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プロフィール
コメント数 9
性別 女性
年齢 45歳
自己紹介 ★はじめまして★
2008年1月からレビュー書かせてもらってます。
ミニシアター系が特に好きで、劇場で観るのが大好きです。
昨年は74本観ました。
今年もステキな作品にめぐり合えたらいいなって思います。

文章書く楽しさが最近分かってきたので
これから観た作品のレビューを心を込めて
書いていこうと思いますので、ヨロシクお願いします★

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1.  4ヶ月、3週と2日 《ネタバレ》 2007年度カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品。チャウシェスク独裁政権末期のルーマニアが舞台。この作品は「堕胎」を行う女子学生たちの1日のみを追っている。そして主人公は堕胎の手伝いをする女子学生オティリアだ。当時堕胎は違法行為だった。この作品では何故堕胎を希望したのかは終始分からない。分かっているのはどうしてもこの日に堕胎しなければならないということとお腹の中の胎児が「4ヶ月、3週と2日」育っていたということ。オティリアはルームメイトのガビッツァの為に自分を犠牲にしてまでも堕胎を手伝う。妊娠は女性だけの特権だと思う。それが時には弱みになってしまうこともある。オティリアが必死に自分の彼氏に問い詰めたシーンでも分かるが自分が妊娠した時のことを考えガビツァを放っておけなくなったのではないだろうか。同じ女性としてガビツァの気持ちがオティリアには分かりすぎたのだろう。なんとかしてガビツァを助けたい。けど誰にも相談できず自分がどうにかしなければならない状況が緊迫したオティリアの表情から痛いぐらい観ている私に伝わってきた。その緊迫感と相反してホテルでは結婚式のパーティーが行われ彼氏の母親の誕生日パーティーに招待される。皆にとってはごく普通の楽しい時間だがオティリアにとってはこの先一生忘れることのできない1日であることに間違いはない。そして産み落とされた胎児の姿。赤ちゃんは皆に愛され幸せの象徴でもある。しかしこの胎児は無残にも放っておかれ最後には処分される。胸が張り裂けそうになったと同時に命の尊さを改めて噛み締めた。堕胎せざるを得ない状況は仕方がないかもしれない。ただひとついえるのはあの非合法な医師が言った「自分で責任を取れないことはするな」というセリフだ。この言葉は何かしらの犯罪等を除き、紛れもなく正論で女性である以上守るべき最低限のルールだ。生を授かるということは何よりも素晴らしくそれと同時に責任が必ずついてくるのだ。たった1日に満たないこの出来事をこれほどまでも鮮明に私の心に刻んだ作品は本当に珍しい。大袈裟なシチュエーションもなく壮大な音楽もない。それでもこれ程までに印象深いのは制限のある世界でガビツァの為に危険を顧みず奔走したオティリアの一生懸命な姿に心を打たれたからだろう。オティリアの勇気に女性の強さを改めて感じ女性であることの責任感を強く感じさせられた作品でした。[映画館(字幕)] 10点(2008-04-07 22:41:01)(良:1票)

2.  スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師 《ネタバレ》 ジョニー・デップの役柄が理髪師と聞いた時点でどうしても『シザー・ハンズ』とカブってしまうことを心配していたがいい意味でも悪い意味でもティム・バートンはそれを裏切ってくれた。スウィニー・トッドと名乗る男は昔愛する妻と赤ん坊を権力で奪い去った判事に復讐をすることだけが目的でロンドンの地へ舞い戻る。この地は上流階級者のみが贅沢な暮らしをする腐敗した街。たまたま入ったパイ店の女主人、ミセス・ラベットがスウィニー・トッドを過去に存在したベンジャミン・バーガーだと見抜き、それから2人はおぞましく非情で、しかしどこか滑稽な理髪店とパイ店を経営していく。ここで忘れてはいけないのはそれはただ自分を不幸に落とし入れた判事に復讐する為だけだった。なのに全く罪もない人々を殺人マシーンに乗せ、次々と殺していく。そしてその人肉を使い、ミートパイは作られ、店はどんどん繁盛していく。しかし、スウィニーの頭の中には判事に復讐する、ただそのことしかなかった。ラベットが自分に好意を抱いていようが全く気づかず一緒に船旅をしたアンソニーでさえ判事を呼び出す鴨にする。世間を知らなかったベンジャミン・バーガー。無実の罪をきせられ、愛する者を奪われ、自らの人生さえも奪われる。そんな彼が判事に復讐心を抱いても仕方がないことだ。きっと以前は善良で真面目な青年だったに違いない。そんな彼がスウィニー・トッドと名を変え、人をたくさん殺しても非情だったのは全て復讐心からきた、愛する者を奪われた悲しみだったのだろう。そんな彼に以前から恋こがれたラベット。きっと理髪店があった1階にパイ店を経営していたのもベンジャミンへの思いからだろう。夫をなくした今、ベンジャミンがどんなに様変わりしていても願ってもない彼の帰還は彼女にとれば至福の時。しかし思いも寄らない結末により、彼女はベンジャミンの手で殺されてしまうのだ。一度も思いの届かない恋。そして、死んだと思っていた妻を自らの、そして相棒である剃刀で殺めてしまったベンジャミン。これは罪のない人々を殺した罪なのか、それともそのようにしか生きられなかった彼らの悲しい運命なのか。灰色の画面に薄気味悪く映し出されたおびただしい血の赤。この血は、ベンジャミンが今までに味わった悲しみと同じぐらい痛々しさを表していた。 [映画館(字幕)] 4点(2008-02-24 20:58:58)《改行有》

3.  やわらかい手 《ネタバレ》 『イリーナ・パーム』還暦を迎えた女性の風俗店での芸名だとは誰も思わない。そう呼ばれる女性はマギー。世間知らずの60歳を超えた女性がなぜ風俗店での芸名などあるのか。それは難病の孫の為お金を工面する為に始めたのがきっかけだった。短期間で6000ポンド用意しなければならない。到底そんな額など用意できない両親は絶望的な状況になす術もない。しかしマギーがたまたま目にした「高額支給」のバイトの張り紙。それがソーホーにある風俗店だとはその時彼女は気づいていなかった。マギーのやわらかい手に店長のミキは週600ポンド払うと提案する。しかしこの歳になって風俗店で働くなんて絶対誰にもバレたくない!しかし孫を救いたい。その思いだけで彼女は翌日再び風俗店を訪れる。最初はキモチ悪くて何度も石鹸で手を洗ったマギー。しかしどうだろう。最終的には看板娘『イリーナ・パーム』の芸名がつけられた。彼女目当てに男達が長蛇の列を作りライバル店から誘いがくる。彼女は今まで周りからトロいと思われ心から信用できる友達もなく、息子の嫁にもうっとうしがられていた。けど彼女は働き自らお金を稼ぐことや同僚と飲みに行ったり、自分を求めて客が来ることでどんどん自信をつけていく。肘を使い過ぎ痛めてしまってもそれを勲章のようにさえ思い生き生きし始める。一方孫がどんどん弱る姿を目にし、彼女は給料の前借をして何も告げずに息子の元へ届ける。こんな大金どうやって稼いだのか。腑に落ちない息子はある日母親の後をつける。彼が目にしたのは風俗店で働く母の姿。いくら孫の為とはいえ風俗店で働くことを許せず彼は母親を怒鳴りつけた。しかし嫁だけは理解してくれた。孫をどうしても助けたかったのだと。世間から良く思われない風俗店でしかも60歳を超えてから働くマギーの姿に嫁は心打たれ、勇気ある決断に心を開いてくれたのだ。彼女は還暦を過ぎてようやく自分に自信が持て誰かに必要とされる幸せを見つけたのだ。今では世間の目など気にしない。自分という存在に誇りをもてるようにまでなったのだ。彼女は自らの「やわらかい手」で自信を持つことができそしてこれからの素晴らしいであろう人生を掴み取ったのだ。いつまでも受身でいてはいけない。自分の人生は自分で切り開くのだ。[映画館(字幕)] 10点(2008-02-11 23:13:08)(良:2票)

4.  サラエボの花 《ネタバレ》 ボスニア・ヘルツェゴビナの紛争について少しは知っていたが、この紛争後の女性の心の傷、そして恐ろしい「民族浄化」によって生まれてきた子どもに焦点をあてた作品は初めてだった。これらの作品には紛争の生々しいシーンは全く出てこない。ただ、登場人物によって、恐ろしいこの世の出来事とは思えない事実が語られる。同じ女性としてその出来事を考えただけで生きた心地がしない地獄のような世界。その世界を経験した彼女たちが、復興していくボスニアで一生消えない傷を隠し 一生懸命生きていく姿が描かれている。そしてそれを全く知らない子ども達。サラは、自分の父親はシャヒード(殉教者)だと思っていた。父親がシャヒードなら修学旅行代を免除してもらえるのに母親のエスマがその証明書を学校に提出しないことでサラはどんどん不満を募らせていく。サラは事実を全く知らないでいた。そんなサラがエスマにとった行動は、銃を向けることだった。苛立ちからだったかもしれない。しかし、エスマにしたらあのおぞましい光景が甦ったはずだ。その時、エスマは銃を払いのけ、サラに真実を語る。「民族浄化」によりレイプされ生まれてきた私生児ということを。エスマは妊娠中生まれてほしくないとお腹を強く何度も叩いた。 産んだ後、1度母乳をやるだけと思っていたのに抱き上げたとき、この世にこんな美しいものがあると知らなかったと彼女は語った。生命の誕生はこの世で一番素晴らしいことだと思う。そして私は、女性として生命を誕生させることをとても誇らしく思う。その決して犯されてはいけない神聖な出来事が戦争という醜いもにによって壊される。それを犯した人達も元々は母親から生まれてきた神聖なものなのに。しかし生まれてくる命に悪いものなんて何ひとつない。どんな形で命が宿ろうと、生まれてくる子ども達に罪なんてない。それを受け入れたエスマの複雑なキモチが伝わってくる。お腹を力の限り叩くなんて絶対できないことをしてしまう程受け入れることができなかったのに、それでも自分が全てであるこの世に生を受けた子どもは美しく、清らかな存在だった。2人は血が繋がっている、親子なのだから。一生2人は心に傷を負って生きるだろう。しかし、その傷を少しでも癒すのはお互いの存在であるはずだ。なぜならそこには必ず「愛」があるからだ。目には見えないけれど、親子の「愛」もこの世で神聖なものだから。[映画館(字幕)] 8点(2008-02-03 22:09:11)《改行有》

5.  僕がいない場所 《ネタバレ》 生まれてくる子供たちに親を選ぶ権利も、住む場所も、国も、身分も選ぶことができない。子供は全てにおいて受け身の状態でこの世に生まれてくる。母親はお腹で約10ヶ月間子供を育て、 そしてやっとの思いで子供をこの世に誕生させる。それはこの世で最も素晴らしいことであり、それと同時にこの子の母親であるという責任も出てくる。しかし、残念なことにそうでない無責任な親が存在している。以前、ドキュメンタリー番組『もしも世界が100人の村だったら』を観た。そこで紹介されたロシアの土管で暮らす少年の話を思い出した。彼の名前はアレクセイ。父親の度重なる暴力で、家を出て冬は雪かきをしながらお湯が流れる土管で寒さを凌ぎ暮らしていた。この作品の少年クンデルも母親がいながら孤児院に預けられていた。しかし、孤児院で反抗的な態度ばかり取る為先生に怒られっぱなし。彼はどうしても母親に会いたくなり脱走する。やっとの思いで我が家にたどり着いたクンデル。しかし母親は見ず知らずの男と眠っていた。息子がどれだけ母親に会いたかったか、そんなキモチを無視した言葉。「何しにきたの?」母親は男がいないと生きていけない女だった。息子への愛よりも、自分が愛されたい思いが強く誰かに依存しなければ寂しさを紛らわせない。そんな母親に噛み付きその場を去るクンデル。彼がたどり着いたのは壊れた船だった。空き缶を広い、鉄屑を集めわずかなお金に換える。お金が貰えない日もある。食料を確保する為に泥棒もする。普通の子供なら、まだ母親に甘えている年頃。母親に愛され、笑顔で暮らしているであろう。しかし、クンデルは眉間にシワを寄せ、毎日生き延びるコトに必死だ。たまたま近所に住む裕福な家庭の少女と出会いその子と絆を深め、食料も与えられたがクンデルは親の愛を渇望し続けていた。またしても母親に会いに行ったクンデルに母親が放った言葉は「もう会いにこないで」彼女は息子を拒絶し、奈落の底に突き落としたのだ。子供を産むなら、最後まで責任は取るべきだ。それが親であり、それが使命だと思う。しかしそれを放棄してしまう親が後を絶たない現代社会だ。この話も実話が元になっている。映画の中作り話でない。この現実を受け止め、もう一度これから親になる若い世代は親になることを考え直さないといけない。子供は何も選べない。頼るべき人は親であり、親は子供にとって全てということを。[映画館(字幕)] 6点(2008-01-28 22:51:10)《改行有》

6.  ぜんぶ、フィデルのせい 《ネタバレ》 大人は何も分かってくれない!そんな心の叫びを顔いっぱいに浮かべた少女アンナ。両親が共産主義に目覚めなければ彼女の不満はなかった。広い家、ボルドーへのバカンス。しかし父親がヒゲの連中と付き合うようになってから狭いアパートに引っ越し、母親も何やら忙しそうだし、バカンスにも行けない。何よりも大好きだった宗教の授業に出られなくなってしまった!不満を両親にぶつけても聞き入れてもらえず文句ばかり言うと怒られる。日曜日は家族で過ごしたいのに従姉妹のピラルまで家に居る。アンナの居場所がどんどんなくなっていく。時は1970年代。スペインではフランコ独裁政権、チリでも社会主義になるかどうかの不安定な時代。アンナの知らない、めまぐるしく変わる世界。それがどんどんアンナに影響してくる。デモに参加させられるし夜な夜なやって来るヒゲの男達。けどアンナは黙って見ているだけでなくチューゼツ、キョーサン主義、集団の精神って何?と問い掛ける。しかしさっぱり分からない。なんで大人たちはそんなコトに夢中になっているのか。なんで宗教の授業に出たらダメなのか。私は幸いにもアンナのような理不尽な経験はなかった。アンナの年頃、大人達の輪の中に入れて欲しいなと思ったことがよくある。ハタから見てれば大人達が楽しそうに見えた。しかしアンナは家族だけで暮らし元の家に戻りたいと心底願っていた。が、状況は何ひとつ変わらない。そうする中アンナは両親がしていることに関心を示し、自分も一緒に分かろうとしていたのではないだろうか。少しでも大人に近づきたい。そう思って幼少期を過ごしていたことを思い出した。チリでの選挙が成功し盛り上がる大人達。みんなが歓喜の歌を歌い出し、その中心にアンナはいた。狭いアパートに引っ越してからようやく自分の居場所を見つけた瞬間だったかもしれない。アンナの思考も少しずつ変化していった。自分の意見をちゃんと言えるようになり、ミッションスクールから普通の小学校に転校することを決めたアンナ。校庭では子供たちが駆け回り、はしゃいでる。その光景に呆然としていたが、彼女はうまく溶け込んでいった。彼女は自然と悟っていた。今までの友達には会えなくなるけど、また友達を探せばいいと。子供はいつの間にか成長する。しかしそれはもちろん大人の手助けも必要だが何よりも自分で考えることが大切なのだ。[映画館(字幕)] 7点(2008-01-27 22:46:34)(良:1票)

7.  once ダブリンの街角で 《ネタバレ》 私はこの作品を観て、初めて音楽に泣かされてしまった。 ミュージカルだとジャンル分けされていたが、 ミュージカルのような異世界の話ではなく、 音楽が俳優達と見事に共演し、ストーリーを絶妙に組み立てているのだ。 多くは語らなくても、出演者達の名前がなくても この作品は立派な映画として成り立っている。 必要なのは、設定じゃない。 心に響いてくる音楽だ。 ダブリンの街角で出会った男と移民の女の子。 男はストリートで歌うミュージシャン。 別れてロンドンに行ってしまった恋人を忘れられない 女々しい男。 娘と母親とチェコからやってきた女の子。 花やビッグイシューを売る彼女はピアニスト。 この2人が出会った瞬間、ストーリーは音楽と共に 駆け足で2人の人生を変えていく。 音楽に国境はない。 そういった言葉からも分かるように、2人が親密になるのに 言葉はそんなに必要なかった。 同じ音楽に対する情熱が2人を惹き付ける。 わずか1ヶ月以内の間にお互いの家を行き来するようになり 男はデモテープを作り、ロンドンに行く夢を現実のものにする。 もちろん、その背景には彼女との出会いがあったから。 彼女が男をやる気にさせ、2人の奏でる音楽が共鳴し合ったのだ。 人を好きになるのに、理由や時間は必要ない。 例え、他に恋人がいたとしても、好きという感情は 止められないものであり、ピュアなものでもある。 この作品は、友達以上、恋人未満の微妙な心の揺れを 見事に私達に見せてくれた。 どうしようもできない自分の感情。 好きだけど今の関係を壊したくないキモチ。 そしてこの関係が2人にとって心地良いことも 2人は重々理解し合っていた。 だから彼女は彼の家へ行かなかった。 だから彼もロンドンへと旅立った。 わずかな時間でも、2人のキモチは共鳴し合った。 それをお互い認識していたからこそ 2人は強くなれた。 前へ進めた。 お互いの為に、2人は別々の道を進み 幸せにならなければならない。 2人が結ばれるチャンスはいくらでもあった。 けどお互いそれを我慢して、この結論に達した。 だからそれを無駄にしてはいけない。 もう2度と2人は再会できなくても 2人の関係は永遠に2人の中に生き続ける。 2人が共鳴し合った音楽のように。 [映画館(字幕)] 7点(2008-01-20 00:01:07)(良:1票) 《改行有》

8.  再会の街で 《ネタバレ》 9・11で愛する家族を失ったチャーリー。彼は仕事を辞め一人アパートで暮らしていた。そんな彼の大学時代のルームメイト、アランが偶然NYの街中で彼を発見する。しかしチャーリーはアランを覚えていなかった。傷に触れないよう、思い出も記憶も生活も仕事も、過去に存在していたもの全て封印していたのだ。心を閉ざした象徴としていつもヘッドフォンをしていた。一方アランも自分の時間のない生活にうんざりしていた。アランは彼といることで変化のない生活から解放され「自分」という存在を強く意識できるようになっていた。過去から逃げる男と自分の存在価値を見出せない男。お互いが必要だった2人。アランは彼にセラピストに診てもらうよう勧め、あるセラピストの一言が彼の心を動かした。「誰かに話を聞いてもらうことが大切なの」それを聞いた彼は、アランにあの日の出来事を話し始めた。今まで封印していたものを紐解き、愛する家族のことを涙を流しながら丁寧に語り始めた。その晩彼は自殺を図ろうとした。記憶を紐解いてしまった為今度こそ現実逃避できなくなってしまった。精神病院に入れられ、入院が必要だという裁判にかけられる。彼は充分傷つき、悲しんだ。それでも仲たがいしていた義理父母に街ゆく女性達が妻や子供たちに見えると話した。写真がなくてもいつでも家族を思い出せることを。そして最後に義母の頬にキスをする。彼は分かっていた。娘を失った義理父母の悲しみを。一番分かり合えたであろう人達との喧嘩。それも彼を更に苦しめていた。彼は誰にも悲しみを打ち明けずにずっと一人で闘っていた。あの日を後悔しても愛する家族は戻らない。その和解を示すキス。傷つきボロボロなのに相手を思いやる彼の優しさ。彼を見守ってきたアラン、精神科医のアンジェラ、元親友のシュガーマン、管理人。彼の周りには友達と優しさが存在していた。そしてアランも妻と向き合うことを決める。チャーリーのお蔭で家族という大切な存在に感謝し自分を持つということの大切さも学んだのだ。チャーリー愛用の原付スクーターで家路へ急ぐアラン。冒頭の悲しさを背負ったチャーリーの背中と違い背筋が伸び生き生きとしたアランの背中。その背中に2人の未来の希望を見出すことができた。人は優しさによって生かされる。そして、その優しさが自分をも助けるのだ。[映画館(字幕)] 10点(2008-01-19 23:55:43)(良:1票)

9.  アース 《ネタバレ》 地球。 太陽の恵みを受け、水を育み、緑が茂り、生物が棲む命の星。 地球は素晴らしく、偉大で、優雅。 そして時に厳しく、儚く、脆い。 太陽が1ヶ月以上も昇らない北極。 地球上の酸素の3分の1を与えてくれるタイガ。 季節の移り変わりのない赤道付近の熱帯雨林。 行けども行けども砂ばかりの乾いた砂漠。 そして、そこに適応した動植物たち。 この作品に映し出される全ての映像に息を呑み 観たこともない素晴らしい景色 生きるか死ぬか身体ひとつで生きる動物たちの強さに圧倒された。 そして季節ごとに変わりゆく植物の生命を目にし 改めて太陽と水の存在に感謝した。 その太陽と水の有難さを中心に 北極グマ・象・ザトウクジラにスポットを当て作品は進む。 生まれたばかりの北極グマの赤ちゃんと母親が 氷が張った海にエサを求め旅立つ。 象は乾季になり水を求め何千キロも旅をする。 ザトウクジラも荒れ狂う海の中ひたすら南極へと突き進む。 彼らが危険を冒しても旅をするのはただ生きる為だ。 常に死と隣り合わせ。 過酷な旅を終えた彼らの表情はまさに至福の顔だ。 オアシスに辿り着き、水中を泳ぎ水遊びをする象。 仲間がライオンに襲われ、砂嵐の中群からはぐれてしまったものもいた。 そんな過酷な旅を終えた彼らのはしゃぐ光景が目に焼きついて離れない。 越冬の為モンゴルからインドに向かうアネハヅル。 彼らは世界最高峰のピレネー山脈を越えなければならない。 乱気流によりなかなか山を越えられない。 まさに命がけの山越え。 彼らの逞しさに涙が止まらなかった。 観たこともない水で覆われたサハラ砂漠。 乾季を終え、雨季がもたらした大量の雨水でできた湿地帯。 水中を歩くキリン、一方慣れない様子で歩くサル達。 皆、水があれば生き生きとしていた。 地球上に生きる動植物は全て環境に影響されている。 彼らは受身だ。 このまま温暖化が進めば2030年までに 北極グマが絶滅してしまうそうだ。 海中でも温度が上がりプランクトンが減り 食物連鎖の関係も崩れていく。 私たち人間がこの環境を変えなければこの景色は失われてしまう。 この作品も地球温暖化の深刻さを私達に投げかけ幕を閉じた。 ただ地球の素晴らしさに感動するだけでなく これからの地球を考えていこうというメッセージを。 この作品が遠い過去のものになってしまわないように。[映画館(吹替)] 10点(2008-01-19 20:38:39)(良:1票) 《改行有》

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