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プロフィール
コメント数 270
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 歳をとるごとに趣味と呼べるものがだんだん少なくなり、今では多忙ななか映画を鑑賞することがひとときの楽しみとなっています。
無数の作品の中から良作を探し出すツールとして、本サイトのお世話になっています。

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141.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 原作は未読で鑑賞。ある意味非常に評価が難しい作品と感じた。単純に面白いわけでもなく、主人公達に感情移入しやすく作っているわけでもなく(二郎と菜穂子の出会いの場面で、あの時代に外国語を交わし合うといった情景は私達の住む世界と最初から違うと感じたし、感情の起伏に乏しい庵野の声も観客に「慣れ」を要求している)、学ぶべきメッセージもよく見えない(あったとしても既に既視感があり陳腐化している)。だが、大正から昭和という日本に暗雲が立ち込めつつある時代はアニメ作品の舞台としては特異であるものの、しっかりと描写されているし、最愛の人と切ない想いを慈しみあった経験がある人は、二郎と菜穂子のなにげないやりとりに心の琴線を揺り動かされるだろう。劇中、二郎の夢の場面がポイントとして幾度も挿入されるが、もしかしたら全編がこれ宮崎監督の夢なのではないかとも思えてくる。だからこそ物語は美しい飛行機と美しい菜穂子にフォーカスされ、他のディティールは省略されているのかもしれない。 そして主題歌の「ひこうき雲」はエンドタイトルとして珠玉の光彩を放っており、深い余韻を残すことに成功している。[映画館(邦画)] 7点(2013-08-05 09:53:57)

142.  パッチギ! 《ネタバレ》 個人的に(自分が生まれた頃にあたる)昭和40年代の粗野でありながら活気あふれる日本の雰囲気が好きなのだが、本作は画面全体からこの昭和のエネルギーがしっかり伝わってきた。話自体は「壁」を乗り越えて恋が成就するという、よくある青春ラブストーリーなのだが、本作の場合「民族」という邦画ではあまり取り上げられなかった「壁」を題材にした点がユニークといえる。「パッチギ」とは朝鮮語で「突き抜ける、乗り越える」という意味もあるそうだが、まさしく本作は主人公がその民族の壁を突き抜け、乗り越えていく心の葛藤と変遷を「イムジン河」といった往時のフォークソングに乗せて印象的に描く構成がなかなか秀逸。全編を通しバイオレンスシーンが多いわりには、誰も憎めないユーモラスなキャラクター設定と基本的にハッピーエンドなので、不思議と明るく爽やかな余韻を残す。本作で語られる「歴史」そのものに違和感を感じる人もいると思うが、誤解や曲解そのものを糾弾することよりも、その影響を受けた人間の心情に思いを馳せることができれば、人と人の間に立ちふさがる様々な「壁」を「パッチギ」ることができるのではないか、というメッセージが鑑賞後の爽快感に繋がっているのだろう。加えて本作はキャスティングの良さも光っており、その意味でも見応えのある作品となっている。[インターネット(字幕)] 7点(2013-07-23 11:41:32)

143.  G.I.ジョー バック2リベンジ 《ネタバレ》 うーん、2匹目のドジョウを狙ったようだが、どうしてもイ・ビョンホンをストーリーの中心にしたかったようで…。それはいいとしても、GIジョーそのものが、なんだか米軍特殊部隊の一つのような存在感となっており、前作のような最新技術メカでパワーが増強された、いわゆるフィギュアチックな戦士とは趣を異にしているのは2作目としては致命的だ。従って前作とは違った別なミリタリーアクション映画と割り切ってみれば、絶壁での戦いは独創的だし、3Dも相まってそれなりに楽しめるが、敵の兵器でロンドンが吹っ飛ばされているのに、ラストでのハッピーエンド感はいかがなものかと?マークがついた。そしてブルース・ウィリスは出ても出なくても良かったかな。[映画館(吹替)] 4点(2013-06-22 21:26:41)

144.  カラスの親指 《ネタバレ》 原作未読。ストーリーや役者は悪くないのに、全体的に場面転換のテンポが悪く冗長な印象が残るもったいないつくりだ。恐らく本作の監督は「シーンのつなぎ目」といった画作りを重視して撮影したのかもしれないが、むしろ逆効果だったと思う。映画初出演となる村上ショージだが、大変重要な役回りを演じている。東京弁のイントネーションがところどころおかしかったが、良く解釈すると、関西出身で長く東京で暮らしているとああいう東京弁になるのかも知れない。むしろ朴訥とした村上のキャラクターはこの役を演じる上で、大変役に立っていたとすら思う。まひろを演じる能年もいいキャスティングだった。ストーリーにご都合主義な点は否めないが、映画に気持ちよく騙されて、気持ちよく見終わりたいと思って鑑賞すれば、きちんと応えてくれる良質な作品ではある。[DVD(邦画)] 6点(2013-06-17 14:31:20)(良:1票)

145.  探偵はBARにいる 《ネタバレ》 関東以北最大の歓楽街ススキノをメインロケ地とした映画はこれまでほとんどなかったと思われるが、北海道民からみても期待を裏切らない良作だった。見慣れた冬のススキノの路地を駆け抜ける大泉洋には全く違和感を感じないし、ところどころに出てくる北海道弁もほぼネイティブ。また駅前地下歩行空間やノルベサ観覧車といった札幌の「今」を象徴する舞台も使いつつ、全体の画づくりや小道具・BGMにはあえて昭和の雰囲気をもたせ「探偵物語」のようなテイストに仕上げているのは松田龍平もキャスティングされていることだし、それはそれで良いと思う。その松田龍平も北大の貧乏研究生でありながら空手の師範というユニークなキャラクターを好演していた。ただ大泉洋の三枚目のツッコミキャラはそのままにドタバタアクションは良いとしても、「殺し」というシリアス過ぎるミステリー設定はミスマッチだったようにも思う。特に大泉が拳銃を手に小雪に迫るシーンはやりすぎの感は否めなかった。とはいえ、名優を多数起用し、最後まで見せきる魅力ある作品には仕上がっており、ひいきも加算して及第点としたい。この春に第2弾が公開されるのも楽しみであり、できればシリーズ化して、新しい邦画の歴史に連なる作品に成長してほしいと、やっぱりひいきしちゃいます。[DVD(邦画)] 7点(2013-05-11 10:04:34)(良:2票)

146.  ネイビーシールズ(2012) 《ネタバレ》 「本物」の呼び声が気になり鑑賞。確かに有名な俳優は起用されていないものの、世界を舞台に活躍するSEALsの任務や作戦の描写には本物の迫力があった。特にパラシュート降下や水中侵攻の様子はスタントの域を超えていたし、時折織り込まれる主観映像では、隊員の息遣いとも相まって実戦での緊張感がきちんと表現されていた。本物の特殊部隊のすごさを知りたい人は見て損はない。ただ作戦時に顔にも迷彩を施すところまでリアルなのはいいが、その結果誰が誰だがよくわからなくなってしまうのは難点か。この手の作品は「バンド・オブ・ブラザーズ」のように、連ドラで訓練期間から除隊まで見せ切ってくれる方がはるかに感情移入するだろう。ラスト付近で隊長が敵の手榴弾に覆い被さり仲間を救ったエピソードは実話のようだが、このような高度な訓練を受けた部隊がアメリカのテロとの戦いの最前線で命がけで活躍していることを知る意味で見て損はないだろう。[DVD(字幕)] 6点(2013-03-26 11:48:28)(良:2票)

147.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 見ようによっては、インド・スラム版の「スタンド・バイ・ミー」のような少年達の成長を追った群像劇とも見られるが、それを日本でもお馴染みのクイズ番組(これって日本オリジナルじゃなかったんだ…)での進行に合わせて少しずつフラッシュバックさせて見せていく手法は実に巧みであり、最後まで引き込まれて観ることができた。日本のような国では、インドやバングラデシュの底辺で生活している人の実態を垣間見ることは難しいが、本作は本筋の間に、しっかりとそれらの現実を捉えている。また、ダニー・ボイル特有のスタイリッシュなカット割りと画作りが秀逸で、キャプションや音楽も効果的に配置されていた。斬新な題材と斬新な構成、そして誰しも胸に抱える夢とピュアな心に訴えるストーリー。なるほどアカデミー賞総なめもわかるような気がした。[地上波(吹替)] 8点(2013-02-25 15:17:13)

148.  BRAVE HEARTS 海猿 《ネタバレ》 製作チームが一部かぶっているのか、「(海上保安庁版)踊る大捜査線」といったテイストで、「踊る~」が好きな人はきっとこちらも楽しめるだろう。冒頭のコンテナ船救助シーンはCGとはっきりわかるものの手が込んでるのがわかるし、ジャンボジェットの巨大セットや航空会社の全面協力を得たであろう機内セットなど、妥協を排した画作りには好感がもてた。また主役の伊藤英明の隆々とした体づくりにも役者魂を感じた。海上保安庁の特殊救難隊という部署はあまり知られていないが、こういった「命がけで人を助ける公務員」には税金を払っても惜しくはないと、全然違うことを考えながら観ていました(笑)[DVD(邦画)] 6点(2013-02-17 19:36:41)

149.  バイオハザードV リトリビューション 前回までで耐性がついてきたせいか、このシリーズにストーリーとかドラマとかをもはや求めなくなってしまったためか、予想外に割り切って楽しめた。特に今回は、過去作のエッセンス(キャラクターや設定など)が含まれ、総集編ぽい作りだったことに加え、ステージごとの場面展開で、なんだかゲームの映像を見ている感覚で気軽に楽しめた。本作は少しでもゲーム版「バイオ」をかじったことのある人同士で「あっ!あれが出てきた!」などと盛り上がるような鑑賞の仕方が最も適していることに、やっと気づいた次第……。[DVD(字幕)] 5点(2013-01-16 12:09:36)

150.  レ・ミゼラブル(2012) 《ネタバレ》 同ミュージカルのファンとしては客観評価が難しいが、ミュージカル版と同じく全て「歌」で物語を進行させ、その全てをライブ録音したというフーパー監督のこだわりのおかげで、全く不満のない作品に仕上がっている。そもそもユゴーの原作は、言うまでもなくその深い精神性、物語としてのスケール感、魅力あふれる多数のキャラクターなど、圧倒的な芸術性をもっているところに、ミュージカルはさらに素晴らしい音楽と娯楽性を軸にそれを再構築し、世界のトップミュージカルとして長年各国で上演され続けている。本作はその観客の大きな期待に見事に応え、さらには初めて作品世界に触れる人にも、そのアウトラインを知る機会を提供してくれたことを評価したい。特に、前半のアン・ハサウェイ演じるファンテーヌ「I Dreamed a Dream」の長回しシーンには、心をわし掴みにされたし、中盤の「One Day More」での高揚感はただものではなく、ラストシーンにいたっては、本作のオリジナルとして感動的なフィナーレを創作しており、エンドクレジットと同時に思わずスタンディング・オベーションをしたい衝動にかられた程だ。通常舞台では役者の細かい表情や感情表現を全ての席から観ることは困難であり、さらにセットの構築や場面展開にも限界があるが、本作はそういったミュージカルの限界を映画という手法で見事に打ち破り「レ・ミゼラブル」の新しい地平を観客に提示してくれた。ヒュー「バルジャン」が後半になるにつれ「ウルヴァリン」とイメージが重なってきたりもしたが(笑)、それはご愛敬。1年を締めくくり、新しい年を迎えようとするこの時、素晴らしい作品を鑑賞できた事に、製作スタッフとキャストに深い感謝の意を表したい。[映画館(字幕)] 9点(2012-12-25 16:36:17)(良:2票)

151.  踊る大捜査線 歳末特別警戒スペシャル<TVM> 《ネタバレ》 TVシリーズ最終回で交番勤務に異動になっていた青島が、再び湾岸署に戻ってくるまでのドタバタを「歳末」という慌ただしい雰囲気に乗せてテンポ良く描けている。さらに定年退職した和久が指導員で復帰する、真下が親のコネで係長になっているなど、設定が自然なのが良い。後の映画版での設定で次第に違和感が増えていくことを思い起こすと、設定のリアリティを軽く考えるべきではない。また同じく後の映画版(特にムービー3やファイナル)と同じ監督・脚本家とは思えないほど、シナリオやカットが冴えまくっている。ファンの間で本作の人気が高いのはそれらに加え、「踊る」の基本ラインといえる、青島と室井の関係(青島が現場で頑張り、室井が上を目指す)、青島とすみれとの関係(同僚以上恋人未満)、スリアミの磨きのかかったオトボケ、「事件に大きいも小さいもない」信念、などを全シリーズを通じて本作が一番わかりやすく見せてくれているところだろう。[地上波(邦画)] 8点(2012-12-17 00:23:00)

152.  エクスペンダブルズ 《ネタバレ》 言わずと知れた豪華アクションスター総結集!の呼び声高かった本作。若干衰えたとはいえ、主役級を張ってきたキャストが一同に勢揃い。本作はこの豪華さを楽しんでくれ!とのスタローンの声が聞こえてくるような作品だ。ストーリーなどは皆さんご指摘の通り、ある意味王道で妙なひねりもなく安心できます(笑)。アクションシーンの切り替えが早かったり、暗いシーンが多いのは、アクションの切れの悪さを補うためかと穿った見方をしてしまいました。ただ頻出するナイフアクションは高レベル。個人的にはシュワルツネッガーとブルース・ウィリスとスタローンがワンシーンに収まっているカットはやっぱりシビレましたね。豪華絢爛・味わい濃厚でした。[インターネット(字幕)] 5点(2012-12-12 17:47:48)

153.  僕等がいた 後篇 《ネタバレ》 釧路在住ですので、後篇まで付き合いました。社会人になっても一途な思いを貫き通すヒロインと、不幸な境遇に振り回され、ヒロインにも自分の気持ちにも向き合えない陰のある男。そして彼らをとりまく友人たちの友情ゆえのぶつかり合い……。どこか既視感があると思ったら、昔のテレビドラマ「あすなろ白書」と同じでした。音楽の使い方や最後のクライマックスの場面設定まで似ていて、完全に興ざめしました。釧路を取り上げてくれたので大甘で3点。[ブルーレイ(邦画)] 3点(2012-11-26 15:25:15)

154.  マネーボール 《ネタバレ》 監督とか選手ではなく、GM(ゼネラル・マネジャー)の視点で、球団を立て直していくストーリーは新鮮。ビリーが周囲の反対を押し切ってまでマネーボール理論にこだわり続けた背景として、時折織り込まれる彼自身のプロ入りの体験で刻まれた思いや、家族関係もしっかり描いていることは好感がもてた。また実話をベースにしていることもあるだろうが、単純なハッピーエンドにしなかったところも高評価。また、チームの転機になったのは、理論そのものではなく、最後はビリー自身が選手に直接コミットしはじめてからだった。この点はGMとして越権行為かとも思われるが、理論を元にチーム編成しただけではチーム強化は完成せず、最後ははやり「思い」をもった人間が一人一人の選手に働きかけていくことが大切、という点は野球のみならず、あらゆる組織に通じることだと思われ、プロ球団の内実も興味深く織りまぜながら、組織変革のドラマを描く佳作に仕上がっている。[DVD(字幕)] 7点(2012-11-26 15:13:05)(良:1票)

155.  テルマエ・ロマエ 《ネタバレ》 原作マンガは未読だが、マンガが元なだけに、「内心の声」や場面展開などがマンガ的画作りになっているのは「のだめ」と共通のノリであり、日本人には心地よいリズムだ。古代ローマの登場人物(皇帝など)に「顔の濃い」日本人俳優を配し日本語をしゃべらせるなど、演劇のような表現がユニーク。ルシウス役の阿部寛の大まじめなボケぶりと、要所要所でぶち込まれる小ネタの数々に久しぶりに家族で声をあげて笑えた映画だった。古代ローマ人が現代の日本にタイムスリップするというだけでも面白そうなプロットが成り立ちそうだが、「風呂」という共通の文化を軸にした設定の妙が前半の軽快な滑稽さに期待どおり生かされている。後半の歴史劇展開での失速加減は他の方の指摘どおりだが、イタリア・チネチッタのオープンセットでの大がかりなロケや大人数の現地エキストラを起用するなど、この辺を安っぽいCG処理でごまかさなかったことは多いに評価できるし、家族や友人と安心して笑って楽しめる日本映画として十分及第点をつけられる。[ブルーレイ(邦画)] 7点(2012-11-19 12:18:41)(良:3票)

156.  ジェネラル・ルージュの凱旋 《ネタバレ》 前作は「手術」が主軸だったが、今回は病院経営の構造と「救命救急センター」が舞台になっている。竹内と阿部のコンビも定着感が出てきたし、ミステリーや笑いのペーソスもほどよくあり最後まで面白く鑑賞できたが、終わってみると後味がどうにも薄い。もし今作に殺人シークエンスがなければ、単なる病院のよくある内輪もめの範疇を出ないストーリーであることに加え、前作同様殺人犯のぶっ飛び方についていけなかったためだろう。本作も堺雅人の好演に+1点。[地上波(邦画)] 6点(2012-10-29 16:13:43)

157.  チーム・バチスタの栄光 《ネタバレ》 原作およびドラマは見ていないが、「バチスタ」という聞き慣れない手術を中心軸にもってくるあたりに興味を感じた。狂言回し的な立ち位置である通称「愚癡外来」の冴えない医師を原作と違う女性に代えたのは映画的には正解だったと思うし、これと凸凹コンビを組む厚労省役人に阿部寛を配したのも正解だったとは思う。ただし、実際には厚労省の役人が単身乗り込んで、こんなに騒ぎを起こしたりすることはありえないし、犯人の動機などのぶっ飛び方も正直リアリティーを感じなく、逆に醒める結果になった。味のある役者陣の演技と、阿部寛のファンなので+1点。[地上波(邦画)] 6点(2012-10-29 15:45:01)

158.  ジョニーは戦場へ行った 《ネタバレ》 タイトルは第一次大戦当時の「ジョニーよ銃をとれ」との志願兵募集のプロパガンダに対する痛烈な皮肉だという。事故や病気と違い、戦争は国家が起こす。国家が国民を守ってあげるかわりに、国民も命をかけて国家を守らなければならない、という論理が普通に説得力を持った時代にあって、忠誠を尽くしたその国家から想像を絶する苦痛を与えられた若者の悲劇である。DVDが安価で再販されたこともあり、本サイトのレビューに刺激され鑑賞に至ったが、こちらのレビューの印象が強烈だったためか、本編からの衝撃は予想したほどではなかった。それは顔や手足を失った主人公の姿そのものの描写が想像したより控えめだったからかもしれない。これは直接的な残酷描写をあえて控えることで、より本質的な残酷さを際立たせようとの意図だろうか。いずれにせよ、本作の主人公と比べれば、この地球上に存在するいかなる人間もまだ幸福といえるかもしれない。「死ねないのであれば、見せものにしてほしい」とは、悲しい人間の本質だと思う。なぜならどんな形であれ、他者に貢献することで人間は幸福を感じる生き物だから。戦争とは?国家とは?人権とは?人間の尊厳とは?様々に考えさせられる映画だった。[DVD(吹替)] 8点(2012-10-29 15:16:21)

159.  聯合艦隊司令長官 山本五十六―太平洋戦争70年目の真実― 《ネタバレ》 戦後70年近く経過した今日、当時を知る人が次第に少なくなっているなかで、山本五十六という人物の真実(事実と真実は必ずしも同じではない)を語り残しておこう、との製作者の意志を感じた。それは、原作者の半藤一利氏が玉木宏演じる新聞記者として登場していることからも伺いしれる。あれほど三国同盟や米英との戦争を煽りまくったマスコミが、終戦後鮮やかな変わり身でアメリカ民主主義に習えと標榜する姿が象徴的に描かれているが、現代においても3年前にあれほど政権交代を煽ったマスコミが、今は現政権をこき下ろしまくる姿にも重なってしまう。戦後70年近く経ってもこんな調子だからこそ、本作のような映画も必要なのだろう。 [DVD(邦画)] 7点(2012-10-29 13:52:39)《改行有》

160.  僕等がいた 前篇 原作は未読。生田斗真主演で釧路地域が舞台ということで、つい「ハナミズキ」と比較してしまうが、こちらの方は方言指導もほとんど考慮されておらず、登場人物の設定をみても特に道東が舞台である必要が見当たらない。ロケ地としての雰囲気の良さだけでは、釧路在住の私からみても何か物足りない。ストーリーの起伏にも乏しく、後篇と分けてつくるほどの前篇ではなかったように思う。ていうか、さすがにキャストの高校生姿はイタい印象だけが残った。[DVD(邦画)] 4点(2012-10-17 10:18:41)

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