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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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1961.  ロッタちゃんと赤いじてんしゃ いやいやいやいや。子供だからって何でもかんでも微笑ましく見守らにゃならぬ、ってもんじゃないですよ。子供を相手にする時は、真剣勝負。この映画も、ロッタちゃんに容赦なくツッコミを入れながら観るべきです、「アンタいい加減に服を着なさいよ」とか「ほらもう、大事なカバンが無くなってるやんか」とか。とはいえあくまでこれはフィクション、子供たちの活き活きとした表情と、映画としての作り込みを、うまく両立させています。それに、子供たちに負けず劣らず、大人たちの表情が印象的。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-28 22:52:22)

1962.  グレートレース ニューヨークから西回りでパリへ、空前の自動車レース! って言っても、参加者がやたら少ない上に、早々に皆、脱落してしまい、永遠のライバル、レスリーとフェイト教授との一騎打ち。この時点で、スケールでかいのやら小さいのやら。しかも、レース途中に立ち寄る各地方でのエピソードが主で、基本的にこの映画、レースをしていませんね~。レース映画ではなく、『八十日間世界一周』のノリの映画です。トニー・カーチス演じる、カッチョ良過ぎるキザ男レスリーに対し、敵役のフェイト教授と助手マックスを、ジャック・レモンとピーター・フォークがヤケクソのように体を張って演じ、それを古き良き時代の懐かしきギャグが彩る、という趣向。特に、ジャック・レモンのハイテンションぶりに、ついていけるか否か。ギャグは色々と盛り込まれているのですが、正直、この映画で一番楽しいのが、映画冒頭からレースが始まるまでのショートコントの部分、後が続かないのが残念で、やや冗長に感じさせる一因にも。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-28 09:40:01)

1963.  渡り鳥いつまた帰る 渡り鳥シリーズ第3作。今回、主人公・滝信次が現れるのは、佐渡島。日本各地に忙しく出没し、御苦労さまです(3か月に一本のペースで製作されていたようです)。どこに現れようとやることは同じ、「宍戸錠とライバル関係を保ちつつ、浅丘ルリ子を助けるために不届きな連中をやっつける」ですが、今回は特に、潜入捜査官的な役どころ。金子信雄演じる榊原一味が狙うのは、会社の乗っ取りなのか、それとも廃坑の中に何か秘密があるのか? という訳で、その謎を探りつつ、小林旭が例によって胸のすく大活躍を見せてくれるのですが。実際、今回も自ら体を張ってのアクションを見せてくれます。しかし結局のところ、廃坑の秘密というのが、榊原自身が昔埋めたお宝、そりゃアンタ、深く埋め過ぎやろ。それに、もうちょっとこっそり掘ればいいものを、部下どもの品行の悪さもたたって、とにかく目立ち過ぎ。さらに、巻き込む必要もない小林旭や変人宍戸錠、彼らを巻き込んだがゆえに、事態をムダに大きくしてしまってるのですが、これは娯楽作品、事態は大きいに越したことは無い(笑)。なぜか殺し屋まで登場しクライマックスは銃撃戦へ。日本海の荒波を背景に繰り広げられる数々のアクションを堪能すべし。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-12-07 09:09:51)

1964.  男はつらいよ 奮闘篇 冒頭、集団就職の若者たちに「親を恨むなよ」「葛飾柴又のとらやに行けば皆暖かく迎えてくれるから」などと語りかける寅さん。とりあえず、「自分も同じ汽車に乗る予定だったのに調子に乗って見送る側になってしまった」というオチがつくのだけど、その後本編でさらなるオチが待っていて、とらやでは不在の自分を皆バカにしているし(といっても実は寅さんを暖かく迎える相談をしていたのに、というスレ違い)、寅さん自身、生みの親である蝶々さんを恨みまくってるし。という訳で、口で言うようには世の中、なかなかうまくいかないもの。とりあえず、前半は蝶々ワールドが展開していきます。お陰で後半のマドンナとの絡みがやや食い足りないか。で、今回のマドンナと寅さんの恋についてですが、エーと、その、コメントしづらい面があり、ノーコメントということで(笑)。しかしまあ、昨今、弱者切り捨て型の社会などと言われ、切り捨てた挙句にその帰結として発生する生活保護の増加と、それに対する中傷もまた増加するという悪循環、それに対し、障がい者の就職支援という、サポート型社会の姿を寅さんを通じて描くってのは、なかなか時代を先取りしているのではないでしょうか(世相を後追いする山田洋次監督には珍しい??)。さてさて、「似合いのカップル」ってのは、変に似合っていると、周りは心配になる。ましてや、似合ってないともなると……。物語自体は誰もが予想する展開となるのだけれど、それでもやっぱり、息子を想う親心、蝶々節が再び炸裂し、物語の流れに楔を打つ。そんでもってラストのさくらの旅路が良い。ここはもう少し長く観たかった、かも。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-12-04 23:50:01)(良:2票)

1965.  ヤマトよ永遠に 本作、いきなり暗黒星団帝国による地球侵略が始まり、人類は唐突に危機に陥ります。そこで例によってヤマトが立ちあがる訳ですが……。敵の本拠地に乗り込んだヤマトの前に、昨今のバカミステリーもビックリの、費用対効果を極限まで無視した、壮大極まりないバカトリックが登場します。ここまで気の遠くなるようなトリックを仕込むヒマがあったら、地球侵略の段取りをもうちょっと考えろよ、と。さすがはヤマトシリーズ、この破天荒さが嬉しいですな。今回の作品、ちょっとメロドラマが入ってます。するとどうなるか。かつてのガミラスの連中は、みなドイツ人っぽい名前でしたが、今回の宇宙人はフランス人っぽい名前になってます。“ベルばら”調ですね。これまでの男泣き路線ではなく、女性にも受けそうな(?)、これまでにない感じ。アニメーションもグッと緻密になってるしね。そりゃま、第1作以来、だんだんネタ的に苦しくインパクトにも不足してきているのは否定できませんが、ちょっと意外な路線が楽しめる作品でもあります。今回の艦長・山南さんもまた、そういうインパクトの無さをよく表していて、沖田さんのような神秘性はまるで無く、存在感も薄いのですが、部下の話をよく聞き素早い決断を下す、とてもイイ人(すべて部下の主張に流されているだけ、という話もあるけど)。そういう人だけに、最期のセリフ(だけ)が光りますな。[DVD(邦画)] 7点(2013-11-28 21:23:03)

1966.  さすらいの用心棒 何はさておきとりあえず殺戮シーンから始まるってのはマカロニ・ウェスタンの定番かも知れませんが、本作、その後の展開はむしろコメディ・タッチ。ジュリアーノ・ジェンマ演じる主人公、丸腰ってのが何ともマカロニらしからぬところ。しかもこの主人公、とことんチャラチャラしていて、相棒をダシにしまくり、自分ばかり上手い汁を吸おうとしている、とんでもない奴。これがまた、ジェンマのイメージにピッタリなのです。他の作品での真面目な役はイマイチしっくり来なかったのですが、本作はまさしく「これぞジェンマ」。という訳で、前半は相棒とのやりとりでなかなか笑わせてもくれるのですが、そのまま終わっちゃ、マカロニじゃない。後半、主人公の過去が明らかになるとともに、見事なガン捌きを披露、アクションになだれ込んでいく。という、まあ罪の無い(主人公の罪深い言動を笑い飛ばす、という前提ですが)コメディアクション映画です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-26 20:53:36)

1967.  口笛が流れる港町 本作、やっぱり尺が短いので、オハナシはドンドン進むのだけど、この短さにも関わらず、冒頭、2分近くも、ただ小林旭が馬に乗って岩山をやってくる姿をワンカットで見せてくれる。で、いきなり、宍戸錠との拳銃での挨拶。「これは西部劇なんだぜ」という宣言ですね。だから彼らがなぜ拳銃を持っているか説明もないし、地上げ屋風情の連中から彼らによって助けられるヒトも、彼らの拳銃に驚くこともなくアタリマエの顔をして「どうも有難うございました」なんて暢気に礼を言ってたりする。素晴らしきこの強引さ。何しろ尺が短いんだから。と思っていると、今度はサイコロ賭博のシーンが延々と続いたりする。そう、「対決」のシーンについては端折る訳にはいかんのです。ってな訳で、小林旭と宍戸錠が、微妙な距離感を保ちつつ、巨悪ならぬ微悪に立ち向かう、シリーズ第2作でした。次に“渡り鳥”が現れるのは、あなたの町かも知れない。もしも風光明媚な土地ならば、ですが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-11-22 01:43:08)

1968.  ギターを持った渡り鳥 何せ尺の短い娯楽作品、冒頭からいきなりの乱闘騒ぎなど、強引にお話が進んでいきます。さらには出てくる人出てくる人、「おや、君はあの時の」式に偶然の再会を連発。どこまで世の中狭いんだ。いやはや、問答無用ですな。陰のある流れ者の主人公は勿論、小林旭。最初は地上げ屋の手先みたいなコトもやったりして、単なる正義漢ではない、我が道を行く一匹狼。中盤には、意外な過去も明らかに。ってか、かなーり不自然にニヒルな笑みを浮かべる宍戸錠が出てきたあたりから、妙な展開になっちゃった気もして、やっぱり宍戸錠は只者ではないな、と(笑)。それにしても、函館を舞台にした本作、ロケーションが素晴らしいです。この「空気が澄んでいる」という感じは、一体何なんでしょうか。そして揺れる船上のシーン、観てるだけでも酔いそうな(挿入歌「地獄のキラー」がこれまた意外にイイ歌だったりする)。乱闘シーンでは、足を滑らせそうな危ないスタントも小林旭自ら演じているなど、とにかく、大作映画とは異なる活きの良さが感じられて、楽しい作品です。ところで、刑事さんがタバコをスパスパ吸いながら神社の境内に入って行っちゃうどころか、吸い殻をポイ捨てしたりするシーンを見ると、大らかな時代というか何と言うか。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-11-10 11:21:45)

1969.  ダイ・ハード/ラスト・デイ 高層ビルという密閉空間で孤独な戦いを演じた1作目から、もはやかけ離れまくったシリーズとなっております。第1作が「巻き込まれ型」の映画として楽しめたのは犯人一味の狙いがなかなか明らかにならない不気味さがあったからであり、アクション映画として楽しめたのは丹念なアクション描写があったからでしょう。それに比べると、この第5作。巻き込まれ型の体裁は一応とっているけれども、その方面でのサスペンスがあまり感じられず弛緩してしまうのは、敵方のターゲットがあまりに明確過ぎるから(仮に“ドンデン返しがあったとして”も、それは単なる途中でのルール変更に過ぎず、ターゲットの明確さは維持される)。またアクション描写も、派手でそれなりに楽しませてくれはするのですが、まあ、雑な印象は拭えませんなあ。「ダイ・ハード」の看板、そろそろ下ろしますか…。しかしきっと、ハマちゃんが釣りさえしていればそれは釣りバカ日誌なんだろうし、マクレーンが「ツイてない」とボヤけばとりあえずはそれはダイ・ハードなんでしょう。やたらと事件に巻き込まれてしまうのは余程運が悪いのか、それともここまでヒドイ目に遭い続けても死なないのは、余程運がいいのか。という意味では、世界一ダイハードなマクレーン刑事の真骨頂とも言うべき作品になっていて、車は転がる、ビルから(今度はホース無しで)飛び降りる、ヘリから吹っ飛ぶ、もうアクロバットとも言えないようなあり得ない無茶を連発し、完全にオモチャにされています。死なないんだからしょうがない、どこまでもとことんオモチャになっていただきましょう。でも、今度こそ、最終作だよね~??[ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-11-02 20:21:25)

1970.  トゥームストーン 本作についてはずいぶん前(多分本サイトが旧システムの頃)に書き込んだ(ハズな)のですが、駄文が行方不明に。もしや映画の神がお怒りになって消したのならゴメンナサイですが(投稿欄のすぐ下に「一度削除されると、該当の作品は二度と投稿できませんのでご了承願います。」と書いてますな…)。さて、我らが『カサンドラ・クロス』の監督でありながら、80年代は御用監督としてボンクラ作品を撮っていた、ジョージ・P・コスマトス。ようやくここではノビノビと楽しんで撮っているようです。史実を意識し、必ずしもヒーロー然とはしていないワイアット・アープ像。銃撃戦もリアルだし、実際、「OK牧場の決闘」なんてのはこの映画の通り、瞬時に終わったらしい。だけど、リアルでさえあればそれで良し、なんていう映画じゃない。ワイアット・アープやドク・ホリデイといった登場人物たちの由来なんかまるで描かず、いきなり、“その道の達人”同士が「おっす」「久しぶり」と顔を合わせる、この辺りは伝記映画なぞとは根本的に違う、むしろヒーロー映画らしさ。登場人物たちの表情をつないでいく演出のもたらす緊張感などは、マカロニ風味とすら言ってもよいかも知れない。後半の断片的な銃撃戦の描写なども、決して史実を再現するためだけの映画じゃない、という意思の表れでしょう。そしてこの“ヒーロー映画”において、ヒーロー中のヒーローは誰かと言うと、何と言ってもヴァル・キルマー演じるドク・ホリデイ、だわなあ。アイスマンとは似ても似つかぬ病弱ぶり、顔色悪過ぎ。この危うさゆえに、一種のモンスターのごとき圧倒的な存在感があります。どこか淡白なカート・ラッセルの飄々とした感じとの差がまた、良いのです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-12 01:26:55)

1971.  ゲットバック 8年前、強盗団のリーダー格だった主人公、1000万ドルを盗み出すものの逃走に失敗、ひとり刑務所へ。刑期を勤め上げ出獄した主人公、しかし彼を恨みに思うかつての強盗仲間が、彼の娘を誘拐し、金を要求する……。こういう題材で、観る者をシビレさせようとしたら例えば、銀行強盗のシーンが前半と後半で2回ある訳ですから、韻を踏むように両者を関連させて描くのがよいでしょう。ただし、2回目は、1回目を踏襲しつつも、より絶望色を強め、悲愴感を伴って描く。しかるに本作。そういう構成上の計算なんて興味無し、「同じコト2回見せてもしょうがねえ」とばかりに、2回目の強盗シーンは単なる「新しい手口の披露」の場と化してます。実にアッケラカンとしてますねえ。とりあえず次から次に色々見せてやろう、これが本作の姿勢。ニコラス・ケイジの姿を描き続けても、そんなカッコよく動ける訳ではないから(彼が「走る」シーンが何度も出てきますが、そのうちのひとつのシーンで、我が家の幼稚園児が「おそい!」と言ってました。私も同感です)、埋め草的に、娘が脱出を試みる描写なんかも適度に混ぜ込んでみる。いや、悪くないと思いますよ、言ってみりゃ、埋め草だけを繋いで映画一本作っちゃった、という感じでもありますから、この手腕、これはこれで大したもんではないでしょうか。こういう映画も世の中に必要なんです、きっと。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-10-05 09:55:45)(良:1票)

1972.  増える賞金、死体の山 映画冒頭からいきなり激しい銃撃戦。北軍の部隊が悪党どもに襲われ、大量の武器と軍医の娘が奪われてしまう。その裏には、メキシコで自らを皇帝と名乗る(アホの)ロペス将軍の影が。そこで立ち上がったのが、3人の軍人と、主人公たる謎の賞金稼ぎ“コーラン”。アラーの神を信奉しているらしいけれど、本当にイスラム教徒なのかどうかは怪しいのですが。ま、ストーリーはどうでもよくって、お楽しみは映画に登場する数々のギミックです。まず、主人公愛用の若干オマヌケな日傘。これが実は、マシンガンが仕込まれているという、小学生なら大喜び間違い無しの代物。主人公第2の武器は、やたらに長いライフル銃。いや一種のバズーカ砲みたいなもんで、葉巻のような巨大な弾丸を発射し、着弾すると爆発します。軍人たちも負けじと、水筒爆弾やらパチンコ爆弾やら。ドッカンドッカン、派手にやってくれます。最後は、ハッピーエンドなのやらそうではないのやら、何とも中途半端な気分になる終わり方なのですが、製作者の意向としては基本的に、明るく楽しい痛快作、が狙いなんでしょう。さあ皆さんも頑張って痛快な気分になってみて下さい[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-05 09:10:37)

1973.  キラーカーズ/パリを食べた車 ずいぶん昔、劇場未公開である本作がビデオリリースされた時に某雑誌で紹介されてるのを見かけ、掲載されていたトゲトゲカーの写真にいたく興味を引かれたまま、見る機会がなかなか無かったのですが……何となく、デヴィッド・リンチ作品みたいなのを想像してたのですが、当たらずとも遠からず、しかし『2000人の狂人』とかの方が近いかも知れない。そして『マッドマックス』を生み出したオーストラリア映画らしく、クルマを題材にすると、とっても変に(アホに)なっちゃうんですね。そういや、ジャイロキャプテンそっくりな変なヒトが出てるな、と思ったら、本人でした。さてさて、「パリを食べた車」となっておりますが、パリってのは某国の首都のことではなく、映画の舞台となっているさびれた町の名前。別に車に食べられる訳じゃなく、むしろ、この町の方こそが、クルマを食べて生きているかのような。この町を通りかかった車はきっと謎の事故を起こす。車は町の住人によって解体され(どこかロメロのゾンビに繋がるものが)、すべては闇から闇へ。という変な町でして、やはりこの町で事故を起こし、心に傷を負った主人公、町から出ることもままならず、この奇妙な町に取り込まれていっちゃう。で、この後、「しかし住人たちの悪だくみは意外なところから瓦解し…」という展開になるのなら、まあ普通の映画。本作は違って、さらに訳がわからず、そこがまた振るってます。クルマというクルマを食いつくしていくようなこの町でも、さすがにこれは食えんわい、というポンコツ車軍団が登場、住民たちと対立した挙句、ついに、舞踏会の晩、ポンコツ車集団が町に襲いかかる!! で、その中心にいるのがハリネズミのようなトゲトゲカー。このトゲトゲ、一見ウレタンか何かで出来てそうな頼りない感じなのですが(予算的なもんなんですかね)、心配ご無用、我々の期待を裏切らず、ちゃんと人間を突き殺す凶器になりうる優れモノ。まーたいがい訳のワカラン作品ですが、おそらく、このトゲトゲカーを思いついた時点で、ピーター・ウィアーは「これは傑作になる」と確信したのではないでしょうか、実際、私も映画史に残る(残るかも知れない・できれば残してあげたい・やっぱ無理かな)クライマックスだと思うのですが、どうでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-05 00:24:42)

1974.  宮本武蔵 巌流島の決斗 《ネタバレ》 吉岡一門との対決を制し、「後悔せず!」と叫んでみせた武蔵、しかしどうみても後悔しまくりなんですね。身寄りの無い少年の面倒を見るあたりは、罪滅ぼしといったところでしょうか。しかし、これまでの戦いで武蔵が得たものは、何だったのか。剣豪としての名は広まり、細川家指南役という話も舞い込むが、それではまるで、吉岡一門をギタギタにし子供の命まで奪ったのは、就職活動のためだったみたいではないか。と言う訳で、武蔵はスタコラサッサと旅立ってしまうのだけど、いくら逃げても肩書の方が追いかけてくるのが、有名人のツラいところ。一乗寺下り松の石仏、過去の妄執もまた武蔵を追いつめる。ついでにオババも武蔵を追いかけてきちゃったりして、最後の対決の場に武蔵を待ち受けるは、小次郎か、オババか。さあここから先は、ネタバレもヘッタクレもありゃしない、誰もがお馴染みの名セリフに名対決(小次郎が「卑怯」と罵る通り、武蔵は最後まで心理攻撃の手を緩めない。いやあ、卑怯だなあ)。剣の道に対する武蔵の疑念が、一種の諦念の形で確信に昇華されて5部作は幕を閉じます。シリーズ中、特に見所が多い作品でもないかも知れませんが、さすがにこの最終作を見ないことには、落ち着いて眠れませんからね。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-09-29 11:58:04)

1975.  長靴をはいた猫 80日間世界一周 ハリウッドのシリーズ映画ってのもバカにできないのは、ちゃんと「前作以上のものを」と、完成度の高低はともかく、手間暇コストはかけて頑張ってます。噂によると初期のスタートレックシリーズなんかは例外のようですが。あ、あと『スーパーマンIV』、あれはもう完全な事故ですね(笑)。で、この、我らが『長靴をはいた猫』シリーズ。3作目に至って、クオリティの低下は明らか。何しろペロの声がなべおさみ、だなんて。って、それはどうでもよろしい(TV番組「生きものばんざい」を楽しんで見てた頃は、まさかあんなに悪いヒト(笑)だとはつゆ知らず)。そうではなくて、アニメーションのクオリティ。テレビ向けのような作業効率優先が感じられ、惰性によるシリーズ化、何かと制約が多くなってしまうのか。しかししかし、やたらと世界一周の行程が早く描かれていくと思ったら、クライマックスに見せ場が待っているのですね。手に汗握る、時計塔での追いかけ合い。世界一周の旅を約束の期限内に終えるには時計台に登らならければならぬ、それを何が何でも阻止しようとするモンスターのようなグルーモン卿。第一作『長靴をはいた猫』の圧倒的なクライマックス、あの興奮を蘇らせたいという作り手の思いが伝わってくる、見事なシーンだと思います。[DVD(邦画)] 7点(2013-09-22 09:06:00)

1976.  八甲田山 新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」の息詰まる迫力というのは、克明な描写がもたらす“記録文学っぽさ”に大いに由来しているだけれど、その一方で、作家の想像による補填というだけではない明らかな創作も多々含まれていて、実際の事件に取材しているとは言え、登場人物の名前は皆、実在の人物から変えられていたりするのですな(その前に書かれた短編「八甲田山」ではまだ、それこそ作家の人生観を反映させるような創作は目立たず、雪山の恐怖を描く事自体に主眼があったものの、この時点ですでに名前の変更が行われている。一部の名前は「八甲田山死の彷徨」でさらに変更されている)。で、まあ、この映画もあくまで、小説「八甲田山死の彷徨」の映画化作品なワケです。青森第五聯隊と弘前第三十一聯隊の運命を、やや残酷なまでの対比をもって描かれるのですが、一方で、やはり役者が身をもって演じる“映画”ならではの、同情というか優しさのようなものも感じさせます。何しろ、雪山ロケの、どこまでが演出なのか(それとも演出など有って無いようなものなのか)わからぬトンデモナイ過酷な光景が延々と続くのですから、「ちょっとイイ話」的なセンチな要素も、映画に入れたくなるってもんでしょう。そのくらい、この映画は、やり過ぎです(笑)。カメラのレンズにまで雪が積もってませんでしたっけか。本当に撮影中に死人が出なかったのだろうか、なんぞとついつい心配してしまう、猛烈に我々に訴えかける力のある映画(映画の完成度とか何とかはそっちのけで)。そんな訳で、必ずしも記録文学とは言えない原作に基づいて、ある意味“記録映画”な作品が出来ましたとさ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-09-11 22:29:34)

1977.  現代やくざ 人斬り与太 『仁義なき戦い』前夜、とも言うべき作品。文字通りの「仁義なき」生き様、アナーキーな愚連隊の姿を、エネルギーあふれる深作演出で暴力的に描き切ってます。しかしまた、大きな組織の狭間で、彼らに向こうを張ろうとして目一杯背伸びをし、敗れ去って蹂躙されていく主人公の姿が、なにやら先の大戦で敗戦した日本の姿そのままのようにも見えてきて、なかなかに切ないものがありますな。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-08-25 08:53:57)

1978.  ケオマ・ザ・リベンジャー 独特の詩情あふれるマカロニウェスタン。いや詩情というより、“なんちゃってポエム”なところのある作品で、ちょっとモヤモヤしています(ムヤミに挿入される回想シーンとか)。フランコ・ネロ演じる主人公ケオマ、長髪にボサボサのヒゲ、見るからにヒッピー。正直、キタナイ。マカロニにありがちな、主人公へ問いかけるような(あるいは主人公にツッコミを入れるような)ナレーション代わりの主題歌が頻繁に挿入されるけど、これまた、歌ってるのが「中島みゆき」としか思えない瞬間が多々ある。そうなりゃもう、“なんちゃってポエム”というより、“なんちゃってニューシネマ”とも呼びたくなります。という本作。伝染病の蔓延により隔離された、とある町。主人公ケオマが、とある女性を助けたことから、町を支配する連中との戦いが始まる。始まると言っても、ポエム入ってて、なかなか盛り上がらない。なんだこの凡作は、と観ててちょっとイライラしてきた頃、本作は突如、本領を発揮します。ランボーよろしく、銃弾のベルトを両肩にかけたケオマが仁王立ち(ランボーというより、『赤ちゃん泥棒』のあのボロボロ男みたいですが)。わずかな味方とともに、大勢の敵を相手に一大銃撃戦を展開。いや~なかなかやりますね。でこれがクライマックスと思いきや、さにあらず。その後ああなってこうなるのですが、皆さんの目でお確かめ下さい……。しっかし、ボサボサのケオマが車輪にハリツケにされている場面をみると、「ああ、イエス・キリストをモチーフにした設定だったのか」と。だもんで、あの「兄」たちも、「3人」でなければいけなかったのか、と。いや、そんな納得の仕方ではまったく納得のいかない作品なので(笑)、あまりこだわらないことにいたしましょう。ラストの強引すぎるセリフも、納得はいきませんが(笑)、名言です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-08-18 15:56:29)

1979.  アイアン・スカイ 正直、ノリのあまりよろしくない映画ではあります。それは低予算ゆえの面もあるだろうし、説教臭さゆえの部分もあるかと思います。ナチスを笑い飛ばす映画ではなく、ナチスを引き合いに出して「現在の世界も充分、ヒドくないですか」と露骨な風刺を展開してみせる。風刺が全面に出過ぎていて、ちょっと鼻には付きます。しかしその一方、我々はまた、実写版宇宙戦艦ヤマトを引き合いに出して、「こんなに頑張ってる映画もあるのよね」と、何か嫉妬に近いものを感じたりもするのです。実にスバラシイ戦闘シーンではありませんか。なお、宇宙戦艦“神々の黄昏(Goetterdaemmerung)”の名前はもちろんワーグナーの『ニーベルンクの指輪』を締めくくる作品の名前なんでしょうが、いきなり第3幕第2場と第3場の間奏曲“ジークフリートの葬送行進曲”で映画は始まります(アイポッドに『指輪』を突っ込んで来る日も来る日も聞き続けると、この葬送の場面、本当に感動するのです、「ああ、やっと終わる」と(笑))。で、登場する子供たちの名前も『指輪』にちなんだだったりする上、映画はしっかりちゃっかりと“神々の黄昏”たるヴァルハラ炎上のごときオチを迎える。という、えらく生真面目な作品なのでもありました。ってか、あの神々の黄昏号って、まさに『さらば宇宙戦艦ヤマト』で白色彗星帝国から出てきた巨大戦艦やね。いいなあ。[DVD(字幕)] 7点(2013-08-15 20:28:14)(良:1票)

1980.  白熱(1973) 弟を殺害された主人公が、悪徳保安官への復讐を誓い、刑務所を脱走……とくれば、何やら殺伐とした暴力映画を想像してしまうのですが、さにあらず。ノンビリした映画です。まあ、主役がバート・レイノルズですし、この主人公、あまり“復讐”に一生懸命という訳でもなく、ノンビリまったり、楽しそうにやってます。そもそも、酒密造の罪で服役していた主人公、弟の死を聞いて、刑期残り僅かなのに脱獄を試みる、そこまではカッコいいのだけど、アッサリ捕えられてしまう、というのがなかなかイジワルな脚本です。で、当局の捜査に協力することを条件に正式に保釈されるのだけれど、両親のもとに帰った主人公、更生したことを褒められるのかと思いきや、逆に「密造仲間を売るなんてとんでもない奴だ」と親からなじられる始末。筋金入りの密造一家なワケですな。これがどうにも可笑しい。可笑しいけれど、なるほど、この件に限らず、この映画には、多様な価値観が渦巻いているのですな。だから、一本気に見えた主人公も、ひたすら復讐に燃えてる訳じゃなくて、もっと活き活きとした存在として(復讐アクション映画の主人公としては頼りない存在かも知れないけれど)、すべてを楽しんでいる。そうは言っても、一応、保安官との対決となる訳だけれど、そしてまた、クレジットに「ハル・ニーダム」という名前がある以上、カーチェイスとなる訳だけれど、これといってクラッシュシーンもない、これまたノンビリしたカーチェイスが、のどかに展開されてゆきます。保安官との対決の結末、これがまた実にスバラしくて、爆笑してしまいました。[DVD(字幕)] 7点(2013-08-12 14:10:13)

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