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1481. 君の名は 第二部 《ネタバレ》 サブストーリーを織り交ぜながらドロドロと進行するが、発生する事象が現代の観点からすると軒並み平凡で工夫が無く、中々にダルい。完全に中弛みな第二部だが、最終章への期待は膨らむ。[DVD(邦画)] 4点(2019-12-07 18:12:04) 1482. 君の名は(1953) 《ネタバレ》 日本のドロドロ愛憎メロドラマの原点と言える三部作。今で言えばまるで韓流ドラマなその内容は、映画の題材としては幾分安っぽいような気もするが、奥様方の琴線にビンビン来るような要素が大量に、かつ巧みに織り交ぜられ(第一に戦争・嫁イビリ・望まぬ縁談といったよーな時代背景に特有な事柄と、第二に三角関係・望まぬ妊娠・病気だとかいった普遍的なドロドロ恋愛コンテンツ)大変に結構なドロドロ具合で確かに大ヒットしたのも頷ける内容。一点、昭和美人な岸恵子はともかく佐田啓二の後宮君がイマイチ格好良くない(見るからに優柔不断そうで頼りなさげ)と思うのは私だけでしょうか? 第一部については、やや取って付けな展開(後宮を想いながら何故浜口と結婚したのかとか、優しく親切だった浜口は何故マザコン・ジェラシー・クソ旦那に豹変したのか、等)も目立つが、終盤の佐渡でのシーンに向けグングン盛り上がるサマは中々に見事であり、普通に観入ってしまった。ただし、演技はだいぶん古臭く(淡島千景の明るい芝居は貴重な清涼剤だが)この点はさほど良いとは思われない。[DVD(邦画)] 7点(2019-12-07 18:11:21)《改行有》 1483. キャリー(2013) 《ネタバレ》 メチャカワなクロエちゃんへの「ぽくない」批判は重々承知だが、敢えて言わせてもらえば(あくまで個人的には)雰囲気も演技もそんなに悪くはないと思う。寧ろジュリアン・ムーアの方がちと狂気が足りない(常識人ぽさが消せていない)。 で、リメイク元はバケツ以降の展開が実は非常に薄味なのが残念だったのだが、今作はそこはかなり改善しており(それでも相当マイルドにも感じるが)、一般映画ファンが観る分には十分に面白い作品になっていると思う。 ただ、このリメイクの真のコンセプトは何なのかとなると話は別(ホラーと言うには怖くなさ過ぎなのはなにも変わっておらず)。主筋もまんまリメイク元どおりで、その展開運びは(デパルマのお手本が優秀なのはあれど)そこそこではあるのだが、コンセプト的には単なる可哀そうな女の子の話(観たくもない)な訳だし。 (こうすれば良かった)改善案として、 ①大暴れをグロ全開にしてスーパースプラッタにする ②虐めっ子その他をもっと悪質にして(ネガティブな)皆殺しカタルシスを極大化する とかなら私でも思い付く。まあ、中高生向けジュブナイル・ホラーとしては今作でも十分に思うけど。[インターネット(字幕)] 6点(2019-12-07 17:59:38)《改行有》 1484. ウルトラ I LOVE YOU! 《ネタバレ》 サンドラ・ブロック演じるメアリーのキャラは(少なくともコメディキャラ的には)そこまで悪くはなく、前半の暴走ぶりは(特にコメディ部分で)後半への期待を抱かせるに十二分な出来なのだが(逆レイプシーンの唐突な感じは個人的にはかなり面白かったし)、後半の展開がコメディ・ロマンス・ハプニングの総てにおいて究極に凡庸で、何をどうしたいのか全く分からないレベルで完膚無きまでに酷い。前半のノリを後半に展開することさえ出来ていれば(少なくともコメディとしては)評価は全く異なるものになってただろうと思う。熱演(怪演)なサンドラは凛と美しい中にも手に負えない感じや色々と拗らせた狂気を巧みに表現しており、そこはやっぱりそこそこ良いのだけど。[DVD(字幕)] 3点(2019-12-07 17:45:03) 1485. 女王陛下のお気に入り 《ネタバレ》 ブリティッシュ・ロイヤル・ドロドロ愛憎劇(女だらけの三角関係)。狡知全開で下劣極まりないエマ・ストーンも新鮮・鮮烈で良いのだが(若い頃から妙に目が「据わって」るから猶更凄みが有る)、女王らしい尊大さ・浮世離れ感を十二分に漂わせつつも、絶望と孤独に塗れた「魂が冷め切った様な」悲哀を醸し出すオリヴィア・コールマンが極めて秀逸で絶品。また、豪奢で薄暗いセット面も良い雰囲気(蝋燭の暗い照明が印象的)。ただ、若干暢気なタイトルに比して結構なドロドロ具合で、一部相当にドギツイ描写もあるのは一般向けには注意(流石の変態ランティモス)。[映画館(字幕)] 8点(2019-12-07 17:38:11) 1486. 恐るべき子供たち 《ネタバレ》 元ネタはジャン・コクトーの小説っていう文芸映画。なんかテキパキとしていて雰囲気もイマイチな上、無邪気さ幼稚さ以外の感情の表現はさほど上手いとは言えず、少ーし上滑りな感じ。内容自体はまずまず面白いと思うのだが(シンプルながら深かった『海の沈黙』と比べると、やや複雑な物語だが)、映画化としては正直微妙な感じ。演技も少し古臭い上にやや大袈裟(特に女優)。[DVD(字幕)] 5点(2019-12-07 17:32:43) 1487. ピッチ・パーフェクト2 《ネタバレ》 大した工夫・新機軸も無く、言っちゃあストーリーも殆ど無い。アカペラの質も据え置き(これは別に悪いことでも無いのかも)。新加入のエミリーちゃんが可愛い以外は単なる続編で、暇潰し以上にはならない程度の出来。[インターネット(字幕)] 4点(2019-12-07 17:30:01) 1488. ピッチ・パーフェクト 《ネタバレ》 アカペラ・ミュージカル&青春スポコン系?映画。アカペラ・パフォーマンスの質は非常に高く、これを聴いてるだけでもそこそこ満足する所に、話の方もベタベタで序盤は正直退屈だが、終盤は(ベタなのは変わらないが)展開運びがそこそこ巧く、また最後のアカペラが更に群を抜いて良い出来なのでラストが非常に盛り上がってかなり満足。 女子大生サークルにも関わらずブスばかり(主演女優だけはまあまあ可愛いが、常に完璧にメイクバリバリでハッキリ言って不自然だし、残りはコミカルデブ・コミュ障アジアン・面白レズ黒人・その他のブスで、年齢的にも女子大生にゃ見えん)だが、このダイバーシティをラストのアカペラで生かし切る点が、シナリオの工夫&パフォーマンスの勘所として非常に秀逸。一点、ゲロだけは本当に不要(またも白人の謎コメディセンス)。[インターネット(字幕)] 7点(2019-12-07 17:28:18)《改行有》 1489. ハンナ 《ネタバレ》 シアーシャちゃんは演技も雰囲気も悪くないのだが、アクション俳優じゃないのでアクションにはパワーやキレが感じられず、この面は正直出来が良くない(これで改造人間ですとか言われてもピンと来ない)。その他の面々のアクションもごく普通なレベル。中盤の展開運びが結構にダルいが、話の内容は悪くはない、がごく普通(確かに本作時点では導入編的な内容なので、この先の話をドラマ化したのは正解かも)。結局一番存在感があるのはいつものケイト・ブランシェット(知的ながらの凶悪ぶりは流石のハイレベルな仕事)。全体としてはかなり微妙な出来だが、シアーシャちゃんが好きなら観てもイイかも…[インターネット(字幕)] 4点(2019-12-07 17:23:49) 1490. 教誨師 《ネタバレ》 分り易い感動ネタや気の利いた台詞回しを極力排した一見不出来にも思える脚本が、展開と演出の両面での冷徹なリアリティとより味わい深い鑑賞後感を生んでいる優れた構成力。演技面では大杉漣も標準以上だが、完全にイッちゃってる古舘寛治、ジジイ、あと若造役の玉置玲央(演技のオリジナリティはそこまでではないが)も中々良かったと思う。普通にオススメできる作品。[インターネット(邦画)] 7点(2019-12-07 17:19:32) 1491. 突然炎のごとく(1961) 《ネタバレ》 自由奔放なファムファタールと、彼女に翻弄される2人の男の愛の彷徨。男2人が親友というのもあって非常に濃密な人間関係が描かれているため、恋愛系の映画として内容はかなり高レベルで見応えは十分。一方で、魔性の女のキャラ付けは(公開当時は恐らくもっと目新しかったのだろうが)、開放的に見えた女が実は執着心が強かった、という結末も含めて現代となっては少し平凡とも言える。[映画館(字幕)] 6点(2019-12-07 16:55:19) 1492. ガンジー 《ネタバレ》 「偉大なる魂」ガンジーの奇跡の生涯の映画化にして、人類史上最も崇高な勝利の物語。全人類が観るべき映画。[DVD(字幕)] 9点(2019-11-30 01:25:56) 1493. クライモリ デッド・パーティ 《ネタバレ》 ショック描写はともかく、せっかく追加した殺人鬼が終始捕まってるだけなのはどうなのか(演技はなんかそこそこ良いので、調べたら有名なホラー俳優(ピンヘッド)だった)。女保安官の演技もまずまず良い。[DVD(字幕)] 5点(2019-11-30 01:19:08) 1494. クライモリ デッド・ビギニング 《ネタバレ》 掴みのショックシーンから45分間もの間、ほぼ何も無いのが大きく減点ではあるが、それ以降はショック描写も展開もそこそこ。すっかりグロ耐性の付いた私も「活け人肉フォンデュ」は久しぶりにキた。[DVD(字幕)] 6点(2019-11-30 01:18:21) 1495. クライモリ デッド・リターン 《ネタバレ》 まあまあの前2作に比べ、一気にポンコツホラーと化した。いい加減なシナリオ、安っぽいショックシーン、延々続く登場人物たちのどうでもいいゴタゴタと、見飽きた凡作感に満ちている。[DVD(字幕)] 3点(2019-11-30 01:17:17) 1496. クライモリ デッド・エンド 《ネタバレ》 かなりアクション寄りなホラーになった。怪物一家の怪物感はだいぶ薄れているが、グロ描写がやたらパワーアップしており、そっち方面で相当に有用(終盤はかなり凄い)。[DVD(字幕)] 6点(2019-11-30 01:16:43) 1497. クライモリ(2003) 《ネタバレ》 コンセプト的には「超」よくあるホラーだが(『サランドラ』or『悪魔のいけにえ』in 森てとこ)、シナリオも演出も随所に地味に独創的な工夫があり、見どころも多くて意外に結構楽しめる。ある程度予算も投入しているようで、基本的な部分のクオリティが通常のホラー映画のレベルより少し高い。よくあるホラーでも志高くマジメに(金を掛けて)作れば、まずまず面白くなるという典型的な良作。[DVD(字幕)] 7点(2019-11-30 01:16:07) 1498. ゆれる人魚 《ネタバレ》 美しくて残忍な人魚が織りなすファンタジック現代童話といった所だが、物語はかなり希薄・薄味(ラスト付近はそれなりに内容もあり、悪くはないが)。演出は総じて奇妙かつポップな変わった雰囲気を出せている(まあ他にこーいうの無いかっていうと無くもないんだけど、嫌いではない)。音楽も現代的かつ多種多様、分量もタップリで(半分ミュージカルと言っても過言ではないレベル)、色々と総合してプチ・アーティスティック&玄人好みアウトサイダーとして、それなりに高レベルな作品と言える。人魚の片割れ(しかもどっちかちゅーと主役な方)がもー少し可愛かったら文句無しなんだが。[インターネット(字幕)] 6点(2019-11-29 01:31:44) 1499. 牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件(188分版) 《ネタバレ》 最大の特徴として、クソ長い上に非常に分かりにくいという作品で、説明的描写が全編通してとにかく少ない。まず登場人物の名前からしてサッパリ分からない(分かりやすく名前を呼ぶシーンなど無い)。背景の説明もほぼ無いので、登場人物が不良グループに属するという点も正直分からない(グループの名前が「小公園」つーのが理解が激ムズな展開上のポイント)。更に中盤ではグループ間で人間関係が入り乱れて展開するため、これも正直サッパリ分からない。もう一点、遠目で仄暗いカットが多い(人物単体のズームなどはほぼ無い)ことからも、顔的にも誰が誰だか分かりにくい状況に拍車がかかっている。置いていかれてしまうとクソ長いから非常に辛いので、あらすじサイト等をこまめに確認する等、工夫して鑑賞することをお勧めする。 ただし上記の難点を除けば(除いていいのかという問題はあるが)間違いなく傑作と言える作品である。長尺ながら極めて丹念・精密に積み上げられた構成・演出のハイクオリティぶりも然ることながら、最大の長所として「時代を切り取った」映画として非常に上質であることが挙げられる。 ①暗い世相を再現しながらもどこかノスタルジックで爽やかな素晴らしい青春の雰囲気 ②説明的な演出を排する等でリアリティある描写を極限に追求すると同時に、遠目のカット構成が非常に多いことで人物中心というより風景・情景・雰囲気を捉えている時間が多く、時代を追体験する効果を高めているようにも感じる その上で、主筋はダレずに終盤に向けては中々衝撃的な展開で、かつそこからのラスト・余韻も優れており、長いが素直に観て良かったと思える映画なのは間違い無い。青春映画としては個人的には最高傑作。[インターネット(字幕)] 9点(2019-11-29 01:23:51)《改行有》 1500. 亀も空を飛ぶ 《ネタバレ》 一義的な価値は、現実世界の戦争と虐殺の実情を描き出した作品という点であり、その点のリアリティはロケーションや演者の身体欠損などを含めて最高レベルと言ってよいと思う。物語自体は非常に救いが無いものだが、それはある種、致し方の無いことなのであろう。 しかし一方で、この映画に描き出される人々とその生活には、決して悲劇だけではないものが描き込まれている。それはサテライトその他が放つ溢れんばかりの生命力であったり、アグリンが子供ながらに見せる意志の強さだったりする。淡々とした演出でリアリティの有る描写を成功させながら、人間のある種の強さ・美しさをも雄大に描き出した傑作。子供(しかも素人)を大量動員しているにも関わらず、演技(演技指導も含めて)の点でも地味に凄いと思っている。[DVD(字幕)] 8点(2019-11-29 01:13:45)(良:1票) 《改行有》
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