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ザ・ビート~青春の鼓動 - Harpo=ひろしХирошиさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ザ・ビート~青春の鼓動
レビュワー Harpo=ひろしХирошиさん
点数 9点
投稿日時 2004-02-26 11:40:06
変更日時 2013-08-26 02:30:30
レビュー内容
 これより2年後に公開された、あの『いまを生きる』を先取りしているかのような、高校が舞台の「詩」が大きなポイントとなるドラマ。開巻と同時に、いかにも危険なスラム街という感じの、車道や壁の寒色が目に焼き付いてくるような街並み。登場する高校生たちは、男女とも喧嘩っ早くドラッグに手を出し、バスケットボールのスリー・オン・スリーのようなゲームやボクシングに興じていますが、その服装や顔付きと言い、街並みとは対照的にどこか洗練されている感じさえして、不思議な画になっています。

 彼らが通うオスモ・ハイスクールは、日本のいわゆる課題校以上に暗く、乱雑な雰囲気ですが、教師たちは一様に「ひからびた」顔付き。そこへ転校して来るレックスは、往年のフランス男優ジェラール・フィリップのような面影を持つ、風采の上がらない生徒。登場するや、早くも「トロ公」とからかわれ始めるも、日本のような陰惨さはなく、周りもそういう奴と割り切っているようで、これも妙に彼らの洗練さを窺わせています。レックスは、一風変わっていながらも、次第に仲間たちにも受け入れられるようになり、そんな彼の影響か、エルズワース先生の国語の授業でも、詩のテストでの彼ら成績は、みるみる向上して行きます。

 クライマックスは、即興詩人のレックスに徐々に触発されたビリーとケイトの兄妹が、学校の文化祭 (タレント・ショウ) で自作詩の見事な朗読をするところ。「ビーッ・ザ・ビーッ (Beat the beat) 、バ!バ!」というチャンツに乗って、対立していた街の不良グループ同士までもが1つになって行く辺りは、『いまを生きる』に比べれば確かに荒削りなプロットかも知れませんが、率直に気持ちの良いものです。ラストで、忽然と姿を消したレックスを探して、かつて彼と来た海岸に来る一団を照らす、目に鮮やかな夕陽と、聳え立つビル群。オープニングとの見事な対比は、素晴らしいと思います。「今、私は誰?」「誰になりたい?」詩の世界では、みんな自由に誰にでもなれる、という手ほどきを残して、風のように消えたレックス。これぐらいの粗さは、却って想像力を心地よく刺激してくれると思います。日本では劇場未公開、ビデオ発売のみ (DVD発売なし)、ケーブルテレビで放映されただけの、知られざる佳作です。
Harpo=ひろしХироши さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2005-08-29チャップリンの霊泉96.36点
もつれタンゴ95.00点
2005-07-31男はつらいよ 寅次郎夢枕107.00点
2005-07-02ワンダーランド駅で106.76点
2005-06-30国士無双(1986)96.83点
2005-06-12キートンの月ロケット77.00点
2005-05-13Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004)106.54点
2005-05-07男はつらいよ 純情篇96.64点
2005-04-01さらば、わが愛/覇王別姫107.70点
2005-03-24ミセス・ダウト86.59点
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