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タイトル名 |
ブラック・サンデー |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2016-01-31 08:02:25 |
変更日時 |
2016-01-31 08:02:25 |
レビュー内容 |
それにしてもトマス・ハリス。すみません、もはや「ハンニバル・ライジング」は読んでないし読む気もない(「ハンニバル」で、こりゃダメだと。そりゃ思うわな)。最初の作品「ブラック・サンデー」はやっぱりイイですよね、面白い。面白いったって、どっちかというと不愛想で淡々とした内容、ジワジワとクライマックスの盛り上がりへ進んでいく。この点は、映画化作品である本作も同じ。 ですが、原作小説と映画とでは、受ける印象がやや異なります。これは多分、犯人側と捜査側を並行して描きつつも、原作の方がより、犯人側の描写が濃いような気がいたします。犯人の来歴・人となり・行動が詳しく描かれた結果、犯人像や犯行動機にリアリティを持たせ作品に厚みが生まれるということもあるのだろうけれど、それ以上に、クライマックスでいよいよ決行されるテロが、それまでの綿密さをかなぐり捨てるような、破れかぶれの「もうどうにでもなれ」という破滅感を感じさせるんですね。 いやまあ、映画のクライマックスは、別の意味で破れかぶれかも知れませんが(笑)・・・。この突然の荒唐無稽なアクション、実に捨てがたいオモシロさがあります。ヒーロー面とは言い難いロバート・ショウが演じるカバコフが、着々と進める捜査、まさかその先にこんな曲芸アクションが待っているとはねえ。意表を突かれます。 ジョン・ウィリアムズの音楽も、目立ち過ぎずしかし手堅い仕事で、好感が持てます。 |
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