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タイトル名 |
引き裂かれたカーテン |
レビュワー |
ひと3さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2012-11-05 11:31:05 |
変更日時 |
2015-01-17 10:49:09 |
レビュー内容 |
冷戦に勝利するという「大義名分」のあるところ命は軽い、にも拘らず人を一人殺すことがどんなに大変なことかを、なまなましく見せる。これを見れば、趣味のように「軽やかに」人を殺す『ナイト&デイ』みたいな映画は、やはり百害あって・・・とあらためて思う。ヒッチコックという人の政治的な機能をどうこう言うのは野暮な感じだ。彼は堂々と安全なポジションを取り続けた。対ナチスドイツの戦争の文脈でアメリカ入りした英国人としてまず『海外特派員』(反ナチ映画)を撮り、やがて『汚名』を撮ったときにはすでに反ナチ(自由の星としてのFBIの描き方はヒッチコック自身の「汚名」かもしれない)が時代遅れであったし、今度は共産圏に対抗する映画へと移行することになる。東ドイツの警察がちょっとナチのようなテイストで描かれている。要するに彼はベタなまでに開き直って安全地帯で(赤狩りの危険だってあったわけだから)娯楽映画作りに専念したということか。
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