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プロフィール
コメント数 67
性別 男性
年齢 38歳
自己紹介 最近、映画の評価基準はこんな感じです。

 ①ストーリー、演出、設定の妙、自分に影響を与えたかを考慮する。

 ②それらを含めた上で「映画を通してでしか表現できない作品である」といえるかどうか。

 という感じで見ています。

 スタッフロールが終わり、スクリーンに拍手を送りたくなるような映画に出会えることを願っています。

◆最近グッと来た映画◆

 
 『ショーガール』
 『colorful』(原恵一)
 『ヒーローショー』
 『ゴッドファーザー』

 ポール・ヴァーホーベンが最近好きなんだと気がつき始めました。あとは山田洋次と井筒和幸がご存命の監督の中では好きです。
 

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

1.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 《ネタバレ》 ◆今回、Qのために復習としてみたのですが、やっぱり面白かった。何度見ても鑑賞に堪えうるだけのポテンシャルを持った作品だと思います。なぜ、繰り返し観ることができるのかと考えました。◆まず、圧倒的に戦闘シーンが緻密で、動きまくって、カッコいいということがあげられます。使途を受け止めるためにダッシュする時の速さがやばすぎて、衝撃波で車が吹っ飛ぶとか、刺された後に血がブシャーとか、様式美というか、いよ!待ってました!と叫びたくなるというか、観客のつぼを押さえた感じがとてもいいんですよね。◆次に、エヴァ作品において観客が初めて公式にガス抜きを許してもらえた、ということがあります。基本的に映画は観客がカタルシスを得るために作られているわけですが、アニメ版ではそれを逆手にとって、ほとんどカタルシスを得られない作りにしてありました。その鬱屈としたものが、細かい作品内容を分析する原動力になりましたが、それを昇華できるのは限られた人だけで、大多数はもやもやしてました。それで、鬱屈としたものが長年蓄積されていた観客は、突如この作品でガス抜きを許されたわけです。それは、他の映画のカタルシスを得る仕組みと基本構造は同じでも、快感がやばいわけです。見方を変えれば、どれだけエヴァでモヤモヤしていたかによって、その快感の大きさが違うのだと思います。◆あとは、人間の内面と外的事象が交差的に描かれることが多いので、そこら辺のリテラシーをあいまいにしながら見ると案外すんなり見れます。最後の、綾波を救うシーンは、一人の人間に踏み込むことについてどれだけ監督が苦労したかよくわかりました。すごく楽しい作品です![DVD(邦画)] 9点(2012-11-15 12:23:29)

2.  ペイ・フォワード/可能の王国 《ネタバレ》 ◆「誰かから恩を受けたらそれを三人の人に回す」ということをテーマとしている時点ですごい作品だと思います。私も常日頃自分なりに親切にしようと努めており、「親切」とは何かをそれなりに考えているので、勉強するつもりで鑑賞しました。◆結論としては、「この作品の詰めが甘いと感じる自分はまだまだ青いのだろうか?」と自身が揺らぐような気持ちにさせてくれる映画でした。◆私が「詰めが甘い」と感じた点をいくつか述べます。①この作品の中での「親切」とは具体的に「人に、大きな変化をもたらす、あるいはそれを食い止めるために何かをする」ということなんでしょうか。道端のごみを拾うとか席を譲るとかその程度のことは良い事に入らないのかなと感じました。②母親がとった「自分の母親を許す」行動というのは、「親切」としてしまっていいのでしょうか。「母親を許す」というのは人に言われてやる「親切」程度の動機でできることなのでしょうか。③ケビン・スペイシーはなんで付き合うのを渋ったんでしょうか。火傷の過去があるのか、ただ単に今の単調な生活を他者の介入によって壊されたくないということなのかよくわかりませんでした。ラストのトレバー君の発言にハッとさせられる様子を見ると、恐らく後者のようですが、ではあえて火傷を負った人物設定にせずともいいのでは、と感じました。◆ラストの解釈ですが、トレバー君が死んだのはあのラストにつなげるため以上の意味を私は感じませんでした。下手したら、「良いことしたら死ぬかもよ」という因果応報的な解釈もできてしまう余地のある良くないラストだと思います。ラストももっと、トレバー君が親切にするための努力をしている場面を映したり、変に時系列をいじくらないほうが素直に感動できると思いました。そこも甘いと思います。◆でも、そんなことでは語れない何か監督の思いがあるのかもしれません。それは今の時点ではぼんやりとしかわかりません。難しい作品だと思います。[DVD(字幕)] 7点(2012-02-18 03:12:20)

3.  鉄コン筋クリート 《ネタバレ》 ◆これはクロの成長物語だと解釈しました。◆本作では形式上の二項対立が多用されています。クロとシロ、仁義と開発、善と悪など、一瞥するとわかり易い物語に見えてしまい、その分ストーリーの難解さに肩透かしを食らうのではないかと思う。しかし、二項対立を克服し、両面が並存していいんだと認めること=大人になること、なのだというのが本作の主張であると僕は受け止めました。◆クロは一見すると悪であるが、シロの面倒を見るやさしい一面を持つ。シロは、ああ見えて、人にガソリンをぶっ掛けて殺す残酷さを持ち合わせている。シロは善と悪が共存している大人な存在である。逆に、クロは、シロがいなければ善を施しえない子供である。◆そんなクロはシロと別離することによって、自分の本来持ち合わせていた善の施しの行き場を失い、同時に純粋な悪の心と向き合わざるを得なくなる。その存在が「イタチ」である。クロは純粋な悪の心と対峙し、自分がシロによって善の心を持ち合わせていたこと、純粋な悪にはなりきれないことを自覚し、あらためてシロとともに生きることに希望を見出す。クロの手に刻まれた傷は、そのものずばり、心に純粋な悪が潜んでいることを自覚した上でどう生きていくのか、という少年が大人になるための過程を描いているのだと思う。◆誰にでも悪の心はあるのだけれど、それを単なる道徳律で押し込めて無反省に生きているのは寂しい。そんなことを考えさせてくれる映画だった。[DVD(邦画)] 9点(2011-10-01 00:16:03)

4.  カーズ 《ネタバレ》 ◆人生における価値とは何か?それは仲間への思いやりと、年長者への尊敬の念、そして戦に負けても自分の信念を貫いて勝負に勝つことである、とこの映画は答えている。そして、僕自身もそれは間違いないと思っている。ゆえに、泣いた。◆人生は順調に行くときよりもちょっと寄り道をしたりしたほうが成長できる。効率や合理性だけを優先しても、他者からの評価だけを優先するようでは、人生は砂漠地帯のような乾燥したものになる。大切なのは、自分の価値観で、自分の本当に守りたいと思うものを、絶対に貫き通す信念である。それは、決して高邁な目標でなくてよい。道路を最後まで補修するとか、仲間の気持ちを裏切らないとか、目上の人を敬うとか、そんなことでも大切に思って貫き通すことで人は成長できる。◆世間で言われている道徳律を当たり前だと思い込んで、「仲間を大切にする」ことが普通だと思う人にとって見れば、この作品は「薄っぺらい」・「普通」のストーリーなのかもしれませんね。[DVD(字幕)] 9点(2011-08-17 11:31:56)

5.  少林少女 《ネタバレ》 ◆大筋の整合性が整っていなくとも、ディティールがしっかりしていれば鑑賞に堪えうるものにはなると思うのですが、鑑賞中細かな点がいちいち引っかかり、考えるのを途中で諦めた程沢山の穴がありました。なぜ、初めてラクロスに触れた柴崎は、ゴールの反対方向にシュートをするのか。一瞬で遠くに消えるラクロスのボールを見て、なぜまわりのメンバーは平然としていられるのか。というかそもそも小林拳とラクロスは親和性があるものなのか。ラクロスの専門家が見たらどのように感じるのか。なぜ初心者の集まりが、他チームと最初から互角の勝負ができるのか。なぜ富野由悠季がいるのか・・・etc◆この作品の良い所は、ラクロスのメンバーが意外と豪華な所です。山崎真美は落ち着いた語り口で、キャラがしっかり作れていたし、何より満島ひかりをメンバーの中に見つけたときが、作品鑑賞中の最も感動したシーンでした。それからは満島ひかりをメンバーの中から見つける作業に没頭できたので前半の不快指数はそれほど高くなかったように思います。◆後半になってからはラクロスシーンは無くなり、ひたすら格闘シーンになりました。格闘シーンは本広演出の「外し」が随所に見られましたが、「外し」を通り越してカンフー映画全般に対する「嘲笑」・「侮蔑」に近い印象を受けました。その後、エヴァ風内面演出が終わり、敵味方共に子役にすり変わったシーンでは、子役が2パターンぐらいに見えたのは僕の目の錯覚でしょうか。◆エンドロールが始まると、またラクロスのシーンが始まります。99-0という一方的過ぎる試合展開の最後に止めを刺して相手のラクロス人生を終わらせるかのようなシーン、即ちラクロスのボールを三人ぐらいで順繰りに殴ると、ラクロスのボールが炎をまとって龍に変化し、相手のゴールをキーパーもろとも焼き尽くそうとする殺人未遂のシーンは、、本作品中屈指の出来だったと思うのですが、なぜエンドロールのバックでそれを見せるのかは分かりかねます。◆本広監督は風呂敷を広げることはでき、中々期待させる点は素晴らしいと思うので、今度は風呂敷をたたまなくてもいいので、元のあった位置に戻すとかせめて人が踏みそうな所には置かないとかその程度の気をつけ方はしてもらいたいです。もう、映画版サイレン以来のやるせなさです。[DVD(邦画)] 3点(2010-09-22 22:40:49)(良:1票)

6.  おくりびと 《ネタバレ》 ◆見終わった後、本気でスクリーンに拍手を送りたくなりました。◆まず、この映画には解説がほとんど存在しないという所が凄い。どんな作品でも、観客にとって初めてのものを見せるときには解説が必要です。なぜなら、どんなに凄いことをやっていようと、見る側が理解しなければその凄さが分からないからです。解説は、見る側の知識を補填する役割を果たすという意味で重要です。ましてや、納棺師というテーマは観客にとって未知の世界であるため一層解説が必要になるはずです。◆しかし、この作品は見ただけで納棺師の誇りが伝わってくる。納棺における主人公の一つひとつの所作や遺体の着物が刷れる音、そこに漂う独特の緊張感からそれが伝わってくるのです。映像だけで納棺師の誇りを表現しきっているという所に感動します。◆さらに、ストーリーにおいても「どんな仕事にも喜び、苦しみ、そして誇りがある。」というテーマが一貫している。ストーリー自体はシンプルで分かりやすいけれど、一貫したテーマのもとに成り立っているため、どんなに分析的に見ても入り込めるのです。◆キャストも味のある役者を揃えている。本木雅弘は役に本当に忠実に演じており、山崎努は熟練の納棺師の誇りを体現していた。笹野高史の醸す哀愁は、スクリーンから少し漏れていた。それぞれがそれぞれの味を存分に出しているけれど、ひとつの作品として融合している。◆このような映画を、しかも愛すべき邦画を映画館で生で見られたことが純粋にうれしい。この作品は、映画でしかなしえない、「映画」と呼べる作品だと思う。[映画館(邦画)] 9点(2008-09-28 01:08:53)

7.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 《ネタバレ》 ◆久しぶりに、胸がしくしくと痛んで、もう二度と見たくないと思える映画を見ました。◆この映画のいい点は、映画の中での事実とセルマの空想とをしっかりと区別しているところだと思います。セルマに起こる悲劇的な事実は、色を抑え目にして手持ちカメラで撮影しているのに対して、セルマの空想は色をはっきりと使い、固定のカメラで撮っています。それによって事実と空想との区別をはっきりとつけています。◆その区別が生きてくるのは、後半です。セルマが独房に閉じ込められ、無音の中で刑の執行延期の連絡を待つシーン。セルマにとって空想をかきたてるような音は聞こえてきません。彼女はその中で自ら独房の中で音を出し、空想の世界に無理やり浸ろうとします。しかし、死刑への不安と、独房の静けさによって、彼女は自ら歌うことによって空想に浸らなければならなくなってしまいます。この時、撮影手法と色の明るさとが不安定になります。そして、不安に駆られながら『My Favorite Things 』が歌われます。これほど、この歌の持っている雰囲気と現実とのギャップを感じ、また、これほど歌の内容と事実とが調和していることを感じたことはありませんでした。◆このシーンを見れただけでも、この映画は十分に主張していると思います。◆そして最後の刑執行のシーン。現実の中で彼女は歌います。事実と空想とがカオスとなって、彼女の最後から二番目の曲が中断されます。その後はただ事実だけが淡々と続いていく。◆正直、二度と見たくない映画の一つとなりましたが、無駄なシーンが無く、撮影手法も練りこまれており、ストーリーも最後まで飽きさせませんでした。[DVD(字幕)] 9点(2008-01-04 06:37:51)

8.  サイレン FORBIDDEN SIREN ◆監督がなぜSIRENという題材をベースにしてこのような作品を作ったのか、私には理解することができません。SIRENファンにとって、もっとも押さえておいてほしかったのは、逃亡です。最初にあまり意味のない、ただ観客を驚かせるだけの演出を繰り返すよりも、中盤の敵からの逃亡のシーンをもっと描いてほしかった。SIRENの画期的な点は、無力な人間が、頭をフル回転させて、使えるものをすべて使って、敵を陽動し、時には叫びたくなるような衝動を抑えて息を潜める、といった胃が締め付けられるような緊張感・恐怖を演出したところにあります。そのようなSIRENの本質を、本作品はほとんど表現していなかった。◆もちろん、オリジナルとはまったく路線を変えるという趣旨ならば、それも理解できる。しかし、本作品は携帯電話を使って陽動を行うシーンのところで、中途半端にその恐怖を表現している。ということは、監督も少しはSIRENを意識していたことになり、それがくやしい。気づいていたならば、もっとそこをつきつめて表現できる余地があったわけだ。◆また、ミーハーかもしれないが、SDKを何らかの形で登場させてほしかった。SDKを出せば、それだけで観客の評価を1点は上げることができたはずだ。◆どんなに秀逸なオチであったとしても、どんなに奇妙な音響やカメラワークが斬新だったとしても、SIRENという作品をベースに行うのであれば、もっと逃亡の恐怖を突き詰めてほしかった。◆今までで最低の3点を献上させていただきたい。[DVD(字幕)] 3点(2007-04-15 00:14:56)(良:1票)

9.  蟲師 ◆新しい映画だと思う。この映画はストーリーを追う映画ではなく、その背景や景色を見る映画なのだ。内容に意味が無かったり、脈絡が無かったりしても、そのことさえ意識してみることができれば決して悪い作品ではない。その意味では、この作品は一回目でストーリーを追い、二回目に景色を見る、という二段構えで見る映画なのかもしれない。◆しかし、そのことを理解したうえでも、やはりこの作品はお勧めできない。映画は自分の伝えたいことを伝えるものではあるが、同時に受け手を楽しませるエンターテイメントの要素も兼ね備えてなければならない。長い上映時間と無駄なカット、意味のわからない脚本や用語は明らかに客を飽きさせる。たとえ背景を見せたい映画だとしても、観客の興味を失わせてしまうことは映画を媒介手段としている限りは許されない。◆これほど時間が長く感じた映画は無い。まず、無駄なカットを編集することから始めてもらいたい。4点を献上させていただく。[試写会(邦画)] 4点(2007-01-30 04:03:58)

10.  ランド・オブ・プレンティ ◆うーん、考えさせられました。◆ぼくは、マイケルムーアの番組が好きでよく見るのですが、彼は大局的にアメリカ国家を見ているので、アメリカの抱える社会問題に対して「国家の言い分に沿いつつ、ひねくれた自分の主張を表現する」という、いわばアメリカ国家の土俵に上がって、社会問題を批判しています。◆ところがこの映画は、イスラエルから来た女性、愛国者の男性から見える事象、つまり局地的な視点を中心に話が進んでいきます。◆その視点からは、ロスは飢餓の中心地であり、アラブ人は温和であり、グラウンドゼロは工事現場でしかない。◆アメリカ国家の言い分という色眼鏡をかけずに、全ての事象を淡々と映していきます。僕は特に、「アラブ人=テロリスト」という方程式に疑問を投げかけた点が素晴らしいと思う。あの温和なお兄さん、それからハッサンの生活実態、それを知ることによってその方程式はあっという間に崩れ去る。人の優しさを映すことが、そのまま一つの主張となる点がとてもよかった。◆僕はこのようなマイケルムーアとまったく違う色合いが出せたのも、監督が徹底的にローアングルにこだわったことに理由があるのではないかと思います。目線を人物に置くことで「個人から見たアメリカ国家」というものをうまく映せたのではないかと思います。シンプルですが、重要な映し方ですね。◆いい作品でした。ただ、若干冗長ぎみであることと、主張がいまいち絞れていなかったことから-2点で8点を献上させていただきたい。[DVD(字幕)] 8点(2006-11-15 01:46:11)

11.  DEATH NOTE デスノート the Last name 《ネタバレ》 ◆OPがかっこよかったです。◆原作を踏襲しつつ、一部で話を完結させた編集技術と、藤原竜也・松山ケンイチの演技はとてもよかったです。ストーリー展開も2時間空きさせない作りでした。とくにラストはよかったとおもいます。◆ただ、あいかわらずエキストラの演技がわざとらしかったように思います。また、さくらTVの、死体を生放送して視聴率をとるようなやり方が平然と行われていることにも違和感を覚えました。なんかとても浅ましかったです。特にさくらTV祭りの会場にいたカメラマン。あいつに無性に腹が立ちました。◆エキストラに―2点、個性の無い調査員に―1点で7点を献上させていただきたい。[映画館(字幕)] 7点(2006-11-05 00:34:35)

12.  GO(2001・行定勲監督作品) ◆いい映画です。◆「何人か」っていうのは、書類上の問題でしかない。そこにアイデンティティを求めると、それは誰かからの移ろいやすい評価を一生受け続けることになる。「名前」って言うのは、上位のものがわけのわからないものに一定の価値をつけることで自分を納得させるための道具である。だれでも自分の祖先を遡っていけば朝鮮・中国の血が混じっている。◆いまの国籍や人種っていうのは、薄っぺらいものだとおもう。国籍の拘束力を強く意識させるのは、ナショナリズムを声高に叫び続けるお偉いさん方なのであって、二人の愛には何の関係もない。◆テーマと痛快さと主張が明確に伝わってきてとてもよかった。ただ、完成披露試写会のときの窪塚のコメントが何もわかっちゃいなかったので-2点で8点を献上させていただきたい。[DVD(字幕)] 8点(2006-11-04 14:07:07)

13.  木更津キャッツアイ ワールドシリーズ ◆友達に薦められてテレビシリーズを見始め、見事にはまった口の一人です。◆前回の日本シリーズも見たのですが、展開の急さと荒唐無稽さについていけず、ちょっとがっかりしていました。そんなときにワールドシリーズをやると聞き、見るかどうか迷っていました。しかし、やはりファンには変わりないので、あまり積極的ではないのですが見にいきました。◆感想からいいますと、とってもよかったです。◆今回は、様々なところに伏線が張られており、それぞれのキャラクターが立っていて、全体的にかなり面白くなっています。特に、伏線のつけ方が絶妙で、ところどころ「ん?」と思わせる程度の疑問で、わかったときにはニンマリしてしまいます。映画を見ていて、久しぶりに「まだまだ見ていたい」と思いました。◆泣けるシーンは、直接にはなかったですが、ぶっさんの姿が、お父さんに見えない理由を考えて納得できたとき、胸に来るものがありました。さらに、映画でこれほど笑えたのも久しぶりで、映画作品としても、かなり完成度の高いものになっています。◆見終わった後にすがすがしさが残る今作品、映画館で見られてよかったです。[映画館(字幕)] 7点(2006-10-29 23:37:29)

14.  ヒトラー 最期の12日間 ◆155分という長尺に耐えられるかどうか心配しながら鑑賞しましたが、最後まで惹きつけられながら見れた作品でした。◆僕はヒトラーに対して、「独裁者」で「虐殺者」という漠然としたイメージを持っていたため、ヒトラーの行動や言動に対して理解ができませんでしたし、なぜ彼に人々はついていったのかもわかりませんでした。◆しかし、実際映画を見て、もちろん数多く事実と違うことがあるでしょうが、「ヒトラーの言葉の使いまわし」と言う点においては、かなり卓越したものがあると思いました。「スターリンのように大粛清をおこなうべきだった!」とか、ヒトラーは激昂したときであっても言葉を巧みに使い分けて、人の感情に直接訴えかけていることがよくわかりました。◆彼の言動の物怖じの無さや、言葉の巧みさ、それから時折見せる悲しそうな目、節々に彼のカリスマ性が現れていたように思います。それはもちろん、ブルーノガンツの腕もあったでしょうが、ヒトラーのカリスマ性を少しでも理解できてよかったように思います。◆映像もきれいで、リアルな部分もあり、よい作品であったと思います。8点を献上させていただきたい。[DVD(字幕)] 8点(2006-10-22 20:01:53)

15.  TAKESHIS’ 《ネタバレ》 ◆「わけわからない」という評価をよく耳にするので、どれほどわからないものなのか興味本位で見てみました。みてみますとやはり、わけがわからない、という感想を持ちました。と、同時に「面白くない」という感想も抱きました。◆たけしさんが、現代の社会に不満をもっていることは大変伝わってきました。近くの死体に目もくれず、ただ自分の会社の新聞を売り、利益を挙げようとするもの。銀行に横並びに張られた、金融の張り紙。道端に人が倒れている、自分の乗っているタクシーは重量オーバーにもかかわらず、まったく降りようとせず、むしろ倒れている人を轢いたことについて笑っている人々。この映画には、自分本位の人がたくさんでてきます。◆たけしさんは、それらの人について、「撃ち殺す」という道を選びました。それがかなり嫌でした。音はうるさいし、何も考えられないし、なによりたけしさんが銃を撃ってる姿が様になってないし。だから僕はこの映画を見ていても、何かを受け取るような「心の中に生まれてくるもの」がありませんでした。だから、「面白くない」という評価を下します。◆とはいえ、タクシーで轢きながら道を行くシーンは斬新だったので、そこを評価して5点を献上させていただきたい。[DVD(字幕)] 5点(2006-10-08 21:48:16)

16.  パトリオット 《ネタバレ》 ◆前半(長男がさらわれ、それを家族で助けるシーン)までは怒涛の展開で、ひきつけるものがありました。家族ぐるみで戦争に参加する・・・意外な展開です。と、思いきや、そこからだんだんと、家族・恋人・勧善懲悪・ハッピーエンド等々、定番の「アメリカ映画」へと変貌します。◆その大きな転換点は、教会のシーンでしょう。国のために命をかけるか否か、農民たちが葛藤するシーン。とても重要な判断を迫られた人々。どうするのか?・・・そこにヒロインおもむろに発言、「それでいいの!?」的な鶴の一声により、立ち上がって入隊を希望する農民たち。バックでは明らかに勇敢さ、かっこよさなどを意識したメロディ。微笑むヒロイン・・・。◆ぼくはここでアウトでした。これが大体、全体の6分の1にさしかかったところのシーンです。この先が思いやられましたが、我慢してみると、やはりの展開です。◆アメリカ人が正義でイギリス人が悪。アメリカ人が正々堂々と戦うのに対して、イギリス人は卑怯に戦う。最愛の人と恋に落ちれば、最愛の人が死に、怒りに燃えてとっこんでいく。家族を愛し、国を愛する、自由を守る。◆戦争はそんな綺麗なものばかりじゃない。手垢のついた道徳感の連続を2時間40分見続けるのは正直苦痛です。◆というか、そもそも、家族と国、両方は守れるものじゃないだろと。お国のために命を捧げるか、卑怯者と蔑まれながらも家族と暮らすかのどっちかじゃないのか?どっちかを守るためにはどっちかを犠牲にしなきゃいけない。そこを追求することで初めてリアルさが出るんじゃないか。◆撮り方で先が読めてしまうようなチープな演出と、勧善懲悪のストーリー展開、ハッピーエンド、もうやめてもらいたいです。いやいや、テーマがラブコメとかなら大いにやってもらって結構です。でも、国を守るため、家族を守るためという真剣なテーマ、ましてや2時間40分という長尺ならば、もっとリアルな撮り方ができたはずです。戦闘シーンだけは妙にリアルでしたがそれを後ろ支えするものが安っぽい。◆僕の嫌いな要素(全米が泣くパターン)が詰まった映画でしたが、前半と戦闘シーンは迫力があったのでその点をふまえて、6点を献上させていただきたい。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-09-12 23:37:22)(良:1票)

17.  ゲド戦記 《ネタバレ》 ◆全体的にうまくまとまっていて、最後まで退屈せずに見ることができました。映画の伝えたいメッセージも明確で良質な映画だと思います。◆ただ、全体的に流れが緩慢な点と、ところどころ不明確な点、少し設定が曖昧な点が気になりました。中でも、映画の中に作られる世界に広がりがないような気がして、それが僕の中での評価を低くしています。・・・なんでしょうね。構図というか作画は奥行きが十分出ていて、青空や海、草原などが広がってるシーンもたくさんあるんですけれど、それが背景以外の何物でもない感じというのでしょうか。◆『もののけ姫』のときは、アシタカが村を出て旅をするシーンを見て、どんな世界が待っているんだろう?とドキドキしたものですが、本作の旅のシーンは行くところが分かっていて、早くストーリーにつなげるためのシーンといった予定調和的な印象を受けました。◆街についてからも街の個性が十分に発揮されておらず、世界観に引き込まれる前に終わってしまいました。◆内容が良かっただけにもっとその世界の個性を浮き彫りにして欲しかったです。◆6点を献上させていただきたい。[映画館(吹替)] 6点(2006-07-31 22:33:50)

18.  ブレイブストーリー 《ネタバレ》 ◆この映画は枠があと2時間あればおそらくアカデミー賞獲れたと思います。大げさじゃなくてそう思います。なぜこれだけのストーリーとアニメーション技術がありながら2時間に収めなければならないのか。この映画に足りないのは時間だけでした。他の要素は全て整っていました。声優の使い方も瑣末的な配役はしょうがないとして、中心人物に関しては問題なかった。演出面でもこれまで見たことがないような演出がつぎつぎ飛び出してくる。特にミツルが城を壊すあたりからは驚きの連続でした。ラストの主人公の決断と、そこから見えてくるこの作品の伝えたいことも共感できるし、子供にも絶対にお勧めできるし、とにかく4時間映画だったとしたら、ラストの感動は確実に10倍以上でした。そして監督も4時間描けるだけの技術を持っていた。僕には、この2時間じゃ収まらないよ、もっとやらせてくれよという監督の声が聞こえてきました。だって、途中の旅のハイライトシーンはどれもまったく手抜きをしていなかった。どの絵にも世界観が構築されていた。宝玉の能力の描き方を見ても分かります。赤が回転、緑がクッション、青が伸びて、白がスケボー。全部分かりますよ。ちゃんと剣の能力はキャラがたってるんです。明確に分かるんです。剣の能力がきわだってるんだから、登場人物のキャラをたたせられないわけがないでしょうが。だからこそ、この人に時間を与えればきっと最高の作品ができました。・・・なんで2時間なんですか?アニメだからですか?それとも2時間じゃないとお客が退屈するからですか?そういう固定観念のせいでこの作品は台無しになったんだと思います。アニメだって内容がよければ十分やっていけます。この監督と作品に時間を与えられない今の映画業界は腐っていると思います。なんか女の子が黒い涙を流して「映画を守りたい」とか広告出してるじゃないですか、そんなこと言ってる前にすこしでもこういう作品に手を貸してやれよとか思います。・・・守る前に攻めろよ!こういう良質の作品をのびのび描かせてやれよと。そういう封建的なところでこの作品の輝きを失わせてしまうのはあまりにももったいない。この作品はもっと枠があれば映画界を救えたと思います。監督の代弁者のつもりで怒りをぶつけます。[映画館(字幕)] 7点(2006-07-23 23:23:40)

19.  DEATH NOTE デスノート(2006) 《ネタバレ》 ◆L役の人の演技が見たい、その一点だけで映画館に行きました。その点からすれば、僕はかなり満足です。デスノートのホームページを見ますと、「この人がLを!?」と思うほど別人でしたが、作品ではきちんとなりきっていてすごかった。◆肝心の内容ですが、みなさんおっしゃるとおり、ライトの性格がかなり違う。原作では冷徹でしたが、本作では恋人のことを考えたりしていて人間味があります。◆確かに、これは原作とは違います。でも原作と違うことそれ自体は悪くないと思います。問題なのは、その違う点を映画で十分に生かしきれてなかったことにあるのだと思うのです。◆たとえば、人を殺したことによるライトの罪悪感や心理的な葛藤といったものを、もう少しくわしく描くとか、「詩織ならわかってくれる」と冒頭で言っているわけだから、実際に詩織の前でノートを見せて人を殺し、それでもなお自分が間違っていないんだってことを説明する、それに対して詩織が反論する、といったディスカッションのシーンを入れるとか。ライトの人間味を加えたデスノートにしてもよかったと思う。◆その点をないがしろにしてしまい、単に善と悪の二項対立(それもあやふやだが)、ライトとLの頭脳バトルにしてしまったことが、僕のいまひとつ腑に落ちない点です。◆映画ならではの書き方をもうちょっと模索する余地があったと思うので6点を献上させていただきたい。とりあえず二作目も見ます。[映画館(字幕)] 6点(2006-06-28 13:12:00)

20.  明日の記憶 《ネタバレ》 ◆敏腕サラリーマンがアルツハイマーになり、人生の「負け組」となるのですが、献身的な妻の介護により仲むつまじく暮らしていくというお話です。◆堤監督の斬新な撮影法と、割と起伏の少ないストーリーとの間のギャップが心配でしたが、杞憂でした。例えば、話としてはただ主人公が道に迷っているだけなのですが、ちょっと耳障りな音楽と独特なカメラワークによって、ちゃんとハラハラする。しかし一方で、その演出が不快でもありました。画面がブれたり、回ったり、不安を掻き立てるようなバイオリンの音楽が流れると、大画面で見ている分酔いそうになります。◆内容ですが、結構ベタでした。ただ、S・O氏が生きていたことについては素直に驚きました。と同時に、この映画で唯一泣けたのはS・O氏と主人公とのシーンです。彼が生きていたことについての驚きと、複雑な社会で生きてきた主人公に対して「必要なのは食い物と酒と女だけだ。」というシンプルだけど、原点を突いている言葉に涙が出ました。二人で焚き火を囲んで飲み食いするシーンは、シンプルながらもとてもいいシーンです。◆主人公とその妻を演じた役者二人はとても自然な演技をしていて見事でした。ただ、ミッチーは、もうちょっと、淡々としゃべってもらいたかった。いささか熱すぎました。◆全体的にいい映画でしたが、中盤が少しだれたのと、映し方がすこし不愉快であったこと、ラストが弱かったこと、無駄なシーンが目立ったことなどを考えて7点を献上させていただきたい。ただ、見る価値は十分にあると思います。[映画館(字幕)] 7点(2006-06-18 19:41:27)

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