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タイトル名 |
ジョゼと虎と魚たち(2003) |
レビュワー |
しまうまさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2004-10-01 13:21:20 |
変更日時 |
2004-10-01 13:21:20 |
レビュー内容 |
見終わった後に何とも言えない切なさが残るけど、不思議と後味は悪くない。ラスト、電動車いすで風を切って街を行くジョゼの顔をカメラは映さないが、涙を流してはいないのだ。静かに鮭を焼くジョゼの顔はそれまでの童女のような幼さがウソのようになくなった大人の女性の美しさ。恒夫は残酷にジョゼを捨てたが、映画では描かれていないけれど、それは「障害の壁」とかいったステレオタイプな理由ではないのだろう。ただ、「もっと好きな女ができた」だけなのだ。だって、ジョゼを好きになる時も恒夫には彼女の障害に対するためらいなどはなかったのだから。ジョゼと恒夫の間に起きたのは、若い男女の間によくある出会いと別れのエピソードのひとつ。だけど、それでジョゼは人目を気にせずにたくましく生きる強さを、恒夫は人の弱さを思いやる優しさを知った。不器用でも、結果が残酷でも恋愛は人をかようにも変えることができる。単純に設定だけを見ればちょっと前に大ヒットしたフジテレビのドラマに似てるけど、こちらは見て良かったな、と素直に思いました。 |
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