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羅生門(1950) - 鉄腕麗人さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 羅生門(1950)
レビュワー 鉄腕麗人さん
点数 9点
投稿日時 2011-12-13 11:20:18
変更日時 2011-12-13 11:20:18
レビュー内容
三船敏郎の豪快かつ虚無的な“馬鹿笑い”が脳裏に焼き付くようだった。
彼をはじめとする、往年の日本人俳優の圧倒的な“エネルギー”を改めて感じる作品だった。

黒澤明監督の「羅生門」という作品の存在は、当然ながら随分前から知っていた。
海外でも殊更に評価の高く、名作名高い映画であることも知っていたが、個人的には敬遠していた節があった。
それは、「羅生門」という芥川龍之介の原作からイメージされる文芸色の強さに対して、あまり魅力を感じることが出来なかったからだ。
高校時代の国語の教科書に芥川龍之介の「羅生門」が掲載されていたが、“ニキビを気にする下人と薄汚い老婆が屍の上で押問答を繰り広げる短編”という印象が強く、その世界観が映画としてどのように展開しているのかが甚だ懐疑的だった。

ただ実際は、同じく芥川龍之介の短編「薮の中」を映画化し、人間のエゴイズムを如実に表した“裁判劇”だった。

うだるような暑さの山間で巻き起こった強姦と殺人。一つの事件が、当事者らの証言によって紡がれる。
自己の保身と美化によって、自分たちの都合の良いように繰り広げられる証言。三者三様の言い分が食い違っていく様が、人間の愚かさを印象的に映し出していく。

照りつける太陽の下で繰り広げられる「事件」の描写と、天をひっくり返したような豪雨の羅生門で繰り広げられる事件に対する「考察」の描写が、人間そのものの浅ましさと無様さをあざけ笑うかのように表現され、黒澤明という絶対的名匠の存在性を改めて感じた。

個人的にはラストにもうひと捻りが欲しかったところだけれど、そこには、人間の愚かしさを延々と描いた作品だけに、最後の最後には“一筋の光”を入れずにはいられなかった巨匠の「希望」が垣間見えた。
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