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タイトル名 |
さよなら子供たち |
レビュワー |
Nujabestさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2009-12-27 07:39:28 |
変更日時 |
2009-12-27 08:09:52 |
レビュー内容 |
社会の縮図としての学校を子供の視点で描いた作品。無垢なものの中に、段々と社会情勢の黒い影が広がっていき、ある時それがその小さな社会を崩壊させる。その過程は淡々していながらも、しっかりと描けていたと思います。大人でさえ膝が震えるほど恐ろしいことなのに、子供から見たらどんなに恐ろしいことなのか。それを考えると愕然とさせられます。しかし、二次大戦下のフランスの政況や、宗教的な前提知識に欠ける自分にとっては序盤はきつかった。背景知識の情報を紹介することもなく次々に描写されるだけなので…。森林に二人が迷い込む辺りから物語に入っていくことができましたが、もう少し二人の出来事に焦点を絞って、ラストにかけて描いて欲しかったな。特に印象に残ったのは、ラストは勿論ですが、夜二人の少年が小さな灯りを頼りに千一夜物語を読むシーン。何気ない瞬間だけれど、ああいう、ささいな記憶っていつまでも心の中に残りますよね。素晴らしいシーンだと思います。その後のことを思うと居た堪れない。 |
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