みんなのシネマレビュー |
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1581. シャドー・チェイサー まだまだ世界中に異母兄弟がいる予感。マドリード舞台のアクション映画というのも珍しい。[地上波(吹替)] 5点(2020-09-28 17:15:38) 1582. DESTINY 鎌倉ものがたり 《ネタバレ》 まず本題に入るまでが長い。だから全体的なストーリーに無駄が多い。そして、死者の無念や遺族の喪失感といった感情部分の描き方も弱い。そもそも映像の力で押し切る作品であって、ストーリーや感情面に期待する作品ではないのかもしれないが。ただし妖怪?も不必要に多すぎるような気がして映像的にも子供っぽさも感じるし、可愛らしさもないので見ていて多少不快になる部分もある。 テーマや設定そのものは悪くはないし、ラストの「想像の力」で乗り切るところは結構哲学的でもあり、観念の映像化としてもっと面白く料理できたのではないか。物語的にも映像的にも大人向けに工夫すればよかったのにと思うが、マンガ原作を映像化するとこうなるのは仕方ないのかもしれない。[地上波(邦画)] 5点(2020-09-26 18:36:55)《改行有》 1583. さすらいのカウボーイ 《ネタバレ》 自由を求めて妻子を7年ホッタラカシたかと思えば、放浪生活が空しくなり平穏な家庭を求めて帰ってきて地道な暮らしをしてマジメに働くのかと思えば、男の友情のために決闘しに行って死んでしまうという、寅さんの劣化版みたいな芯のないフラフラした男と、トコトン現実主義な女という、まあ極度にステレオタイプ化された男女の価値観の違いを表現。夫の不在中、大人しく待ってるわけでもなく使用人とは次々とデキちゃうし、夫が出て行くときも黙って見送るのではなく毒舌吐くのがアメリカらしいというか、日本映画ではありえない妻像というか。娘はカワイイんだけど妻が不細工なのが難点。[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-23 12:39:33) 1584. 拳銃王 年取って落ち着いて暮らしたくなったお尋ね者の主人公だが、そんなの虫がよすぎるし無理に決まっている。若い頃の人生の決断と行為が後々まで影響するという因果応報的な展開はよいのだが、やや盛り上がりに欠けるし、Gペック主演の映画にしては救いがない。もうちょっと本人の苦悩や後悔と出す共に、息子に反面教師的な教訓を与えてもよかったようにも思うが。[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-22 13:07:18) 1585. イコライザー 現実的には「正義」なんてない。そういった正義無き世の中のファンタジーかな。表と裏の顔にもっとギャップがあってもいいような気もするが。主人公が強すぎて危機感が薄いのが難点。[CS・衛星(吹替)] 5点(2020-09-18 11:03:59) 1586. キャプテン・フィリップス 序盤は結構よかったんだが、船長が拉致されてからはギャーギャーわめき散らすだけの救命ボート内の出来事と、緊迫感のない事務的な軍の動きの2拠点中継みたいになって、ありきたりな救出劇になってしまった。音楽も大げさで逆に安っぽくなってしまったように思う。これが実話なら仕方ないのだが、映画として製作するなら大胆に脚色してしまって、序盤を展開する形で船内の心理戦の攻防に特化した方が緊迫感があって楽しめたと思う。[地上波(吹替)] 5点(2020-09-09 13:53:32) 1587. パッセンジャー(2016) 《ネタバレ》 前半は楽しめた。が、折角の面白い設定なのに後半はシステムトラブルの解決とそれに伴い和解しちゃうという陳腐な展開で失速。「置かれた場所で咲きなさい」的なオチも萎える。そもそもポイントとなるネタバレをアンドロンドがあっさりしゃべっちゃうというのもどうなのかと(えっ!しゃべっちゃうの?と声を出してしまった)。 ネタバレには女が次第に疑い始める等々もうちょっと盛り上げがあってもよかったのではないか。そして、ネタバレ後は三つ巴+1の心理的駆け引きで展開していった方がよかったように思う。 様々に料理のし甲斐がある設定でもっと滅茶苦茶やれたハズなのに、こじんまりと終わってしまい色々と残念な作品ではある。[CS・衛星(吹替)] 5点(2020-09-08 20:02:45)《改行有》 1588. クレイジー・リッチ! 全体的には成金系の趣味の悪い作品だとは思うが、好意的に見れば格差婚の克服を題材にアジア系アメリカ人を賛美する作品なのだろう。という意味では所詮「アメリカ万歳」でしかないわけだが。 とはいえ、オールアジア系のキャストでそれなりのヒットをしたという事が話題になる事の是非と、邦題からは「アジア」を外したという事の是非をどう評価したらよいのか。この辺に「アジア」をめぐる屈折した感情が未だにあるのではないかと思うのは考えすぎだろうか。[地上波(邦画)] 5点(2020-09-04 11:45:08)《改行有》 1589. 愛と死の記録 《ネタバレ》 被爆者の恋愛モノの有名作品としては、『黒い雨』や『夕凪の街 桜の国』がある。なのでコレらとの比較になってしまう。主人公は後遺症により若くして命を絶たれるわけだが、若くして命を絶たれる事は原爆以外でも様々な事情で起こりえるわけで原爆である必然性がない。よって原爆ならでは問題としては『夕凪の街 桜の国』で描かれていたように周囲の差別や偏見にあると思うのだが、そういった描写は弱い。原発投下20年後の広島の実情を表しているのかどうか判断できないが、これは舞台が広島であるが故の制約があり、差別や偏見が描きにくかったという構造的要因があるように思われる。とはいえ、悲しい物語である事に変わりはないのだが、最後にヒロインが自殺するのはヤリスギではないのかと。それでも吉永小百合の健気さには惹かれるものがある。それにしても渡哲也追悼としてNHKで急遽放映された作品が、本人が病死してしまうというのはどうなんだろうか。その意図が知りたい。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-08-22 23:13:01) 1590. 8年越しの花嫁 奇跡の実話 《ネタバレ》 物語としては結構平坦で淡々と進む。実際には8年の間にもっと双方に苦悩や葛藤があったと思うのだが、そういった点は描かれずキレイでいい話で終わってしまっている。原作未読だが本人達による共著らしく、元々都合の悪い事は書かれていないのか、映画化で省かれたのか。 記憶というのは過去そのものであり、そこが部分的に欠落している事を本人が自覚する事は難しく、周囲にアレコレ言われたとしても混乱するだけであろう。それを映像(記録)によって埋め合わせようとしても記憶との接続がなされなければ本人は受け入れる事ができない。卑近な例で言えば、自分も過去に見た映画を見た事も忘れてしまう事があり、自分のレビュー(記録)見ても作品そのものを見た事を思い出す事ができない事がある。そういう場合は若干混乱するものの、初めて見る作品としてある意味新鮮な出会いとして触れるわけで、思い出せない事が特に気になる事もない。そういう意味で女性が男性をとの過去を思い出せない事に過度に苦しむのはちょっと不可解ではあり、最終的にはあらたな出会いとして出発できたのでよかったが、最初は電撃的に惹かれあっているのに、2度目はずいぶん時間がかかるのも少々不可解ではあった。この辺の女性の感情やプロセスの違いを丁寧に描いてくれると過去とか記憶とか時間という点で興味深い作品になったと思う。[地上波(邦画)] 5点(2020-08-21 14:05:07)(良:1票) 《改行有》 1591. 史上最大の作戦 巨大な作戦を敵味方双方相対的に群像劇で描いているのでどうしても散漫にはなる。雰囲気を味わう作品と割り切ればよいのだろうが、音楽のせいもあって全体的に軽い感じになっているので、戦争の悲惨さや愚かさはみたいなものはあまり伝わってこないのが難点か。[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-08-20 12:30:19) 1592. コララインとボタンの魔女 《ネタバレ》 親も大変なんだからワガママ言うなって事なんだろうか。さもなければ魔女に目玉取られて殺されるってのもどうかと思うが。こういう罰や恐怖よって子供が成長していくってのはキリスト教的価値観なのかもしれないが、日本人ウケするのかは疑問。ただし、不思議ワールドの映像世界はそれなりに楽しめる。[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-08-19 13:36:28) 1593. ピースメーカー 《ネタバレ》 内容的にはイスラム教徒がNYをテロで爆破するという話だが、アクションはそれなりに楽しめるものの、現実に4年後に起こった事件と比較するとスケールがやや見劣りする。しかも動機が家族が殺されたという小市民的な理由で、それで国連を核爆破しようとするのも手段と目的の整合性の点でちょっと理解できない。 尚、吹き替えで見たので主人公は「24-TWENTY FOUR-」のジャック・バウアーそのものだった。[地上波(吹替)] 5点(2020-08-19 11:55:47)《改行有》 1594. 武士の献立 《ネタバレ》 不本意ながら家業を継がなければならない(ついでに結婚も諦めなければならない)男が、妻の支えにより仕事にやりがいを見出していくという話で、現代でもありそうな話ではあるが、封建制ならではの制約により古きよき日本の面影を感じる所はある。ただし、ちょっと話が古臭いし、ラストの家出も必要なのか?というかヤリスギなんじゃ?という疑問もある。主演男女もちょっとミスキャストではあるかな。[地上波(邦画)] 5点(2020-08-17 18:44:06) 1595. 情婦 登場人物の各々のキャラも立っていて、終盤まではそれなりに楽しめたが最後がダメ。こういう最後の最後で背負い投げされるのは好みではない。本作に限らないが、どんでん返しってそれまでの物語を台無しにしていてるような気がして逆にシラケル。衝撃で驚きたいなら、お化け屋敷にでも行く方が効率がいいような。[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-08-05 12:09:42) 1596. 母と暮せば こういう作品の意義は認めるし、共感できない事もない。日本人なら8月には見ておくべき作品ではあるだろう。だからと言って映画として面白いとかよくできているというのは別問題で、戦争の悲惨さや悲しみや理不尽さや不条理さというのは、ドキュメンタリー番組等々でも十分に伝える事は可能であり、映画ならでは伝え方があるとは思うのだが、死人が蘇って母子が会話するだけでは、ドキュメンタリー番組には勝てないように思えた。登場人物が皆善人ばかりなので、もうちょっと悪人を登場させて、戦後を生き抜く大変さみたいなものがあってもよかったのではないか。また、当時70歳の吉永小百合の台詞は聞き難くく、そもそもこの親子は年齢的にはかなり無理があって、40代の女優と二十歳前後の若者を使うべきだったのではないのかと。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-08-04 16:50:58) 1597. ナイロビの蜂 ストーリーは雑でイマイチだが、コロナ禍での新薬開発競争の真っ只中だと、それなりのリアリティーを持って観る事はできる。最近はカミュの『ペスト』が流行っているそうだが、作品に触れる際にどういう時代状況なのかによって、評価が変わる典型なのかもしれない。[地上波(字幕)] 5点(2020-07-28 04:05:06) 1598. ジャージの二人 常識的には考えられない父息子関係にイガイ性があり、ある種のファンタジーとも言えるような世界観は結構好みではあるんだが、2人の演技がイマイチで心情変化がわかりにくく単調なのが難点。もうちょっと毒や棘があってもいいんじゃないのかと。原作は未読なのだが、キーアイテムであるジャージが良くも悪くも目だってしまっていて、逆に映像化ではそれが失敗してしまったような。『サイドカーに犬』がかなりよかったので期待しすぎたのかもしれないが。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-07-12 02:52:51) 1599. 青天の霹靂 タイムトラベルして両親に会うという感動が約束されているある種ありきたりな設定をどう料理するのだろうかと思ったが、ベタベタな定番通りの展開で終わってしまったという印象。自分の不幸を親のせいにするってのはちょっと違うよなというメッセージ性はよいとは思うが。原作は未読だが、マジシャンという設定は映像だからこそ活きるのであって、これが小説だとどのような表現で描写するのだろうかという事が気になった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-07-12 02:41:16) 1600. ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 2人のすれ違いまでは普通のミュージカルで、「こういうのは日本では作れないよなあ」と感心しながら見ていた。が、すれ違い出してからは話が動き出すもののミュージカルではなくなって、普通のお話に。それもよくある「夢追い人」であるアーティストの大衆迎合問題。どうせなら、この辺の葛藤や本人たちのいう「狂気」とやらもミュージカル表現で貫き通すべきなんじゃないのかと。という意味では中途半端な作品。ラストのパラレルワールドで一応上手く締めたとは思うが。 この世はランキング&点数社会で様々に評価される。このサイトにも点数システムがあり、「いいね!」ボタンもある。そういうのを無視する「狂気」をもった「夢追い人」が己を貫く矜持が本作の提示と言えるのか否か。アカデミーという内輪の評価システムにより「夢追い人」の「狂気」が承認されるという複雑な構造にはなっているようにも思えるが、概してそういう体質は大衆ウケはイマイチなのかもしれない。それが本作に限らず「アカデミーなのにツマラナイ」という大衆の言説に現れるのだろう。ただし、新型コロナ騒動で、公私にわたる「アーティスト支援を!」という風潮は大衆としてどう理解したらいいんだろうか?と暫し考え込んでしまうきっかけを与えてはくれた。アーティストと大衆の問題は難しいとあらためて思った次第。[地上波(吹替)] 5点(2020-07-05 14:50:36)《改行有》
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