みんなのシネマレビュー
さらば、わが愛/覇王別姫 - Yuki2Invyさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 さらば、わが愛/覇王別姫
レビュワー Yuki2Invyさん
点数 10点
投稿日時 2023-08-04 00:58:58
変更日時 2023-10-09 00:55:39
レビュー内容
抗い得ぬ時代の波に翻弄されるとある一つの世界を描いた作品にも見えるのですが、同時に、その世界におけるたった一人のとある人間の人生というものを完全に=完全なる完成度で描き切ったごく希少な映画でもある様に思われます。その人物は、その世界と同様に、逃れ得ぬ業を根源とする自らの相容れぬ感情・性格=魂の咆哮に、これも同じく翻弄され続けて居る様にも見えるのです。まずは、その常人には届かぬだろう域に達した複雑怪奇な人間性を、これでもかと抉り出すサマのそれ自体が稀有なことと、その抉り出されるソレ自体にまた実に見事で完全なる説得力が備わって居たこと、に非常に深い感銘を受けたのであります。が、何よりもまた同時に、その私の理解の到底及ばない奇異なる一人の人間というのが、何ゆえにこんなにも崇高に美しいモノに見えるのか、ともはや驚愕しないことには居られなかったのですね。それは、正義・善悪だとか、運命だとか、幸せだとか不幸せだとかそんな一面的で単純な価値観で割り切れてしまうだろう自分自身の人間性というのが、心の底から恥しく・悔しくなる様な感覚だ、とでも言いますでしょうか。

重ねて、その分裂症ぎみに複雑怪奇な主人公の生の有様において、他方で一つ明確に一貫しているのが、京劇という芸術における彼の存在そのものだ、と思うのですね。彼は、生まれながらにしてその様な存在であり、またその様にしか存在できない人間でもあり、そして唯その様に生きて、そして死んでいったのだ、と。これこそが、一つの芸術の真髄・極致を描いたモノであるとしたら、だからこそ今作におけるその彼がこんなにも美しい存在に見えたのだとしたら、芸術というのは実に哀しいコトですね、と。私が今まで観た中でも、五指に入るべき深遠な作品に思われました。
Yuki2Invy さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-25おじいちゃんはデブゴン66.00点
2024-05-24霊的ボリシェヴィキ55.75点
2024-05-24ザ・ミソジニー66.00点
2024-05-23クレージーモンキー/笑拳56.80点
2024-05-23ドランク・モンキー/酔拳77.60点
2024-05-23スネーキーモンキー/蛇拳66.95点
2024-05-22サイクロンZ66.70点
2024-05-17娼婦ケティ44.50点
2024-05-17悪は存在しない56.50点
2024-05-17放射能X76.75点
さらば、わが愛/覇王別姫のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS