVD(字幕)] 6点(2014-03-24 17:52:56)

1399.  ゼロ タウン 始まりの地 《ネタバレ》 1982年、レバノン。イスラエルとの国境に近いパレスチナ難民キャンプ。常に死と隣り合わせのそんな地で、鬱屈した思いを抱えながら必死に生きる少年ファヘッドは、いつか父親とともに生まれ故郷へと帰り、親子で大事に育てているオリーブの苗木を大地に根付かせることだけを夢見ていた。だがある日、イスラエル軍の空爆によって、そんな最愛の父親と親友の命が奪われてしまう。いつかきっとイスラエルに復讐してやる…。そう心に誓うファヘッドに、ゲリラ組織からある命令が下る。それは父親を殺したかもしれない、撃墜された飛行機から捕虜となったイスラエル軍パイロットの監視役だった。「故郷に帰りたいのか?だったら俺のことを逃がしてくれ、お前をイスラエルの生まれ故郷まで案内してやるよ」と提案する獄中の捕虜に、当然のように反発するファヘッド。しかし深い煩悶の末に、彼の逃走を手助けしたファヘッドは、二人で生まれ故郷である始まりの地を目指して戦時下の危険な世界を疾走してゆく。当然、彼の手にはオリーブの苗木が握られていた――。冒頭からとてもリアルに描かれる、乾いた砂漠の難民キャンプで懸命に生きる子供たちの無垢でエネルギッシュな描写にはなかなか惹き込まれました。ただ、その後にイスラエル人とパレスチナ人というもう永遠に仲良くなることは不可能なんじゃないかという主人公二人が、旅を通じて徐々に友情を育んでいくというあまりにもベタな展開にはちょっと「う~ん」って感じでしたね。それに、手堅い演出とかは及第点ではあるのだけど、もうちょっと魅力的なエピソードとかキャラクターとかも欲しかったですかね。あの偶然巻き込まれたタクシー運転手であるタコ親父がもっと活躍するのかと思いきや、残念ながら速攻でお金も貰えずに退場させられちゃうし。それでも、主人公の少年とスティーブン・ドーフ演じるイスラエル人とのとても自然な演技とかはなかなか良かったっす。極めてオーソドックスではあるけれど、シンプルなロード・ムービーとしてなかなかの佳品だったと思います、はい。[DVD(字幕)] 6点(2014-03-20 22:45:22)

1400.  エスター 《ネタバレ》 三度目の妊娠で子供を死産してしまったショックから、アルコール依存症となってしまったケイト。だが、愛する二人の子供たちと夫の支えによりなんとか立ち直れた彼女は、生きて産まれることが出来なかった子供へと罪滅ぼしするかの如く、孤児院からエスターという名の9歳の女の子を引き取ることに。家族も増え、更なる幸せへと向かうかと思われたケイトだったが、徐々にそんなエスターの奇行が目立ち始めるのだった。彼女のことをイジメていた女の子が滑り台から転落し、怪しんでいた孤児院のシスターが謎の死を遂げ、そして耳に障害のあるケイトの娘マックスにまで…。謎の少女エスターに追い詰められ、どんどんと崩壊していくケイトの幸せな生活をねちっこく描いた異色のスリラー作品。いやー、胸糞悪かったっすね~。観ながら、こんな理不尽なことが許されていいのか!と叫びだしそうになっちゃったし。でも、そんな胸糞悪い感じもけっこう嫌いじゃない僕としては、この全編を覆う常に何かいや~なことが起こりそうな雰囲気、なかなか楽しめました。とにかくエスター怖すぎっす!単純なサイコキラーとしてだけじゃなく、ちゃんと女の子らしい心理描写も随所に差し挟んでくるところとかも、いや~な感じをますます増幅させてましたね。それにエスターの描く、蛍光色を多用したグロテスクな絵の描写とかにもけっこうセンスを感じました。うん、なかなか面白かったっす(後味めっちゃ悪いですけどね笑)。あと、自他共に認めるロリコンの僕ですが父親を誘惑しようとするエスターの妖艶なドレス姿には何故か全然グッときませんでした。その後に明かされる、エスターの驚愕の真実を知って、僕のロリコンレーダーはやっぱり間違っていなかったんだと納得(笑)。[DVD(字幕)] 7点(2014-03-16 17:51:21)(笑:1票)

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