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ゆれる - にじばぶさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ゆれる
レビュワー にじばぶさん
点数 8点
投稿日時 2008-02-07 18:49:29
変更日時 2008-02-07 19:02:28
レビュー内容
西川美和監督、凄い実力です。
師匠の是枝裕和監督を既に抜いていますね。

しかしながら、純粋に脚本としてみるとシックリこない部分があります。
結局、事実としては「手を差し伸べたが落ちてしまった」だと思われますが(兄の手の傷から)、それに対し、法廷で最終的に「突き落とした」と偽証した弟を、あのバス停で笑顔で迎えるには、さすがに無理があります。

ただし、もしかしたら、兄は弟を心理的に揺さぶることによって、何かを弟に伝え、そして弟はそれをきっかけに兄を理解した。
その満足の結果として、あの笑顔がもれた。
そう考えることもできます。

ただ、これは前述した通り、7年もの刑期を負わされた兄が、そこまで弟を良心的に解釈するには無理があり、説得力を欠くと個人的に感じました。

しかし、ここまで観た後に、考えさせられる時点で、西川監督に見事に翻弄されているのです。
そういう意味で、脚本的には少々無理があるものの、西川監督の並々ならぬ実力に感服しました。

この女流監督の今後の活躍に目がはなせませんね。

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