みんなのシネマレビュー
それでも夜は明ける - Cinecdockeさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 それでも夜は明ける
レビュワー Cinecdockeさん
点数 8点
投稿日時 2015-01-24 23:03:51
変更日時 2015-02-01 14:06:38
レビュー内容
◆拘束されたソロモンの背中を板が壊れるまで容赦なく殴り付け、今度は鞭で血肉を飛び散らせるほどに切り裂く。この長回しに「早くカットしてくれ」と思うくらい身体を引き攣らせた。奴隷制度というものがどれほど惨たらしいものかを想像させるには十分なワンシーンである。しかし、それは序章に過ぎない。他の自由黒人も家族もろとも拉致され、別々の所有者に引き裂かれて二度と会えない絶望感。逃げ出すも捕まり吊るされる前の奴隷の表情。「逆らっても無駄だ」と諦め、死ぬまで酷使される運命を悟る奴隷達。歴史に埋もれた黒人達の声なき絶叫が痛烈に伝わってくる。◆一見、善人の白人もいるだろう。同情はするし、人間として接するも生活のため、社会的抹殺をされないために平然と裏切る。制度に対して誰も疑問を持たない当たり前の世界。葛藤しつつも結局パッツィーを痛めつけるエップスもまた、現代社会の矛盾を黙殺している我々と同じではないか。◆ソロモンは偶然助かったに過ぎない。家族と再会しても12年の歳月は帰ってくることはなく、背中の傷跡も死ぬまで消えることはない。心は奴隷時代の闇に残されたままだ。「それでも自由黒人であるお前はまだマシな方だ。奴隷黒人と何が違うのだ?」と重く問いかける。◆アカデミー賞で勝利したのにもかかわらず、『アナと雪の女王』と『ゼロ・グラビティ』に埋もれるのは不憫すぎる。単純に「感動しない、つまらない」と切って捨てるのは恥じるべきだろう。娯楽だけが全てではない。日本が社会現象にさせるべきなのは、"Let It Go"ではなく"Roll Jordan Roll"であるはずだ。『タイタニック』並みにメガヒットさせるべきだった。それでも戦前の迫害行為からまだ目を背けるつもりなのか。我々もまた、鞭を振るう側かもしれないのだから。
Cinecdocke さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-24関心領域77.00点
ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉88.00点
2024-05-15生きる LIVING76.57点
2024-04-30鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎66.45点
2024-04-08ゴーストバスターズ/アフターライフ75.80点
2024-03-30オッペンハイマー66.50点
2024-03-30ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密56.08点
2024-03-08君たちはどう生きるか(2023)55.84点
2024-03-08アメリカン・フィクション66.50点
2024-03-01ボーン・レガシー44.92点
それでも夜は明けるのレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS