みんなのシネマレビュー |
|
1861. スペース・カウボーイ 皆さん、知ってました? なんとこの映画、「2000年度キネ旬一位作品」なんですよ。どーゆー風の吹き回しかSFXバリバリで無理矢理な設定の大作でも、老齢の名優が沢山出てれば名作ってか?(本当にキネ旬は信用ならん) …でも私、こーゆー男のドラマに弱いのよ(嬉々としたドナルド・サザーランドが特に良い!)。なのでついつい甘めの評価で、7点献上。7点(2002-03-12 21:57:56) 1862. 恋はハッケヨイ! 確かに女性版「フル・モンティ」か「Shall we ダンス?」って感じ(しかし、イギリスには失業者しかいないのか?)。でも私は本家よりこちらの方が圧倒的に好み。「同級生」でも輝いてたシャーロット・ブリテンの可愛いこと、綺麗なこと。女性の魅力は肉の付き具合じゃないって事がものすごく良く解ります。結構相撲を研究して作られているとは思いましたが、アマチュア相撲なのに四股名を付けたり大会まで「大相撲」を再現している所に大笑い。完璧にキワモノ扱いの邦題から想像するより遙かに面白かったです。また、(太めの)女性にとっては「オール・アバウト・マイ・マザー」より遙かに勇気づけられる映画なのではないでしょうか(?)。重さは強さ、強さは美しさ!に納得の6点献上。6点(2002-03-12 21:56:48) 1863. あの子を探して オープニングからの展開に一抹の不安を抱いたものの、実地の経済授業が始まってからは俄然面白くなる。13歳のヒロイン魏老師は純朴一途猪突猛進、たった10元(約160円)に命をかける(ここでも走ってたなぁ)。ここには甘っちょろい美談など皆無、全ての登場人物(幼い子供さえ)が金と打算だけで動いている(チャン・イーモウはありのままの中国を描こうとしたのか、それとも中国人の拝金主義を皮肉ろうとしたのか?) しかし同時に、生きることに貪欲な生命力の美談を描き出してもいる。貧しい人間にとって金は文字通り命、この「純粋な」金銭へのこだわりには非常に共感しました。天真爛漫な素の子供達にも驚き、こりゃアメリカも資本出すわなぁ(あ、また金の話)、7点献上。7点(2002-03-12 21:55:35) 1864. TAXi 「キス・オブ・ザ・ドラゴン」にも言えることなんですけど、フランス人はこういう馬鹿映画には向いてないんですよ。「キス~」はジェット・リーのアクションという見所がありましたけど、こちらはタランティーノを真似て見事に失敗したような感じ。やっぱりいつも通り1のことを10、20とうじうじ考える映画か、芸術的に尖った映画が合ってます。でも後半の首都高バトル(?)の空撮は羨ましかったなぁ、フランスでもこういう撮影が出来るんですね。いい加減日本でも解禁してくれないと邦画は廃る一方だ…、5点献上。5点(2002-03-12 21:15:22) 1865. エントラップメント 私の第一印象は「ルパン三世」、ゼタ=ジョーンズは丸っきり峰不二子の役回り。確かに美女だとは思いますけど「世界で一番整った顔」とゆーよりは「不自然な顔」とゆー方が近くないですか?(特にあの眉!) 映画的にはリアリティや細かい設定が皆無だから、痛快な泥棒物語が馬鹿話にしか見えない所が情けない。ということで、4点献上。4点(2002-03-12 21:14:27) 1866. ロスト・チルドレン 良く「細部へのこだわりを感じる」とか言いますけど、ここまで細かい映画を観たのは初めてです。ジャン=ピエール・ジュネとマルク・キャロの映像、演出、エピソードの細かさと言ったら半端じゃない。ストーリーなんてものは有って無きが如し、有るのは夢(悪夢?)の一瞬一瞬を細部まで再現したような世界観と「レオン」のナタリー・ポートマンが霞む程の美しさを振りまくジュディット・ヴィッテの(末恐ろしい)アンニュイな魅力。私にとって、脈絡や栄養を無視して好きなものだけが並べられたテーブルのようでした。なので、8点献上。8点(2002-03-12 21:13:32) 1867. ロスト・ハイウェイ 「マルホランド・ドライブ」もまったく同じですけど、イマジネーションや謎やトリックでは済まされないほど物語が破綻してると思いませんか? こういう落とし方ならどんなストーリーでも有りじゃん(私でも脈絡のないエピソードを無理矢理繋いで作れそう。足りないのは明確なビジョンのみ)。全部主人公の妄想で済ますのは一種の逃げでしょう。ま、こんなこと言ってる輩はリンチ・ワールドに入る資格なしですね。すごすごと4点献上。4点(2002-03-12 21:12:33)(良:1票) 1868. π(パイ) で、観てみたんですけど、ハイテンションな「裸のランチ」といった感じでしょうか(天才と何とかは紙一重というヤツ)。BGMと効果音を映像に合わせる技術(血の滴る音や「レクイエム・フォー・ドリーム」では機関銃の音がリズムに変化する)には相当なものがあると思いますが、技術だけでは片手落ちの感もしないでもない。「レクイエム~」を観た限りでは技術的にさして向上しているとも思えませんし。ま、両方共トリップ映像だけなので違う分野も観てみないと何とも言えませんが…。今後に期待、4点献上。4点(2002-03-07 22:24:56) 1869. I.K.U 世界中の映画祭を席巻(一部ではプラチナ・チケットだったらしい)しながらひっそりと公開されてた問題作。ポップ&サイバー&チープというありがちな近未来、ラブドール・レプリカント・レイコが新開発のバーチャル・セックス・マシンの為にオーガズム・データを収集していく(削除されそう…)というエロ漫画にありがちな設定。デジタル・アートを取り入れた「スワロウテイル」型の、タイトルに反してイケないAVといった感じでしょうか。もちろんそのシーンばかり(あらゆるパターンが登場)なので一人の女優では飽きがくるからか、レイコはその都度7タイプに変身します。が、演出のせいで顔の区別がつかないので一人でも良かったような…。ま、良くも悪くもデジタル世代の自主映画、3点献上。3点(2002-03-07 22:22:47) 1870. 冒険者たち(1967) 夢、自由、冒険、一攫千金、恋、友情、死(+暗黒街)、そして、それらを包み込む海と空。一昔前の若者の憧れが全て揃ったフランス映画。しかし、当時から派手好きだった私には向いていなかったようです。申し訳ありませんが5点献上。5点(2002-03-07 22:20:42) 1871. ルパン三世(1978) 当時、先行オールナイトだったか公開前日深夜だったか忘れましたが、とにかく即映画館(日比谷映画だったかな?)に行って、先着何名かが貰えるこの映画のセル画をGETしましたっけ。光陰矢の如し、そのセル画(確か銭形警部が小さく描かれていました)も現在行方不明。(西条八十風に)母さん、僕のあのセル画、何処へ行ってしまったんでしょうね…。現在では常識になりつつあるクローン技術を扱った日本最初の映画ということで、6点献上。6点(2002-03-07 22:19:51) 1872. デビル(1997) アクション映画だと思うから酷い映画に見えてしまうのではないですか? テレビで観たせいかもしれませんけど、そこまで酷い映画には見えませんでした。じゃ、主題は何かと問われれば答えに窮してしまいますが(たぶん、最悪の形で出会ってしまった本当は理解し合える二人の男の悲劇?)、ハリソン・フォードの思い切り普通の人ぶりが観てて新鮮でした。ちょっと説得力無いですけど、私的に6点献上。6点(2002-03-07 22:18:55) 1873. ダイヤルM ようやくと理解できました。私、グウィネス・パルトロウ嫌いだったんです(きっと生理的に)。だから主人公にまるで魅力を感じないので、鑑賞中はマイケル・ダグラスの応援に終始。ただ単にそれだけ確認できたということで…、4点献上。4点(2002-03-07 22:18:02) 1874. 私の中のもうひとりの私 日常を無我夢中で過ごしている間は気づかないことが数多くある。しかし、人は誰しも自らの人生を振り返ってしまう瞬間が必ず訪れる。その時これまでの人生に納得するのか後悔するのか。そして納得して生きていく勇気、若しくはやり直す勇気を持てるのか…。そんな思いに駆られている50歳の女性が、たった一人、本当の自分を理解していた人間がいることを知って心の平安を獲得するまでを描く、ウディ・アレンらしい(ちょっと鼻につく)演出で観せる小品(恥ずかしながら、観る前は二重人格の話だとばかり思ってました。映画のタイトルとしては「私の外のもうひとりの私」って感じの方が近いです)。ということで6点献上。6点(2002-03-07 22:17:11) 1875. マルホランド・ドライブ もちろんある程度の覚悟をして臨んではみたのですが見事に玉砕。印象としては女の子を一生懸命口説き、デートやプレゼント等重ねて、いよいよって時に振られたような感じでしょうか(薄々感じてはいたけど、まさかここで終わり? で、この野郎!と思いつつも、楽しい思いもさせてもらったし良しとするかと納得しつつ、でも何か損してるような気も…。こんな気持ちです)。私の場合、一切の情報を断って鑑賞したのが失敗だった。この映画、リンチ・マニアの方以外は、ネタバレ承知で様々な解説を一通り勉強してから鑑賞することをお薦めします。その上でも充分自分なりの解釈が成り立つ映画だと思います。こういう場合の常套手段、中立の5点献上。5点(2002-03-07 22:16:04) 1876. ロード・オブ・ザ・リング 「ハリー・ポッター」を寄せつけない剣と魔法の原典、「ハムナプトラ2」をあっさりと凌ぐ悪鬼との合戦、「エピソードⅠ」を遙かに越える壮麗な美術とロケーション、一流の役者が贅沢に魅せるそれぞれの見せ場、確かに3時間があっという間でした。でもこれは壮大にして純粋なるプロローグ、従って3本観終わってみないと何とも言えません(「帝国の逆襲」はほぼこれをベースにしてる?)。とにかく「二つの塔」がすぐ観たい! きっとこのプロジェクトは、続編が公開される度に評価が上昇していく希有な3部作になっていく予感がします。「旅の仲間」だけで評価してみればピーター・ジャクソンらしさも余り感じられず、取りあえずの所6点献上。6点(2002-03-07 22:14:44) 1877. A.I. 【ドラえもん】さんに叱られそうですが、実際の所、草葉の陰でどのように観ていたのか大変気になります(あの世からレヴューして欲しい)。個人的にはキューブリックのキの字も感じられない、スピルバーグ・テイストの決定版!という印象を受けました。そして、一見純粋に見えるデイヴィッドにじーんとしつつも、やはりこの醜悪で歪な愛の形にどうしても拒否反応を起こしてしまう、そう、例えて言えば獣姦の様な感じでしょうか。しかもラストは更にその歪さが増していく(それが狙い?)。感動と拒否反応相半ばにて電気羊の夢を見つつ、5点献上。5点(2002-03-07 22:13:25)(良:1票) 1878. ナンナーク タイ映画初体験は、所々を西洋風ホラーで味付けした東洋の怪談話でした。1868年、夫の出征中に難産で死亡したナーク夫人(ナンナーク)が亡霊となって復員した夫に取り憑いてしまうという、かの国では知らぬ者のいない(らしい)実話と信じられている伝説の何度目かの映画化(らしい。日本で言えば「四谷怪談」?)。死して尚、夫への貞節を守るナーク夫人の魅力は髪型や衣装等のせいもあり、初めて味わうテイスト(しかし夫との仲を裂こうとする輩は容赦しません)。想像していたよりも観やすく、話題のタイ映画入門編には最適でした、6点献上。6点(2002-02-24 19:09:44) 1879. アンダーグラウンド(1995) ジュネ+キャロ作品に近い作風で綴る「フォレスト・ガンプ」のアンチテーゼ(?)。第二次世界大戦から現代までの旧ユーゴスラビアが辿る悲劇的な歴史を、滑稽なる大河ドラマで体感させてくれるカンヌ映画祭パルムドール受賞の傑作。しかし惜しい、惜しすぎる! 最後の最後まで完璧だったのに…。この映画のメッセージは映画自体でいやと言うほど解るので、ラスト3~5分程カットしてくれていれば文句なしの10点。だからと言って傑作に変わりはないですけど、すんなり終わらせて感動に浸らせておいて欲しかった私としては、残念ながら9点献上。9点(2002-02-24 19:07:57) 1880. シャドウ・オブ・ヴァンパイア 悪魔に魂を売った吸血鬼も、芸術に魂を売った映画監督には敵わないというお話。ウィレム・デフォーのファニーで人間味溢れる(?)ノスフェラトゥぶりが何とも可笑しく、確かにそれを見る為だけの映画と言っても過言ではないのですが、話がどうにも中途半端(基本的にはコメディ?)で映画自体ではちっとも面白がれない。アイディアは良いので、もっとストーリーも「面白い」ものに練り上げて欲しかったと思います。ということで、4点献上。4点(2002-02-24 19:06:21)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS