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プロフィール
コメント数 2524
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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161.  ゾンビランド 《ネタバレ》 楽しい映画でした。大筋でも細かいネタでもゾンビもののお決まりパターンを踏襲しつつ、全てがあくまでポジティブ。ゾンビとの戦いも、人間同士の諍いも、ひとつひとつキッチリ笑いに変換されてゆきます。ゾンビ映画お馴染みの、悲劇的な展開を逆手に取ったネタに、しっかり見てるこちらまで騙されたりして。いやしかし、ゾンビがウロウロしている中で、姉妹はあのネタを仕込んだの? 練習とかしてたのかなぁ? 他に生存者がいるという前提に立ってた訳だし・・・まあいいや。遊園地ネタなんかは無理矢理です。別になんの必然性もありません。絵的に面白いだろうなぁ、ってノリで作られたようなもんで。でも、それがイイ。ゾンビとキラキラした遊園地のコントラストがステキ。もはや人類お終い、って世界であくまでマイペースを貫く人々の、実はちょっとハートウォーミングなお話し。メチャクチャなキャラ達(このゾンビワールドだからこそ、生きてゆけるような不器用な人々)に、だけどなんだか愛着が湧いてきて、見終わって心がほっこりしてくるゾンビ映画です。いや、マジで。限りなく前向きな、愉快な終末映画ではありました。ちょっとツッコミを入れておくと、彼的には『ガーフィールド』ではなく『チャーリーズ・エンジェル』が正解だと思うのですが。ソニー・ピクチャーズ的に自社作品の名前は出せなかったのかな?[映画館(字幕)] 7点(2010-07-26 16:41:13)

162.  ソフィーの復讐 アイドルとしてのチャン・ツィイーを前面に押し出した韓国コメディで、あれこれとちょっと無理がある感じがなきにしもあらずです。これまで色々と演じてきているチャン・ツィイーが、今更なんでこんなベタベタな韓国コメディ映画の演技をしてるの?って疑問が湧きますし、セリフや設定は中国なのにどう見ても韓国映画っていう状態もヘンです(もっとも『僕の彼女はサイボーグ』も全員日本人キャストなのにどう見ても韓国映画でしたけど)。だけど、スピード感溢れる笑いを繰り出す感じとか、美術や視覚効果にお金をかけた作りは韓国ラブコメディのいいところがきちんと出ていて、そしてなんと言ってもちゃんとチャン・ツィイーが可愛く見えるところがいい、と。『初恋のきた道』以来の可愛いチャン・ツィイー映画って感じです(いや、あの頃の可愛さを期待してしまうと全然違うんですけど・・・)。その分、韓流で大人気の男優さんはあんまりいい扱いをされてなくてワリを食ってる感じがしないでもないですか。ラストの唐突な物語の飛躍はどうなんだろ?って思ったりもしましたが、見ている間はずっと楽しい時間が続く映画でした。そして、見終わった後に何かが残るってワケではないのも韓国コメディらしくて、それはそれでいいんでないかと。[映画館(字幕)] 7点(2010-06-05 06:29:48)(良:1票)

163.  第9地区 《ネタバレ》 アパルトヘイトのみでなく、第二次大戦下のゲットーやベトナム戦争を思わせるような映像で、マジメに差別問題に向き合っているようにも見えますが、これ、基本的には現代を舞台にしたSF設定でマカロニウエスタンをやりたいってボンクラ映画ですよねぇ。実はそんなに裏とか奥行きとかがある映画ではなくって。今の時代にこういうのをやろうとしたら、徹底的に多面的で今日的な描写で埋めてゆく事で大嘘にリアリティが生まれるって感じで計算されていて、全く飽きさせません(後半、アクション映画に突っ走り過ぎた感はありますが)。超辛口『アバター』って感じですけど、アレと同じような気持ちで見に行くとそのグロい描写続出に痛いメに遭います。初日の六本木、途中退場者が二桁に上りました。私もこの映画のグロ趣味は好きではありません。あれ、リアリズムとかではなくて単に好きでやってると思いますし、そういう趣味は私にはないですし。あれこれ理屈をこねくりまわして難しく考えるよりも、ワリと単純に楽しんでこその映画って気がします。つーか、宇宙人出てきてロボット出てきて人体バラバラ!みたいな映画でマジメに差別問題を考えるのってよーく考えたらヘンだと思いません? 『モンティパイソン』や『サウスパーク』程度のモンと捉えるのが吉。[映画館(字幕)] 7点(2010-04-17 19:47:06)

164.  NINE(2009) 《ネタバレ》 フェリーニはもちろんですが、いちばんステキだった時代のイタリア映画とフランス映画の知識がしっかりあったらたっぷり楽しめる映画なんじゃないでしょうかねぇ。私は不勉強なものだからハンパに楽しめました、みたいな感じになってしまって。それでも絢爛たるミュージカルの世界を大スクリーンで堪能する悦びを存分に味わえました。中身なんてあってなきが如きモノですけど、ミュージカルなんてそれで正解だと思いますし。いやいや、亡き母の存在を引きずったまま女達を翻弄し、また翻弄されてゆくグイドのイタリア男っぷりも面白いのですけどね。だけど、六本木ヒルズの7番スクリーンを前側ブロックのど真ん中で、って状態で見ながら、これが35ミリなんかじゃなくて70ミリの湾曲スクリーンで、ドルビーデジタルのチャカチャカした音じゃなくて磁気式6チャンネルの音響で見られたら、もっともっとイイのにねぇ、ってすっかり私を懐古モードに突入させたこの映画は、今の映画の世界から失われてるモノを懐古しているような感じもして、映画も私もそれなりにトシを取ったよね、ってちょっぴり切なくもなるのでした。[映画館(字幕)] 7点(2010-03-23 15:45:08)

165.  しあわせの隠れ場所 《ネタバレ》 出来過ぎなハナシではあります。マイケルを受け入れる一家の悪意なき善人っぷりときたら、見ているこちらの方がハラハラしてしまいます。まるで人を疑うという意識が欠落している人々のように見えて、危険な場所にいちいち飛び込んでしまうシーンにドキドキ。かと言って、上流の人々の常識知らずっぷりをシニカルに笑う映画って訳でもないんですよね。一方でマイケルにしても悪い事をするでもなく素直な性格で。しかもこれが実話だっていうのだから、アメリカ人って良くも悪くもおめでたいと言うかなんと言うか・・・。もっとも、そこにあえて色々な疑念を抱くよりは、素直に映画を受け止めてこそ吉ではあるのだろうと思います。本当は周囲に渦巻く偏見や悪意だってもっとキツいものだったでしょう。でも、あえてそこをサラリと流したあたりに、この映画の狙いがあるのでしょう。無償の愛を与え、また受け入れた先にこそ、夢や理想が花開く世界があると。そのピュアっぷりを消化して堪能してこそな映画(その分、ラスト近くの尋問から家出あたりのエピソードがジャマではあるのですが)。もっとも、最大の問題は、映画化が早過ぎるのではないの?という事。この映画の存在が、ここに描かれた実在する人々のこれからの人生を縛り付けやしないのかな? そんなの余計な心配?[映画館(字幕)] 7点(2010-03-01 17:34:58)(良:1票)

166.  50歳の恋愛白書 《ネタバレ》 またこの配給会社。タイトルが内容とまるっきり一致していません。本当、ダメダメ。さて、映画の中身は「あー、これは判るわぁ」と。人生の半ばをとうに過ぎ、枯れた環境で老いた夫と過ごす日々に自らもそのまま朽ちて終わってゆくような感覚、立場は大きく違えどワリと似たような状況にいた自分には痛いくらいに伝わってきました。主人公を精神的に束縛する自分の母親の人生、夫の前妻の呪縛、見失った未来。結局のところ、状況の変化が彼女を解放に導く訳で、彼女自身の積極的な行動によって抜け出す訳ではないのですが、まだ、終わりじゃない、っていう解放の物語に、少し前向きな気分にさせて貰いました。ただ、ウィノナ・ライダー、モニカ・ベルッチ、ジュリアン・ムーアが揃ってしょーもない役柄だったのが難点と言うかお笑いどころと言うか・・・。[映画館(字幕)] 7点(2010-02-16 17:03:07)(良:1票)

167.  Dr.パルナサスの鏡 《ネタバレ》 悪夢の中でもがいているような感覚が全編を貫いていて(鏡の向こう側のシーンだけではなくて、こちら側の世界でも)、正直なところ、そこは苦手。テリー・ギリアムの映画が毎回どうも苦手な原因って、そこにあって。見ていて疲れちゃう。彼の映画はいつだって、足元がもつれるかのように物事が真っ直ぐ進みゃしないです。でも、自分の好きなテリー・ギリアムは、テレビの『モンティ・パイソン』時代の、アニメーターやってた彼だったワケですが、今回の映画はその当時のセンスが意外にもあちこちに出ていて、そこは楽しく、嬉しかったです。警官のダンスに「ああ、そう言えば『モンティ・パイソン』ではよく警官を題材にしてたねぇ」って。鏡の表裏をモチーフに箱庭のような世界に作られたダークなファンタジー世界で美と醜が、神と悪魔が、善と悪が、男と女が、運命と偶然が、様々な対立する要素が絡んで人の生を象徴してゆきます。テリー・ギリアムとしてはあまりに判りやす過ぎな気もしますが。故ヒース・レジャーと、彼への友情から出演した3人がメインのような売り方をしておりますが、見終わってみれば印象に残るのはそこではないあたり、余計にシニカルな映画になっちゃった感じがなきにしもあらず。この映画の色、ワリと好きですけどね。[映画館(字幕)] 7点(2010-02-12 21:33:48)

168.  (500)日のサマー 《ネタバレ》 一人の男が一人の女に出会い、別れ、そして・・・。時系列を崩し、様々な映像表現を散らしてコラージュされた、シンプルな恋愛の心象の世界。1つの表現スタイルに囚われず、あえて散らかす事で多様化され、厚みを得た世界がとても刺激的です。主人公の心理に必ずしも同調はできなかった、いや、むしろイヤな奴に見えてしまう事が多かったので、見ていてやや不快な時間があったのが残念ではあるのですが、自分の経験との差異を思い起こす切欠になった点は良かったのかもしれませんね。『卒業』や『スター・ウォーズ』など、直接映像を引用している映画もあれば、表現面で引用されているかな?って映画も色々と思い起こされて、映画ファン的にも楽しみどころがいっぱい。キレイに決まったオチまで含めて、なかなかに面白い映画を見た、って感じでした。前述の通り、キャラを愛せない点でイマイチ褒めきれないのですが。主人公が若き日の貧相なラッセル・クロウって感じ。そして、私はあんまりラッセル・クロウが好きでないんですよね・・・[映画館(字幕)] 7点(2010-01-12 21:10:32)(良:1票)

169.  牛の鈴音 《ネタバレ》 ドキュメンタリーにしては、あからさまに作為が見えまくっているのが難点。肝心な鈴音を始め、環境音の多くが明らかに後付けだったり、細かいカット割を駆使して「意味」を作り出していたり。だけど、この夫婦と牛の三角関係は、生きるための戦いをくっきりと浮かび上がらせ、心に迫ってくるものがあります。長年障害を抱え、今は寝たきりな要介護度5の私の父も、生への執着は激しいものがありますが、老いるという事、死と向かい合うという事、これがどれほど過酷なものなのかを、今の自分の現実と重ね合わせながら映画に触れておりました。文句ばっかりなお婆さんの心情(基本的にお婆さんのグチで映画が進行してゆくという)が、私に近いかもしれません。牛と共に生き、牛に救われ、牛のために働き、そして牛を失ってしまうお爺さん。苛酷で厳しい生。ですが、そこに根源的な生命の逞しさがあり、老齢化社会や自然環境の破壊云々の問題よりも、むしろ人の営みを肯定的に捉えた映画に思えました。[映画館(字幕)] 7点(2009-12-29 15:23:45)

170.  ジュリー&ジュリア 《ネタバレ》 二つの時代、二つのヒロインの物語がシンクロするように絡み合って進んでゆく訳ですが、前半の料理と愛する人がいれば幸せ、っていうノリだけで全編貫いちゃえば良かったかも。映画の中のとても幸せな気分に釣られて、こちらまでほこほこと幸せになれましたもん。後半、それぞれが名声に辿り着くための波乱を迎えてしまうと、映画の魅力はやや褪せてしまいます。それぞれが状況に振り回されてしまうがゆえ、せっかくキャラを立てまくっているメリル・ストリープとエイミー・アダムスの魅力を抑え込むような形になってしまって。どうもノーラ・エフロンものは前半快調、後半失速パターンを繰り返しているような感じ。それにしてもメリルの特殊なキャラっぷりは面白かったですねぇ。どっから出てるのよ?って声と、周囲を圧倒する185センチの高さっぷり。私とほぼ同サイズなので仲間意識を感じます。最近のメリルは、なんだかとても楽しんで演じてるように見えて、いいなぁ。[映画館(字幕)] 7点(2009-12-18 17:13:47)

171.  宇宙戦艦ヤマト 復活篇 《ネタバレ》 26年前、『完結編70mm版』公開初日、パンテオン前で西崎氏にパンフの表紙にサインをして貰った私は「70mmのヤマト、ずっと待ち焦がれてました」と言うと、西崎氏は「色々とあってね、なかなか大変なのよ」って。その後も本当に、色々あった『ヤマト』と西崎氏ではあります。さて、復活したヤマトは良くも悪くもヤマトのまんま。設定上の疑問点は山程あります。ガミラス&イスカンダルから始まって、彗星帝国やらガルマンガミラス、ボラー連邦やらアクエリアスやら、全部スルーしてた星間国家連合は何をやってたの?とか、地球の移民受け入れをしたアマールは、なんで銀河の力関係の説明を地球側に一切しなかった、また地球側も調査しなかったの?とか。SUSに至っては一体いつから謀ってたのよ? でもまあ、んなこたぁヤマトを長らく愛して、長らくなんだかんだ言いながらもヤマトを見捨てられなかった自分にとっちゃ些細な事。「フライホイール接続、点火、ヤマト発進!」、戦闘機出撃シーンに流れる『新コスモタイガー』のメロディ、「エネルギー充電120%、対ショック対閃光防御」、そういう変わらなさにいちいち涙だーだー流してヤマト魂を甦らせてるこちらは、ダメさ加減まで含めて包容するヤマト愛みたいなモンで包まれていて。美雪の言葉に、ヤマトの亡霊に囚われているのは、古代も製作陣もファンも同じだと思いつつも、その「新作ヤマト」の映像に抗い難いものを感じ続けました。一貫して母なる地球にこだわり続けるヤマト、最後、不滅の第三艦橋の球体内部で眠る真帆は、そのオーバーラップされる星々と共に星=地球=故郷=胎内の象徴なのかな?と捉えたのですが、どうでしょ?(あれ、ただ死んでるだけ、だったらガッカリですが) 今の時代には通用しないかもしれません。だけど、ここに至るまでを決して否定したくないですし、個人的にはその復活を歓迎し、喜んでいます。[映画館(邦画)] 7点(2009-12-12 23:34:01)

172.  ビッグ・バグズ・パニック 《ネタバレ》 意外とマトモ。しっかりとモンスターパニックものとして楽しめるレベルに仕上がっております。主人公がサエない上にウザい男で、最初は映画一本分、このダメ男に付き合わなきゃならないのか?ってウンザリしますが、ちゃんとダメなりに頑張る、ダメなりのドラマを見せる、って感じで。虫が巨大化した理由とか、そこからどうやって逃げ出すか、あるいはどうやって戦うかとか、誰が生き延びて誰が死ぬかとか、基本的にはどうでもいい感じでさっさと先へ進んでゆきますけど、観客置いてけぼりとか、感情移入とかいう以前に、こんな映画ならこの程度で十分でしょ?っていう送り手側と受け手側の意思の疎通が上手く出来ているような感じで。いっそ、もう少しダメとか、もう少しアクが強くてヘンな事になってるとかいう不恰好さがあっても良かったんでない?と思うのは贅沢ですか。もっとも、東銀座の、焼き魚臭と地下鉄サラウンドな映画館にきっちりお似合いなレベルの映画ではあったので、劇場と一緒にそのB級な風情を存分に堪能させて頂きました。最新鋭のシネコンじゃこの味わいは出せませんもんねぇ。[映画館(字幕)] 7点(2009-12-01 19:26:27)(良:1票)

173.  イングロリアス・バスターズ 《ネタバレ》 タラちゃん映画がいつもそうであるように、今回もまた映画についての映画。それなりに長尺ですが、一切時間を気にする事なく映画に没頭できたので、よく出来ていたのでしょう。1シーンで延々と対話が続いた上でバン!って来るタラちゃんパターンも、今回は一方向にベクトルが統一されているので緊張感を持って見ていられます。プロパガンダに映画を利用した者と、殺人に映画を利用した者、そのどちらにも罰が与えられるという展開は、大変に真っ当な展開とも言えます。だけどねぇ、マトモ過ぎるんですよ。ホラーだのヤクザだのカンフーだのでなくて、ドイツ、フランス、そして戦争についての映画ってのを題材に選んだ時に、ごくごく良識的映画に走ってしまうってのはタラちゃんの限界なんですかねぇ? そりゃ、頭の皮だのバットだのハーケンクロイツの刻印だのには、ザラッとした異物感が漂ってます。だけど、創作のセオリーを逸脱したところで得られる快楽のようなモノは、今回あまり感じませんでした。確かに歴史は変えた(少なくとも『ワルキューレ』なんぞよりは数百倍面白いです)、だけど歴史を大きく変えるには、あまりに歴史の現実は重過ぎたってところでしょうか。毎回、結局は映画の殻の中で遊ぶにしても、映画についてひと言うるさいだけのジジィになるにゃ、まだまだ早いんでないかなぁ。[映画館(字幕)] 7点(2009-11-20 19:53:17)(良:1票)

174.  Disney'sクリスマス・キャロル 立体CGアニメ映画『ポーラー・エクスプレス』であれだけの完成度を見せたゼメキスですから、もはや手馴れたものです。立体映像をどう見せれば効果的なのかを知り尽くしていて、数多の立体映画とは次元の違う、立体ならではの計算され尽くした映像を提供してくれます。デザインも申し分なく、この古典の物語をキッチリと完成された世界として仕立て上げています。だけど、他のゼメキス作品同様、なんかひと味足らないんですよね。たとえば色気がありません。って、セクシーなお姉さんを出せっていうんでなくって、遊び、ゆとり、茶目っ気、そんな余裕が足らない気がするんですよね。もう、ガチガチに組み立てられてる感じなの。で、一方でCGのモーションに関しては、ここまで来たのならば、キャラが他者からの干渉を受けた場合の関節の動きをもっと自然にできません?って贅沢な注文もしたくなります。特に動体上のCGキャラは、この映画においても大変堅く、重力の変化に自然に動じたりしないのですよね。それはモーションキャプチャーでは拾いきれない部分、そういうディティールへの徹底的な拘りまでは到達しないのもゼメキス的なのかな。あと、意外にもかなり恐いので、小さいお子様は鑑賞注意。まあ、とは言え安心して見られる、ディズニー&ゼメキスの信頼ブランド優等生映画ではございました。[映画館(吹替)] 7点(2009-11-17 17:43:31)

175.  風が強く吹いている 《ネタバレ》 オーソドックスと言うよりは古臭い映像や音楽も、クサさ連発のセリフも、小出くんのずーっと作り物臭さが鼻に付きまくる演技も、映画が語る熱さの前では致命的な欠点ではない感じがしました。ただ、映画全体の半分以上を占める予選~往路~復路が合わせて全部クライマックスって状態、見ている方のテンションが維持できないよ、と。予選が決するあたりがピークで、あとむしろテンションが下がっていっちゃいます。これまで注目もされなかったチームが、箱根駅伝出場が決まった事で俄然注目される事になる、そこでばーっと盛り上がっていいハズなんですけど、その前で盛り上がっちゃいましたからねぇ。すぐに駅伝本番へと至って、そしてこの駅伝部分、ロケは非常にしっかりしてるんですが、ドラマ的にはなんだかとてもありきたり、古臭さ、クサさがここにきて裏目ったかぁ、って。映画半分くらいを占めているのにワリとフツーなドラマで駅伝自体はあっさり終わっちゃう印象なんですね。もう映画の最初から駅伝スタートさせて、全部回想でやった方があっさり感は防げたかも。あと、大学対抗駅伝を素材にしながら安易に「悪」の存在を設定しちゃうのは気持ち良くないです。お笑いに走るのならともかくネチネチと。こういうのってお互いフェアにやってこそでしょ。最後の2人の走者がドラマ的にクドくてかえって醒めちゃう存在で、そこら辺は相当惜しいんですが、一切退屈はしなかったので、無難に楽しめる映画ではありました。[映画館(邦画)] 7点(2009-11-12 21:09:19)(良:1票)

176.  スペル 《ネタバレ》 何が「スペル」なんだか。予告編でも禁句がどうのこうの言ってましたが、実はちっとも映画の内容に関係がありません。『ファイナル・デッドサーキット3D』の酷い吹替といい、このセンス皆無な配給会社によって配給された映画は不幸です。さて、これは『スパイダーマン』じゃなく『シンプル・プラン』でもなく『死霊のはらわた』のサム・ライミが帰ってきました、って映画で、恐さよりも笑わせて貰ってナンボというシロモノでした。70年代に『大地震』や『ジョーズ』で見た、昔懐かしい金文字ピカピカのユニバーサル映画のマークで始まって、ババーン!と大仰なタイトルが出て来る時点で、あー、マジメに見るタイプの映画じゃないんだなぁ、って。それは入れ歯びょーん!で確信に変わりました。ホラー表現がいちいち笑っちゃうくらいに大騒ぎ状態。ああ、このバカバカしい感じ、長らくサム・ライミから消えちゃってたように思われてた、このセンスこそが最高だよね、って。でも、残念ながら物語がついてきません。ラスト丸判り状態で(あれはむしろ80~90年代スラッシャー映画の定番オチです)教訓話としてオチているワケでもなく、不条理モノ状態になっていて、バカホラーパワーに比べてキモチ良くねーなー、と。ハエとかカートゥーン系落ちモノとか小ネタは笑えるけれど、キングの『痩せゆく男』にも似た物語は楽しめなかったのが惜しかったです。ヒロイン役のアリソン・ローマン、頑張ってましたけどね。[映画館(字幕)] 7点(2009-11-06 21:16:44)

177.  しんぼる 《ネタバレ》 白い部屋の方はベタで面白かったですが、ルチャはネタフリ長過ぎだなぁ。中国やロシアももう少し先に振っておくべきだったかも。思考による行動が結果をもたらし、更なる思考を生み、やがて他者への影響を生んでゆく。これが相互に影響しあう状態がこの世界であって、もしも神が存在するとすれば、それらの作用を理解した上でただ俯瞰している存在なんではないの?みたいな事を考えました。でも、ここでその作用を生むものとしてシンボライズされているものはモノリスではなくってチンコ。んー、チンコだけでは物事は始まらないでしょ。チンコいじってるだけで世界は変わらんのでないの?と思ったところで気付きました。そうか、だからこれは松本人志の究極の「オナニー映画」なんだ、と。お粗末様でした。[映画館(邦画)] 7点(2009-09-17 17:49:21)(良:1票)

178.  南極料理人 《ネタバレ》 素材に対して料理法(演出と脚本ですね)が平凡な気がしました。カメラ固定の長回しを見せて「間」で感じてね、ってスタイルはいかんせん古いですわ。その「間」に費やす時間に、もう少しネタを詰め込めたんではないかなぁ。ラスト前の擬似家庭長回しなんかは、これ見よがしで、わざとらし過ぎちゃって(割烹着とか、「息子」のトレパンとか、あれじゃあ堺雅人がお母さん過ぎだあ)、ちょっと恥ずかしいです。まあ、しかし、素材の良さゆえの面白さっていうのに溢れていて。外界から遮断された、生物が生存できない世界で生きる事の閉塞感、たった8人の社会での摩擦、その中で「食べる」という生物の最も基本的な事柄についてのお話。意外にも恵まれたメニュー(ラーメン以外は)を、ごく当たり前のように口にする登場人物、だけどその毎日の食事って、材料と作る人によって創造される作品なのですよね。そこにもう少し目を向けてみてもいいんじゃない?って、特異な状況を通して語りかけてくるような映画でした。優等生風な作りの中では堺雅人に生々しい存在感みたいなのがなくて、やや薄味な気もしましたが。むしろ伊勢エビのエビフライみたいな幾らか無茶した映画でも良かったと思うんですけどね。[映画館(邦画)] 7点(2009-09-09 17:40:04)

179.  ホッタラケの島 遥と魔法の鏡 《ネタバレ》 見た感じ、欠点多いです。セルアニメ的ポスターカラー風背景に、つるんとしたCGキャラが浮きまくってたり、そのCGキャラがかなり省略型デザインで、まるでマリオネット、パペットが動いてるみたいだったり。更に子供向けファンタジーでありながらクライマックスの動きは激しすぎ。秒間24フレームしかない映画で、情報量がやたら多い世界をめまぐるしくグルグルと動かされても絵が流れずに飛びます。設定的にもテオのワルな知り合い3人が半端な存在だったり、島における男爵のポジションが不明瞭だったりして、ずっとしっくり来ない違和感を心の隅に抱きながら映画を見続ける事に。でも、母を亡くした少女が辿る失われた思い出の世界の物語、楽しませて頂きました。お人形さん然としたCGキャラに命が吹き込まれ、不思議な世界を冒険し、ドラマを紡いでゆく。物語的に特に新鮮さはありませんが、シンプルな感動をきちっと与えてくれます。美術面は大変刺激的で面白いですし。結局のところホッタラケの島は遙のために存在した世界なのでしょう。そう考えればあちこちに存在する映画の綻びも納得できます。1つのCGキャラが広げてゆく世界にどこまで心動くかがポイントですね。[映画館(邦画)] 7点(2009-08-26 18:14:12)(良:2票)

180.  96時間 《ネタバレ》 96時間ってのがとても根拠の薄い、いい加減なタイムリミットだったのがビックリ。一緒に誘拐された友人は96時間以前にアレしちゃったじゃん。娘と友達の運命を分けた違いがあったのは事実だけど、父ちゃんのかつての同僚はそこまで知ってて計算したんか? あと、予想したのと違って、最初のボスには早々に辿り着き、次々ボスが替わってゆく(別に真のボスがいるワケじゃなく、単に対象が変わるだけ)って展開はサスペンスとしては大変に雑。経験を生かして頭脳使うのかと思えば殆ど体力勝負だし。だけど悪いヤツをボコボコにやっつけてスカッとするアクション映画としてのキモチ良さはかなりのものでした。かつてCIAの工作員で今は世拗ね人な男がさらわれた娘を助けに行って悪いヤツを片っ端からボコりまくり、ってセガール映画みたいですが、面白さ的にもセガール映画のソレと同じようなモノで。リーアム・ニーソンレベルの役者が最近めっきり動きがニブくなってきたセガールの後継者でいいのか?とも思いますけど、そしてリュック・ベッソンがこんな映画を製作していていいのか?とも思いますけど、まあ面白かったからいいや。[映画館(字幕)] 7点(2009-08-25 22:19:41)(笑:1票)

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