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バティニョールおじさん - オオカミさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 バティニョールおじさん
レビュワー オオカミさん
点数 8点
投稿日時 2004-03-09 06:04:17
変更日時 2004-03-09 06:04:17
レビュー内容
1942年のパリというと、他のドイツ占領下の国々と違いはなく、ユダヤ人への弾圧がまかり通り、密告などが公然と行われていたという暗い時代です。そんな中、主人公ジェラール・ジュニョ演じるエドモン・バティニョールは、時代に翻弄される不器用な精肉店主をしています。彼の目を通して描かれる当時のフランス社会は、自由・平等・博愛の精神などどこにも感じられない、その場の雰囲気に流されがちな人々が大半を占める社会です。もちろん自分たちがナチスドイツやその手下に捕まりたくないと思っているし、だからといってユダヤ人を、ナチス親衛隊やゲシュタポのようには扱わないけれど、ユダヤ人の住居を手に入れ財産をのっとるなどのことは、ごく自然なことであり、エドモンも成り行きで隣の大邸宅を手に入れます。このあたり、主人公を単なる善人に描かないところが、自然で好いですね。ドイツ軍を上手く手玉にとって儲けることしか考えていない妻や、狂信的なナチス協力者の娘婿などに囲まれ、その日その日を成り行きに任せて過ごしていた彼の人生が、隣家の息子シモンの帰宅で大きく変化します。エドモンとの会話は、当時のフランス社会がユダヤ人に対して持っていた偏見や嫌み、さらにそういうフランス人自身への皮肉も効いています。やがてシモンの従姉妹が二人増え、いつまでも隠し続けられず、秘密はバレてしまいます。その後、ある事情で家にいられなくなったエドモンは、娘と妻をノルマンディーの親戚に避難させ、自分は子供たちを連れスイスへと逃げることにするわけです。この過程で、捕まった警察署でエドモンが抗議する場面は、なかなか感動ものです。単なる一介の肉屋のオヤジが、先の戦争(第一次世界大戦)の話を出したり、納税や、社会正義、真の自由などについて説教をタレるわけですが、この辺、隣家のユダヤ人に対する謝罪の気持ちなども込められ、それをシモンに聞かせるという意味合いもあります。金持ち医者の生意気な息子であったシモンが、エドモンとの交流を通じて、人間として成長する過程も見ものです。ナチスドイツのやフランス警察などに追われて、緊迫の逃亡をしているはずなのに、ピクニックに来ているかのような綺麗な青空とのどかな田園風景、これは戦争などなかったら、世界はこんなに素晴らしいんだよということを教えてくれるのだと思います。彼らがどうなったかは、ご自分の目で確かめて下さい。
オオカミ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2016-03-03スター・ウォーズ/フォースの覚醒96.85点
2015-01-28ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館75.75点
2015-01-28フューリー(2014)66.00点
2014-09-14ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー86.67点
2013-11-18世界侵略:ロサンゼルス決戦65.75点
2013-11-10ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON66.02点
2013-08-12パシフィック・リム76.87点
2013-08-03ゾンビランド76.53点
2013-07-31ボーダー(2008)74.59点
2013-05-07ライジング・ドラゴン85.71点
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