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タイトル名 |
ボーン・アルティメイタム |
レビュワー |
花守湖さん |
点数 |
1点 |
投稿日時 |
2007-12-04 19:20:55 |
変更日時 |
2007-12-04 19:53:35 |
レビュー内容 |
細工されたアクションと不自然な手ぶれ映像が目立つ。故意にカメラをぶんぶんふりまわして、派手なアクションシーンを見せかけている。これは子供騙しの映画だ。観ていて20分が経過したあたりから酔い始めた。その短絡的な揺らし方はアダルトビデオのクライマックスシーンを見ているように低俗だ。それから編集も最悪で、画像がぶれているとき以外は役者のズームアップばかり。会話場面の単調なクローズアップにあわせて、ジュリア・スタイルズの顔面アップ画像がやたらと印象に残る。しかも映画の基本である照明も、一目見ただけで圧倒的に光不足であることが分かる。ようするに、すべてにおいて露悪趣味というのが滲み出ているのだ。ストーリーに中身がないのは娯楽映画だから仕方ないにしても、こういう異常な映像は許せない。どんどん酔いが悪化していった。それでも高いお金を出しているのだから最後まで観ようと脂汗をかきながら必死に席にしがみついていた。そういう自分を健気に思う。ジェイソン・ボーンよりも私のほうが頑張っていたかもしれない。ふざけないでほしい。最後になってくると吐き気を通り越してかなり危険な状態であった。揺れる画像を直視できない、これ以上画像をみると気を失うかもしれない、仕方ないので持ってきたバックで映像を隠し、下の隙間から字幕のみを読むようにしていた。ストーリーもよく分からない。いや、もはやストーリーどころではない。早く終わってくれなければ倒れてしまいそうだった。KO寸前のボクサーが、もう負けてもいいや、倒れてしまおうか?と思っているときの心境に近い。CIAの内部で仲間割れをおこしていたようだが、頭がもうろうとしていたので、どうでもよくなった。ボーンの記憶が甦ったのは良いことだと思うが、私の記憶がなくなりそうだった。ようやく映画館を出たとき、長い拷問を受けてきた兵士が味方の助けでやっと解放されたときの安堵感と似ている。なぜお金を出してこんな仕打ちを受けなくてはいけないのか教えて欲しい。もうこりごりだ。
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