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彼岸花 - イニシャルKさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 彼岸花
レビュワー イニシャルKさん
点数 8点
投稿日時 2006-04-21 01:26:08
変更日時 2024-02-22 18:34:34
レビュー内容
小津安二郎監督初のカラー映画。冒頭から映し出される東京駅の駅舎や、赤いやかんなど、映像的には小津監督が初めてのカラー映画を色にこだわって楽しんで撮っているのが感じられる。でも、それに酔うことなく小津監督らしい作品になっているのが良い。娘の結婚という小津作品ではお馴染みのテーマでつい父親役は笠智衆と思ってしまうが、この映画では長女(有馬稲子)の結婚に反対する頑固親父を佐分利信が演じていて、こういうキャラだと笠智衆よりも佐分利信のほうがしっくりくるし、実際、すごくハマっている。それに、この主人公・平山を見ているだけで面白く、それが本作全体の面白さにもつながっていて、つい最後まで引き込まれて見てしまった。友人(笠智衆)の娘(久我美子)に「結婚は自由であるべきだ。」と言っておきながらいざ自分の娘のこととなると「不賛成だね。」と言い出すこの父親の堂々とした姿はハタから見ると笑えるのだが、同時に素直になれないもどかしさもどこかにあるのではと思えて、そこらへんの心理描写も巧みで見事。「人生は矛盾だらけなんだ」と開き直る彼の姿からはそういった葛藤の跡も垣間見える。山本富士子と浪花千栄子の京都の親子コンビが強烈に印象に残るのだが、彼女たちの京言葉が美しい。部下の近藤(高橋貞二)が平山と一緒に酒を飲んだ翌日の夜、同じ店で一人で飲んでいるところに平山が現れるコントのようなおかしさも良かったが、やはり本作は平山の妻を演じる田中絹代に尽きるのではないだろうか。控えめでありながらも旅行先で戦時中に防空壕に家族一緒だった時が幸せだった話をするシーンや、夫の矛盾を指摘するシーンの力強さがすごく、存在感と説得力をものすごく感じることができた。クライマックスとなる長女の結婚式のシーンを描かないのも小津監督らしいが、ラスト、京都の親子の計らいで長女の嫁ぎ先である広島に向かうことになった平山の列車内の様子で終わるというのが、心地良い余韻を残していて、見終わった後、なんともいえない満足感に包まれた。昔に見た時はあまりピンとこなかった映画だったのだが、今見ると素直に名作だと思える。(2024年2月12日更新)
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