みんなのシネマレビュー
バスルーム 裸の2日間 - まいかさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 バスルーム 裸の2日間
レビュワー まいかさん
点数 7点
投稿日時 2022-11-03 03:42:07
変更日時 2022-11-03 19:00:48
レビュー内容
GYAOの無料動画で視聴。予想以上に面白かったです。ほとんどのシーンを狭い浴室の中の全裸の男女の会話だけで撮るという非凡かつ実験的な試み。
フランコの死去から約10年後、軍事クーデターの失敗から約5年後の1987年。ようやく民主化を果たして当時のECに加盟したばかりのスペイン。かつてのファシストの娘である女子大生が、尊敬する反ファシストの老文筆家のもとへ取材に訪れるも、老人は彼女の美しい肉体にしか興味を示さない。二人はアクシデントによって全裸のまま浴室に閉じ込められるけれど、女性が体を許すまで老人はひたすら口説き続けるだけ。おそらくは、これこそが「民主的な方法」ということなのでしょう。
ファシストだった女子大生の父には8人の子供がいるとのことですが、それが若さと肉体の魅力によって女性を勝ち得た結果なのか、それともファシズム時代の暴力によって女性を支配した結果なのかは分からない。老人は男根のことを「ゴリラ」と表現しますが、たとえばブラジルにおいて軍事独裁期の支配者のことを「ゴリラ」と揶揄したように、それは暴力性の象徴でもあります。
しかし、反ファシストの老人は、若さや肉体の魅力でも暴力によってでもなく、言葉の力だけで最終的にファシストの娘の美しい肉体を得ます。これはいわば「民主主義の勝利」ということかもしれないし、あるいは民主的な手続きの「面倒臭さ」や民主主義における「権力の弱さ」でもあるかもしれない。
情事の後は、自殺した女ともだちの話。そして、フランスで鬱病から回復して両親から旅立つ息子についての架空の映画。ラストは、閉ざされた密室を出て、過去の重荷を捨てて「明日」を生きよというエンディング曲のメッセージ。女子大生が老人から学んだことがあるとすれば、それは「過去を捨てろ」ということだったのでしょうか?
会話の中身の半分は下半身の話ですが、この作品自体はほぼ「上半身の映画」であり、画面に下半身が映りこむことはほとんどありません。作品の原題は『MADRID,1987』であり、『バスルーム裸の2日間』という邦題は、この映画の位置づけをまったく別のものにしています。もし、この監督が別の作品で高い評価を得れば、本作の邦題も変わってしまうかもしれません。
まいか さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-06-08ミッション:インポッシブル76.72点
2024-04-14舞妓はレディ66.11点
2024-04-12ジェーン・エア(1944)74.87点
2024-04-12女は二度生まれる87.40点
2024-04-11シェルブールの雨傘87.57点
2024-04-09ドライブ・マイ・カー86.62点
2024-04-09マトリックス76.93点
2024-04-09怒りの葡萄77.02点
2024-04-08双頭の鷲76.00点
2024-04-07魚影の群れ77.00点
バスルーム 裸の2日間のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS