みんなのシネマレビュー
ブラック・レイン - 六本木ソルジャーさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 ブラック・レイン
レビュワー 六本木ソルジャーさん
点数 6点
投稿日時 2008-02-11 02:04:44
変更日時 2008-02-11 02:04:44
レビュー内容
雰囲気はとても好きな映画である。
昭和の影が残る大阪の街(「ブレードランナー」風にだいぶアレンジされているが)が貴重であり、高倉健が英語を喋ったり、彼が歌うのも新鮮だ。松田優作や若山富三郎の迫力ある演技にも驚かされる。
しかし、本質的な部分は同意できないところがある。
「ラストサムライ」には日本の“根”を感じることができるため同意できるが、「ブラック・レイン」の本質はやはりハリウッド風な誤解が溶け込まれている。
アメリカ人が異国の日本の文化に戸惑いながら、“日本流”に慣れていく構図はとても似ている。マイケル・ダグラスと高倉健の関係は、トム・クルーズと渡辺謙の関係に置き換えることもできそうだ。
しかし、変わってしまったのは、マイケル・ダグラスではなくて、高倉健の方だというのは、いかにもアメリカ的である。
“個人”を重んじるアメリカと、“組織”を重んじる日本の差が上手く活かされておらず、“個人”を重んじるアメリカ流の暴走に高倉健が付き合うというオチは必ずしも好ましいものではない。
そもそも「ブラック・レイン」とは、第二次世界大戦時の日本への爆撃の影響によって、雨が黒くなることだというセリフがあった。
敗戦によって、日本的な仁義が失われて、佐藤のような仁義も忠義もないマネー第一のアメリカ的な男が生まれてしまったことを嘆く代名詞が「ブラック・レイン」ではないか。アメリカ的なものを否定しておきながら、アメリカ的なオチの付け方では本末転倒だ。
もちろん、マイケル・ダグラスが何も変わらなかったわけではない。
殺された相棒チャーリーの復讐のために佐藤を殺すこともできたはずだ。
100ドルの原版をアメリカに持ち帰り、大金持ちになることもできたはずだ。
それを放棄したのは、もちろん“日本流”や“恥”や“自己や仲間を汚す”という概念をマイケル・ダグラスが感じ取ることができたからだろう。
このマイケル・ダグラスの変化がいいオチとして活きてはおらず、むしろ後付け的な感覚を覚える。ダグラスが高倉健に空港で原版を返すというのは、そもそも持ち帰る気満々だったということではないか。
“日本流”に相容れないアメリカ人が相棒を失い、本当の意味で孤独となり、“日本流”に迎合していく。異種の文化と交わることで“日本流”の悪しき部分も少々影響を受けるという流れが理想的といえる流れだ。
六本木ソルジャー さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2011-05-14ブルーバレンタイン86.87点
2011-05-09アンノウン(2011)65.77点
2011-05-03塔の上のラプンツェル77.50点
2011-05-03SOMEWHERE76.69点
2011-05-03ブンミおじさんの森45.07点
2011-04-23デュエリスト/決闘者86.83点
2011-04-23戦場にかける橋67.20点
2011-04-23勇気ある追跡66.08点
2011-04-23エンジェル ウォーズ65.78点
2011-04-23イリュージョニスト(2010)76.92点
ブラック・レインのレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS