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タイトル名 |
しんぼる |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2010-06-11 12:24:18 |
変更日時 |
2010-06-11 12:24:18 |
レビュー内容 |
たぶん、これはどういう意味があるんだろう、と考えること自体無意味な映画なんだろうが、観ているあいだ何も考えないことも難しいので、まあいろいろ考えてしまう。この白い部屋とメキシコとどう絡んでくるんだろう、というのが一番の興味になるわけ。この監禁は天使のいたずらなのか、あちらにはカトリックで、ここらへんでつながるのか、とか。あの覆面をとると何かなんだ、とか。白い部屋は日本の象徴か、とか。ある種の閉塞感。自分が望んだものでなければモノは手に入る。醤油なしでなら寿司も食える。出口の暗い部屋に閉じ込められたとき、パジャマ男は白い部屋で監禁されたままの暮らしでも良かったんだ、という夢を見た。あそこらへん、今の日本の精神状況と言えなくもない。脱出への試行錯誤では、番地表示板で押さえてガムテープで止めて伸ばしていくと、ツーッと剥がれていくとこが好き。で、メキシコとの切り返しで切迫を高めていって、その頂点でああなる。このハジけた感じは、私はけっこう嬉しかった。そして無意味な奇跡が続く。パジャマ男は閉じた部屋から闇を抜けて世界に作用を及ぼせるようになったわけだが、その作用の無価値さ。なんかこの馬鹿馬鹿しさは、宗教的なるものへの批評として、いいとこをついているような気もした。この先を「教祖の妄想」と大笑いしていいものなんだか、へんにマジメぶっているので、真意はつかめません。 |
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