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黒い太陽七三一/戦慄!石井七三一細菌部隊の全貌 - はち-ご=さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 黒い太陽七三一/戦慄!石井七三一細菌部隊の全貌
レビュワー はち-ご=さん
点数 8点
投稿日時 2010-09-02 05:11:44
変更日時 2010-09-02 12:58:55
レビュー内容
妻投稿■この映画が作られた1980年代後半は、731部隊の生き残りが捲いた惨劇、薬害エイズが問題になった時期ですよね。■ちょうどそのころ(1987年)生まれの私は、1940年代に日本軍が酷い事をしたのかしてないのか、不毛な議論に関わる気はない。しかし「戦争をする」と言う事は、人体実験云々を差し引いても、爆弾や化学兵器で誰かの手の皮がめくれて手が骸骨になったり、体が膨張してうんちと内臓が噴き出したり、かわいい男の子が解剖台の上で死んで(本物の)内臓をぶちまけると言う事だ。ネズミの炎上シーンや猫がネズミにたかられるシーンだって、空爆の下の建物や野戦病棟であり得る話だ。■でも今は「民主主義」で政治家を選んだ国民が、自分たちが選んだ国家元首が戦争を始めるのを、お茶の間でゆっくり鑑賞できる時代だ。この映画は異常でプロパガンダを多分に含んでいると思うが(それでもこの映画、中国共産党とはゆかりのない香港映画だし、人間ドラマとしてもさり気なく見せてくれるので、実はプロパガンダというよりも製作陣が「戦争の狂気」とやらに取りつかれた映画じゃないかと思う)、軍隊や戦争を(ある程度)肯定しながら「こういう気持ち悪い映画を作るのは反日プロパガンダだ」といってた私も、結局「死体を映してはいけない」という戦時宣伝部みたいにおぞましい存在だと思う。■私はこの映画を見た後でも軍隊や自衛隊は必要だと思うし、この映画を見た日本人が中国人に謝り続ける必要などないと思うが、狂気はいつでもうちらに向かって口をあけているのだという事、私たちはお茶の間で綺麗に編集されたニュース映像を見ながらその狂気を実現できる力を持っている事は自戒するべきだと思う。
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