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ラ・ヨローナ ~彷徨う女~ - かっぱ堰さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ラ・ヨローナ ~彷徨う女~
レビュワー かっぱ堰さん
点数 5点
投稿日時 2023-07-22 10:18:40
変更日時 2023-07-22 10:18:40
レビュー内容
ジャンルに「ホラー」が入っているがホラー映画だともいえない。中盤でやっとホラーらしい場面になったと思ったら、その後の展開が微妙にユーモラスなので笑ってしまった(好色ジジイが浴室を覗いたことがバレて家族に呆れられる)。また不気味なカエルが多数出現した場面でも、本当にこれだけカエルを集めたのかと思って笑った。
ただ細かい点は別として全体の流れはわかりやすいので、超自然的要素を含んだ復讐譚として見れば問題ないと思われる。抗議のデモンストレーションの声や音がずっと背景で聞こえていたのがこの映画ならではの雰囲気を出していた。

実態としてはホラーというより中米グアテマラの社会批判の映画であって、監督インタビューによれば「差別」をテーマに撮ってきた三連作の最後とのことである。今回は先住民と女性に対する差別とともに「共産主義者」というレッテル貼りのようなもの?も差別の一環として捉えたようで、前に見た「火の山のマリア」(2015)よりも敵を絞った形になっている。
題材としては1980年代にあった先住民の大虐殺(Guatemalan genocide)を取り上げているが、その責任者という設定の劇中将軍には明らかなモデルの人物がいたらしい。実際にその人物は2013年に裁判で有罪になったが憲法裁判所により判決が無効にされ、その後2018年になって死去したそうで、制作時点からみてごく最近の話だったことになる。
監督インタビューによれば(大意)いまのグアテマラでは過去を忘れて楽観的になりたがる風潮があり、さらに虐殺の存在まで否定する声も出てきていて、これに危惧を覚えたのが制作の動機になったというような話だった。それ自体はわかるとしても、しかし最近死去したばかりの人物をネタにして呪いの映画を作るのでは生々しすぎて、現地事情に通じていない他国民としては引いてしまうというしかない。
なお現実の大虐殺の背景にはCIAがいたとかいう話はこの映画では出なかったが、そういう巨悪にまでは呪いが及ばないのは空しさを感じさせるともいえる。

ほか題名のヨローナは、エンディングテーマの歌ではジョローナと発音していたようだった。これは一般的には「泣き虫」「やたらに泣いてみせる人」という単語の女性形らしいが、定冠詞つきで「ラ・ヨローナ」といえばこの映画のように、中米から南米北部にかけて広く語られる伝承のキャラクターということになる。ちなみに実際に虐殺が行われた村の名前でLa Lloronaというのもあったようだが、この映画でそういうことまで意識していたかはわからない。
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