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ヒストリー・オブ・バイオレンス - 目隠シストさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ヒストリー・オブ・バイオレンス
レビュワー 目隠シストさん
点数 8点
投稿日時 2007-05-01 18:22:51
変更日時 2007-05-01 18:46:55
レビュー内容
野生の世界に「暴力」という言葉は存在しません。動物たちの“暴力的”アクションは、全て自然界のルールの下に、生きるために使われる(はずの)ものだから。「暴力」という言葉は、社会が決めた呼称。ゆえに極めて人間的な価値観であると思います。ですから暴力の是非を問うなら簡単です。暴力は全て悪。なぜなら、スポーツとしての格闘技も、正当防衛の殺人も、自己防衛の戦争も「暴力」ではないから。人間はルールに外れたもののみを「暴力」と認識します。その根元にあるのは強烈な自己保全。自己の存在を脅かす暴力に恐怖する一方、自己を守るための暴力を否定しません。いや、映画、小説、漫画、ゲームなどヴァーチャル分野での人気を見るにつけ、能動的に暴力を欲しているようにさえ思えます。自分の身が安全という条件が付けば(もしかしたら付かなくても!)、暴力による闘争を好むのが人間。そういう生き物であることを誤魔化してはいけないと思います。本作における「暴力」の描写は的確です。何の前触れもなく我が身に降りかかってくるもの。またかつての自分の蛮行は同じ暴力によって報いられるということ。セックスも暴力を語る上で避けて通れません。息子の暴行は明らかに父親に感化されたもの。暴力のあるがままの姿を描いています。そして重要なのは、本作の姿勢がニュートラルであるということ。正当防衛だから肯定するのではなく、かといって暴力は全て悪だと断じることもしていない。“暴力によってでしか守れないもの”と、“暴力によって失うもの”の両方を等しく示しています。主人公を迎え入れる子供たちと、うつむく妻。主人公は大切なものを守れたのでしょうか、失ったのでしょうか。答えは出ないまま唐突に終わります。でもそれが本作の答え。それは現時点での人間の「暴力」に対する回答でもあります。答えを出すために考えなければならない。人間は暴力を好む生き物。でも他人のために涙を流せる生き物でもあります。
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