みんなのシネマレビュー
鱗歌さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140
141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160
161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180
181182183184185186187188189190191192193194
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140
141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160
161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180
181182183184185186187188189190191192193194
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140
141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160
161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180
181182183184185186187188189190191192193194

1801.  ミヨちゃんのためなら全員集合!! いかりや長さんの顔芸vsカトちゃんの顔芸。そういや長さんって、こんなスゴイ顔だったんだよなあ、とつくづく思います。って何に感心しているのやら。ミヨちゃんのためなら全員集合!!って言っても、ミヨちゃんを演じるのは美津子ボンバイェ、だいぶ貫禄がありますね、しかも「ミヨちゃんのため」どころかむしろ、いかりや氏の零細工場を地上げ屋から守るためにミヨちゃんが奔走するオハナシじゃないですかコレ、という点に一番笑ってしまったんですが。この時代に公害問題をこういうふうに茶化してよかったんだろうか、とも思えば、この時代ならではの節操の無い自由さよ、とも思えたり。「ゴリラを殺す」なんて日記に書いてるうちはいいとしても、本当に包丁を持ち出しちゃうブラックさがこれまた、やり過ぎといえばやり過ぎだし、表現が自由だった時代のユルさといえばユルさ。それにしても、いかりやさんの顔芸より、カトちゃんの顔芸より、仲本&高木コンビのあまりに似合っている芸者姿が、目に焼き付いてしまって・・・[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-12-28 10:25:31)

1802.  グレートレース ニューヨークから西回りでパリへ、空前の自動車レース! って言っても、参加者がやたら少ない上に、早々に皆、脱落してしまい、永遠のライバル、レスリーとフェイト教授との一騎打ち。この時点で、スケールでかいのやら小さいのやら。しかも、レース途中に立ち寄る各地方でのエピソードが主で、基本的にこの映画、レースをしていませんね~。レース映画ではなく、『八十日間世界一周』のノリの映画です。トニー・カーチス演じる、カッチョ良過ぎるキザ男レスリーに対し、敵役のフェイト教授と助手マックスを、ジャック・レモンとピーター・フォークがヤケクソのように体を張って演じ、それを古き良き時代の懐かしきギャグが彩る、という趣向。特に、ジャック・レモンのハイテンションぶりに、ついていけるか否か。ギャグは色々と盛り込まれているのですが、正直、この映画で一番楽しいのが、映画冒頭からレースが始まるまでのショートコントの部分、後が続かないのが残念で、やや冗長に感じさせる一因にも。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-28 09:40:01)

1803.  ヴェラクルス 馬車に隠された金貨をめぐる、二転三転するプロット。ラストの壮絶な銃撃戦。なーんて言うと、いかにも痛快娯楽時代劇といった感じで、実際そういう面もあるんですけれども、あまりその方面に単純に期待し過ぎると、ちょっと戸惑うかも。本作の魅力は何と言っても、正統派ヒーロー然としたゲーリー・クーパーに対して、曲者ぶりが際立つバート・ランカスターの存在感。何を考えているかわからぬ彼がまず居て、その彼を軸にストーリーが転がっていくので、お約束的な「意外な展開」には収まらぬ、変則的な物語運び。いや、表面的にストーリーをなぞって薄っぺらーいリメイク作品に仕立ててやれば、それはそれでオモシロ作品になりそうな気もするんですけれども、なかなかこの作品ほどのインパクトは残せないんじゃないか、と。バート・ランカスター演じるジョーの自由さが、映画自体を自由に開放している。豪快で魅力的な作品です。[CS・衛星(字幕)] 9点(2013-12-22 09:04:57)

1804.  アウト・フォー・ジャスティス セガールが例によって例のごとくセガールアクションを披露する一方で、監督はジョン・フリン。どこか70年代テイストを感じさせつつ、どこかインディーテイストを感じさせたりもします。セガール演じる主人公、いわゆる“ハミ出し刑事”なんでしょうけれど、ハミ出しなんていうレベルじゃなく、完全に軸足が外に出ちゃってます。刑事らしからぬ格好に(どうしてあんなイデタチなんだろうか?)、刑事らしからぬ乱暴極まる言動の数々。チンピラ育ちが、就職先を間違えて警察官になっちゃった、てな感じで、正義感などまるで感じさせず、ひたすら私怨から、容赦なく大暴れ。乱暴なのは彼自身だけじゃなくって、そもそも映画のノリ自体が乱暴、ストーリーなんてあって無きがごとし。ややもすると単なるパフォーマンスに終わりかねないセガールのアクションを、意味を削ぎ落しひたすら行動を描写することで、ダイナミックなものに仕上げた、これはさすがだと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-12-18 23:44:09)

1805.  怒りのガンマン/銀山の大虐殺 ちょっとダサめのテーマ曲、どっかで聴いたと思ったら、『キル・ビル』で引用されておりましたと。という点以外にはこれといって特筆すべきこともない作品なのですが、リー・ヴァン・クリーフがいかにもリー・ヴァン・クリーフらしいアクの強い貫禄を見せてくれるので、彼のファンならば(いるとしてだが)、悪くないんじゃないでしょうか。例のややダサいテーマ曲に乗って始まる冒頭、馬車の行く手を阻む武装集団。脱獄犯を追いつめようとしているらしい。で、やおら馬車から降り立ち、彼らの中を闊歩するのが、我らがリー・ヴァン・クリーフ。一見シブいのだけど……物影に隠れ脱獄犯を待ち構える彼らに対し、横を通り過ぎるごとにいちいちしょーもないチョッカイをかけていくのが、シブいというよりまるでコメディ。と思ったら、逃亡犯の方が胸のすく小粋なアクションでその場を逃げ切り、ついにはBGMまで陽気な音楽と化し、本当にコメディ調になっちゃいます。でまあ、くだんの逃亡犯氏は、かつて町を牛耳る一家の親分を殺害したということで、その息子たちに狙われているのだけれど、本人いわく、それは濡れ衣だと。元保安官のリー・ヴァン・クリーフも、彼は無実だ、オレは真犯人を知っていると。一体真犯人は誰なのか。って、観てれば丸判りなんですけれど、勿論それでいいんです。むしろ、実は予想外の人間が犯人でした、なんていうオチだったら、みんな怒りまっせ。予想通りの展開に、予想通りの決闘シーンへ。黒ずくめの主人公に、白ずくめの敵役。ダサいテーマ曲が流れ、それなりに盛り上がるのに、ラストでコメディ調の音楽に戻ってしまうのは、本当にこれでいいんでしょうかね~~。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-18 22:54:16)

1806.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 登場人物を極端に切り詰め、寓話性が鮮明に出ている作品ですが、寓話という“理屈”に留まることなく、我々を圧倒的体験へと放り込む、映像の力。寓話性というのは、宇宙でのサバイバルという物語を借りて描く、人間の生死そのものであって、不安定極まらぬ生の不安、迎えねばならぬ死の不安。孤独と不安の中で生きる事に意味はあるのか。「大人に成長する前に事故で命を失うこと」だってありうる。だったらそもそも生まれることに意味はあるのか。サンドラ・ブロックが宇宙ステーションという胎内に留まるのか否か、臍の緒のようなチューブ、胎児のように体を丸めた姿勢、それはもう、ジョージ・クルーニーのセリフと一緒になって、暗喩(メタファー)というよりは直喩に近く、生を肯定するラストで、彼女は宇宙服から「生れ出でて」自らの足で大地を踏みしめるのだけど。しかし我々が感動するのは(我々、と言っていいでしょう、今現在、平均点9.5点)、そういう“理屈”に対してでは無くって、この、異常なまでの執念をもって描かれる圧倒的な無重力描写にあるのは確かでしょう。上も下も無い不安、細いロープ以外に頼るものの無い不安。3D映像は、無限の奥行きを強調する。はたまた長い長いワンショット描写は、『トゥモロー・ワールド』以上の執念で、不安な時間感覚を醸しだし、大音響のBGMは、(素朴なカントリーミュージックとともに)むしろ恐ろしい静寂を感じさせます。不安、不安、ひたすら不安(ちなみにウチの小学生の娘は耐えきれなくなり、中盤で一度、「外で一息ついてくる」と席を外しました)。そんな不安の中、自分の死を目前にしたサンドラ・ブロックが、地球との通信を捉える。相手は中国語、全く意味が通じない、最後の会話。いやそれこそ、会話の相手は人間でなくったっていい、犬だっていい、意味は通じなくてもよい、主人公が最後に得た他者とのギリギリの接点なのだから。すべてが極限の世界、驚くべき映像世界、それでいて、寓意性を孕みつつ、サバイバル映画としてのドラマ性にも事欠かぬ(火災→消火器→移動手段)。いやはや、スゴい映画を作ったものです。もう充分かも知れませんが、さらに平均点を上げさせてもらいます(笑)。[映画館(吹替)] 10点(2013-12-15 09:07:22)(良:5票)

1807.  刑事ジョン・ブック/目撃者 初めて観たのは高校の頃、視聴覚教室にて。当時、聞いたこともない映画だったもんで、どマイナーな映画なんだろう、それにしても静かでのどかな映画だわい、と思ってたら、突然殺人事件がおこりビックリ、続いてハリソン・フォードが登場し二度ビックリ。それはともかく、この映画って要するに「風と共に去りぬ」なんですね、いや実際には風と共に去りはしないのですが。強い女性のお話です。そりゃま、アーミッシュの村を舞台にしてることで、文明批判的な文脈で作品が捉えられたりもするかも知れないけれど、それ以上に、村の掟と都会から来た男性との間で揺れ動く、ケリー・マクギリス演じるおっかさんの姿に主眼が置かれてます。彼女を村の掟で縛ろうとする爺さんが暗闇に立つとき、彼女は家の灯を背景に光に包まれながら、それに対峙する。はたまた、彼女にオッパイに睨まれりゃ、さすがのハリソン氏もタジタジになっちゃう。田舎が良いとか都会がダメだとかじゃなくて、彼女の強さと揺らぎ、それがこの作品の魅力。[CS・衛星(字幕)] 9点(2013-12-11 22:52:05)

1808.  女と男の名誉 オトナ向けのちょいとシャレたブラックコメディ。ってことなんでしょう。きっといい映画なんでしょう。この映画を楽しめないのは私が悪いんでしょう。でも、なあ。どこに行きつくともわからぬ妙なストーリー展開、とってつけたような突然のラスト、これらは、観てて気分が乗ってくると楽しいんだろうけど、気分が乗らないと、いかにも狙ってます的な感じを受けてしまって。で、気分が乗らない理由ってのは、やっぱり、長廻しの中で好き放題やってるジャック・ニコルソンにあると思うのです(ジャック・ニコルソンとキャスリーン・ターナーの4分くらい続くツーショットとか)。彼のテンションが上がるほどには、なかなか映画自体のテンションは上がらない。そこがまあ、オトナ向けの映画ってことなんでしょうかね。しっとりとしたアホラシさ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-11 22:17:52)

1809.  続・次郎長富士 前作に続き、大映が満を持して送るオールスター次郎長映画。物語は前作からの続きで、出演者もかなり共通していますが、役柄は次郎長・石松を除き、ほぼシャッフルされちゃっております。前作で黒駒を破り、破竹の勢いの次郎長一家。勢力を伸ばせば伸ばすほど、敵対する各ファミリーの包囲網もきつくなる。そんな中で、前作にも勝り存在感を示すのは、やっぱり勝新演じる石松。本当にノリノリで楽しそうに演じており、この勝新を前にして、いったい雷蔵は何のために出てきたのかと(笑)。いや、チョイ役とは言え雷蔵様の顔もしっかりと拝める、これぞ大映大作映画。勝新が活き活きしているからこそ、どっしり構えた長谷川一夫次郎長の貫禄も増し、男気も光るというもの。クレーンを用いた俯瞰の殺陣など、見所も多く、昼のシーンと夜のシーンが混ざって時系列のよくワカランところもあるけれど、何しろ勢いです、勢い。勝新と中村玉緒のカラミ、妙にネチッこくって、正直ちょっと引いてしまう(笑)けど、これも勢いということで。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-12-10 22:51:50)

1810.  渡り鳥いつまた帰る 渡り鳥シリーズ第3作。今回、主人公・滝信次が現れるのは、佐渡島。日本各地に忙しく出没し、御苦労さまです(3か月に一本のペースで製作されていたようです)。どこに現れようとやることは同じ、「宍戸錠とライバル関係を保ちつつ、浅丘ルリ子を助けるために不届きな連中をやっつける」ですが、今回は特に、潜入捜査官的な役どころ。金子信雄演じる榊原一味が狙うのは、会社の乗っ取りなのか、それとも廃坑の中に何か秘密があるのか? という訳で、その謎を探りつつ、小林旭が例によって胸のすく大活躍を見せてくれるのですが。実際、今回も自ら体を張ってのアクションを見せてくれます。しかし結局のところ、廃坑の秘密というのが、榊原自身が昔埋めたお宝、そりゃアンタ、深く埋め過ぎやろ。それに、もうちょっとこっそり掘ればいいものを、部下どもの品行の悪さもたたって、とにかく目立ち過ぎ。さらに、巻き込む必要もない小林旭や変人宍戸錠、彼らを巻き込んだがゆえに、事態をムダに大きくしてしまってるのですが、これは娯楽作品、事態は大きいに越したことは無い(笑)。なぜか殺し屋まで登場しクライマックスは銃撃戦へ。日本海の荒波を背景に繰り広げられる数々のアクションを堪能すべし。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-12-07 09:09:51)

1811.  男はつらいよ 奮闘篇 冒頭、集団就職の若者たちに「親を恨むなよ」「葛飾柴又のとらやに行けば皆暖かく迎えてくれるから」などと語りかける寅さん。とりあえず、「自分も同じ汽車に乗る予定だったのに調子に乗って見送る側になってしまった」というオチがつくのだけど、その後本編でさらなるオチが待っていて、とらやでは不在の自分を皆バカにしているし(といっても実は寅さんを暖かく迎える相談をしていたのに、というスレ違い)、寅さん自身、生みの親である蝶々さんを恨みまくってるし。という訳で、口で言うようには世の中、なかなかうまくいかないもの。とりあえず、前半は蝶々ワールドが展開していきます。お陰で後半のマドンナとの絡みがやや食い足りないか。で、今回のマドンナと寅さんの恋についてですが、エーと、その、コメントしづらい面があり、ノーコメントということで(笑)。しかしまあ、昨今、弱者切り捨て型の社会などと言われ、切り捨てた挙句にその帰結として発生する生活保護の増加と、それに対する中傷もまた増加するという悪循環、それに対し、障がい者の就職支援という、サポート型社会の姿を寅さんを通じて描くってのは、なかなか時代を先取りしているのではないでしょうか(世相を後追いする山田洋次監督には珍しい??)。さてさて、「似合いのカップル」ってのは、変に似合っていると、周りは心配になる。ましてや、似合ってないともなると……。物語自体は誰もが予想する展開となるのだけれど、それでもやっぱり、息子を想う親心、蝶々節が再び炸裂し、物語の流れに楔を打つ。そんでもってラストのさくらの旅路が良い。ここはもう少し長く観たかった、かも。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-12-04 23:50:38)(良:2票)

1812.  トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 月の裏側には一体何があるか御存じですか? NASAは極秘にしているが、噂によると、実は超古代文明の遺跡があり、そこには、地球のどこかに繋がっているトンネルがあるんだそうです、ハイ。さて・・・・・・CG見本市としかいいようが無いこの作品。大都会を戦場にしたロボット同士の戦い、CGの威力がスゴイことはよ~くわかりますけれども、パニックのパの字も感じられず、ウソ臭いことこの上無い、虚しい戦闘モドキ。まあそもそも、戦闘シーンはひたすら続くものの、敵役のロボットがどいつもこいつもやたら弱くって、作品自体の傾向が「質より量」へ向ってしまっているように感じられて仕方がないのです。そんな中で、傾いてゆくビルを舞台にした一連のシーンは、これはアイデア勝ちですね。大味なアメプロのようなこの作品の中で、ここだけは小技が効いた、いわばルチャ的な楽しさがあって、スバラシイです。[地上波(吹替)] 6点(2013-11-30 17:31:50)(良:1票)

1813.  カンパニー・メン 会社を解雇される人たちのお話が並行して描かれます。もちろん解雇されたら誰だってシャレにならないけれど、エリートである程、立場が上である程、その落差も大きくなる。中心的に描かれるのは、真っ先に解雇される中堅社員。演じるはベン・アフレック、冴えない役をやらせたら天下一品ですね。この時点で閉塞感バリバリの実に身につまされる作品が約束されております。奥さんや子供たちがしっかりしているが故に(だからこそ主人公もホントはもっとしっかりしなければならないが故に)切羽詰まった辛さが滲み出てます。中盤、主人公が家中のガラクタを出してきて妻の前で弱音を吐く場面で、ただでさえ曇った主人公の顔にはさらに木陰がかかり、ドヨ~ンとしているのに対し、涙を浮かべて彼の顔を見上げる妻の顔には明るい光が当たっていて、勇気づけられるのですね。いいシーンです。いい奥さんです。で、その後どうなるかってえと、脇役のケヴィン・コスナーが美味しい役柄を持って行っちゃうのですが(笑)。結局のところ、不安の現代に生きる我々、大きな成功を手にせず小さな不安の数々を抱えて生きるか、成功を手にしてひとつの巨大な不安を抱えるか。このラストがハッピーエンドと言えるか否かは、価値観にもよるし、気の持ちようにもよる訳で。そういう意味では、主人公がどんな選択をしようと、ハッピーエンドにでも何にでもなり得る、ということですな。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-11-30 17:03:45)

1814.  平成狸合戦ぽんぽこ 数年前の朝、近所でタヌキを見かけました。今でも元気に生きてるのだろうか? まだ近所にオバケが出たという話は聞いていませんが・・・。志ん朝師匠の語りにのって、ウソともホントともつかぬ(そりゃウソでしょうけど)エピソードの羅列が、緻密なアニメーションの描写によって綴られていく。まさに他では観られないような光景の数々、はっきり言ってブッ飛び過ぎ。どういう発想でこういう作品になるんでしょうか。そもそも、思いっきり昭和のオハナシなのに平成狸合戦。自由だなあ。 滅びゆく者たちが最後に花開かせる、壮大な祭り。[地上波(邦画)] 8点(2013-11-30 15:54:26)

1815.  ヤマトよ永遠に 本作、いきなり暗黒星団帝国による地球侵略が始まり、人類は唐突に危機に陥ります。そこで例によってヤマトが立ちあがる訳ですが……。敵の本拠地に乗り込んだヤマトの前に、昨今のバカミステリーもビックリの、費用対効果を極限まで無視した、壮大極まりないバカトリックが登場します。ここまで気の遠くなるようなトリックを仕込むヒマがあったら、地球侵略の段取りをもうちょっと考えろよ、と。さすがはヤマトシリーズ、この破天荒さが嬉しいですな。今回の作品、ちょっとメロドラマが入ってます。するとどうなるか。かつてのガミラスの連中は、みなドイツ人っぽい名前でしたが、今回の宇宙人はフランス人っぽい名前になってます。“ベルばら”調ですね。これまでの男泣き路線ではなく、女性にも受けそうな(?)、これまでにない感じ。アニメーションもグッと緻密になってるしね。そりゃま、第1作以来、だんだんネタ的に苦しくインパクトにも不足してきているのは否定できませんが、ちょっと意外な路線が楽しめる作品でもあります。今回の艦長・山南さんもまた、そういうインパクトの無さをよく表していて、沖田さんのような神秘性はまるで無く、存在感も薄いのですが、部下の話をよく聞き素早い決断を下す、とてもイイ人(すべて部下の主張に流されているだけ、という話もあるけど)。そういう人だけに、最期のセリフ(だけ)が光りますな。[DVD(邦画)] 7点(2013-11-28 22:54:57)

1816.  赤い夕陽の渡り鳥 例によって素晴らしいロケーションの中を馬に乗って行く小林旭、例によって宍戸錠との遭遇があり、例によって地上げ屋みたいな連中に困らされている人々がおり。背景はとにかく絶景、やっぱり渡り鳥シリーズ最高。と言いたいところですが、小林旭演じるところの主人公・滝伸次、冒頭の子供を救出する場面での大ジャンプはカッコよかったものの、イマイチ見せ場が少ない。誰かが危機に陥るたびに都合よく馬に乗って助けに現れるのが、何だか判で押したような感じがして、もう少し変化をつけられないものかと。その分、宍戸錠が頑張る(オーバーアクションな演技は観てて若干疲れるけど)。無精ヒゲ生やしてると、気味が悪いほど宍戸開に似てますな。さらに盛り上げるのは、殺し屋のジミー。これ以上無いくらいに殺し屋っぽいイデタチをしておりますが、仕事に差し支えないのでしょうか。という訳で、やや盛り上がりに欠ける(笑)のですが、それでも何でも、とにかくロケが素晴らしいのです。これだけ風光明媚だと、崖を転落する自動車の姿も映えて、実に見事、「中に乗っていた主人公がなぜ無事だったか」なんてこともまるで気になりません(笑)。さあ、景色を楽しみましょう。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-11-26 22:56:52)

1817.  さすらいの用心棒 何はさておきとりあえず殺戮シーンから始まるってのはマカロニ・ウェスタンの定番かも知れませんが、本作、その後の展開はむしろコメディ・タッチ。ジュリアーノ・ジェンマ演じる主人公、丸腰ってのが何ともマカロニらしからぬところ。しかもこの主人公、とことんチャラチャラしていて、相棒をダシにしまくり、自分ばかり上手い汁を吸おうとしている、とんでもない奴。これがまた、ジェンマのイメージにピッタリなのです。他の作品での真面目な役はイマイチしっくり来なかったのですが、本作はまさしく「これぞジェンマ」。という訳で、前半は相棒とのやりとりでなかなか笑わせてもくれるのですが、そのまま終わっちゃ、マカロニじゃない。後半、主人公の過去が明らかになるとともに、見事なガン捌きを披露、アクションになだれ込んでいく。という、まあ罪の無い(主人公の罪深い言動を笑い飛ばす、という前提ですが)コメディアクション映画です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-26 20:53:36)

1818.  逃走車 “全編車載カメラ”なんていう売り言葉、すでにイヤな予感がしてしまう。多分、低予算を逆手にとり、いわば製作上の制約を別の制約で中和しようというやり方なんでしょう。イヤな予感してるんなら観るなよ、と言われそうですが、スミマセン、最近ちょっと疲れ気味なもんで、とりあえずこういう、中身無さそうでも小粒で活きの良さそうな作品に流される、自分の弱さ。さて実際、1台のクルマを中心に描くというこの構成が制約となり、という以前に、そもそも、この構成を深掘りするだけの脚本上のアイデアが伴わず、企画倒れの印象は否めません。主人公が逢いに来たという妻との関係もまともに描かれなければ、車の同乗者との関係もコレといって描かれることなく、同乗者は退場してしまう。スピード感どころか映画はしばしば停滞し、一本調子。これについては、映画前半と後半で主人公を色分けするような事もしていないポール・ウォーカーにも、責任があると思うのですが。まあしかし、文句言うのもこのくらいにして、いいじゃないですか、たまにはこんな映画も。それにこの作品、ヨハネスブルグを舞台にした、というだけでも、しっかりと独特の味付けになっているんじゃないでしょうか。街の落書きやスラムの荒れ果てた感じ、異邦人である主人公や我々の目には、一見すると不気味に映り、よそよそしい黒人たちにも非常に距離感を感じるのだけど、この辺りの描写が伏線となっており、主人公が車の塗装を依頼するシーンで活きてきて緊張とユーモアをもたらす。別に脚本がノーアイデアという事は無くて、上手いところは上手いのです。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-11-24 08:12:05)(良:1票)

1819.  口笛が流れる港町 本作、やっぱり尺が短いので、オハナシはドンドン進むのだけど、この短さにも関わらず、冒頭、2分近くも、ただ小林旭が馬に乗って岩山をやってくる姿をワンカットで見せてくれる。で、いきなり、宍戸錠との拳銃での挨拶。「これは西部劇なんだぜ」という宣言ですね。だから彼らがなぜ拳銃を持っているか説明もないし、地上げ屋風情の連中から彼らによって助けられるヒトも、彼らの拳銃に驚くこともなくアタリマエの顔をして「どうも有難うございました」なんて暢気に礼を言ってたりする。素晴らしきこの強引さ。何しろ尺が短いんだから。と思っていると、今度はサイコロ賭博のシーンが延々と続いたりする。そう、「対決」のシーンについては端折る訳にはいかんのです。ってな訳で、小林旭と宍戸錠が、微妙な距離感を保ちつつ、巨悪ならぬ微悪に立ち向かう、シリーズ第2作でした。次に“渡り鳥”が現れるのは、あなたの町かも知れない。もしも風光明媚な土地ならば、ですが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-11-22 01:43:08)

1820.  アウトロー(2012) 少々(かなり?)老けてきたトム・クルーズの顔、特に、目立つ鼻を見ていると、何となくダスティン・ホフマンに似てきてしまった気がして、そろそろトム・クルーズと若手を組ませて『レインマン2』が製作されちゃうのではないかと。ちなみに『ハスラー』続編が25年後だったから、今年あたりが狙い目かな、と。まーそんな事はどうでもいいのですが、でもついそういうヨタ話をしたくなったのは……本作『アウトロー』を観て、何となく80年代の映画を思い出したから。80年代のアクション映画。少々ユルんだ物からかなりユルんだ物まで(キャノン・フィルム全盛期だしなあ)、それなりに緩みつつも、キメるところはキメてみせる。荒唐無稽さを恐れず、適当なタイミングで適度なアクションを入れるサービス精神。本作のカーチェイスもまさにそれ、必然性よりも、“そろそろカーチェイスも観たいよね”という要望を優先しており、特にあのクルマの側面同士をぶつけ合う基本に忠実なチェイスは、感涙モノなのです。ラストの殴り込みも基本に忠実で、それがかえって新鮮。なぜそこにロバート・デュヴァルが居るのかと言えば、やはりトム・クルーズへの説教が似合うのは彼しかいないだろう、という、これもサービス精神か。ところで肝心の、トム・クルーズ演じる主人公。かつてミステリにおける探偵と言えば、真相を完全に掴むまでは多くを語らない(その結果しばしば連続殺人を招いてしまう)タイプが典型で、またそのアンチテーゼとして、やたら饒舌な探偵像なんてのも生まれたりするのだけど、本作の主人公はと言えば、元軍人でシブく気難しいのかと思えば、結構適当にペラペラしゃべり、それがあまりに適当っぽいのできっと我々に対するミスディレクションなんだろうと思ったら、ちゃっかりと真相を言い当てていたりする。ネタ的には、マルティン・ベックシリーズの某作品みたいな無差別殺人モノなんだけど、探偵像にも謎とき過程のスリルにもちょっと魅力に欠いていて、まあそこがまた、80年代っぽさ、と言えるかも知れませんが。という訳で、単品として見れば楽しめましたが、“新シリーズ誕生!”などとブチ上げられると、ちょっと心配にもなるのでした。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2013-11-17 08:48:37)

030.08%
1190.49%
2411.06%
3731.89%
41614.16%
53619.33%
663116.30%
7122131.55%
888522.87%
93749.66%
101012.61%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS