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タイトル名 |
リオ・ブラボー |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2017-03-26 08:40:43 |
変更日時 |
2017-03-26 08:40:43 |
レビュー内容 |
この映画よりも先に『要塞警察』を見てたもんで、そのオリジナルだと思いつつ、本作を初めて見た時は、あまりの違いに驚いたもんです。籠城モノだと思ってたら全然そんな事なくって、むしろラストのシチュエーションに至っては、「籠城している相手」に襲撃を掛けているのは、何と主人公の側ではないか!? よくこんな大らかな作品を、あんな殺伐とした作品に作り変えたもんです。 さてその後、「このリオ・ブラボーは、真昼の決闘へのアンチテーゼであるらしい」なんて話を聞いてから、また本作を見ると、また違った感慨があって。本作の中でジョン・ウェインは、ライフル片手に意味もなく(あるんだろうけど)やたら歩き回ってて、そういやあのゲイリー・クーパーも意味もなく(あるんだろうけど)歩き回ってたよなあ、と。ってなことには大した意味はないんだろうけど(ないんでしょうね)。 ディーン・マーチンが酒場をのぞき込む冒頭から、あれよあれよという展開の後、彼の胸には早速、保安官助手のバッジが輝いてる、という上々の滑り出し。アル中で自信を無くしている彼の姿が、本作では比較的大きなウェイトを占めていますが(何度か登場する、タバコを巻くシーン。銃を持たせれば凄腕の彼だが、手が震えてタバコすら巻けない)、他の登場人物たちもそれぞれがユニークで、印象的です。ウォルター・ブレナンが、実に鬱陶しくって、でも憎めない、ある意味、本作では最大の「飛び道具」とでもいう存在となってます。 それなりに危機的な状況なのに、ギターをかき鳴らし皆で歌ってる、このおおらかさ。なんとなく『ジョーズ』におけるオルカ号上の夜の場面なんかにもつながるものを感じます。 |
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