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141.  幻魔大戦 《ネタバレ》 いつ見ても古びない映画もあれば、古びるととても見ていられないタイプの映画があります。この映画は完全に後者の方。初めて見た子供の時のわくわくを壊さないよう、いま改めてみるのは避けるべき映画です。翌年ナウシカが公開されたことを考えると、良くこんな脚本で映画化できたなぁと思ってしまいました。[DVD(邦画)] 2点(2014-12-31 22:59:37)

142.  アウトレイジ(2010) 《ネタバレ》 最初はほんの些細なひと言。ちょっとトラブルを起こしてくれよ。頼んだ相手が悪かった。武闘派で融通の利かない人間(武)にそんなこと頼んじゃいけません。末端のヤクザ同士の自作自演の小競り合いで済んだはずが、思わぬ暴走で血の報復に次ぐ血の報復へと発展します。上流のヤクザが騒動を利用し利益を稼ごうと動きだし、さらに上流のヤクザが騒動を利用して自分の地位を引き上げようと画策する。思惑のなかで踏みにじられる末端のヤクザの悲哀。無常のひと言が良く似合う映画でした。[DVD(邦画)] 5点(2014-12-31 21:11:07)

143.  ソナチネ(1993) 《ネタバレ》 ストーリー自体はあってないようなもの。計算や時間配分などはせず、監督の感性で作られたような映画でした。間の取り方や転調などが絶妙で、間延びしたような大人の休日シーンの長さにも関わらず飽きさせない。時々挿入される死を想起させるシーンのせいでしょうか。独特の感覚で作られた画で魅せる映画だと感じられました。 映画作りのイロハを正式に学んでいない、素人臭さを突き詰めていったのが武映画独特の味なのだと思います。[DVD(邦画)] 6点(2014-12-31 01:30:52)

144.  ストレンヂア -無皇刃譚- 《ネタバレ》 殺陣に関しては文句のつけようがない。丁寧で斬新な映像、見せ方にはひとつの極地を感じました。ただし、物語に関してもっさりした物を作ってしまったなぁという感想です。終盤、物語が動き出すまでは敵方の思惑や説明がメイン。一方で名無しと少年の交流が描かれます。その交流が大きな流れの蚊帳の外のほのぼのストーリーなので、それほど時間をかけて描く必要なシーンとは思えません。流れの中で扱うのなら解りますが、本筋にほとんど絡まないエピソードでこんなに時間をとるのはどうかと(ほぼ一時間経過するまで)。髪の色や過去の話に関しても同様で、物語にとって重要な意味を持たせられないのなら綺麗さっぱり切った方がよほどすっきりした流れになったと思います。虎杖と名無しのいかにも因縁ありげそうで実際は何もなくスルーされた過去エピソードが筆頭ですね。あとは人が描けていないところでしょうか。感動させようというシーンが目立ちますが、思い入れ出来るような描き方が出来ていないのでしらける場面が多かったです。様々な人物に焦点を当てすぎた結果、個々の掘り下げが浅くなるのなら対象を絞ってその人物を掘り下げるべきだと思いました。いくら良い殺陣や見せ方が出来ても物語が伴わなければ片手落ちに終わってしまうと感じられ、残念でした。[DVD(邦画)] 5点(2014-12-29 00:05:50)

145.  沈黙の追撃 《ネタバレ》 いま風の複雑な物語を作ってみたかったんでしょうね。ところが力不足のためにあまりにも酷いものができあがってしまったという感じでしょうか。脚本の適当さから何から。何よりも太ってしまったセガールが輪をかけて酷い。もったりした鈍くさいアクションと、それを迫力ある風に撮ろうとするのでギャグにしか見えない場面が多々。元々ストーリーに期待しないのがセガール映画のお約束といっても限度があります。[地上波(吹替)] 2点(2014-12-22 20:50:57)

146.  カールじいさんの空飛ぶ家 《ネタバレ》 なんとも挑戦的な映画でした。普通の物語の組み立てなら目的地に到着するまでのあれこれを描くところですが、この映画の構成は逆。比較的あっさりと目的地に到着してから物語が展開します。敵役の描き方もディズニーらしくない部分。とはいえ、それが成功しているかと言えばちょっと?で、違和感の方が大きくなってしまいました。ただしこういう挑戦的な姿勢は諸手を挙げて応援したいと思います。何よりも冒頭。エリーとの思い出に関する部分。言葉がないながら、あれほど情感豊かに物語を描けたことには脱帽です。ピクサーの実力をまざまざと実感させられました。[地上波(吹替)] 6点(2014-12-21 01:43:37)

147.  清須会議 《ネタバレ》 ひと言でいうなら薄く長い映画でしょうか。場面場面の密度が薄く、サラサラと流れていく割には話が長く、会議が終わったあとを筆頭に蛇足と感じられる場面がいくつか見受けられました。もっと会議だけに話を集中して密度の濃い脚本にして欲しかったかなと。ただし、大泉さんは見事に羽柴秀吉を体現していたと感じました。人垂らしで、一見ひょうきん者のように見えて、実際は底冷えがするような切れ者。映画、本を問わずこの手の設定倒れの役柄を良く見受けますが、大泉さんは見事に演じきっていました。[地上波(邦画)] 5点(2014-12-07 00:50:10)(良:1票)

148.  ランボー/最後の戦場 《ネタバレ》 1.2.3というシリーズを通じて20年来の放浪を経てようやく故郷へ戻る決心をしたランボー、という話でしょうか。無謀なボランティア集団と関わることで、どこにいたってたいして変わりはない。やらない偽善よりもやる偽善の方が少しはまし。という諦念をようやく受け入れられたようで、最後の最後でランボーは故郷へと戻ります。長いシリーズもこれで終わり(にしてほしい。間違っても続編は作らないで欲しいと願います)話自体もミニマムですが、心境の変化や現地の悲惨な様子や人々の思惑が解りやすく描かれているので飽きずに見ることが出来ました。[地上波(吹替)] 6点(2014-11-30 01:13:22)

149.  ランボー/怒りの脱出 《ネタバレ》 当時は子供だったこともあり、ランボーという無敵のヒーローを熱狂して見ていた記憶があります。ハチマキやナイフ、弓矢が身の回りで流行ってランボーごっこをやっていたような。それだけに大人になってから改めて見ることに躊躇いがありました。あの楽しい記憶、無敵のランボーが色褪せてしまうのではないかと。ずっと見ることを避けていましたが、テレビ放映を機に思い切って再見してみました。大人の目で見てみると、残念ながらまごう事なきB級映画でした。事務方と現場の対立、思惑を秘めたそれぞれの立場に、ランボーという捨て駒が絡み、思惑が錯綜する。といった話でしょうか。アクションを見せることに特化したご都合主義の脚本や、無理のありすぎる設定、展開、人物構成にうーんと首を傾げることしきり。はなっから人と馴染もうとせず、作戦、自分に与えられた撮影の任務を無視して敵を倒してしまうランボーには社会性の欠如しか感じませんでした。結局最後まで乗り切れずに見終えてしまいました。それにしてもこの頃からスタローンは使い捨て、という意識があったんですね。寂しいなら悲しいやら、と微妙な気持ちになった再見でした。[地上波(吹替)] 5点(2014-11-14 20:51:21)

150.  ヒッチャーII 心臓“完全”停止 《ネタバレ》 つくづく映画は偶然の創り出す芸術だと感じます。前作ヒッチャーは正直筋書きなども緩く、内容としては三流と言われても文句は出ないような映画でした。ただし、ルトガー・ハウアーの怪演が加わることで後々まで語り継がれるようなカルト作品として知られることになりました。翻ってこの続編。三流の内容は前作より引き継いでいますが、ハウアーのような怪演を見せる役者がいない。筋書きから何からゆるゆるで単なる三流の映画に成り下がってしまいました。[地上波(吹替)] 3点(2014-11-12 22:31:36)

151.  バイオハザードV リトリビューション 《ネタバレ》 前作があまりに酷かったので覚悟をしてみてみたら、案外見られたという作品。とはいうものの、期待値が低かったのでがっかりも少なかったという程度です。冒頭の編集トリックで謎を見せるのは良かったのですが、その後がグダグダでいつものバイオハザード。最後の注射の場面では、あまりのグダグダさにため息が漏れました。テレビでやっていれば暇つぶし程度に見るのがちょうど良いのかと思います。[地上波(吹替)] 4点(2014-11-03 15:18:41)(良:1票)

152.  卒業(1967) 《ネタバレ》 この映画でもっとも印象に残っているシーンと言えば、エンディングでバスに乗っている二人の曇った表情だと思います。ガチガチに自分たちを取り巻くシステムから逃れてはみたものの、あくまでそれはシステムに対する反発や将来への不安から来る突発的な逃避に過ぎない。本人達にしてみても勢いでやってしまったことであって、将来への展望や計画などまるでない状況。強奪というドラマチックな興奮が冷め、改めて冷静になってみればなぜあんなことをしてしまったのか自問自答している、迫る現実が見え始めたという憂いの表情だと思います。個人的にはこの憂いがクレイマークレイマーの離婚問題に繋がっているようにも思えます。[地上波(吹替)] 6点(2014-11-03 15:10:45)

153.  アウトランダー 《ネタバレ》 なんとも勿体ない作品でした。輸送中の宇宙怪獣によるトラブルによって地球に不時着した宇宙船のパイロットが主人公です。救いを待ちつつ、現地を支配していたバイキングと協力して逃げ出した宇宙怪獣を退治するというのが話の骨子。設定だけを見れば外連味たっぷりな作品になりそうですが・・・。外連味命のSF企画をひたすらクソ真面目に作ってしまったせいで設定倒れの作品になってしまいました。宇宙人と言いつつ、特殊な部分や現地人との違いがまるでない主人公。単なる人間です。しかも真面目で癖のない人間。価値観や文明の格差で悩んだりせずすんなり現地に溶け込む主人公。数十世代進んだ科学技術を生かすような場面もほぼなきに等しい。現地の人間との交流と、友情、恋愛、そして英雄として受け入れられていくようなストーリーがメインになってしまい、SF要素が蛇足になってしまいました。SFというより時代劇ですね。宇宙人という余計な設定はなくして流れ者にした方がまだまとまりが良かったような気がします。[地上波(吹替)] 4点(2014-10-31 22:18:01)

154.  ランボー 《ネタバレ》 もう何度も見ている映画です。最初に見た時は幼かったこともあり、一方的に迫害を受けるランボーに感情移入しながら、ヒーロー映画のような視点で見ていました。もう少し成長してからみると保安官側の気持ちも解るようになり、さらにランボーという人間を使い捨てにしてきた戦争、アメリカという国の病根というものにも触れることが出来るようになりました。さらに原作を読むと、ランボーと同様に保安官も使い捨てにされた側の人間であることが解ります。ランボー、保安官共に失ってしまった誇りを取り戻すための戦争というものが物語の骨子でした。映画はもちろん、原作も素晴らしい。奇跡のような巡り合わせで出来た映画だと思います。[地上波(吹替)] 8点(2014-10-27 23:57:30)

155.  エクスペンダブルズ2 《ネタバレ》 1作目の出来があまりに酷かったので覚悟をしてみてみたら、思いの外面白く見ることができた作品です。内容はあってなきがごとしですが、前回とは違い、最初からドンパチで心を掴み、ほんのちょっぴりストーリーらしきものが展開するのですんなりと入りやすい。前回はこれが逆でストーリーから始まったので退屈に感じたようです。ただ前作もそうですが、アクション場面で出演者の衰えを目立たせないために暗くするのは見づらいのでやめて欲しいと思いました。[地上波(吹替)] 5点(2014-10-27 00:55:14)

156.  バイオハザードIV アフターライフ 《ネタバレ》 嘘、大げさ、紛らわしい。見ている間ずっとこんなフレーズが頭を過ぎる映画です。適当な展開。大げさでしつこい演出。紛らわしい設定。やり過ぎが目立ちギャグにしか思えない場面が多々。特に展開に関してはあまりにも無理が目立ち、出演者が皆お馬鹿に見えてしまうという困った物。どうやらこのシリーズは今後も続くようで。どの辺に受けているのか知りたいところです。[地上波(吹替)] 2点(2014-10-26 23:30:01)

157.  エクスペンダブルズ 《ネタバレ》 往年のアクション俳優大集合。同窓会のような大運動会。頭を空っぽにして楽しみましょう、と思って見始めたはいいものの、あまりの退屈な脚本についつい時計に目をやってしまいました。それも3度ほど。これほど長い103分は夜行バスに乗ったとき以来。これだけのスターが出ていると、それぞれに見せ場を作らなければならないのは解りますが、余計なシーン。必要と思えないシーンが多くなってただただ単調。ちと無理があるのかなと思いました。 [地上波(吹替)] 3点(2014-10-22 21:29:40)《改行有》

158.  レイクビュー・テラス 危険な隣人 《ネタバレ》 高級住宅地に越してきた新参者の夫婦。初対面からチマチマと嫌がらせを続けるお隣の厳格な黒人警官。夫婦が白人男性の夫と、黒人の妻ということもあり、人種差別的なものも透かし見えるのだが、根底にあったものは・・・。というお話です。謎が解け、なぜ黒人警官がそれほど厳格さを周囲に求めるのか。夫婦に対する嫌がらせを続けるのか。一貫した根っこがあることが解るのですが、その根っこにまつわるエピソードが描けていないので、はぁ、そうなんだ、と拍子抜けしてしまいます。この辺をもう少し上手に描ければ面白い映画になったのかな、と思います。[地上波(吹替)] 3点(2014-10-22 21:24:38)

159.  初恋のきた道 《ネタバレ》 チャン・ツィイーを写すためだけに作られた映画。そういう意味ではアイドル映画です。あざといほどにチャン・ツィイーを可愛く撮っていますが、そうしたくなるのも納得の可愛さ。ストーリー的にはシンプルに、ひたすらチャン・ツィイーを可愛く見せることに腐心しています。それもまあ許せる範囲かなと。[地上波(吹替)] 5点(2014-10-19 14:41:01)

160.  アウトレイジ ビヨンド 《ネタバレ》 隠居したいと願うたけしを煽り、巨大組織を揺るがそうと画策する人間と、扇動されて踊る有象無象の人間を描いた話です。といってもゴッドファーザーのような重厚な作りではなく、こちらはあくまでエンターテイメント映画。泥沼のように任侠の世界に引き戻される悲哀などは描かれず、ドンパチが基本。うわっ、痛いだとか、酷いだとか、感情に訴えかける場面を楽しむような映画になっています。 ストーリー的には山王会の弱体化と花菱会の台頭を描くという、次作に続く溜めの部分にあたるような印象です。[地上波(邦画)] 5点(2014-10-18 20:32:30)

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