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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド - えすえふさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
レビュワー えすえふさん
点数 7点
投稿日時 2019-10-07 22:47:28
変更日時 2020-01-25 00:23:43
レビュー内容
タランティーノ映画って娯楽作というには難解ではないけれどリテラシーが必要で、好きではあるけれどその尺の長さなどで若干気がひける部分がある。まぁデスプルーフの前半部分がトラウマなのだ。

そんな訳で今回はアメリカン時代劇といっても69年。落ち目な俳優のディカプリオと付人で貧乏スタントマンのブラピが主人公だ。
そんな彼らの営みの一部を切り取った本作はタランティーノらしい洒落た選曲と、個性的な編集で賑やかに見せてくれる。

役者としては問題ないが感情的で子供の前でも泣いてしまう情緒不安定なディカプリオは今回でまた役者として好きになるし、飄々として喧嘩も強いブラピの一挙手一投足がどこまでもカッコ良くて男なら憧れてしまう。そんなコンビは映画小ネタも交えており観ていてとにかく楽しい。
途中に入る大脱走の主役になるディカプリオには笑ってしまいました。似合わないっ!
ブラピとブルース・リーの戦いも最高です。

そしてブラピがヒッピーのコミューンに行くシーンもディカプリオが西部劇の撮影をやっている裏で、モノホンの西部の町(みたいな状況)にいる対比も良かったですね。

それともう一人の主人公はマーゴット・ロビー演じるシャロン・テート。
彼女は実在したカルトの集団により殺害されてしまう悲劇の人物だ。
終盤は彼女の殺人事件にスポットが当たるが、そこはタランティーノの世界。またしてもやられました。
まさかのディカプリオの家もついでに襲撃することになるという選択の末、たまたまいた最強のブラピの圧倒的暴力により返り討ちに合うシーンは痛快の一言。おまけに火炎放射器まで出てきたときには吹き出してしまいました。

そんなこんなでシャロンは無事でめでたしめでたしというまさかのオチで幕が閉じる本作。
タランティーノのほとばしる映画愛と自分の理想をぶち込んだ素晴らしい世界を見せてもらいました。やっぱり凄いぜ!
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