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タイトル名 |
永遠<とわ>の語らい |
レビュワー |
sayzinさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2006-05-13 00:04:16 |
変更日時 |
2006-05-13 00:04:16 |
レビュー内容 |
(私もちょい長め) これ、ラストが無かったらホントに唯の(しかも少々退屈な)地中海クルーズ映画。比べるのも何だけど、作品の印象としては「DEAD OR ALIVE/犯罪者」に近い感じか。マノエル・デ・オリヴェイラとしては、確かに「世界情勢」のメタファーも意図したんでしょうけど、私自身はもっとドメスティックな皮肉(もちろんポルトガルにとって)を感じました。この母娘の史跡巡りは、言い換えれば戦場跡地巡り。未来を担う子供は、その地を踏む度に教訓を得ようとしてるのに、インテリで能天気な大人は「それは遠い過去のこと」と繰り返すばかり。自国の国力や文化の自慢大会と化している「西側クラブ」への入会も、一旦は辞退するものの“captain”のプレゼントに抗しきれず、半ば強制的に参加させられてしまう(この時、ポルトガル語だけが放棄させられる)。そしてポルトガルは「アメリカからの贈り物」によって危機に見舞われ、初めて「それは遠い過去のこと」ではなく、「今現在も続いていること」であると悟るのです。しかし、全ては遅きに失する。エンドロールが終わるまで映し出されるジョン・マルコヴィッチの表情こそ、目の前で起こってしまったことを理解できない「善意のアメリカ人」の顔なのです、7点献上。 |
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