みんなのシネマレビュー |
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1441. 鬼龍院花子の生涯 筋が粗いのは気になるけども、そんなのは脇に吹っ飛ぶほど役者の厚み、熱量が半端じゃない。けれん味だくだくというか、緋色をバックに牡丹が目の裏でちかちかするような。近頃邦画ではめったに見かけない情感の分厚さ。そして夏目雅子が女優になった映画。この松恵をつかまえてグラドル出身の三蔵法師と同じ評価を下す人はいないだろう。[ビデオ(邦画)] 6点(2012-02-07 00:37:02) 1442. サクリファイス 《ネタバレ》 さて、タルコフスキーだ。しかも2時間半だ。うあ観るのに覚悟がいるなあ。台詞にとらわれないこと、プラス理解しようとしないこと。この2点を自ら言い聞かせて観賞。のっけからニーチェの終末論を語りだす郵便配達夫に引く。ま、まだ始まって数分なのにこうですか。哲学的で難解、眠たくなる要素てんこもり・・かと思ったら自分でも意外なほど引き込まれた。光あふれる、とはまた逆のしっとりした品格ある映像。居間の調度品の優雅なこと。磨きこまれた木の床、風にたなびくレースのカーテン。不吉な振動に棚から零れ落ちるミルク。床一面に広がる白。窓とベッドと鏡のみの子供部屋はゴシックホラーのようでどきり、とする。心惹かれる妖しさ。映像詩人とよばれている監督だ。学生の頃詩の解釈が苦手だった私のような人間は、考えることを放棄して感覚でキャッチすることが正しい観賞の仕方なんだろうな 多分。眼福でありました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-02-04 02:13:00) 1443. ラビリンス/魔王の迷宮 お子様向けな内容ではあるけども、美術は丁寧に作られてるし、けっこう腰の軽いボウイ様がやる気満々で引き受けた魔王が妖しくて美しくて、いい年して映画館で2回テレビで1回観ました。楽しかった。[映画館(字幕)] 6点(2012-01-30 18:24:03) 1444. ハーレム このナスターシャ・キンスキーが一番好きです。母となって深みの増した美しい表情、若い頃の迫力はそがれたけれど、しっとりとして見惚れたものです。映画館に三度通ったのだけど、その都度タイトルで何か勘違いしてやってきたようなおっさん連中が居眠りしているのに苦々しい思いをしたものでした。[映画館(字幕)] 6点(2012-01-24 12:02:46) 1445. ロンゲスト・ヤード(1974) 《ネタバレ》 そうか、単純にスポ根ものとして観れば良かったのか。便利屋の彼の件がほったらかしだし試合に勝ったその後は?と気になってしまったんだが。もっとこてんぱんに所長をやっつけてほしかった個人的には。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-22 17:01:15) 1446. 映画は映画だ ソ・ジソブじゃないと、この何が言いたいのか分からん映画は締まりの無いままになったよ、多分。彼の存在感、凄いなあ。彼ひとりで持っていってしまったなあ。間違って女優を助けに海に飛び込んだあと、しょぼんと砂浜に座り込んでるシーン・・萌えます。ああー。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-21 01:30:45) 1447. ナインハーフ J・テイラーの曲がお洒落で映像が綺麗でキム・ベイシンガーに大人の女っぷりを見せてもらった。印象は強く残ってるけども、面白かったわけではない。隠れM・ロークファンだった私ですが、この映画で彼にやられたわけではありません。[映画館(字幕)] 6点(2012-01-17 13:22:53) 1448. 愛のむきだし 盗撮だ股間だ勃起だとしょーもないキーワードが飛び交うばか映画、と言ってしまうには4時間もの長きにわたってみんな結構必死に愛を捜し惑う姿にそこそこ真摯さも漂う不思議な作品。なにやら確固とした信念らしき情熱がこの作品を貫いていて、くだらん、と一蹴するのはためらわれる。大人の男どもがど変態とダメ人間しか出てこないのに比べて、若手俳優たちの眩しいこと。闘う構えも清清しい暴力聖母の満島ひかりに、盗撮行為すらあっさりぽん酢テイストに変換した西島隆弘。性悪そうな顔立ちを、ことさら醜くゆがめて迫る安藤サクラ。見応えありすぎ。「オレは変態だけどきちんと生きている」ユウの絶叫に、お、おお、そうか、と思わずつりこまれてしまうのだった。うーん、怪作。[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-01-10 02:13:18)(良:1票) 1449. キリング・フィールド なんかもう、この世の終わりかと思うほどのミもフタもない荒廃っぷりに、「なんてこったい」と何度も呟いた。有名なラストシーンは確かに感動的ではある。でも、そもそも何でこんなことになったのか、ということに考えが及ぶと涙も引っ込むというもの。もっと映画として怒るべきじゃなかったか。どうも「アジアの人ってかわいそう」的な目線を感じる。素材がナチスものならば、もっと身を切るような制作作業になるような気がする。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-07 02:38:47) 1450. 愛と哀しみの果て 《ネタバレ》 夫の浮気あり性病感染ありロマンスあり経営破たんに永遠の別れ、ときた。はあ。「女の一生劇場」を見せられたようなおなかいっぱいになる濃厚さを、アフリカの広大な自然が見た目の伸びやかさでうまく中和してくれている。ロマンスの二人がM・ストリープとレッドフォード・・って今ひとつ食指が動かないんだが。でもほとんど地球創生のような圧倒的な大地に押し負けせず、堂々演じきるにはこれ位大物感のある二人じゃないとだめなのかも、とも思うけど。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-27 02:02:20) 1451. マルコヴィッチの穴 《ネタバレ》 こんな状況をありかナシかで言えばあるのかも、と思わせるのが凄い。シュールな手触りが新しい前半の方が断然面白い。絶妙に低い天井に、なんでか異を唱えず首まげて職務をこなしている社員たち するっとズレる会話 困惑する人形師。じわーっとくる。街角でワイセツな人形劇を子供の前でやっちゃって「バカヤロー」と殴られるシーンに笑った。私も殴ると思う。[DVD(字幕)] 6点(2011-12-24 01:59:15) 1452. フォーリング・ダウン 脂ぎってないM・ダグラスが実に斬新。[映画館(字幕)] 6点(2011-12-20 01:53:00) 1453. 殺しのドレス 《ネタバレ》 デパルマの趣味全開というか、やりたい放題ですなあ。本筋と無関係なトコで怖がらせてどうすんの。性病感染者のアイツ、犯人ちゃうんかーい。一体何のために(?)診断書でビビッたんだ私。ミセス彼女、パンツはいてないの気付くの遅くないですか?ま、でも、カメラワークは冴えに冴えてエレベーターや地下鉄逃走劇など本筋でもちゃんと怖い思いできました。[地上波(字幕)] 6点(2011-12-20 00:44:24) 1454. ノスフェラトゥ(1978) 疫病を恐れて静まり返った夜の街。石畳の上をマントを翻して走る吸血鬼の白い頭がぼうっと光ってなんともシュール。怖いような気もするんだけど、クラウス・キンスキーの白塗りがどうかすると『ひょうきん族』っぽく見えてしまったのが敗因で怖がれず。不真面目さがここで出た自分に立腹。[地上波(字幕)] 6点(2011-12-20 00:14:02) 1455. 殺意の夏 《ネタバレ》 アジャーニ若い!すぐキレたかと思うと、なついてきたりでしなやかな肢体と合わせて まるで猫のよう。なかよしの小母さんにプチ悪態ついてる姿も微笑ましい。話はどんどん陰惨な過去が明かされてうわ~となったとこで救いの無いラスト。9歳の女の子に戻ったアジャーニの演技がさすがで、あやっぱりこの人は狂っているとしっくりくるな、と失礼なことを思いました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-12 17:41:48)《改行有》 1456. ブレイブ ワン 《ネタバレ》 エリカが私怨にとどまらず、直接には関係の無い殺人を次々犯してしまうとこが人それぞれ意見の分かれ目。コンビニでは正当防衛だし、冒頭の暴漢に復讐することについては異議を申し立てる人は少ないのではないかと思われる。映画作品としてのメッセージはわりと明確。タイトルはbrave oneで、エリカは生き残る。けれど、犬を取り返したとはいえ、「以前のようには戻れない」とも言わせてるわけで。殺人の代償をこれから払っていかなければならないエリカの後姿に復讐を遂げた達成感はまったく無かった。年齢を重ねても、きびきびと動きの良いジョディがスマート。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-12 00:58:40) 1457. 男と女(1966) 夕陽に照らされた街並み 波打ち際に犬 男に駆け寄る女と子供 そして音楽とアヌーク・エーメ。麗しさに心をゆだねて観賞しましょう。話が凡庸とか男がけっこうちゃっかりしてるなーとか脇に置きましょう。66年当時で、このお洒落感。フランス文化の貫禄すら感じてしまった。アヌーク・エーメのコート素敵だなあ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-10 01:10:27) 1458. 潜水服は蝶の夢を見る 《ネタバレ》 難病を扱った作品はやはり見ていてつらいのだけど、主人公の元ELLE編集長の彼の独白がドライで、からりと話が流れてゆく。「子供を見られるのは幸せだ」としみじみ言ったかと思うと、「自分を憐れんでるな、僕は」と自らを客観視する。元妻に愛人へのメッセージを言わせるくだりには、あんたねえ、とこちらが突っ込む余地も与えてくれる。彼の憎めない性格と、想像力の翼にのって波間に遊ぶ海辺のシーンの美しさに救われた。[DVD(字幕)] 6点(2011-11-20 16:22:24) 1459. ミッション:インポッシブル この映画観て印象に残ってるといえば、E・ベアールが意外とちゃんと情感の伝わる良い演技が出来る女優さんだったんだなあ、と掘り出し物当てた気分になったことと、J・レノの存在感の薄さにやっぱり、と思ったこと。T・クルーズに特に文句はありません。が、終盤の列車上であんなアクションできるのはルパン三世ぐらいしか認められん。トムはルパンじゃないのでやや減点。[地上波(字幕)] 6点(2011-11-09 00:01:50) 1460. ノー・マンズ・ランド(2001) 序盤、現場のシビアなリアリティに比べて、中盤以降の国連やマスコミの俗な側面の描き方がベタすぎてこの映画の見方がわからなくなった。国連のミニスカ秘書、あれは笑わそうとしているの?皮肉ってことなの?コメディっていうことでいいのですか? ? ラストもねえ。衝撃といえばそうですが・・鯨が岸に打ち上げられたって人間はっちゃきになって助けようとするのに あんなことあるかな。なんぼなんでも。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-06 16:01:45)《改行有》
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