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彼岸花 - 未歩さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 彼岸花
レビュワー 未歩さん
点数 9点
投稿日時 2006-11-30 15:35:00
変更日時 2006-11-30 15:36:20
レビュー内容
夕べ授業で見ました。私はアメリカの映画学部専攻なのですが、アメリカ人だらけの教室で、英語字幕付きの小津映画を見るとは何とも新鮮な気分になりました。最初は英語字幕を読みながら、ほーほーこうやって訳すのか、なんて考えながら見てましたが、途中からもう字幕なんて読まず、久々に聞く日本語の独特の柔らかさや響きに耳を傾けて見始めました。こういった京弁というのは本当に心地の良いものです。さて、ストーリーは本当にどうってことのないファミリードラマなんです。娘を嫁にやりたくない頑固親父と彼を取り巻く周りの人たちの話。別に派手なことが起こる訳でもないし、どんでん返しの結末が待っている訳でもない。本当に日常的な題材。しかし、どうしてこんなにも温かい気持ちになるのでしょうか。アメリカにいるから日本の和の文化に久々に触れて心がポカポカしたというのも一理あるかもしれない。でも、そんなことよりやはりこの映画には愛がびっしり詰まっているからだと思うんです。私が一番心打たれた人物はお母さんです。授業後のディスカッションであるアメリカ人の学生が“母親はいつもニコニコ笑っていて瞬きもせず表情は同じでつまらない”と言っていましたが、私はそこがいいんじゃないかと突っ込みたくなりました。母はいつも娘想いで、それでいて頑固な夫を立てて、凛と母と妻の二足のわらじを履いている。あなたが幸せなら私はそれで嬉しいわ、という嘘偽りない言葉と笑み。この映画でこの母の存在は、父や娘に比べると割と地味でありながらもとても大きなものだと思います。頑固親父が“お前はどう思っているんだ、言え言え!”と無理強いした時にこそ出た本音。その時こそは笑顔は消え、一対一の人間として同等に話をしていました。その時の母の目の強さ。いつもは夫の一歩後ろでものを言う彼女が発した強い言葉には思わずよく言った!と拍手を送りたくなりましたよ。この母の存在が私はとても好きですねー。もう半世紀近く前に作られた映画なのにものすごく楽しませていただきました。こうやってアメリカで良い日本映画に出会うとは思いませんでしたよ。私の映画学部先生たちは小津監督の大ファン。これから私ももっと古い日本映画を開拓していきたいです。
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投稿日付邦題コメント平均点
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2008-05-11ストロベリーショートケイクス76.68点
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2008-04-24酔っぱらった馬の時間97.94点
2008-04-24りんご77.33点
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2008-03-20ふたりのベロニカ77.05点
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